【完結】JK退魔師と龍の力 ~名家のお嬢様・桐葉は禁忌を侵す~

吉田定理

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15、矜持

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 敷地の奥のほうにある、両親の寝室だった。表の通りから離れているため、大声で助けを呼んでも誰も気づいてはくれないだろう。第一、龍の力を継承してしまった妖魔と、天才姉妹を相手に、誰が戦えるのか?
 一瞬だけ、生徒会のみんなの顔が思い浮かんだ。だが彼女たちを危険にさらすくらいなら、死んだほうがマシだと思えた。そもそも……桐葉には助けを呼ぼうという気持ちもなかったが。
「君は退魔師の間で知らぬ者はいないという、龍ヶ崎家の跡取りだ。素晴らしい人材だ。必ず利用価値がある」
 父も母も自分の価値を認めてくれなかったのに、妖魔には価値を認められる。滑稽すぎて笑う気にもなれない。
「しかし君が自主的に私に協力してくれるとは思わない。どうだ?」
 妖魔の問いに桐葉が答える。
「妖魔の手下になる気持ちは、微塵もありません」
 誇り、矜持、プライド……空っぽの桐葉に唯一あるとすれば、それだけだ。
「構わない。……ああ、以前は自害しようとしたらしいが、死のうとしても無駄だ」
「ええ、そのつもりもありません」
 ただ耐えること。耐え続けること。そして洗脳されないこと。そのためには霊力が少しでも残っていればいい。
 霊力は使うと消耗するが、時間が経てば快復する。また、霊力の扱いに長けた退魔師は、霊力を体の奥深くに仕舞いこむことができる。妖魔には協力せず、洗脳もされない。妖魔のためには決して何もしてやらない。
「いつまで強がっていられるか、見物だな。私はここで見物するとしよう」
 その言葉とともに何かが動き出した。部屋が様変わりしていく。壁、床、天井、いたるところから緑色の触手が伸びて茂り、ジャングルのようになってしまった。見たこともない妖術だ。
「っ!?」
 触手が意志を持った生き物のように桐葉の手足に巻き付いてきた。自由が奪われる。さらに触手は手足の先のほうから袖の中に潜り込み、根元のほうへと這い進んでくる。脇の辺りから、胸へ。太ももの辺りから、局部へ……。先が桐葉の敏感な部分をこねくり始めた。まるで人間の指のように的確に、繊細なタッチで……。
「嫌っ! やめて!」
 パジャマの布地の下で触手が動く。下着と肌の間にも入り込む。乳房と乳首に巻き付いてぎゅっぎゅっと締め上げたり緩めたりする。割れ目を縦になぞるように上下に動く触手もいれば、秘所の入り口のところで不規則に動く触手もいる。桐葉を拘束している触手は太く強く、脚を閉じることも手で守ることもできなかった。
 不意に触手たちが一斉に熱い液体を放出した。べたべたぬめぬめしたそれが桐葉の肌や服を濡らした。と、その液体が付いたところからパジャマが溶けて消えていく。下着も破れ、残ったわずかの布がはらりと落ちていく。桐葉はほぼ全裸で触手の椅子に寄りかかるようにして抱かれる格好となった。
「あっ、ん……気持ち悪い。嫌っ……そこは……だめ……」
 ぬめりが感覚を加速させ、だんだんと桐葉の声に甘い色が混ざり始める。触手たちは桐葉の感じる場所、最も反応してしまう場所を見つけて、集中的に刺激してくるのだ。
 桐葉がはっきりと体中の疼きを感じたとき、ひときわ醜い形をした触手が近づいてきた。先端がぼこぼこごつごつして少し膨らんでいる。
「……な、なに?」本能的な嫌悪感で顔が引きつった。「嫌っ……来ないで……!」
 醜い触手は桐葉の割れ目に近づき、不恰好な先端をごりごりと押し付ける。
「んあっ……。それ、嫌……だめっ……はぅん……♡」
 触手は擦り付けるような動きから、徐々に探るような動きへと変わる。
(入ってこようとしてる!? 嘘でしょ……)
「桐葉さん、大丈夫ですよ」「私たちがついてる」
 雪菜と凜が隣に来て、体を沿わせ、乳房を揉み、下腹部を撫で、鎖骨をなめ、頬にキスし、耳を甘噛みする。さらに姉妹はそれぞれが、指で桐葉の淫門……ビラビラの肉を左右に押し広げた。
「さあ、中においで」雪菜の言葉に従うように、ごつごつ頭の触手が桐葉の隘路に侵入を開始した。
「痛っ! 無理……、こんなの入るわけない!」
「力を抜いて会長」
 ごつごつが身をくねらせながら、奥へ奥へと隘路を進んでくる。ギチギチと肉が裂ける音がするかのように、痛みが脳へ駆け上がる。
