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十六章
Ⅴ
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「なんだ、しょぼくれてんな」
夕食も終えて就寝する直前、兄貴に話しかけられた。
「奴隷の子も、お袋に対してやり返してなかったし。なにかあったのか?」
「ちょっとな」
短いやりとりをして、自室へ戻ろうとしてとまってしまった。ルウがもう先に寝ていることをおもいだしてしまった。
「まぁ、じゃあ付き合え。親父が酔い潰れて寝ちまったが、まだ飲み足りねぇんだ」
「ちょっとだけなら」
本当は酒は避けたかった。明日も調査だし。だけど酔っぱらったほうがルウのことを少しは忘れられるかもしれない。寝るのにも丁度いい。
「お前と酒を飲むなんて、いつぶりだろうなぁ」
「・・・・・・・・・・・・・兄貴と一緒に酒盛りなんて、初めてだろ」
「ん? そうだったか?」
魔法学院を卒業して、俺が酒を飲めるようになったときにはもうずっと帝都暮らしだった。学生の頃に何度か帰省したとき、兄貴は既に酒を飲み始めていたけど、俺は年齢のことがあったから。
「ああ。はじめてさ」
「そうか。まぁいい」
血をわけた兄弟で酒を飲むなんて、不思議な心地だ。小さいときと違う大人になったという感慨深さと、気恥ずかしさがある。
「それで? なにがあった?」
どれから説明すればいいか。迷ってしまう。けど、ぽつりぽつりと語りはじめた。呪いに関しては濁しながら。兄貴は住民だから、全部を話すことはできない。それでも、充分警戒すべきだと言った。
呪いをかけたエルフが、まだこの街にいる可能性が高い。
魔法陣は、エルフが滞在している間に刻まれたにしては新しすぎるし規模が大きい。だとすれば、今後も呪いは創られ続けるだろう。エルフ捜索と捕獲の方向でも動かなきゃいけない。ルナは手に入れた証拠の数々と今後のことについてう~~ん、う~~ん、と唸っていた。
まぁ、そんなところで。実際に兄貴に話した主にルウに関することだけ。ルウが呪いに関してルナには相談したけど、俺には拒んだこと。そしてこれまでのルウとの出会い、俺達の軌跡。そして、最近のルウの態度の変化。それによる苦悩。酔いが進んできたこともあって、すらすらと言える。
「お前は・・・・・・・・・・・・・・・・思春期か」
「だって」
「だってもへちまもあるか。奥手にもほどがある。踏み込めよ。もっと」
「でも、それで嫌われたら」
「そんなんで嫌われることをこわがってるくらいなら、最初から好きになるなよ。それじゃあいつまでも進展すらしねぇよ。本心を語りたがらない相手なら、語るしかないくらいぐいぐい責めていけ。変なところでへたれるからこじれてるんだよ」
うう、ぼろくそに貶される。
「しかし、お前がそんなことで悩んでいたとはなぁ。どんなに魔法を扱えても創れても、恋を叶える魔法は創れねぇのか」
「恋を叶える魔法・・・・・・・・・・・・・・? あっ」
「考えこむな。なにがあっだ。良いこと聞いたって顔してるぞ」
たぁく。そう漏らして頭をぐしゃぐしゃと乱暴に撫で回す。力が強すぎて首が痛くなる。
「俺はな、お前が羨ましかった」
「は?」
「お前は俺と違って魔法が使えた。魔法士になれた。覚えてるか? 小さいときよくおとぎ話の魔法使いのごっこ遊びをしたのをさ」
そうだったかな。
「同じ血を分けた兄弟なのに、どうしてお前だけって、羨んでいた。勉強は苦手だが、俺にはできないことが、お前にはできた。それも、誰にでもできることじゃない、魔法を使えるって特別な才能だ。お前みたいに特にやりたいこともなかったから、この街に残った。けど、俺もお前みたいに魔法が使えたら帝都に行けたんじゃないかっておもってた時期はあるよ」
