187 / 453
第2章
第293話 神の祝福
しおりを挟む
「何よりアレックスさまの商品を、最優先に卸していただき加工したいと思っています。
貴族の推薦に心当たりはございますか?」
「そちらはちょっとないですね。」
「そうですか、でしたらこの純金で、王室御用達を狙いましょう。もしも貴族の推薦がなかったとしても、王室御用達の商品を持つ商人は、王族の推薦を得たも同じです。」
え!?そうなの?そっか、そう言われれば王室御用達は、確かに王族が保証をしているから、推薦しているようなものだよね。
「あの、王室御用達の商品なら、実は既にあるのです。金塊とサンゴではないですが。」
「なんと!?他にも商品があるのですか?」
「魚と化粧品を売っています。化粧品は先日王室御用達をいただけることとなりました。
ペルトン工房で全国的に作っていただいています。こちらではいかがでしょうか?」
「じゅうぶん過ぎる程ですよ……。ペルトン工房も30年以上の商会を運営しています。
ペルトン工房長は、ペルトン商会の会頭でもいらっしゃいます。」
「そうなんですか!?」
「あちらは店舗をあまり持ちませんので、商会よりも工房として有名なようですがね。ペルトン商会会頭にもお願いしてみては?」
全国的に展開し、かつ王室御用達の商品を作れる商人であれば、実績としてもじゅうぶんだとタイラーさんは言った。
「始めてまだそんなに経たないのですが、それでもなれるものなのですか?」
「本来であれば無理でしょう。ですが大商人でもないのに王室御用達を得たのです。」
そのことに対する商人としての信用度と実績は、10年以上商人を続けている商会よりも高いものなのだとタイラーさんは言う。
「なにより、侯爵家を追い出されて、たった1人で奮闘されているアレックスさまに感動致しました。ぜひお力にならせて下さい。」
「タイラーさん……。」
ヤバい。血の繋がらない人に優しくされたら、なんか泣きそうになってくる。
僕、卸商人になれるんだ。
堂々と、リアムにも会いに行かれる!!
ペルトン工房長には改めて時間を取っていただいてお願いすることにした。
サンゴオークションは、サンゴをアザルド商会に委託しておこなうものだというので、売れたらお金を受け取ることになっている。
純金は価値をつけるのが難しいので、値段を協議する為にしばらく預けて欲しいと言われてそうすることにした。
タイラーさんに別れを告げ、アザルド商会を出ると、僕はそのままミーニャの家に向かうことをミルドレッドさんに告げた。
「おぬし、やけに嬉しそうじゃのう。例の2番目に会いに行くのかの?わらわも1番目として、ぜひ顔を拝んでやろうぞ!」
ぼ、僕、そんなに顔に出てたのかな?
だって、久し振りにミーニャに会えるし、通信具を渡したら、毎日だって会話が出来るんだもの、そりゃ嬉しいよ。
というか、ミーニャが2番目って……。ミルドレッドさんは、完全に僕の奥さんのつもりでいるんだ。うう……。ミーニャに誤解されちゃうから、待ってて欲しいんだけど。
「ミーニャ!!」
今まさに家に帰ろうとしているミーニャを見かけて、僕は彼女を呼び止めた。
ウサギを狩っていたのか、背中に叔父さんから貰った石弓をかついでる。狩りの帰りみたいだ。ミーニャはくるりと振り返ると、
「アレックス!!」
嬉しそうに微笑んで、僕のところに駆け寄って来てくれる。ああ、ミーニャかあいい。するとミーニャが不思議そうに首を傾げた。
「クエスト発動……?」
え!?英雄のクエストが、ミーニャに発動したの!?ミーニャはまだレベルも低い筈なのに……。僕の持ってるクリスタルドラゴンの鱗が近付くと、全員発動しちゃうのかな?
【回答、ミーニャ・ロットマンの現在のレベルは28です。現在冒険者ギルドに所属し、そのランクはBとなります。
Bランクの中でも上位に入ると言えるでしょう。Aランクにも近々手の届く存在です。
神の祝福により、成長速度が大幅に上がっています。この分だと、ひと月以内にSランク到達も夢ではないでしょう。】
え!?どういうこと!?
最近中級片手剣使いに上がったヒルデが、今16レベルで、ようやくBランクに挑戦しようってところなんだよ?
なんで最近スキルを授かったばかりのミーニャが、既にBランクになってるのさ!
それに冒険者になったなんて聞いてない!
ミーニャはクエストの内容を反芻するかのように、何ごとか考えながら空中を見つめている。まさか、受けるつもりなのかな?
