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第4章

第553話 カーバンクルの居場所

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 ゴッドスライムとノーライフキングを倒すには、まだミーニャとオフィーリアの力が足りないということになり、まずはクェーナの花の蜜と、カーバンクルの涙を手に入れようということになった。

 カーバンクルは雪山にいる妖精だけど、滅多に人前に姿を現さないと言われている。元リシャーラ王国にも、万年雪の山はあるけれど、そこにカーバンクルはいるのかな?
 キリカ、調べてもらえる?

【回答、以前はいましたが、リシャーラ王国が神に見放された国になったことで、神の加護が薄れ、逃げ出した模様です。今はもぬけの殻になっています。】

 うわあ……。そんなとこにまで影響があったんだ。精霊や妖精が住んでいた土地からいなくなると、その土地が荒れると言うよね。山崩れとか起きないといいけど……。

 どこにならいるかな?例えばメルオボス公国にはいたりする?それなら花を貰いに行くついでに、カーバンクルに会いにいかれるんだけど。

【回答、メルオボス公国にはカーバンクルが住んでいます。ただし山に入るには公王メルオボスの許可が必要となります。精霊信仰の国の為、精霊の住まう土地には、滅多に人を近付けません。】

 なら、それもあわせてお願いしてみるとするかな。リアムがいれば、カーバンクルの涙はもらえると思うけど、そこにたどり着くのが大変なんだなあ……。

 もしも駄目だったら、また他の国のカーバンクルを探さないとだね。どうすれば許可してもらえるかな?何か方法はない?

【リニオンさんか、ミルドレッドさんを連れて行ってみてはどうですか?精霊信仰の中には、ドラゴン信仰も含まれますので。】

 そうなの?

【精霊信仰の国では、ドラゴンはもっとも精霊や妖精に近い生き物と認識しているようですね。最も、悪しきドラゴンと、良いドラゴンをわけているようではありますが。】

 悪しきドラゴンと良いドラゴン?インフェルノドラゴンであるリニオンさんや、クリスタルドラゴンのミルドレッドさんは、良いドラゴンという認識だということ?

【かつて栄えていたドラゴンの国、バルヒュモイ王国は、精霊信仰の国からすると、信仰の対象でもあったのですが、大昔にそこを追放されたドラゴンがいるのです。彼らは聖なる土地を追い出された悪しきドラゴンとして、忌み嫌われているようですね。】

 なるほどね……。僕の兄弟神である、闇と渾沌のアイバーリュスも、神さまの国を追い出されて、悪神ということになっているものね。そういうものなんだろうな。

【そういうことですね。】

 なら、お城にいることだし、ミルドレッドさんにお願いしてみよう。クリスタルドラゴンを同伴するって伝えたら、万が一僕の訪問自体が歓迎されなくても、迎え入れてくれるかも知れないな。

 僕はドラゴンの従者に頼んで、ミルドレッドさんを連れて来るよう頼んだ。程なくして、何故か正装したミルドレッドさんが、ドア顔で食堂に入ってくる。

「アレックスの父親が来ているのだそうだの!ついにわらわを親に紹介する気になったか!3番目までを譲ったものの、4番目の妻はわらわと決めておる!よろしく頼もうぞ!婿どのの父御よ!」

 それを聞いた僕も父さまも、ポカン。
「アレックス……。いったい何人妻をめとるつもりなんだ?国王は一夫多妻制の国が多いとはいえ……。」

「そんなつもりはありませんよ!ミルドレッドさんが勝手に言ってるだけです!」
 呆れた様子の父さまに、僕は慌ててそう言った。

「なんじゃ。そのつもりで呼んだのではなかったのかの?」
 ミルドレッドさんが首をかしげる。

「違いますよ。メルオボス公国に行くのについて来て欲しいなと思ってお呼びしたんです。メルオボス公国は精霊信仰の国で、ドラゴンも信仰の対象らしくて、クリスタルドラゴンのミルドレッドさんがいると、歓迎してもらえるみたいなんです。」

「おお、メルオボス公国か。知っておるぞ。あの国は上質なクリスタルが豊富でのう。昔クリスタルダンジョンを見つける前に訪ねたことがある。確かに大歓迎されたの。あい、構わんぞよ。一緒に行ってやろうぞ。」

 久しぶりに上質なクリスタルパワーを浴びたいしのう!とミルドレッドさんは嬉しそうにしていた。クリスタルドラゴンは、クリスタルからしか吸収出来ないエネルギーを吸収して生きるものなんだって。

 食べ物からも栄養はとれるけど、クリスタルからしか得られないものというのがあるらしい。不思議な生き物だなあ。

「ありがとうございます。メルオボス公国にもそう伝えますね。」
 これでメルオボス公国行きはどうにかなりそうだね!

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2巻が8/19より発売です。
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