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第3章

第429話 再び魔塔へ

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 同時に反動が来たことにしたほうが、僕がやったと疑われにくいからね。
 ステータスに対してだから、残り半分を切っていれば、それは0になるということだ。

 ここまで走って来たからには、すでにスタミナは確実に半分近くなってる筈。そこに半分吸われる血の海をくらったのだから、一気にルーデンス王太子たちは動けなくなった。

「だいじょうぶですか?皆さん身動きが取れないみたいに見えますけど。」
 僕は心配そうなふりをしながら、それでも足踏みはやめずにその場に留まりながら、ルーデンス王太子たちを振り返った。

「やっぱり変な薬、飲んでますよね。
 出どころが怪しいおかしな薬を口にしたんじゃないんですか?全員に同時にそんな反動が来るなんておかしいです。」

「ル、ルーデンスさま……?」
 薬を手に入れたのであろう、ルーデンス王太子を、全員が一斉に見つめている。

 ルーデンス王太子が言うから、安心して飲んだんだろうね。その薬が本当はなんなのかなんて、きっと彼らは知らないんだろう。
 まあ、ルーデンス王太子も知らないけど。

「ルーデンス王太子たちが、ここで倒れているみたいだと、教師に報告しておきますからすぐに助けが来ると思いますよ。
 お大事になさってください。」

 僕はそう言うと、痛みとスタミナが切れたことに苦しみもだえるルーデンス王太子たちをその場に放置して、しっかり上位陣に加わって長距離持久走をゴールしたのだった。

 ザザ・アイワナ・バイツウェル2世と視界のつながるあの薬は、このまま使われたら僕が危ないし、これにこりて使うのをやめてくれたらいいんだけどな。

 “選ばれしもの”にしか、ザザ・アイワナ・バイツウェル2世の眷属になってしまう成分が検出出来ないとキリカが言っていたし、魔塔に調査依頼でも出しておこうっと。

 魔物の眷属になってしまうような怪しい薬なんて、流通されたら世界中も困るしね。どうにかして見本を手に入れられないかな?
 キリカ、手に入れ方がわかる?

【流通過程で、ルリームゥ王国から魔塔に申請が出されていますから、オニイチャンが見本を持って行く必要はありませんね。
 話をするだけで通じるかと。】

 あ、正規のルートを通ってるんだ。ならルーデンス王太子たちも、普通に使うかあ。
 王太子権限で、遠くの国から早く取り寄せたってだけなんだね。

【そのようですね。魔塔に販売停止措置をとってもらえば、正規ルートでの販売は潰すことが出来るでしょう。】

 帰りに魔塔に寄ってみるかあ。
 今のでザザ・アイワナ・バイツウェル2世に気付かれてないといいんだけど……。

【それは今のところわかりませんね。
 警戒はしておいたほうが良いと思います。
 だいぶスタミナも増えたことですし、そろそろ国造りを始めてもいい頃ですね。】

 ほんと?そんなに増えたの?

【もちろんスタミナ回復薬はがぶ飲みすることにはなると思いますが、1回に減るスタミナの最低ラインは突破しましたね。】

 よし!これで僕の国を作って、一気にレベル上げも出来るぞ!あ、そうだ、夜はミーニャに相談しないとな……。
 うう、ちょっと気が重いよ……。

【本当に、何を相談するつもりなんです?
 オニイチャン。】

 どうせ夜にはわかるんだから、内緒にさせてよ。恥ずかしいんだってば……。

 僕は学園の授業が終わると、いったん自宅に戻って、とある魔道具の開発を行った。
 これも僕の作戦には必要な物なんだ。

 魔道具の開発を終えたら、早速時空の扉で魔塔に向かった。既に1度来たことがあるからか、レンジアに姿を表すよう言われただけで、あっさりと中に入ることが出来たよ。

 だけどやっぱり今回も、無限廊下の調子がおかしいと言われちゃったんだけど。
 なんでかな?

【半分神であるオニイチャンのすべてを、人間の作ったものごときで判別しようなどと、おこがましいことですよ、オニイチャン。
 というか不可能ですね。】

 ああ、そういうこと。

【まあ、オニイチャンは魔法の手紙の貢献により、魔塔の名誉会員になってますからね。
 一般人と比べたらそれは早いです。】

 そうなの?

【契約書類に、かたくるしい昔の言い回しでそう記載がありましたね。
 魔塔への所属を認めると。】

 わあ……。嬉しいなあ。魔塔は魔法使いの憧れだからね。僕だって、リシャーラ王国の魔法師団長になれば、来ることがある場所だと思っていたけど、魔法師団長ですら、魔塔に所属出来るわけじゃないからね。

【魔塔は魔法の研究機関ですからね。
 どれだけ強い魔法使いでも、魔塔に有益と認められる魔法を開発しない限りは、魔塔に所属は出来ませんので。】

 そっかあ。だから父さまでも無理なんだ。

 要件を入口で事前に伝えてあったけど、僕を出迎えてくれたのは、前回同様、バウアーさんとエリクソンさんだった。

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