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第3章
第460話 嫌い、嫌い、嫌い。
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「オフィーリア嬢に婿を取らせて王位を継がせる話です。オニイチャンのことも、皇太后が可愛がっている錬金術師と結婚させて、取り込もうとしていたわけですし。」
「ああ、なるほど……。」
だから僕は王命でルカリア学園に入れられたし、ヒルデのこともあったから、ミーニャとの結婚を急いだところがあるんだよね。
さすがに既に結婚している人を他の人と結婚させるなんて無理だしね。ましてや僕は既に他の国の国王だ。国王の結婚に、他国の王族が口出しなんて出来ないし。
と、それと同時に、ヒルデに王妃という地位を与えることが出来て、ヒルデを守ることにもつながるわけだしね。
「でも、さすがにそんなことするかなあ?だっていくらなんでも、オフィーリア嬢じゃ血が遠過ぎるし、国王さまや、上位貴族の承認だって必要でしょ?認めるとは思えないよ。」
皇太后さまがルーデンス王太子を認めなかったとしても、オフィーリア嬢を国王さまや上位貴族たちが次代の王として認めるかは、また別の話になってくるからね。
まあ、上位貴族たちが、オフィーリア嬢に自分の息子を王配として送り込もうと考えてたら、話は別だけど……。特に今の上位貴族は、令嬢の数が少ない傾向にあるからね。
自分の子どもを王配として送り込めるかもってなったら、両手を上げてオフィーリア女王に賛成する貴族も出て来るかも知れない。
「──いいじゃないか、それ。」
ガレシア兄さまが突然話を切ってくる。
「え?」
「今アレックスが考えていたことだよ。」
「どれですか?」
僕の心を読んだのかな?たぶん。
「オフィーリア嬢を女王にして、この国の国王をすげ替えちまおうって話さ。」
「え、えええええ!?
ぼ、僕は別に、すげ替えようとは思っていませんよ!?ただ、可能性のひとつとして、そういうこともあるかなって思っただけで。」
「アレックスを愛するオフィーリア嬢が女王になるのなら、リシャーラ王国に神罰を与えるのをやめてやってもいいな、うん。」
シレッとそう言うガレシア兄さま。
「なってもならなくても、与えないでくださいよ!国が崩壊します。」
「そうね、そのほうがアレックスに対する信仰が集まりやすくもなるわね。アレックスの神力を高めようと思ったら、信仰してくれる国の数は多ければ多いほどいいもの。」
「ミボルフィア姉さままで……。既にドラゴンの国であるバルヒュモイ王国が、僕を信仰してくれてますし、無理に高めなくても、そのうちどんどん増えていきますよ。」
「英雄を育成する為には、アレックスの神力は高ければ高いほどよいのだ。
別に悪い話でもなかろうて。」
レスタト兄さまがそう言ってくる。
だからって、オフィーリア嬢を女王に!?
なんだってそんな突飛な話になるかな?
「そう非現実的な話でもないわよねぇ。
そうしないと国が滅ぶってなったらぁ?」
エリシア姉さまがおっとりと、顎に人差し指を当てて上目遣いに天井を見るかのような仕草をしながらそう言った。
「脅す気ですか?兄さま、姉さまたち。」
「ふふふ~ん。」
両手の拳を握って肩の高さに上げながら、エリシア姉さまはニッコリと微笑んだ。
「めったにやらないことだけど、“選ばれしもの”を使えば、僕ら全員ぶんの信託をくだすことは出来るからね。」
マルグス兄さまがニヤリと笑う。
「全員ぶんの信託だなんて、2000年ぶりだな!それこそ私たちがつかわした聖女を殺した国々に、神罰を与えた時以来だな。」
とディダ姉さまが楽しそうに言った。
「ね、ねえ、アレックス……。
あなたのお兄さんたちって、ひょっとしてリシャーラ王国を滅ぼしたいんじゃ……?」
ヒルデがコソッと耳打ちしてくる。
「そ、そうかもしんない……。」
むしろ楽しんでる気すらしてくるよ。
「兄さまたち、ひょっとしてリシャーラ王国が嫌いですか?」
「嫌いだ。」
「嫌いね。」
「う~ん、嫌い!」
「まあ、嫌いだよね~。」
「……嫌いですね。」
「嫌っておる!」
「──逆になぜ好きだと思った?」
ガレシア兄さま、ミボルフィア姉さま、エリシア姉さま、マルグス兄さま、スローン兄さま、レスタト兄さま、ディダ姉さまが、かぶせるように、次々にそう言ってくる。
「な、なぜって……。母さまをはじめとして、人間の世界を均等に守っているんですよね?特定の国だけ嫌いというのは……。」
「アレックスの扱いが悪いからだ。」
「そうね、国というより、王族と貴族?」
「神は寵愛する人間もいれば、嫌いな人間もいるのよぉ?別に不思議じゃないでしょ?」
「ね、ねえアレックス……。うちの国ってひょっとして……、つんでない?」
心配そうにそう言うミーニャに、僕はそんなことないよとは言えなかった。
────────────────────