驚いて、兄貴を見つめる。しんみりとした横顔は小さく笑っているけど、どこか悲しげだった。昔から頼って、真似をしていた兄貴が俺に対してそんな。衝撃だった。
「まぁ、今はそこそこ楽しいし割り切れてる。後悔はしてるけどな。いろいろと」
「兄貴・・・・・・・・・・・・」
兄貴はどんなおもいをして、この街で生きてきたんだろう。俺は今まで兄貴を気にかけたことがあっただろうか。
「だから、な。ちょっと馬鹿馬鹿しいんだよ。羨んでいた弟がそんな小さい悩みでうじうじしてるなんざ。なんだ、特別なことなんざないじゃねぇかってな。俺が羨んでいた時間を返しやがれ」
「な、なんだよそれ」
「がっはっはっは! まぁそれがこの世界の理なのかもな」
杯に残った酒を一息に飲む。なんだか憤然としていた。羨ましい。だとすれば、ルウはガーラ様とルナに対してなにが羨ましいとおもったのか。なにを比べてしまったのか。
「兄貴は、誰かを好きになったことあるのか?」
「あるよ。数えきれないほど」
「・・・・・・・・・・・・後悔したことないか?」
「ない。一つもな。後悔するってことは、その子と一緒にいた時間もその子を好きになったことも、なにもかも否定することになる。今だって振られたり別れたりした子のことは忘れてはいない。良いことばかりじゃない。けど、どれも全部ひっくるめて良い思い出だ」
ただ豪快なだけだとおもいこんでいた兄貴がこれほど語ってくれるなんて。
「でも、もしそれでも悩んだら? 好きにならなかったらよかったんじゃないかって」
「悩んで悩み抜け」
「それでも、後悔したら?」
「あ~~~~。めんどくせぇ。もういっそのこと抱いちまえ」
「だ、抱くなんてまだ早いだろ」
「なに今更かまととぶってんだ。好きな子を買って奴隷として側に置いている鬼畜がほざくな」
くそ、反論できない。
「いっそのこと、徹底的に話しあえ。命令なんて関係ない。お互いの立場、仕事、年齢、種族、お前とあの子は積み重ねてきた時間、育った場所、見てきたもの、生き方。全部まとめたまま全力でぶつかりあえ。そんで喧嘩しろ。おもいきりな」
「け、喧嘩だって?」
「ああ、そうさ。いっそお互いすっきりするぜ。特に恋愛絡みはな。お前は変なところで遠慮する。躊躇う。そんなんじゃだめだ。相手の本音を聞けないってだけじゃない。相手だって本音を聞かせてもらえないって、本気じゃないっておもっちまうだろ」
「な、なるほど・・・・・・? たしかに?」
「お前、あの子に手をあげたことすらないんじゃないか?」
な、なに言ってんだ。当然だろ。ルウに暴力なんてできるわけないだろ。それこそ自殺してもしきれないほど落ちこむ。
「本当に愛しているなら、殴れるはずだ。覚えているか? 俺達が悪さしたとき、親父達の言いつけを守らなかったとき。必ずぶたれたろう」
あ~、たしかに。大人にとってはそれほど本気じゃなかったのかも。しれないけど、俺達にとってはとてつもなく痛かった。旋毛に落とされた拳骨も。頬に飛んできたビンタも。
「この年齢になってわかるがな、どうでもいいやつになんて説教はしても手はあげねぇよ。俺も親方に散々殴られて仕事を覚えたからな。今は指導する立場にあるからわかるんだ。逆に愛ゆえに手をあげるってこともときには必要だろ。優しさと愛は、違うぞ」
「う、う~~~~ん?」
「まぁ、お子様のユーグにゃわかんねぇか。がははは!」
納得できたようなできないような。ともかく、一つ言えることがある。
「ありがとな、兄貴」
「なんだよ改まって」
兄貴と俺の価値観は違う。人生も性格も。たぶん女性の好みも。それでも、自分以外の恋愛経験について話してもらえたのは、心強い。
