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第1章

第156話 ななつをすべしもの、の意味

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【回答、ななつをすべしもの、の意味について。ななつをすべしものとは、勇者へ変化の条件を満たす者のことではありません。】
 情報の海さんが真実を教えてくれる。

 えっ、それってどういうこと?
 ということは、勇者の武器のありかを知る者、っていうほうが正解なの?

【回答、ななつをすべしもの、の意味について。勇者の武器のありかを知る者を示すことでもあり、その他の英雄を見つけ、育てるすべを持ち、その者たちを率いて、世界を恒久の平和へと導く者のことを指し示します。

 それがななつをすべしもの。つまりはあなたのことです、アレックス。】

「──ぼ、僕が!?」
 思わず口に出してしまって、オフィーリア嬢たちに怪訝な表情を浮かべられる。

 慌ててなんでもないです、と取り繕ったけど、うまく誤魔化せなかったから、オフィーリア嬢は僕を心配そうに見つめていた。
 さっきまでずっと黙り込んでたしね。

 僕が考え込んでしまったことで、みんなはそれぞれ僕を抜いて話しだした。みんなとご飯に来ているのに、放っておいて申し訳ないけど、今は気になって仕方がないんだ。

 それより僕がななつをすべしもの、って、どういうことなの!?英雄を見つけて育てるって、僕にそんなこと出来るわけないよ!!
 それに世界平和だなんて、荷が重いよ!

【回答、あなたには私がいるからです。
 勇者以外の英雄を見つけ出し、育てる為の情報を得ることが出来る。そして勇者の剣のありかは、あなたが既に見つけています。】

 え?どういうこと?
 勇者の剣を見つけたって……。
 ──あ!まさか、あの、アイテムボックスの海で見つけた、200番目の扉の中の!?

【回答、あなたがアイテムボックスの海と呼んでいる、時空の海の200番目の扉は、先代の勇者の物でした。勇者はアイテムボックスに英雄の剣をしまったまま死んでしまい、誰にも見つけることが出来なくなってしまいました。だから神はあなたに使命と、この力を授けた。他人のアイテムボックスに干渉する力を持ち、勇者と聖女のみならず、他の英雄たちを探し、育てることの出来る力を。

 アレックス、あなたは神の使徒なのです。
 その為に私はつかわされたのです。】

 つ、使わされたって、情報の海さんは、ただの僕のスキルじゃないってことなの!?
 僕は誰と喋ってるの!?

【回答、情報の海について。
 神の意志を伝え、神が見聞きしたこの世界の情報を伝える為のもの。
 スキルであり、神の意志を伝える為の通信手段の役割を持つものです。】

 スキルはスキルなんだね。けど、そうなるとカナンは?勇者のアイテムボックスで見つけた精霊は、勇者を守護してたってこと?

【回答、カナンと呼ばれる、宝石の精霊について。

 彼女は先代の勇者を守護していた存在。身に着けた者を守護する役割を持つものです。
 ただし勇者の為に生まれたものではなく、偶然先代勇者が見つけたに過ぎません。

 彼女は精霊王と竜王の娘。ですが人々や精霊たちや、──神にまで愛され過ぎた。
 結果、嫉妬の女神ディダにうらまれてしまい、呪いをかけられました。
 守護した者を深く愛してしまう呪いです。

そして守護した者に深く愛されると、その者が死ぬ呪いをかけられています。また彼女自身も守護した者を亡くすたびに、その記憶を亡くす呪いです。先代勇者が死んだ理由は、彼女を本気で愛してしまったからです。】

 そんな……。神さまなのに、たかが嫉妬でそんな呪いをかけるなんて、あんまりだよ。
 その呪いは解くことが出来ないの?

【回答、宝石の精霊、カナンの呪いを解くすべについて。

 嫉妬の女神ディダは、彼女が苦しむことを望んでいます。彼女は接する者すべてに愛されてしまう存在。彼女が心から愛した存在に望まれず、その愛を手に入れられずに苦しんだ時、彼女は呪いから解放されるでしょう。

 求めた愛を手に入れられずに、愛した者が死んだ時、彼女は初めてその記憶をなくすことなく、そのことに苦しむことでしょう。
 ですが精霊は死なない。次の愛をまた見つけられる日が来ることでしょう。】

 今回の相手とはうまくいかない代わりに、いつか本当に愛し合える相手に出会えるかも知れないってことかあ……。

 なんだか辛い解き方だね。
 だけど、それしかないんだったら、今は辛いかも知れないけど、守護した相手に愛されないままのほうがいいかも知れないよね。

 だって、呪いをかけられたままじゃ、永久に幸せにはなれないもの。
 それに守護しただけで愛してしまうなら、それって本当のカナンの気持ちじゃないし。

 つまり今のカナンは、呪いによって、僕を愛してしまっていることになるけど、僕がミーニャと結ばれたら、呪いから解放されるってことだよね。なら問題ないかも。
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