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第2章
第306話 ドラゴンの国
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「だけど諦めきれなくて、ここまで追いかけてきたってことみたい。さっき2人が大暴れして、木は折れるわ家は吹っ飛びそうになるわで、大変だったんだよ。」
「我が家は現在ミルドレッドさんに守っていただいている立場なので、ミルドレッドさんを連れて行かれるのは困ってしまうな。」
「そうなんだよね……。」
「そんなことは知らん。俺はミルドレッドでなくてはならんのでな。子をなしたあとであれば、別にお前らの好きにすればいいさ。」
「……ドラゴン同士の交配については、俺もよくわからんが……。高レベル体ほどめったに番いにはならんと聞く。あなたはなぜミルドレッドさんでなくては駄目なのですか?」
そうなんだ。同じ高レベルの番いを求めているからなのかな?もしそうなるとすると、対象になる相手はおのずと限られるよね。
ミルドレッドさんは美しくないと嫌だと言う理由で番いを探していたらしいけど、本来強いオスがモテるものだよね。リニオンさんは強くてカッコいいのになんで嫌なのかな。
「単にこやつの知っておるメスドラゴンが他におらんのじゃよ。ドラゴンの国が滅びてからというもの、仲間も別種族も、てんで散り散りに姿を消してもうたからのう。」
「ドラゴンの国!」
「そんなところがあったのですか。」
ミルドレッドさんの説明に、僕と叔父さんが驚いて目を丸くする。
「昔はあったのじゃ、ドラゴンの島がの。こやつは幼なじみなのじゃ。わらわは他におらぬという理由で寄ってこられるのが嫌なのじゃ。昔は見向きもせんかったくせにのう。」
「俺は年上が好きなんだから、しょうがねえだろ。それでも番いを作らなきゃ、子どもが作れねえんだからしょうがねえ。」
……いくつなんだろ、リニオンさん。
「滅びた……ってことは、今はもう島にはドラゴンは1体もいないってことなの?他のドラゴンたちはどうなっちゃったの?」
「島自体がのうなってしもうたのじゃ。じゃからドラゴンは、それぞれ別の住処を探す必要にかられて、散り散りになったのじゃ。」
「島ひとつがなくなったですって!?」
「そうじゃ。その昔竜王と海王が争ったことがあっての。島が海流に飲まれて沈められてしもうたのじゃ。わらわたちは飛べるでの、散り散りに人里に逃げたというわけじゃ。」
「俺たちは人間に見つかると、追いかけ回されるからな。別に人間ごときに負けやしねえが、うるさくて寝てられねえから、人里離れたところに住んでるんだ。」
「わらわが勇者と別れた後でダンジョンを根城にしたのも、そうした理由からじゃの。」
「勇者と行動をともにしてたこいつを、その時俺が見つけたってわけさ。」
「ということは、まだ人里近くに隠れ住んでいるドラゴンがたくさんいるということか。
人間からすると恐ろしい話だな……。」
「ほらそれだ。まあ確かに人間を食べる種族もいっちゃいるが、ほとんどは魔物や動物を食べる種族だぜ?なのにドラゴンと見れば追いかけ回して殺そうとするんだからな。」
まあ、素材もレアだしねえ……。
「みなさんは返り討ちにするよりも、逃げるほうを選んだということですか?」
叔父さんが2人に尋ねる。
「食べもせんものを、やたらと殺して回るのは、幼い子のすること。わらわたちは静かに暮らせればそれでよいのじゃ。」
「どこかにいい場所があれば、俺たちだってそこに住むさ。けど人間が住んでない土地がねえんだから、仕方がねえだろうよ。」
「そうじゃな。昔はともかく、今は人の住んでおらぬ土地などない。
出来るだけ離れて暮らす他あるまいよ。」
「ドラゴンは人間を襲うつもりがないというのか……。これは初めて知る事実だな。」
叔父さんは関心したようにうなずいた。
魔物は積極的に人間を襲って食べる存在も多いものね。だから魔物イコール退治すべきものって図式が成り立ってるんだ。
「それなら、どこかの土地をドラゴン用に用意出来ればいいんだが、そうなると、どこかの国を丸ごとあけわたして貰わなくてはならなくなるだろうし、難しいな。」
ドラゴンはみんな大きいものね。
「──あ!じゃあ、どこか安全な、まだ人の住んでない土地があれば、ドラゴンはみんなそこに集まって暮らせるってこと?」
「そんな場所があればな。そこに他のメスもやってくるってんなら、俺は別にその中から番いを探せるし、こいつに執着するよりそのほうが早いってもんだ。」