「なぁ、兄貴。さっき俺が羨ましいって言ったよな?」
「ん? ああ」
「俺は兄貴のほうが羨ましかったよ」
兄貴は俺と違って、手先が器用だった。その辺の木材やいらないものを自分で切って組み立てて即席のおもちゃを作ったことがある。親父やお袋に手作りの家具を贈ったこともある。俺も兄貴に教えられながら自分でも作ってみたけど、出来映えは一目瞭然。奇麗に作れる兄貴が羨ましかった。
それ以外にも、兄貴にはできて俺にはできないことがたくさんある。
「まぁ、そんなもんなんだろうぜ」
尾首にも感情を出さず、曖昧に笑って流せる兄貴には、俺には大人の余裕さが垣間見える。羨ましい、か。ルウは一体どんなところを羨んでいるんだろう。俺はルウと本音で向き合えているだろうか。
「しかし、お前があんな子を好きになるとはなぁ。もっとナイスバディーで色気のある頼りがいのある年上があってるんじゃねぇか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なに?」
あんな子? ナイスバディー? これだから節穴は。
「いいか、兄貴。ルウにはそんなもん屁でもない魅力があるんだ」
「ああ。わかってるさ。なにしろお前の一目惚れした相手だもんな。あばたもえくぼってやつさ」
カッチ――――ン♪ ときた。
「いいか、兄貴。まずルウのいいところはな」
それから俺は語った。思う存分語った。心の底から。酒を飲もうとしたら奪いとって、兄貴が眠りそうになったら無理やり起こして、トイレに行こうとしたら引き止めて。体と喉が渇いてきて、自然と酒の量が増えていく。
「兄貴ぃぃぃぃ~~~。俺はやるぞぉぉぉぉぉ~~~~~~」
「お、おう。おう。水飲め。な? 休め。あの子の魅力はわかったから。な? もう日が出てきたから」
酔い潰れて気を失うまで、俺はこんなにもルウが好きだったんだって、改めて気づいた。
夕食も終えて就寝する直前、兄貴に話しかけられた。
「奴隷の子も、お袋に対してやり返してなかったし。なにかあったのか?」
「ちょっとな」
短いやりとりをして、自室へ戻ろうとしてとまってしまった。ルウがもう先に寝ていることをおもいだしてしまった。
「まぁ、じゃあ付き合え。親父が酔い潰れて寝ちまったが、まだ飲み足りねぇんだ」
「ちょっとだけなら」
本当は酒は避けたかった。明日も調査だし。だけど酔っぱらったほうがルウのことを少しは忘れられるかもしれない。寝るのにも丁度いい。
「お前と酒を飲むなんて、いつぶりだろうなぁ」
「・・・・・・・・・・・・・兄貴と一緒に酒盛りなんて、初めてだろ」
「ん? そうだったか?」
魔法学院を卒業して、俺が酒を飲めるようになったときにはもうずっと帝都暮らしだった。学生の頃に何度か帰省したとき、兄貴は既に酒を飲み始めていたけど、俺は年齢のことがあったから。
「ああ。はじめてさ」
「そうか。まぁいい」
血をわけた兄弟で酒を飲むなんて、不思議な心地だ。小さいときと違う大人になったという感慨深さと、気恥ずかしさがある。
「それで? なにがあった?」
どれから説明すればいいか。迷ってしまう。けど、ぽつりぽつりと語りはじめた。呪いに関しては濁しながら。兄貴は住民だから、全部を話すことはできない。それでも、充分警戒すべきだと言った。
呪いをかけたエルフが、まだこの街にいる可能性が高い。
魔法陣は、エルフが滞在している間に刻まれたにしては新しすぎるし規模が大きい。だとすれば、今後も呪いは創られ続けるだろう。エルフ捜索と捕獲の方向でも動かなきゃいけない。ルナは手に入れた証拠の数々と今後のことについてう~~ん、う~~ん、と唸っていた。