【オニイチャン、神の祝福が彼女にはあると言いましたよね?神の祝福とは、どういう人間に授けられるものだと思いますか?】
貴族の推薦に心当たりはございますか?」
「そちらはちょっとないですね。」
「そうですか、でしたらこの純金で、王室御用達を狙いましょう。もしも貴族の推薦がなかったとしても、王室御用達の商品を持つ商人は、王族の推薦を得たも同じです。」
え!?そうなの?そっか、そう言われれば王室御用達は、確かに王族が保証をしているから、推薦しているようなものだよね。
「あの、王室御用達の商品なら、実は既にあるのです。金塊とサンゴではないですが。」
「なんと!?他にも商品があるのですか?」
「魚と化粧品を売っています。化粧品は先日王室御用達をいただけることとなりました。
ペルトン工房で全国的に作っていただいています。こちらではいかがでしょうか?」
「じゅうぶん過ぎる程ですよ……。ペルトン工房も30年以上の商会を運営しています。
ペルトン工房長は、ペルトン商会の会頭でもいらっしゃいます。」
「そうなんですか!?」
「あちらは店舗をあまり持ちませんので、商会よりも工房として有名なようですがね。ペルトン商会会頭にもお願いしてみては?」
全国的に展開し、かつ王室御用達の商品を作れる商人であれば、実績としてもじゅうぶんだとタイラーさんは言った。
「始めてまだそんなに経たないのですが、それでもなれるものなのですか?」
「本来であれば無理でしょう。ですが大商人でもないのに王室御用達を得たのです。」
そのことに対する商人としての信用度と実績は、10年以上商人を続けている商会よりも高いものなのだとタイラーさんは言う。
「なにより、侯爵家を追い出されて、たった1人で奮闘されているアレックスさまに感動致しました。ぜひお力にならせて下さい。」
「タイラーさん……。」
ヤバい。血の繋がらない人に優しくされたら、なんか泣きそうになってくる。
僕、卸商人になれるんだ。
堂々と、リアムにも会いに行かれる!!
ペルトン工房長には改めて時間を取っていただいてお願いすることにした。
サンゴオークションは、サンゴをアザルド商会に委託しておこなうものだというので、売れたらお金を受け取ることになっている。
純金は価値をつけるのが難しいので、値段を協議する為にしばらく預けて欲しいと言われてそうすることにした。
タイラーさんに別れを告げ、アザルド商会を出ると、僕はそのままミーニャの家に向かうことをミルドレッドさんに告げた。
「おぬし、やけに嬉しそうじゃのう。例の2番目に会いに行くのかの?わらわも1番目として、ぜひ顔を拝んでやろうぞ!」
ぼ、僕、そんなに顔に出てたのかな?
だって、久し振りにミーニャに会えるし、通信具を渡したら、毎日だって会話が出来るんだもの、そりゃ嬉しいよ。
というか、ミーニャが2番目って……。ミルドレッドさんは、完全に僕の奥さんのつもりでいるんだ。うう……。ミーニャに誤解されちゃうから、待ってて欲しいんだけど。
「ミーニャ!!」
今まさに家に帰ろうとしているミーニャを見かけて、僕は彼女を呼び止めた。
ウサギを狩っていたのか、背中に叔父さんから貰った石弓をかついでる。狩りの帰りみたいだ。ミーニャはくるりと振り返ると、
「アレックス!!」
嬉しそうに微笑んで、僕のところに駆け寄って来てくれる。ああ、ミーニャかあいい。するとミーニャが不思議そうに首を傾げた。
「クエスト発動……?」
え!?英雄のクエストが、ミーニャに発動したの!?ミーニャはまだレベルも低い筈なのに……。僕の持ってるクリスタルドラゴンの鱗が近付くと、全員発動しちゃうのかな?
【回答、ミーニャ・ロットマンの現在のレベルは28です。現在冒険者ギルドに所属し、そのランクはBとなります。
Bランクの中でも上位に入ると言えるでしょう。Aランクにも近々手の届く存在です。
神の祝福により、成長速度が大幅に上がっています。この分だと、ひと月以内にSランク到達も夢ではないでしょう。】
え!?どういうこと!?
最近中級片手剣使いに上がったヒルデが、今16レベルで、ようやくBランクに挑戦しようってところなんだよ?
なんで最近スキルを授かったばかりのミーニャが、既にBランクになってるのさ!
それに冒険者になったなんて聞いてない!
ミーニャはクエストの内容を反芻するかのように、何ごとか考えながら空中を見つめている。まさか、受けるつもりなのかな?
【オニイチャン、神の祝福が彼女にはあると言いましたよね?神の祝福とは、どういう人間に授けられるものだと思いますか?】
414
あなたにおすすめの小説
初期スキルが便利すぎて異世界生活が楽しすぎる!
霜月雹花
ファンタジー
神の悪戯により死んでしまった主人公は、別の神の手により3つの便利なスキルを貰い異世界に転生する事になった。転生し、普通の人生を歩む筈が、又しても神の悪戯によってトラブルが起こり目が覚めると異世界で10歳の〝家無し名無し〟の状態になっていた。転生を勧めてくれた神からの手紙に代償として、希少な力を受け取った。
神によって人生を狂わされた主人公は、異世界で便利なスキルを使って生きて行くそんな物語。
書籍8巻11月24日発売します。
漫画版2巻まで発売中。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。
カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@2025/11月新刊発売予定!
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
《作者からのお知らせ!》
※2025/11月中旬、 辺境領主の3巻が刊行となります。
今回は3巻はほぼ全編を書き下ろしとなっています。
【貧乏貴族の領地の話や魔導車オーディションなど、】連載にはないストーリーが盛りだくさん!
※また加筆によって新しい展開になったことに伴い、今まで投稿サイトに連載していた続話は、全て取り下げさせていただきます。何卒よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。