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十二章
Ⅴ
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雷を纏った一撃が、僕のレイピアを焼く。何本『錬成』しても間に合わない。雷の魔法は、鉄を一瞬で跡形もなく溶かしてしまうほどの力を発揮するものじゃない。いとも容易くできるのは、ひとえにゲオルギャルスの実力。素質だけでなく、鍛錬と戦闘経験の蓄積によるもの。僕も、相当実力があるって自負していたけど、いまだにゲオルギャルスに一太刀も浴びせられていなけえば、自信がぽっきりと折れてしまうそうだよ。
僕? 既に死に体。ボロボロのズタズタ。『ゴーレム』の大軍も、ネフェシュの牽制も、自慢の剣術もあらゆる手段を講じているのに。でも、それだけじゃ足りない。
土魔法で地面の中に潜むと、網のように張り巡らされる雷を流しこまれる土魔法でゲオルギャルスの周りを泥にして即座に消滅させられる。小細工を弄しても、一切純粋な力で無力化される。しかも攻撃の余波で避けても防いでもダメージを受けてしまう。目で捉えられない素早すぎる動きを、なんとか勘と反射神経で捌いているだけ。
一々壊れた剣の代わりを新しく用意するのも無駄だから、前もって大量の剣を『錬成』で用意しておく。折れたりしたら、地面から引き抜いて戦っていく。これにはもう一つの狙いがあって、地中にある鉱物・金属を無くすことでゲオルギャルスの反発・引っ張る力を利用した移動の動きを阻害する。
ゲオルギャルスの足下から『錬成』した剣を生やして止めながら、ゲオルギャルスに突貫する。嵐に似た攻撃の乱舞で、一気呵成に攻める。高速で脱し、僕を翻弄するゲオルギャルスの動きはわかりやすくなっている。散らばっている剣に雷を放つことで鉱物の代わりに使おうとするけど、足の裏で発動させているときと違う。掌から雷を放つ際の予備動作は隠せない。
魔法で土を盛り上げ、到着地点を変化させる。あらぬ方向へと移動してしまったゲオルギャルスに、ネフェシュを掴んでぶん投げる。そのままネフェシュの体内に溜めてあったものを吐きださせて、目くらましに。
全部、ゲオルギャルスへの対策手段として考え出したものだった。ほんの少しの隙を探るための。でも、勝てない。通じないんだ。それほどまで目の前にいる元騎士団長は強く、大きい。
魔力はまだ残っている。けど、体力と痛みと流し続ける血が、負ってきたダメージがじわじわと僕を削ってくる。頭ではわかっているのに、体の動きが鈍く自在に反応できない。
ゲオルギャルスは、悠然と佇んでいる。その気になれば、今すぐ逃げることができるのに。僕を確実に仕留めるつもりなんだろう。油断はしない。どんなときでも焦らず、感情をださない。それがゲオルギャルスの信条だ。口の中にガラスとか剣の破片を入れているのも、そのため。
「はぁ、はぁ・・・・・・・・・・・・・まだまだこれからですよ・・・・・・・・・・・・」
ずっと前に聞いたことがある。敵に捕まったとき、拷問を受けたと。口の中にガラスとか破片を入れられた状態でしこたま殴られた。そのせいで口中ズタズタ。舌は使い物にならなくなって、いまだに味覚を取り戻せていない。まだ若く、感情的になって動いた結果だと、笑ってたっけ。だから、落ち着かなければいけない、油断してはいけないときはそうやって戒めとして口に入れる。口に傷ができない戦いをするよう心がけていると。
その甲斐あって、『竜殺し』と称えられるに至った。すごいね。初めて見たときドン引きしちゃったよ。まぁ、僕は真似したくないけど。どこかストイックすぎるところがユーグと似通っていてすごいなぁっておもうけど僕にはできない。