「われらクリスタルドラゴン同様、インフェルノドラゴンは数が少ないのじゃ。よき相手を見つけて、早めに子をなしたほうがよいであろうの。わらわもそれには賛成じゃ。」
「我が家は現在ミルドレッドさんに守っていただいている立場なので、ミルドレッドさんを連れて行かれるのは困ってしまうな。」
「そうなんだよね……。」
「そんなことは知らん。俺はミルドレッドでなくてはならんのでな。子をなしたあとであれば、別にお前らの好きにすればいいさ。」
「……ドラゴン同士の交配については、俺もよくわからんが……。高レベル体ほどめったに番いにはならんと聞く。あなたはなぜミルドレッドさんでなくては駄目なのですか?」
そうなんだ。同じ高レベルの番いを求めているからなのかな?もしそうなるとすると、対象になる相手はおのずと限られるよね。
ミルドレッドさんは美しくないと嫌だと言う理由で番いを探していたらしいけど、本来強いオスがモテるものだよね。リニオンさんは強くてカッコいいのになんで嫌なのかな。
「単にこやつの知っておるメスドラゴンが他におらんのじゃよ。ドラゴンの国が滅びてからというもの、仲間も別種族も、てんで散り散りに姿を消してもうたからのう。」
「ドラゴンの国!」
「そんなところがあったのですか。」
ミルドレッドさんの説明に、僕と叔父さんが驚いて目を丸くする。
「昔はあったのじゃ、ドラゴンの島がの。こやつは幼なじみなのじゃ。わらわは他におらぬという理由で寄ってこられるのが嫌なのじゃ。昔は見向きもせんかったくせにのう。」
「俺は年上が好きなんだから、しょうがねえだろ。それでも番いを作らなきゃ、子どもが作れねえんだからしょうがねえ。」
……いくつなんだろ、リニオンさん。
「滅びた……ってことは、今はもう島にはドラゴンは1体もいないってことなの?他のドラゴンたちはどうなっちゃったの?」
「島自体がのうなってしもうたのじゃ。じゃからドラゴンは、それぞれ別の住処を探す必要にかられて、散り散りになったのじゃ。」
「島ひとつがなくなったですって!?」
「そうじゃ。その昔竜王と海王が争ったことがあっての。島が海流に飲まれて沈められてしもうたのじゃ。わらわたちは飛べるでの、散り散りに人里に逃げたというわけじゃ。」
「俺たちは人間に見つかると、追いかけ回されるからな。別に人間ごときに負けやしねえが、うるさくて寝てられねえから、人里離れたところに住んでるんだ。」
「わらわが勇者と別れた後でダンジョンを根城にしたのも、そうした理由からじゃの。」
「勇者と行動をともにしてたこいつを、その時俺が見つけたってわけさ。」
「ということは、まだ人里近くに隠れ住んでいるドラゴンがたくさんいるということか。
人間からすると恐ろしい話だな……。」
「ほらそれだ。まあ確かに人間を食べる種族もいっちゃいるが、ほとんどは魔物や動物を食べる種族だぜ?なのにドラゴンと見れば追いかけ回して殺そうとするんだからな。」
まあ、素材もレアだしねえ……。
「みなさんは返り討ちにするよりも、逃げるほうを選んだということですか?」
叔父さんが2人に尋ねる。
「食べもせんものを、やたらと殺して回るのは、幼い子のすること。わらわたちは静かに暮らせればそれでよいのじゃ。」
「どこかにいい場所があれば、俺たちだってそこに住むさ。けど人間が住んでない土地がねえんだから、仕方がねえだろうよ。」
「そうじゃな。昔はともかく、今は人の住んでおらぬ土地などない。
出来るだけ離れて暮らす他あるまいよ。」
「ドラゴンは人間を襲うつもりがないというのか……。これは初めて知る事実だな。」
叔父さんは関心したようにうなずいた。
魔物は積極的に人間を襲って食べる存在も多いものね。だから魔物イコール退治すべきものって図式が成り立ってるんだ。
「それなら、どこかの土地をドラゴン用に用意出来ればいいんだが、そうなると、どこかの国を丸ごとあけわたして貰わなくてはならなくなるだろうし、難しいな。」
ドラゴンはみんな大きいものね。
「──あ!じゃあ、どこか安全な、まだ人の住んでない土地があれば、ドラゴンはみんなそこに集まって暮らせるってこと?」
「そんな場所があればな。そこに他のメスもやってくるってんなら、俺は別にその中から番いを探せるし、こいつに執着するよりそのほうが早いってもんだ。」
「われらクリスタルドラゴン同様、インフェルノドラゴンは数が少ないのじゃ。よき相手を見つけて、早めに子をなしたほうがよいであろうの。わらわもそれには賛成じゃ。」
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