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~番外編~
初夜の翌朝
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こちらは以前公開していたのですが、書籍化に際し一度取り下げていたお話です。
このエピソードは書籍には含まれないので、戻しました。※三人称です※
タイトル通り、初夜の翌朝のお話。
********************************************
物言えぬ屍になったような気持ちで、千鶴は痛む腰を抱え朝食の席に着いていた。
昨日、自分のあられもない姿をさんざん見られ。
おまけに、気絶した自分の体まで洗わせて…っ!!
色んな意味で、千鶴のHPとMPは0に近い。
さらに…。
「……わぁ、美味しそうデスネ…」
テーブルには、美味しそうな和の朝食が並び…。
ピカピカのお米が光るお粥は、ダシの良い香りがしているというのに。
千鶴には、それを楽しむ余裕はなかった。
(い…痛い…なんだこれ、なんでこんなに痛いんだ…)
昨日、初めて男に抱かれた千鶴は、自分の体を襲う異変に困惑していた。
腰と…が、痛いのである。
(漫画で良く「次の日腰が痛くて~」ってあったけど、あれマジだったんだ…。ごめん、私…)
BL漫画や小説で。
攻めキャラにさんざん苛められて泣かされる受けキャラ。
彼が翌日腰の痛みに耐えるシーンにすら、萌えていた自分。
だって、激しく愛された証拠! って、感じがして。
すごく、萌えるじゃないですか…。
だがしかし。わが身に降りかかって、初めて思う。
痛いものは痛いのだ。萌えとか言ってる場合じゃねえのだ。
(…うう。軽々しく「泣き顔萌えッ」とか思ってごめんなさい。本来ソレに使われるトコにい、挿れられてさえこんなに痛むのに。あんな、本来の用途とは違うところに挿れられたら、そら痛いよね…)
自分の比でなく痛いのかも。
世間には、男女間でもアナルプレイなんてものがあるが、恐ろしい!!
絶対裂けるし!! と千鶴は戦慄する。
ああ、BL読む目が変わってしまいそう…と。
「…大丈夫、ですか?」
「うへあっ!?」
突然目の前の正宗に気遣わしげに声を掛けられて、千鶴は素っ頓狂な奇声を上げた。
「辛いなら、横になっていても…」
「いっ、イイエッ!! 大丈夫です!!」
「しかし…、先ほどからぼうっとして食欲も無いようですし…」
まさか、あまりの腰の痛みにカマを掘られる受けキャラの悲哀にまで思いを巡らせていたとは言えず、千鶴は慌ててお粥をかきこんだ。大丈夫ですアピールだ。
そして…、
「…ゲホッ!!」
「千鶴さん!?」
案の定、むせた。
そんな千鶴と正宗の、初夜の翌朝…のお話。
このエピソードは書籍には含まれないので、戻しました。※三人称です※
タイトル通り、初夜の翌朝のお話。
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物言えぬ屍になったような気持ちで、千鶴は痛む腰を抱え朝食の席に着いていた。
昨日、自分のあられもない姿をさんざん見られ。
おまけに、気絶した自分の体まで洗わせて…っ!!
色んな意味で、千鶴のHPとMPは0に近い。
さらに…。
「……わぁ、美味しそうデスネ…」
テーブルには、美味しそうな和の朝食が並び…。
ピカピカのお米が光るお粥は、ダシの良い香りがしているというのに。
千鶴には、それを楽しむ余裕はなかった。
(い…痛い…なんだこれ、なんでこんなに痛いんだ…)
昨日、初めて男に抱かれた千鶴は、自分の体を襲う異変に困惑していた。
腰と…が、痛いのである。
(漫画で良く「次の日腰が痛くて~」ってあったけど、あれマジだったんだ…。ごめん、私…)
BL漫画や小説で。
攻めキャラにさんざん苛められて泣かされる受けキャラ。
彼が翌日腰の痛みに耐えるシーンにすら、萌えていた自分。
だって、激しく愛された証拠! って、感じがして。
すごく、萌えるじゃないですか…。
だがしかし。わが身に降りかかって、初めて思う。
痛いものは痛いのだ。萌えとか言ってる場合じゃねえのだ。
(…うう。軽々しく「泣き顔萌えッ」とか思ってごめんなさい。本来ソレに使われるトコにい、挿れられてさえこんなに痛むのに。あんな、本来の用途とは違うところに挿れられたら、そら痛いよね…)
自分の比でなく痛いのかも。
世間には、男女間でもアナルプレイなんてものがあるが、恐ろしい!!
絶対裂けるし!! と千鶴は戦慄する。
ああ、BL読む目が変わってしまいそう…と。
「…大丈夫、ですか?」
「うへあっ!?」
突然目の前の正宗に気遣わしげに声を掛けられて、千鶴は素っ頓狂な奇声を上げた。
「辛いなら、横になっていても…」
「いっ、イイエッ!! 大丈夫です!!」
「しかし…、先ほどからぼうっとして食欲も無いようですし…」
まさか、あまりの腰の痛みにカマを掘られる受けキャラの悲哀にまで思いを巡らせていたとは言えず、千鶴は慌ててお粥をかきこんだ。大丈夫ですアピールだ。
そして…、
「…ゲホッ!!」
「千鶴さん!?」
案の定、むせた。
そんな千鶴と正宗の、初夜の翌朝…のお話。
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