「ア、が……ッ、い……たい……、やめて……あッ! ……ッ!」桐葉は目を硬く閉じて破瓜の痛みに耐える。ツツーと太ももに血の筋が流れる。
「ほーら、入りました」
 ごつごつが完全に淫壷に収まった。ごつごつの触手の形に膨らんだ下腹部を、姉妹がいとおしげに撫でる。桐葉は喘ぐように呼吸して、瞳に涙を浮かべ、必死で自分を落ち着かせようとしている。だが触手は桐葉を待ってくれるはずもなく、ピストン運動を始めた。
「あっ! ……んッ! ……んあ!? ぅぐ!……アうっ!? ……ああ゛ッ!」
 ごつごつの先端が子宮に衝突するたび、桐葉は喘ぐ。触手の動きはゆっくりだが大きく力強い。桐葉の愛蜜と触手が次第に馴染んで、ぎこちなかった動きはそれに伴ってなめらかになり、ヌチョリヌチョリと水音がするようになり、桐葉の喘ぎもうっとりしたものになっていった。
「はぅ……! あぁん♡ んっ……! ひゃう♡ ふぅい……♡」
「この子、そろそろ出したいみたいだ」凜が桐葉の耳元で囁く。「会長もイキたそうな顔してる」
 桐葉は首を振る。「だめ……ちがう。いや……」
「受け止めてあげてください?」雪菜が肩に手を回し、励ました。「いっしょにイキましょう」
 桐葉は首を振って拒否の意思を示すが、隘路の奥までごりごりされる快楽で、今にも気をやってしまいそうだった。
 触手の抽挿が加速する。
「んっ! はぁっ♡ あっ♡ いや! あぁん♡ だめっ! くる♡ きちゃうッ! あっ♡ アッ♡ イッ……くぅ…………!!」
 桐葉が絶頂すると同時、触手は蜜壷に大量の液体を注ぎ込んだ。一体化したままビクンびくびく、と震えた後、触手は桐葉から抜けてだらりと垂れ下がった。紅混じりの白濁液が股の間からぼたぼたと落ちる。
(触手に初めてを奪われて……中にも出されるなんて……)
 桐葉はショックを隠しきれず、放心状態だった。
「イッちゃったんですね、桐葉さん。どうですか? イク瞬間に霊力が吸われたの、分かりましたか?」
 桐葉はハッと我に返った。言われてみれば身体の一部が流出したような不安感がある。
「気づいたんですね。桐葉さんを洗脳するために、霊力が空っぽになるまでイキ続けてもらいますから、頑張ってください」
「そんなことをしても私は洗脳できません。退魔師は誰にも手出しできない体の奥に霊力を隠せること、知っていますよね?」
 雪菜が不気味に微笑む。「それすらも吸い尽くすんです。桐葉さんが自分から霊力を差し出すようになりますよ」
「何をされても、そんなことはありえません。私が妖魔に協力することも、洗脳されることも……絶対に」
「どうですかね。あ、次の触手ちゃんが来ましたよ」
 さっきとは別の、やはり先端が肥大化した触手が近づいてきた。今度の触手はすぐさま桐葉の中に入ってきて、激しく暴れた。
(これ以上、イカない……! 妖魔に霊力は渡さない!)
 触手は無数に発生しており、同時に体中を攻めてくる。しかもそのどれもが桐葉の肉を確実に開発していくのだった。数分後、桐葉はまたしても絶頂を迎えてしまった。次の触手、また次の触手が入れ替わりやってきて、桐葉の蜜壷をかき回し、絶頂をもたらし、白濁液をぶちまけていった。そんな地獄のような時間が三時間続いた……。
 桐葉は身も心もボロボロだったが、身体の奥に封じ込めた霊力だけは完全に守り通していた。とっくに失神するか、発狂していてもおかしくない状態だが、気力と矜持だけで意識を保っている。
(やっぱり霊力を守ることは、できる……!)
 妖魔の思い通りにならないものをたった一つだけ手に入れた。一矢報いた。自分にできる最後の抵抗。……そんな手ごたえがあった。
「霊力を吸わなくなったみたいだ」凜は桐葉の中から果てた触手を引き抜き、放り投げ、妖魔のほうを見た。「どうする?」
「仕上げといこうか」座って見ているだけだった妖魔……早苗が腰を上げた。早苗は目の前に来て、桐葉のあごをつかんで顔を上げさせた。「いいものをあげよう」
 早苗は桐葉に口付けした。桐葉にそれを拒む力はない。口の中に熱いものがあふれた。しかし吐き出すことはできず、喉の奥へと落ちていく。口付けは妖魔にされた初めてのよりも優しくて、早苗の唇は柔らかく心地良かったが、だんだんと息が苦しくなった。夢のような長く苦しい接吻が終わると、早苗はまた見物場所に戻っていった。
 桐葉は口の中に残ったものを唾と一緒に吐いた。「私は……龍ヶ崎桐葉は……快楽なんかに屈しません」妖魔をにらみつける目は鷹のように鋭い。
「凜、雪菜」早苗が二人を呼んだ。「もう一度楽しませてやりな」
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