まぁ、そんなところで。実際に兄貴に話した主にルウに関することだけ。ルウが呪いに関してルナには相談したけど、俺には拒んだこと。そしてこれまでのルウとの出会い、俺達の軌跡。そして、最近のルウの態度の変化。それによる苦悩。酔いが進んできたこともあって、すらすらと言える。
「お前は・・・・・・・・・・・・・・・・思春期か」
「だって」
「だってもへちまもあるか。奥手にもほどがある。踏み込めよ。もっと」
「でも、それで嫌われたら」
「そんなんで嫌われることをこわがってるくらいなら、最初から好きになるなよ。それじゃあいつまでも進展すらしねぇよ。本心を語りたがらない相手なら、語るしかないくらいぐいぐい責めていけ。変なところでへたれるからこじれてるんだよ」
うう、ぼろくそに貶される。
「しかし、お前がそんなことで悩んでいたとはなぁ。どんなに魔法を扱えても創れても、恋を叶える魔法は創れねぇのか」
「恋を叶える魔法・・・・・・・・・・・・・・? あっ」
「考えこむな。なにがあっだ。良いこと聞いたって顔してるぞ」
たぁく。そう漏らして頭をぐしゃぐしゃと乱暴に撫で回す。力が強すぎて首が痛くなる。
「俺はな、お前が羨ましかった」
「は?」
「お前は俺と違って魔法が使えた。魔法士になれた。覚えてるか? 小さいときよくおとぎ話の魔法使いのごっこ遊びをしたのをさ」
そうだったかな。
「同じ血を分けた兄弟なのに、どうしてお前だけって、羨んでいた。勉強は苦手だが、俺にはできないことが、お前にはできた。それも、誰にでもできることじゃない、魔法を使えるって特別な才能だ。お前みたいに特にやりたいこともなかったから、この街に残った。けど、俺もお前みたいに魔法が使えたら帝都に行けたんじゃないかっておもってた時期はあるよ」
驚いて、兄貴を見つめる。しんみりとした横顔は小さく笑っているけど、どこか悲しげだった。昔から頼って、真似をしていた兄貴が俺に対してそんな。衝撃だった。
「まぁ、今はそこそこ楽しいし割り切れてる。後悔はしてるけどな。いろいろと」
「兄貴・・・・・・・・・・・・」
兄貴はどんなおもいをして、この街で生きてきたんだろう。俺は今まで兄貴を気にかけたことがあっただろうか。
「だから、な。ちょっと馬鹿馬鹿しいんだよ。羨んでいた弟がそんな小さい悩みでうじうじしてるなんざ。なんだ、特別なことなんざないじゃねぇかってな。俺が羨んでいた時間を返しやがれ」
「な、なんだよそれ」
「がっはっはっは! まぁそれがこの世界の理なのかもな」
杯に残った酒を一息に飲む。なんだか憤然としていた。羨ましい。だとすれば、ルウはガーラ様とルナに対してなにが羨ましいとおもったのか。なにを比べてしまったのか。
「兄貴は、誰かを好きになったことあるのか?」
「あるよ。数えきれないほど」
「・・・・・・・・・・・・後悔したことないか?」
「ない。一つもな。後悔するってことは、その子と一緒にいた時間もその子を好きになったことも、なにもかも否定することになる。今だって振られたり別れたりした子のことは忘れてはいない。良いことばかりじゃない。けど、どれも全部ひっくるめて良い思い出だ」
ただ豪快なだけだとおもいこんでいた兄貴がこれほど語ってくれるなんて。
「でも、もしそれでも悩んだら? 好きにならなかったらよかったんじゃないかって」
「悩んで悩み抜け」
「それでも、後悔したら?」
「あ~~~~。めんどくせぇ。もういっそのこと抱いちまえ」
「だ、抱くなんてまだ早いだろ」
「なに今更かまととぶってんだ。好きな子を買って奴隷として側に置いている鬼畜がほざくな」
くそ、反論できない。