ゲオルギャルスの大剣を、支えきれない。逃げたくても重い一撃で徐々に刃が下がっていって、僕の肩にとん、と当たって。そのまま食い込んでいく。
「う、ぐ、ああ・・・・・・・・・・!」
片手を離して、ゲオルギャルスの顔面めがけて打ちこんだけど、直撃する前に大剣を通して僕の傷口に雷が走る。そのまま内部を痺れさせ、血を沸騰させて筋肉を痙攣させる。
「主どの!」
ゲオルギャルスは振り向きもせず、大剣を逆手にしてネフェシュの口に刃を突き刺した。貫通して串刺しになったままのネフェシュが、呻きながらもがいている。
やっぱり、強いなぁ。僕の命じゃ道連れにさえできないなんて。電撃の残滓が、ほどよく残っていて、感覚がなくなってしまう。まともに体を支える余力さえない。
僕じゃ、この人には勝てなかった。この人の過ちを正せなかった。元々無理だったのかもしれないな。だって、僕は偽っているし。皆を騙しているし。騎士道にもとる僕じゃ、けじめをとることさえできないんだ。はは、笑いぐさだね。
「はは、は・・・・・・・・・・・・・・・は・・・・・・・・・・・・・・・」
悔しいなぁ。頑張ったんだけどなぁ。所詮僕になにもできないのかなぁ。
分厚い刃が、頭上高く掲げられる。それを黙って見つめているのさえ疲れてしまい、瞳を下ろす。ブゥン! と重々しく空気さえ斬る音が、響く。
「な、に!?」
戦闘が始まって、初めてゲオルギャルスの動揺を聞いた。大剣が、ぽっきりと折れていた。真ん中から。折れた刃先は、ゲオルギャルス目掛けて回転しながら落ちてくる。すんでで足裏に電撃を纏って高速で移動した。
「ぐ、ぐぬ、ごおおおおお!」
ネフェシュが翼と尻尾、そして手足を利用して脱出を図っている。陸に打ち上げられた魚と同じように体を跳ねさせて、すぽん、と勢いよく飛んで僕の元までころころ転がる。
「お~痛てて・・・・・・・・・あのやろう遠慮なくやりやがって・・・・・・・・・・・・・」
外れたのかもしれない顎と頭頂部をぐぐぐ、と押し込んで小気味よい音で元に戻ったあと、睨みつける。ネフェシュが溶解液を出して、剣を折ったのか。
「どうして助けたんだい?」
「・・・・・・・・・・・・俺は主どのが嫌いだ」
ネフェシュはまだ癒えていない背中の傷を擦りながら、こっちを一瞥もしない。
「あんたなんか、殺してやりたいくらい嫌いだ。だからな、あんなやつに殺されるのが許せねぇんだよ」
なんだい、その理由は。あんなやつって。じゃあどうしろっていうのさ。ゲオルギャルスが強いのはネフェシュだってご存じだろうに。
「見ろよ。あいつを」
今更見たって、なにも変わりはしないのに。
「見ろ。もっと。あいつの顔を」
しつこいネフェシュに、うざったさをかんじながらゲオルギャルスに視線を移す。そして、じ、と観察して、目を見開くほどの衝撃を受けてしまった。戦闘に集中していて、どうやって刺し違えるかってそれしか頭になかったからか、今のゲオルギャルスの状態を具に見る余裕がなかった。
口角から、血が垂れているのは口を斬り続けてる証か。深く刻まれた皺が、荒い呼吸に合せてゆっくり脈動している。張りのない肌をじっとりとした汗に塗れて、浅い呼吸のたびに胸と肩、そしてぽっこりと出ているお腹の脂肪が膨らみ、萎む。中年特有の、無理をしているという、痛々しいまでの疲労。きっと、彼は隠そうとしているんだろう。実際、ここまで気づけなかった。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ゲオルギャルスが実戦から離れてどれほど経ったのか。全盛期の彼は、ここまでの戦闘だったら息切れさえしていなかった。今だってすぐに僕に攻撃を仕掛けられる。
けど、ゲオルギャルスもそれを自覚しているとしたら? 長期戦になったら不利だと自覚していて、だからこそ威力の高い雷魔法を連発して勝負を決しようとしていたら?
