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01. フーカさんと、ねこみみミニスカメイド服
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「フーカさーん、フーカさーん」
俺はフーカさんの名前を叫びながら、館の廊下を歩き回った。
フーカさんというのは、俺の館に住んでるメイドさんの一人。22歳くらいでほんわかしてて、おしとやかで胸はかなりある。
「フーカならあっちで掃除してるよ」
部屋から金髪ツインテのメイドが出てきて教えてくれた。この娘はまだ10代。胸のふくらみは今後に期待するしかないが、美少女には違いないぞ。
ちなみに我が館にはこんな感じの可愛いメイドさんが10人以上住んでいるのだ。
「何それ」
金髪ツインテメイドは、俺が手に持ってるものを見て、非難がましい目をした。
「ねこみみだ。それと尻尾」ちなみに黒、な。断然黒だよな。
「フーカ、逃げてー! 変態が探してるからー」
廊下の奥に向かって大声で叫びやがった!
「おい、なんてこと言うんだ。いちおう俺はこの館の主人なんだが」
「変態ご主人が探してるからー」
「いや言い直さなくていいよ!」
まったく、最近の若いメイドは……。あとでお仕置きが必要だな。
どんなお仕置きがいいかな、なんて考えていると。
「あのう、シャノン様……お呼びでしょうか」
なんとフーカさんがひょっこりと廊下に出て来てくれた。
「キター! フーカさんキター! マジ会いたかったです!」
俺は駆け寄って、フーカさんのちっちゃくて可愛い手をにぎった。
するとフーカさんは驚いたような顔をして、ほのかに頬を赤くした。
フーカさんは、落ち着いた雰囲気を持つ、素敵な女性だ。
胸の辺りまで伸びる艶やかな黒髪。ちょっと垂れ目で、澄んだ湖のような青い瞳。かすかに笑みの形をしている唇。
いつもみんなを優しく見守っている、メイドたちのお母さんみたいな存在だ。
フーカさんは今日もクラシカルなロングスカートのメイド服を、寸分の乱れもなく着こなしている。胸の辺りはパツパツでボタンが弾け飛びそうだ! 露出はめっちゃ少ないが、だからこそ露出の多い服を着たときのギャップがいい。
ちなみに今日はねこみみと尻尾に加えて、ミニスカのメイド服とニーハイソックスを着てもらう予定だ!
「フーカさん、めっちゃいいものが手に入ったんですよ! 見てください」
「これは……?」
「ねこみみです! 異世界転生してきたとかいう勇者から買ったんで、決して怪しいものではないですよ」
不思議そうにねこみみカチューシャを眺めるフーカさん。
「とりあえず、俺の寝室に行きましょう」
「はえっ!? これからですか?」
うん、これからすることを想像して顔を赤らめるフーカさんはすでにチョー可愛いぜ。
「これからです。善は急げです」
「お部屋の雑巾がけが……」
「問題ないっす! 雑巾がけくらい、あとで俺がやりますんで! ってことで、さあさあ」
フーカさんは申し訳なさそうに、もじもじして、
「わたしで……いいんでしょうか」
「あなたが、いいんです!」
「……シャノン様が、そうおっしゃるなら」
幸せそうに、小さく微笑んだ。
「よっしゃー!! じゃあ行きましょう」
「はい……」
恥じらうフーカさんの手を引いて、自室へ。
ガチャリと鍵をかける。
この瞬間って、緊張するよね。
寝室でフーカさんと二人っきり。
「まずはいつものメイド版フーカさん+ねこみみセットでお願いします」
「はい……」
あくまでも恥じらいながら付けてくれるところがいい。
人選を間違えるとムードが台無しになるからな。
クラシカルな正統派メイドさんが、可愛い猫ちゃんに変身した!
ああやっぱり。綺麗な黒髪のフーカさんだからこそ、黒の耳がよく似合う。
白いフリルの付いたヘッドセットとも相性バツグンだぜ。
というわけで、いろんな角度から眺めて堪能した!