「いっそのこと、徹底的に話しあえ。命令なんて関係ない。お互いの立場、仕事、年齢、種族、お前とあの子は積み重ねてきた時間、育った場所、見てきたもの、生き方。全部まとめたまま全力でぶつかりあえ。そんで喧嘩しろ。おもいきりな」
「け、喧嘩だって?」
「ああ、そうさ。いっそお互いすっきりするぜ。特に恋愛絡みはな。お前は変なところで遠慮する。躊躇う。そんなんじゃだめだ。相手の本音を聞けないってだけじゃない。相手だって本音を聞かせてもらえないって、本気じゃないっておもっちまうだろ」
「な、なるほど・・・・・・? たしかに?」
「お前、あの子に手をあげたことすらないんじゃないか?」
な、なに言ってんだ。当然だろ。ルウに暴力なんてできるわけないだろ。それこそ自殺してもしきれないほど落ちこむ。
「本当に愛しているなら、殴れるはずだ。覚えているか? 俺達が悪さしたとき、親父達の言いつけを守らなかったとき。必ずぶたれたろう」
あ~、たしかに。大人にとってはそれほど本気じゃなかったのかも。しれないけど、俺達にとってはとてつもなく痛かった。旋毛に落とされた拳骨も。頬に飛んできたビンタも。
「この年齢になってわかるがな、どうでもいいやつになんて説教はしても手はあげねぇよ。俺も親方に散々殴られて仕事を覚えたからな。今は指導する立場にあるからわかるんだ。逆に愛ゆえに手をあげるってこともときには必要だろ。優しさと愛は、違うぞ」
「う、う~~~~ん?」
「まぁ、お子様のユーグにゃわかんねぇか。がははは!」
納得できたようなできないような。ともかく、一つ言えることがある。
「ありがとな、兄貴」
「なんだよ改まって」
兄貴と俺の価値観は違う。人生も性格も。たぶん女性の好みも。それでも、自分以外の恋愛経験について話してもらえたのは、心強い。
「なぁ、兄貴。さっき俺が羨ましいって言ったよな?」
「ん? ああ」
「俺は兄貴のほうが羨ましかったよ」
兄貴は俺と違って、手先が器用だった。その辺の木材やいらないものを自分で切って組み立てて即席のおもちゃを作ったことがある。親父やお袋に手作りの家具を贈ったこともある。俺も兄貴に教えられながら自分でも作ってみたけど、出来映えは一目瞭然。奇麗に作れる兄貴が羨ましかった。
それ以外にも、兄貴にはできて俺にはできないことがたくさんある。
「まぁ、そんなもんなんだろうぜ」
尾首にも感情を出さず、曖昧に笑って流せる兄貴には、俺には大人の余裕さが垣間見える。羨ましい、か。ルウは一体どんなところを羨んでいるんだろう。俺はルウと本音で向き合えているだろうか。
「しかし、お前があんな子を好きになるとはなぁ。もっとナイスバディーで色気のある頼りがいのある年上があってるんじゃねぇか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なに?」
あんな子? ナイスバディー? これだから節穴は。
「いいか、兄貴。ルウにはそんなもん屁でもない魅力があるんだ」
「ああ。わかってるさ。なにしろお前の一目惚れした相手だもんな。あばたもえくぼってやつさ」
カッチ――――ン♪ ときた。
「いいか、兄貴。まずルウのいいところはな」
それから俺は語った。思う存分語った。心の底から。酒を飲もうとしたら奪いとって、兄貴が眠りそうになったら無理やり起こして、トイレに行こうとしたら引き止めて。体と喉が渇いてきて、自然と酒の量が増えていく。
「兄貴ぃぃぃぃ~~~。俺はやるぞぉぉぉぉぉ~~~~~~」
「お、おう。おう。水飲め。な? 休め。あの子の魅力はわかったから。な? もう日が出てきたから」
酔い潰れて気を失うまで、俺はこんなにもルウが好きだったんだって、改めて気づいた。
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