「あいつと刺し違えようってつもりなら、徹底的にやり抜けや! あんたの親友の魔法士だったらもっと早くに気づいたぞ!」
そうだ。ユーグは元々戦いを生業としていないから、戦闘に身を任せはしないだろう。ある意味冷静に周囲を観察して、突破口を探る。ルウが関わらなければ、ユーグは優秀な魔法士で研究者なんだから。
「あの奴隷の雌にだって心配されるなんざ情けねぇ真似してんじゃねぇ!」
ルウ? あの子が僕を心配していた? なんで? 知りたい。もっとあの子と仲良くなりたい。でも、それじゃあ騎士としての務めを果たせない。命を賭けて戦えない。
「俺が騎士として認めたお前は、いざってときに全部諦めちまう弱いやつだったのかよ! そんなくだらない気持ちのやつに俺は負けたのかよ! 俺を使い魔にして好き勝手働かせていやがった恨みは、簡単には晴らせねぇぞ!」
「ぷ、あっはっはっはっははははは!!」
なんて勝手なことを。僕の覚悟も、苦悩も。騎士としてあるべき姿も知らない化け物め。おもわず笑ってしまったじゃないか。
「はは、ははは・・・・・・・・・・・・・・・はぁ~~~~~」
一頻りわらったあと、妙にすっきりとしていた。おかげで、死ねなくなったよ。勝てるかもしれないって。ユーグともルウともっと会って、仲良くなって、自分の騎士としての道を探したいっておもったじゃないか。突破口を見つけたくなったじゃないか。
「うん、責任とってね」
「けっ。単純なやつめ。生き生きとした面がむかつくぜ」
僕らしくなかったかなって、ちょっと反省した。『錬成』をして、周囲に剣を準備しておく。元々あれこれと考えながら戦うのは苦手だった。ゲオルギャルスは、強かった。だから、僕が勝つのは無理だって信じていた。
だから、刺し違えるための戦い方をしていた。ゲオルギャルスの対抗手段を中心にして、本来の戦い方をしなかった。それは、僕らしくない。
ただ風のように、体の動きも心のままに。戦略も後先も考えずに。がむしゃらに剣を振う。いつものように。僕が積み重ねてきたものを、ぶつける。
「マンティコア騎士隊、シエナ! 参る!」
改めて、僕は戦いを挑んだ。
僕? 既に死に体。ボロボロのズタズタ。『ゴーレム』の大軍も、ネフェシュの牽制も、自慢の剣術もあらゆる手段を講じているのに。でも、それだけじゃ足りない。
土魔法で地面の中に潜むと、網のように張り巡らされる雷を流しこまれる土魔法でゲオルギャルスの周りを泥にして即座に消滅させられる。小細工を弄しても、一切純粋な力で無力化される。しかも攻撃の余波で避けても防いでもダメージを受けてしまう。目で捉えられない素早すぎる動きを、なんとか勘と反射神経で捌いているだけ。
一々壊れた剣の代わりを新しく用意するのも無駄だから、前もって大量の剣を『錬成』で用意しておく。折れたりしたら、地面から引き抜いて戦っていく。これにはもう一つの狙いがあって、地中にある鉱物・金属を無くすことでゲオルギャルスの反発・引っ張る力を利用した移動の動きを阻害する。
ゲオルギャルスの足下から『錬成』した剣を生やして止めながら、ゲオルギャルスに突貫する。嵐に似た攻撃の乱舞で、一気呵成に攻める。高速で脱し、僕を翻弄するゲオルギャルスの動きはわかりやすくなっている。散らばっている剣に雷を放つことで鉱物の代わりに使おうとするけど、足の裏で発動させているときと違う。掌から雷を放つ際の予備動作は隠せない。
魔法で土を盛り上げ、到着地点を変化させる。あらぬ方向へと移動してしまったゲオルギャルスに、ネフェシュを掴んでぶん投げる。そのままネフェシュの体内に溜めてあったものを吐きださせて、目くらましに。
全部、ゲオルギャルスへの対策手段として考え出したものだった。ほんの少しの隙を探るための。でも、勝てない。通じないんだ。それほどまで目の前にいる元騎士団長は強く、大きい。