キリカがアレックスの頭の中で考えていたことを知れたのは、兄弟神がコッソリ教えたからですね。キリカは心を覗けないので。
「ああ、なるほど……。」
だから僕は王命でルカリア学園に入れられたし、ヒルデのこともあったから、ミーニャとの結婚を急いだところがあるんだよね。
さすがに既に結婚している人を他の人と結婚させるなんて無理だしね。ましてや僕は既に他の国の国王だ。国王の結婚に、他国の王族が口出しなんて出来ないし。
と、それと同時に、ヒルデに王妃という地位を与えることが出来て、ヒルデを守ることにもつながるわけだしね。
「でも、さすがにそんなことするかなあ?だっていくらなんでも、オフィーリア嬢じゃ血が遠過ぎるし、国王さまや、上位貴族の承認だって必要でしょ?認めるとは思えないよ。」
皇太后さまがルーデンス王太子を認めなかったとしても、オフィーリア嬢を国王さまや上位貴族たちが次代の王として認めるかは、また別の話になってくるからね。
まあ、上位貴族たちが、オフィーリア嬢に自分の息子を王配として送り込もうと考えてたら、話は別だけど……。特に今の上位貴族は、令嬢の数が少ない傾向にあるからね。
自分の子どもを王配として送り込めるかもってなったら、両手を上げてオフィーリア女王に賛成する貴族も出て来るかも知れない。
「──いいじゃないか、それ。」
ガレシア兄さまが突然話を切ってくる。
「え?」
「今アレックスが考えていたことだよ。」
「どれですか?」
僕の心を読んだのかな?たぶん。
「オフィーリア嬢を女王にして、この国の国王をすげ替えちまおうって話さ。」
「え、えええええ!?
ぼ、僕は別に、すげ替えようとは思っていませんよ!?ただ、可能性のひとつとして、そういうこともあるかなって思っただけで。」
「アレックスを愛するオフィーリア嬢が女王になるのなら、リシャーラ王国に神罰を与えるのをやめてやってもいいな、うん。」
シレッとそう言うガレシア兄さま。
「なってもならなくても、与えないでくださいよ!国が崩壊します。」
「そうね、そのほうがアレックスに対する信仰が集まりやすくもなるわね。アレックスの神力を高めようと思ったら、信仰してくれる国の数は多ければ多いほどいいもの。」
「ミボルフィア姉さままで……。既にドラゴンの国であるバルヒュモイ王国が、僕を信仰してくれてますし、無理に高めなくても、そのうちどんどん増えていきますよ。」
「英雄を育成する為には、アレックスの神力は高ければ高いほどよいのだ。
別に悪い話でもなかろうて。」
レスタト兄さまがそう言ってくる。
だからって、オフィーリア嬢を女王に!?
なんだってそんな突飛な話になるかな?
「そう非現実的な話でもないわよねぇ。
そうしないと国が滅ぶってなったらぁ?」
エリシア姉さまがおっとりと、顎に人差し指を当てて上目遣いに天井を見るかのような仕草をしながらそう言った。
「脅す気ですか?兄さま、姉さまたち。」
「ふふふ~ん。」
両手の拳を握って肩の高さに上げながら、エリシア姉さまはニッコリと微笑んだ。
「めったにやらないことだけど、“選ばれしもの”を使えば、僕ら全員ぶんの信託をくだすことは出来るからね。」
マルグス兄さまがニヤリと笑う。
「全員ぶんの信託だなんて、2000年ぶりだな!それこそ私たちがつかわした聖女を殺した国々に、神罰を与えた時以来だな。」
とディダ姉さまが楽しそうに言った。
「ね、ねえ、アレックス……。
あなたのお兄さんたちって、ひょっとしてリシャーラ王国を滅ぼしたいんじゃ……?」
ヒルデがコソッと耳打ちしてくる。
「そ、そうかもしんない……。」
むしろ楽しんでる気すらしてくるよ。
「兄さまたち、ひょっとしてリシャーラ王国が嫌いですか?」
「嫌いだ。」
「嫌いね。」
「う~ん、嫌い!」
「まあ、嫌いだよね~。」
「……嫌いですね。」
「嫌っておる!」
「──逆になぜ好きだと思った?」
ガレシア兄さま、ミボルフィア姉さま、エリシア姉さま、マルグス兄さま、スローン兄さま、レスタト兄さま、ディダ姉さまが、かぶせるように、次々にそう言ってくる。
「な、なぜって……。母さまをはじめとして、人間の世界を均等に守っているんですよね?特定の国だけ嫌いというのは……。」
「アレックスの扱いが悪いからだ。」
「そうね、国というより、王族と貴族?」
「神は寵愛する人間もいれば、嫌いな人間もいるのよぉ?別に不思議じゃないでしょ?」
「ね、ねえアレックス……。うちの国ってひょっとして……、つんでない?」
心配そうにそう言うミーニャに、僕はそんなことないよとは言えなかった。
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キリカがアレックスの頭の中で考えていたことを知れたのは、兄弟神がコッソリ教えたからですね。キリカは心を覗けないので。
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