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第2章
第281話 熱い風評被害
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そうなんだ。僕がレアケースってことか。
【私はオニイチャンの誕生した後に生まれた存在ですからね。もとからあるスキル解放の仕組みに組み込まれていないんですよ。
なので私の声はオニイチャンにしか聞こえません。そもそもオニイチャンの為に生まれた存在ですからね。他の人にはアドバイスしようにも出来ないということです。】
なるほどね。
「クエスト?お前弓使いだろ?錬金術師でもないのに、クエストってどういうことだよ。
スキル解放のクエストは、錬金術師や薬師にしか発動しない、これ基本だろうが。」
「だって実際に出てるんだから仕方がないだろ。クリスタルドラゴンの鱗で防具を作れ?
どこでそんなもん手に入るんだよ!」
「そもそもドラゴンの鱗で防具を作れる職人が、この国にいるのかしら……。
ドラゴンなんて伝説の存在だわ。素材だって誰も見たことがない筈よ。」
「あ、アイオロスさん、クリスタルドラゴンの鱗でしたら、ここに……。良かったらこれを使って、スキルを解放してください。」
そう言って、ミルドレッドさんの鱗を手渡そうとした僕に、全員の目が丸くなる。
えと、受け取らないのかな?
「なんでそんなもん持ってんだよ!だとしたって、なんでそれを俺に……。ま、まさか、お前の狙いはシャーリーじゃなくて、俺?」
「なんでそうなるんですかあ!
なんでもそういう方向に結びつけるのは、いい加減やめてくださぁい!」
アイオロスさんには困ったものだなあ。
「お2人を助けるのが、アレックスの役目だと言いましたよね?そういうことです。アレックスがクリスタルドラゴンの鱗を手に入れることが、クエストのきっかけなんです。」
アイオロスさんがハッとしたような表情を浮かべる。自分が英雄候補だってことを、ようやく思い出したみたいだね。
「じゃ、じゃあシャーリーも?」
「シャーリーさんのスキル解放条件はまだわかりませんが、いずれわかるかと。」
「けど……、ドラゴンの鱗で防具を作れる職人なんて、恐らくこの国には……。」
「他国との国交はやがて回復するでしょう。その時に他国に探しにいけばよいのです。」
「……。」
長年閉鎖してた国だものね、にわかには信じられないか。“選ばれしもの”が向かっているのは、まだ王族しか知らないことだしね。
「防具を作るには素材は1つじゃない。他のものは自力で集めることになるでしょう。
防具職人が要求してくる素材を頑張って集めてください。それが解放クエストかと。」
アイオロスさんは叔父さんの言葉に半信半疑といった様子で、僕からクリスタルドラゴンの鱗を受け取った。シャーリーさんがアイオロスさんの腕を掴んでコクッとうなずく。
「協力するわ、兄さん。一緒に英雄になりましょう。この国を認めさせるのよ!」
シャーリーさんの瞳は燃えていた。
この国での用事も終わったので、僕と叔父さんは自分たちの家に帰ることにした。
「また手伝いに来ます。頑張って下さいね!
一緒にこの国をたてなおしましょう。」
「……ああ!」
僕のその言葉に、アイオロスさんはようやく、初めて微笑んでくれたのだった。
ちなみに水の結界には、ここに戻って来るまでに、当然新たな条件を付け加えてある。
ただしテイムした魔物は除く。こうしないと渡してもすぐに浄化されてしまうからね。
だけど魔物の補填のことばかりを考えて、この条件を悪用されるとは、この時の僕と叔父さんはまだ考えついていなかったんだ。
83番目の扉を出すとキリカが出迎えてくれる。キリカを連れて水晶の館に戻って、一度ミルドレッドさんを迎えに行った。
「待ちくたびれたぞよ!」
と、プリプリしているミルドレッドさんにお詫びをすると、時空の扉を出した。
「なんじゃ!?何もないところから扉が現れたぞよ!これはそなたのスキルかの?」
「はい、僕はこれで移動して来たんです。
一緒に僕らの家に向かいましょう。」
「うむうむ!行こう!はよう行こう!」
「──あ。」
そうだ、キリカのことも紹介しないと!
僕は603番目の扉の中で待っているキリカを、ミルドレッドさんに紹介した。
「このおなごはなんじゃ?
