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第1章
第149話 中級片手剣使い、ヒルデ・ガルド
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「冒険者用の服じゃなかったわけ?」
「こちらしか持ってきておりませんでした。
冒険者用の替えの服は洗濯中でして。」
「はあ……、まあいいけど。」
ヒルデはもともと美人だけど、こうして見ると、どこかの令嬢みたいにも見えるよね。
少し日焼けしてるから、よく見ると違うってわかるんだけどさ。
日焼けしてる令嬢なんて、なかなかいないからね。いかに白い肌を保つかが、貴族令嬢の美しさの指標の1つになるからね。
最近日焼けしてきた気がするオフィーリア嬢を見たら、オーウェンズ伯爵なんて、卒倒するかも知れないよね。
着替え終わったヒルデとともに、馬車に乗り込んで、冒険者ギルドに報告に行くことになったんだけど、このまま行くの!?って、ヒルデが抵抗している。
ヒルデはまだこの格好を人に見られることに、かなり抵抗があるみたいだね。
結構似合ってるんだけどなあ?
冒険者ギルドについたら、ヒルデも開き直って先頭で冒険者ギルドに入って行った。
いつもクエスト完了報告の時に、スキルが変化してないか見てもらう習慣なんだって。
今日はいい結果報告が受けられる筈だよ。
いつものことなので、事務的にヒルデを鑑定してくれた受付嬢が、水晶を覗き込んでヒルデのステータスを告げる。
「ヒルデ・ガルドさん、あなたのスキルはかた……、ええっ!?」
思わずガタッと椅子から立ち上がり、口元をおさえている。
なんだなんだと周囲が注目する中、
「ヒ、ヒルデ・ガルドさんのスキルは……、──中級片手剣です!!」
ヒルデが片手剣使いだと知らない冒険者たちはキョトンとしていて、それを知っている冒険者ギルド職員さんたちがザワザワとしだした。みんなが集まって水晶を覗いてる。
「ほ……、本当だ、中級片手剣使いになってるぞ。Sランク冒険者、セオドア・ラウマン以来の、スキル変化者だ!!」
それを聞いた冒険者たちがワッとわいた。
「セオドア・ラウマン以来だって!?」
「後天的に剣聖になったっていう、あの?」
「まさか、あの可愛らしいお嬢ちゃんが、次の剣聖候補だってのか!?」
オフィーリア嬢、ジャックさん、グレースさんたちも、パチパチと拍手をしている。それにつられてみんなが拍手をしてくれた。
「おめでとう。」
「あ、ありがとうございます……。」
猫の女性獣人冒険者に祝われたヒルデは、ちょっぴり頬を染めてお礼を言った。
「ヒルデ・ガルドさん、詳しくお話をうかがえませんか?」
冒険者ギルド職員さんが、ヒルデに声をかけている。
「あの、すみません、私、この後護衛の仕事があるので……。」
「それなら店を一緒に見に行こうよ、売り切れてたら、店じまいだから帰っていいよ。」
ヒルデとオフィーリア嬢たちと店を見に行くと、既に出した分がぜんぶ売り切れてたみたいで、ミアちゃんとルークくんは、退屈そうに店番をしてくれていた。
ラナおばさんの店はまだ人がごった返していて、ルーベンさんとコナーさんは、そっちを手伝ってるみたいだ。
「はい、最後のハバケル、スライリー、ハンノーンが焼けたよ!買った買った!」
「ハバケルとハンノーンをくれ!」
「こっちはスライリーだ!」
……なんかまだ明るいのに、周囲で酒盛りが始まってるね?ニニガだけじゃなく、ハバケルとスライリーとハンノーンも、お酒のツマミにいいのかなあ?
料理出来る店舗が借りられるようになったら、酒場をはじめてみるのもいいかもね。
「ああ、きたきた、アレックス!明日はもっと出しとくれよ!これじゃ足りないから!」
エノーの時よりも売れ行きが凄いみたいだよ。もちろんエノーも売れてるんだけど、それより最近売られてなかった商品の売れ行きがとんでもないみたいだ。
「わかりました。マジックバッグに入れられますし明日はもっとたくさん出しますね。」
「頼んだよ!はい、エノーはまだあるよ!」
お客さんを応対しながら叫ぶラナおばさんにそう言うと、空っぽになったタライを返して貰って、ヒルデにもうだいじょうぶだよ、と言って帰ってもらうことにした。
「お腹すいた……。」
待ってる間にお腹をすかせていたらしい、ミアちゃんとルークくんが地面にしゃがみこんでいる。
「お弁当は持たせてもらえてないの?」
「食べたけど……。」
「夕ご飯までまだだいぶあるし、私たち、お腹いっぱいは食べられないから……。」
ああ、そっか。
「それでしたら、わたくしたちこれから食事に行きますので、ご一緒しませんこと?」
オフィーリア嬢が笑顔でそう告げる。
「でも……、お金持ってない……。」
2人がそう言ってうつむいた。2人は物乞いしたりねだったりしては駄目と言われているんだろうね。そうでない孤児も多いけど。
「こちらしか持ってきておりませんでした。
冒険者用の替えの服は洗濯中でして。」
「はあ……、まあいいけど。」
ヒルデはもともと美人だけど、こうして見ると、どこかの令嬢みたいにも見えるよね。
少し日焼けしてるから、よく見ると違うってわかるんだけどさ。
日焼けしてる令嬢なんて、なかなかいないからね。いかに白い肌を保つかが、貴族令嬢の美しさの指標の1つになるからね。
最近日焼けしてきた気がするオフィーリア嬢を見たら、オーウェンズ伯爵なんて、卒倒するかも知れないよね。
着替え終わったヒルデとともに、馬車に乗り込んで、冒険者ギルドに報告に行くことになったんだけど、このまま行くの!?って、ヒルデが抵抗している。
ヒルデはまだこの格好を人に見られることに、かなり抵抗があるみたいだね。
結構似合ってるんだけどなあ?
