ヒーローズエイト〜神に選ばれし8人の戦士達による新八犬伝最強救世主伝説〜

蒼月丸

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第七章 おとぎの世界の大冒険

第二百十九話 ようこそ、おとぎの世界へ

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 零夜達がおとぎの世界を救う決意をした翌日、彼等はその世界に転移到着していた。ファンタジーの世界だが、様々な名作作品の建物や景色が多くある。流石はおとぎの世界と言うべきだ。

「ここがおとぎの世界か……凄い所だな……」

 零夜はキョロキョロ辺りを見回しながら、目の前の景色に心を奪われていた。昔絵本で見ていた名作が、現実の世界である事に驚くのも無理ない。その証拠にミミ達もソワソワしながら、目の前の景色に興奮していた。

「そんな事よりも早く仲間に会いに行こう!皆、待っているんだから!」
「そうだったな。案内を頼む!」
「任せて!こっちだよ!」

 ウサギは零夜達を連れて桃太郎達の元に向かう中、アミリスが足を止めて敵の気配を察する。ここでも敵の気配が察しているとなると、油断は禁物と言えるだろう。

「敵が来るわ!この人数は……数百!」
「数百か。確かおとぎの世界の敵は……」

 トラマツが言い切ろうとしていたその時、茂みの中からトレント、ゴブリン、サイクロプス、オーガ、インプ、ハーピー族、オーク、ガーゴイル、が姿を現した。数は多く、今までのモンスターよりは手強いと言えるだろう。

「手強い奴等ばっかりね。サイクロプスもいるみたい」
「どれも凶暴ばかりで下手したらやられてしまう……気を引き締めないとね!」

 エヴァとコーネリアの意見に皆も同意する中、零夜は真剣な表情で敵の大群に視線を移していた。すぐにこの状況を察したと同時に、ヒカリに視線を移し始める。
 
「ヒカリさん、モンスター達の召喚を!少しでも戦力は必要です!」
「了解!皆、出てきて!」

 零夜からの指示にヒカリは頷き、バングルから次々とスピリットを放出する。そのまま彼女のモンスター達が一斉召喚し、ミノタウロスを筆頭に戦闘態勢に入り始める。
 メンバーはミノタウロス、スライム三匹、ラビットナイト、ファルコス、ブラックボア、カーバンクル、ジャックライダー、トレント、パンダファイター、バット、リトルドラゴン、リトルペガサス。更にペンギンナイト、イエティ、ホワイトベアーの群れだ。彼等は心強い為、戦力としても十分に活躍できるだろう。

「更にトレントにはこれを付けないと。ちょっとごめんね?」
「ん?」

 ヒカリはオーバーオールの胸ポケットから人形を取り出し、トレントの身体にくっつけた。すると彼の身体が光り出して変化し始め、新たな姿に変化したのだ。

「成功!ウッドゴーレムになった!」

 ヒカリはトレントの姿が進化した事に喜んでいて、目の前には進化した姿であるウッドゴーレムの姿が映っていた。その姿はまさにゴーレムの姿其の物だが、木をメインとした特殊岩石となっている。其の為、水や火、風などの属性攻撃に耐え切る事ができるのだ。

「これがウッドゴーレム……動きやすくなったし、力が湧いてきた!」

 ウッドゴーレムは自身の姿に驚きを隠せずにいる中、直ぐに気を切り替えて敵に視線を移す。ヒカリの手助けで自身が進化した以上、その恩を返す為に動くしかないだろう。

「ここで一気に攻める!アースブレイカー!」

 ウッドゴーレムは地面に拳を叩いたと同時に、強烈な振動で地面から岩を出現させた。同時にモンスター達は次々と地面からの岩攻撃を喰らってしまい、金貨と素材になってしまった。

「まさか多くを倒すとは……俺達も後に続くぞ!」
「「「おう!」」」

 ウッドゴーレムの活躍の影響はとても強く、ミノタウロス達も負けじと敵に向かって駆け出し始めた。連携攻撃と強烈な威力でモンスターの数を減らしていき、半数を倒す事に成功したのだ。

「まさか皆がここまで頑張るなんて……私達も手助けしましょう!選ばれし戦士として立ち向かわないと!」
「そうだな。ブレイブペガサス、戦闘開始だ!」
「「「了解!」」」
 