魔力はまだ残っている。けど、体力と痛みと流し続ける血が、負ってきたダメージがじわじわと僕を削ってくる。頭ではわかっているのに、体の動きが鈍く自在に反応できない。
ゲオルギャルスは、悠然と佇んでいる。その気になれば、今すぐ逃げることができるのに。僕を確実に仕留めるつもりなんだろう。油断はしない。どんなときでも焦らず、感情をださない。それがゲオルギャルスの信条だ。口の中にガラスとか剣の破片を入れているのも、そのため。
「はぁ、はぁ・・・・・・・・・・・・・まだまだこれからですよ・・・・・・・・・・・・」
ずっと前に聞いたことがある。敵に捕まったとき、拷問を受けたと。口の中にガラスとか破片を入れられた状態でしこたま殴られた。そのせいで口中ズタズタ。舌は使い物にならなくなって、いまだに味覚を取り戻せていない。まだ若く、感情的になって動いた結果だと、笑ってたっけ。だから、落ち着かなければいけない、油断してはいけないときはそうやって戒めとして口に入れる。口に傷ができない戦いをするよう心がけていると。
その甲斐あって、『竜殺し』と称えられるに至った。すごいね。初めて見たときドン引きしちゃったよ。まぁ、僕は真似したくないけど。どこかストイックすぎるところがユーグと似通っていてすごいなぁっておもうけど僕にはできない。
ゲオルギャルスの大剣を、支えきれない。逃げたくても重い一撃で徐々に刃が下がっていって、僕の肩にとん、と当たって。そのまま食い込んでいく。
「う、ぐ、ああ・・・・・・・・・・!」
片手を離して、ゲオルギャルスの顔面めがけて打ちこんだけど、直撃する前に大剣を通して僕の傷口に雷が走る。そのまま内部を痺れさせ、血を沸騰させて筋肉を痙攣させる。
「主どの!」
ゲオルギャルスは振り向きもせず、大剣を逆手にしてネフェシュの口に刃を突き刺した。貫通して串刺しになったままのネフェシュが、呻きながらもがいている。
やっぱり、強いなぁ。僕の命じゃ道連れにさえできないなんて。電撃の残滓が、ほどよく残っていて、感覚がなくなってしまう。まともに体を支える余力さえない。
僕じゃ、この人には勝てなかった。この人の過ちを正せなかった。元々無理だったのかもしれないな。だって、僕は偽っているし。皆を騙しているし。騎士道にもとる僕じゃ、けじめをとることさえできないんだ。はは、笑いぐさだね。
「はは、は・・・・・・・・・・・・・・・は・・・・・・・・・・・・・・・」
悔しいなぁ。頑張ったんだけどなぁ。所詮僕になにもできないのかなぁ。
分厚い刃が、頭上高く掲げられる。それを黙って見つめているのさえ疲れてしまい、瞳を下ろす。ブゥン! と重々しく空気さえ斬る音が、響く。
「な、に!?」
戦闘が始まって、初めてゲオルギャルスの動揺を聞いた。大剣が、ぽっきりと折れていた。真ん中から。折れた刃先は、ゲオルギャルス目掛けて回転しながら落ちてくる。すんでで足裏に電撃を纏って高速で移動した。
「ぐ、ぐぬ、ごおおおおお!」
ネフェシュが翼と尻尾、そして手足を利用して脱出を図っている。陸に打ち上げられた魚と同じように体を跳ねさせて、すぽん、と勢いよく飛んで僕の元までころころ転がる。
「お~痛てて・・・・・・・・・あのやろう遠慮なくやりやがって・・・・・・・・・・・・・」
外れたのかもしれない顎と頭頂部をぐぐぐ、と押し込んで小気味よい音で元に戻ったあと、睨みつける。ネフェシュが溶解液を出して、剣を折ったのか。
「どうして助けたんだい?」
「・・・・・・・・・・・・俺は主どのが嫌いだ」
ネフェシュはまだ癒えていない背中の傷を擦りながら、こっちを一瞥もしない。
「あんたなんか、殺してやりたいくらい嫌いだ。だからな、あんなやつに殺されるのが許せねぇんだよ」