そなたにずいぶんと似ておるの?」
「はい、僕の妹です。キリカと言います。」
「──ミルドレッドさん!」
キリカが突然、ミルドレッドさんの手を両手で包んでじっと見つめる。
「オニイチャンが危ない目にあったら、絶対守ってくださいね?私、ミルドレッドさんを歓迎します!オニイチャンを託せるのは、ミルドレッドさんをおいて他にありません!」
【私はオニイチャンの誕生した後に生まれた存在ですからね。もとからあるスキル解放の仕組みに組み込まれていないんですよ。
なので私の声はオニイチャンにしか聞こえません。そもそもオニイチャンの為に生まれた存在ですからね。他の人にはアドバイスしようにも出来ないということです。】
なるほどね。
「クエスト?お前弓使いだろ?錬金術師でもないのに、クエストってどういうことだよ。
スキル解放のクエストは、錬金術師や薬師にしか発動しない、これ基本だろうが。」
「だって実際に出てるんだから仕方がないだろ。クリスタルドラゴンの鱗で防具を作れ?
どこでそんなもん手に入るんだよ!」
「そもそもドラゴンの鱗で防具を作れる職人が、この国にいるのかしら……。
ドラゴンなんて伝説の存在だわ。素材だって誰も見たことがない筈よ。」
「あ、アイオロスさん、クリスタルドラゴンの鱗でしたら、ここに……。良かったらこれを使って、スキルを解放してください。」
そう言って、ミルドレッドさんの鱗を手渡そうとした僕に、全員の目が丸くなる。
えと、受け取らないのかな?
「なんでそんなもん持ってんだよ!だとしたって、なんでそれを俺に……。ま、まさか、お前の狙いはシャーリーじゃなくて、俺?」
「なんでそうなるんですかあ!
なんでもそういう方向に結びつけるのは、いい加減やめてくださぁい!」
アイオロスさんには困ったものだなあ。
「お2人を助けるのが、アレックスの役目だと言いましたよね?そういうことです。アレックスがクリスタルドラゴンの鱗を手に入れることが、クエストのきっかけなんです。」
アイオロスさんがハッとしたような表情を浮かべる。自分が英雄候補だってことを、ようやく思い出したみたいだね。
「じゃ、じゃあシャーリーも?」
「シャーリーさんのスキル解放条件はまだわかりませんが、いずれわかるかと。」
「けど……、ドラゴンの鱗で防具を作れる職人なんて、恐らくこの国には……。」
「他国との国交はやがて回復するでしょう。その時に他国に探しにいけばよいのです。」
「……。」
長年閉鎖してた国だものね、にわかには信じられないか。“選ばれしもの”が向かっているのは、まだ王族しか知らないことだしね。
「防具を作るには素材は1つじゃない。他のものは自力で集めることになるでしょう。
防具職人が要求してくる素材を頑張って集めてください。それが解放クエストかと。」
アイオロスさんは叔父さんの言葉に半信半疑といった様子で、僕からクリスタルドラゴンの鱗を受け取った。シャーリーさんがアイオロスさんの腕を掴んでコクッとうなずく。
「協力するわ、兄さん。一緒に英雄になりましょう。この国を認めさせるのよ!」
シャーリーさんの瞳は燃えていた。
この国での用事も終わったので、僕と叔父さんは自分たちの家に帰ることにした。
「また手伝いに来ます。頑張って下さいね!
一緒にこの国をたてなおしましょう。」
「……ああ!」
僕のその言葉に、アイオロスさんはようやく、初めて微笑んでくれたのだった。
ちなみに水の結界には、ここに戻って来るまでに、当然新たな条件を付け加えてある。
ただしテイムした魔物は除く。こうしないと渡してもすぐに浄化されてしまうからね。
だけど魔物の補填のことばかりを考えて、この条件を悪用されるとは、この時の僕と叔父さんはまだ考えついていなかったんだ。
83番目の扉を出すとキリカが出迎えてくれる。キリカを連れて水晶の館に戻って、一度ミルドレッドさんを迎えに行った。
「待ちくたびれたぞよ!」
と、プリプリしているミルドレッドさんにお詫びをすると、時空の扉を出した。
「なんじゃ!?何もないところから扉が現れたぞよ!これはそなたのスキルかの?」
「はい、僕はこれで移動して来たんです。
一緒に僕らの家に向かいましょう。」
「うむうむ!行こう!はよう行こう!」
「──あ。」
そうだ、キリカのことも紹介しないと!
僕は603番目の扉の中で待っているキリカを、ミルドレッドさんに紹介した。
「このおなごはなんじゃ?
そなたにずいぶんと似ておるの?」
「はい、僕の妹です。キリカと言います。」
「──ミルドレッドさん!」
キリカが突然、ミルドレッドさんの手を両手で包んでじっと見つめる。
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