 ヒカリの提案にトラマツも頷き、彼の合図で零夜達も敵に向かって駆け出す。彼等の連携攻撃とトラマツの指示によるコンビネーションも炸裂し、敵はあっという間に五分の一に減らされてしまったのだ。

「凄い!これがブレイブペガサスの実力……!」
「彼奴等の本気はまだまだこれからだけどな。まあ、戦いを見れば分かるさ」

 ウサギは零夜達の活躍に目を奪われていて、その様子を見たノースマンはウインクしながら応える。すると増援となる敵が姿を現し、その数は千ぐらいだ。

「増援が来たが、なんか数が多くないか!?」
「ご尤もだが……なんでジャックランタンだらけなんだ?おとぎの世界と言えども、多過ぎるだろ……」

 ソニアと杏は冷や汗を流しながら敵に視線を移すが、何故か来たのはジャックランタンだらけとなっていた。まさかの光景に唖然とするのも無理ないが、戦いの最中に気を緩ませるとやられてしまうだろう。

「無駄口は厳禁だ!一気に倒すぞ!」
「そうだな!アタイとした事が情けないぜ。やるからには倒すのみだ!」

 零夜の合図にソニアは真剣な表情で頷き、目の前にいる敵を次々と斬り裂き倒す。しかし倒しても倒してもどんどん増援が出てくるので、キリがない状態だ。

「増援がいる為、キリがないわ!恐らく元凶が何処かにいるはずよ!」
「それなら私が行くわ!千里眼発動!」

 マーリンからの報告を聞いたアミリスは、千里眼を発動させて敵の位置を探し出す。敵は何処かに隠れているが、アミリスの千里眼なら一発で見抜けるのだ。

「敵は確か……いたわ!木の陰よ!」

 アミリスが指差す方を見ると、大きな一本の木が立っているのが見える。するとその後ろから元凶のノームが姿を現すが、人間サイズの大きさとなっていた。

「アンタが増援の元凶ね!」
「バレてしまったか!カボチャ男爵様からの命令で、お前達を足止めしていたんだよ!お前等が桃太郎と合流すれば、こっちとしてもピンチになるからな!」

 ノームはあくどい笑みを浮かべながら、零夜達に説明する。このまま零夜達と桃太郎達が合流すれば、苦戦になる事は確定と言えるだろう。
 
「そういう事か!だったらまとめて倒してやる!この最大奥義で!」

 零夜はすぐに跳躍したと同時に、拳に力を込めながら地面に向けて急降下。そのまま地面に拳を叩き込もうとしているのだ。

「この奥義……」
「嫌な予感が……」
「早く逃げないと!」
「また喰らいたくない!」

 ミミ達が冷や汗を流しながら逃げようとした途端、零夜は拳で地面を叩いてしまう。すると地面から強烈な光が放たれ、そのまま全員を巻き込んでしまった。

「最大奥義、自来也じらいや!」

 零夜の宣言と同時に大爆発が発生し、モンスター達は一斉に素材と金貨になってしまった。更にノームも金貨となってしまい、敵は全滅してしまったのだ。

「まさか敵を全部倒すとは……恐るべき力を持つ男だな」

 ウサギは驚きの表情で零夜を見つめていて、まさに最強のヒーローの様に思えていた。因みにウサギはトラマツの特殊バリアにより、彼とノースマンと共に攻撃を喰らわずに済んでいたのだ。

「零夜、取り敢えずお疲れ様。けど……これから先は地獄を見るぞ」
「へ?それって……」

 トラマツからの指示に零夜が後ろをよく見ると……なんとミミ達が怒りの表情でこちらに接近してきた。しかも彼女達は爆発に巻き込まれてしまい、ボロボロの状態となっていたのだ。

「零夜……またやってくれたわね」
「覚悟はできているかゴラ」
「しまった……ア゙ア゙ァァァァァァァァァ!!」

 零夜はミミ達に囲まれたと同時に、強烈なお仕置きを喰らってしまった。その断末魔は辺り一面に響き渡り、トラマツ達はガタガタ震えながら見つめるしか無かったのだった。
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