冒険者ギルドについたら、ヒルデも開き直って先頭で冒険者ギルドに入って行った。
いつもクエスト完了報告の時に、スキルが変化してないか見てもらう習慣なんだって。
今日はいい結果報告が受けられる筈だよ。
いつものことなので、事務的にヒルデを鑑定してくれた受付嬢が、水晶を覗き込んでヒルデのステータスを告げる。
「ヒルデ・ガルドさん、あなたのスキルはかた……、ええっ!?」
思わずガタッと椅子から立ち上がり、口元をおさえている。
なんだなんだと周囲が注目する中、
「ヒ、ヒルデ・ガルドさんのスキルは……、──中級片手剣です!!」
ヒルデが片手剣使いだと知らない冒険者たちはキョトンとしていて、それを知っている冒険者ギルド職員さんたちがザワザワとしだした。みんなが集まって水晶を覗いてる。
「ほ……、本当だ、中級片手剣使いになってるぞ。Sランク冒険者、セオドア・ラウマン以来の、スキル変化者だ!!」
それを聞いた冒険者たちがワッとわいた。
「セオドア・ラウマン以来だって!?」
「後天的に剣聖になったっていう、あの?」
「まさか、あの可愛らしいお嬢ちゃんが、次の剣聖候補だってのか!?」
オフィーリア嬢、ジャックさん、グレースさんたちも、パチパチと拍手をしている。それにつられてみんなが拍手をしてくれた。
「おめでとう。」
「あ、ありがとうございます……。」
猫の女性獣人冒険者に祝われたヒルデは、ちょっぴり頬を染めてお礼を言った。
「ヒルデ・ガルドさん、詳しくお話をうかがえませんか?」
冒険者ギルド職員さんが、ヒルデに声をかけている。
「あの、すみません、私、この後護衛の仕事があるので……。」
「それなら店を一緒に見に行こうよ、売り切れてたら、店じまいだから帰っていいよ。」
ヒルデとオフィーリア嬢たちと店を見に行くと、既に出した分がぜんぶ売り切れてたみたいで、ミアちゃんとルークくんは、退屈そうに店番をしてくれていた。
ラナおばさんの店はまだ人がごった返していて、ルーベンさんとコナーさんは、そっちを手伝ってるみたいだ。
「はい、最後のハバケル、スライリー、ハンノーンが焼けたよ!買った買った!」
「ハバケルとハンノーンをくれ!」
「こっちはスライリーだ!」
……なんかまだ明るいのに、周囲で酒盛りが始まってるね?ニニガだけじゃなく、ハバケルとスライリーとハンノーンも、お酒のツマミにいいのかなあ?
料理出来る店舗が借りられるようになったら、酒場をはじめてみるのもいいかもね。
「ああ、きたきた、アレックス!明日はもっと出しとくれよ!これじゃ足りないから!」
エノーの時よりも売れ行きが凄いみたいだよ。もちろんエノーも売れてるんだけど、それより最近売られてなかった商品の売れ行きがとんでもないみたいだ。
「わかりました。マジックバッグに入れられますし明日はもっとたくさん出しますね。」
「頼んだよ!はい、エノーはまだあるよ!」
お客さんを応対しながら叫ぶラナおばさんにそう言うと、空っぽになったタライを返して貰って、ヒルデにもうだいじょうぶだよ、と言って帰ってもらうことにした。
「お腹すいた……。」
待ってる間にお腹をすかせていたらしい、ミアちゃんとルークくんが地面にしゃがみこんでいる。
「お弁当は持たせてもらえてないの?」
「食べたけど……。」
「夕ご飯までまだだいぶあるし、私たち、お腹いっぱいは食べられないから……。」
ああ、そっか。
「それでしたら、わたくしたちこれから食事に行きますので、ご一緒しませんこと?」
オフィーリア嬢が笑顔でそう告げる。
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