なんだい、その理由は。あんなやつって。じゃあどうしろっていうのさ。ゲオルギャルスが強いのはネフェシュだってご存じだろうに。
「見ろよ。あいつを」
今更見たって、なにも変わりはしないのに。
「見ろ。もっと。あいつの顔を」
しつこいネフェシュに、うざったさをかんじながらゲオルギャルスに視線を移す。そして、じ、と観察して、目を見開くほどの衝撃を受けてしまった。戦闘に集中していて、どうやって刺し違えるかってそれしか頭になかったからか、今のゲオルギャルスの状態を具に見る余裕がなかった。
口角から、血が垂れているのは口を斬り続けてる証か。深く刻まれた皺が、荒い呼吸に合せてゆっくり脈動している。張りのない肌をじっとりとした汗に塗れて、浅い呼吸のたびに胸と肩、そしてぽっこりと出ているお腹の脂肪が膨らみ、萎む。中年特有の、無理をしているという、痛々しいまでの疲労。きっと、彼は隠そうとしているんだろう。実際、ここまで気づけなかった。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ゲオルギャルスが実戦から離れてどれほど経ったのか。全盛期の彼は、ここまでの戦闘だったら息切れさえしていなかった。今だってすぐに僕に攻撃を仕掛けられる。
けど、ゲオルギャルスもそれを自覚しているとしたら? 長期戦になったら不利だと自覚していて、だからこそ威力の高い雷魔法を連発して勝負を決しようとしていたら?
「あいつと刺し違えようってつもりなら、徹底的にやり抜けや! あんたの親友の魔法士だったらもっと早くに気づいたぞ!」
そうだ。ユーグは元々戦いを生業としていないから、戦闘に身を任せはしないだろう。ある意味冷静に周囲を観察して、突破口を探る。ルウが関わらなければ、ユーグは優秀な魔法士で研究者なんだから。
「あの奴隷の雌にだって心配されるなんざ情けねぇ真似してんじゃねぇ!」
ルウ? あの子が僕を心配していた? なんで? 知りたい。もっとあの子と仲良くなりたい。でも、それじゃあ騎士としての務めを果たせない。命を賭けて戦えない。
「俺が騎士として認めたお前は、いざってときに全部諦めちまう弱いやつだったのかよ! そんなくだらない気持ちのやつに俺は負けたのかよ! 俺を使い魔にして好き勝手働かせていやがった恨みは、簡単には晴らせねぇぞ!」
「ぷ、あっはっはっはっははははは!!」
なんて勝手なことを。僕の覚悟も、苦悩も。騎士としてあるべき姿も知らない化け物め。おもわず笑ってしまったじゃないか。
「はは、ははは・・・・・・・・・・・・・・・はぁ~~~~~」
一頻りわらったあと、妙にすっきりとしていた。おかげで、死ねなくなったよ。勝てるかもしれないって。ユーグともルウともっと会って、仲良くなって、自分の騎士としての道を探したいっておもったじゃないか。突破口を見つけたくなったじゃないか。
「うん、責任とってね」
「けっ。単純なやつめ。生き生きとした面がむかつくぜ」
僕らしくなかったかなって、ちょっと反省した。『錬成』をして、周囲に剣を準備しておく。元々あれこれと考えながら戦うのは苦手だった。ゲオルギャルスは、強かった。だから、僕が勝つのは無理だって信じていた。
だから、刺し違えるための戦い方をしていた。ゲオルギャルスの対抗手段を中心にして、本来の戦い方をしなかった。それは、僕らしくない。
ただ風のように、体の動きも心のままに。戦略も後先も考えずに。がむしゃらに剣を振う。いつものように。僕が積み重ねてきたものを、ぶつける。
「マンティコア騎士隊、シエナ! 参る!」
改めて、僕は戦いを挑んだ。
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