「すんません、ちょっといいですか?」
もう我慢できません。
「ええと……」
返事に迷っている間に、真正面からそっとフーカさんを抱きしめる。この胸の弾力。顔が近い。いい香りだ……。
俺はフーカさんの唇にキスした。
「シャ、シャノン様……」
「嫌ですか?」
「……いいえ」
それでは遠慮なく……。
……以下略!
「フーカさん、次は、こっちのメイド服に着替えてもらえませんか」
「はい」
あえて折り畳んであるのでフーカさんはまだ気づいてないが、これは超ミニのメイド服なのだ!
フーカさんが服を受け取って、開いて、そのことに気づいた。
「あ、あの……これ……」
「それがいいんです。それじゃなきゃダメなんです。しかもフーカさんが着るから、いいんです」
「うぅ……」
顔を真っ赤にしている。けれど着たらもっと赤くなるんだろう。
「着替え終わるまであっち向いてますね。ニーソックスもお願いしやす」
ぱつ、ぱつ、ぱつ……ばさり。
…………。
「着替え……終わりました」
消え入りそうな声! よほど恥ずかしいんですね、分かります。
俺は満を持して振り向いた。
うっわ……。
えぐいぞ、これ……。
零れ落ちそうだし……。
見えそうだし……。というか見ていい……?
お胸も……そんな細い腕じゃ……隠すの無理っしょ……。
逆にそれ……やばいって……。
太もも……。
食い込み……。
ああ……。
やべえ……。
「シャ、シャノン様……?」
感謝……。
感謝するしかねえぜ……。
圧倒的感謝ッ!!
異世界から転生してきたとかいう勇者よ。俺にこんな素晴らしいアイテムを売ってくれてありがとう……。
圧倒的――感謝ッッッ!!!
「ふぅ……」
「……?」
「戻ってこれなくなるところでした。でももう大丈夫です」
「?」
「マジヤバいっす。語彙力死にました」
「ごいりょく……?」
野暮だが解説しよう。
ミニスカねこみみメイド神が降臨したんだ。
スカートの丈が圧倒的に足りてない。ちょっとジャンプさせたら見えるぞ。あとで、ちゃんとジャンプしてもらうから待っててくれ。
健康的な太ももがあらわになって、二―ソックスの端の食い込み部分が、いいんだなこれが。
太すぎず、細すぎない御御足おみあしなんだ。それでいて、すらりとしてるんだ。
もうちょい視線をあげれば。
白い前掛けがあって。
腰のくびれがあって。
その上は。
こぼれんばかりのものが……。
存在を主張している……。
黒いメイド服なんだけど、胸周りは白い布になっていて、しかも大きく胸元があいている。
だから谷間がくっきり見える。
ちゃんと恥じらいがあるのが、フーカさんのいいところだ。
隠そうとしても全然隠せていないぞ。
むしろ隠そうとするほどハレンチに見えるぞ。
「あー。フーカさん、その場で軽くジャンプしてみてください」
躊躇いながらも、ぴょん。
うん、スカート押さえながらじゃ、見えないけど、お胸のほうは堪能させていただきました。
「もう一回」
……ぴょん。
……ああ、えぐい。
「シャノン様……とても、恥ずかしいのですが……」
なんか泣きそうになってて、申し訳ないけど、それはそれでいいんだわ……。
俺は、何度肌を重ねても、恥じらいのある女子が好きなんでな。
「今度は両手を横に伸ばしてジャンプで」
「そ、それは……」
「お願いします! 一生のお願いですから」
……ぴょん。ちっさ!
「もっと大きくお願いします」
……ぴょん。
惜しい。
「すみません、もっとで」
……ぴょーん。
……よし! 見えた!
「やばい何度でも見たい」
だけど、もうやってくれなかった。
嫌われたわけじゃないと思うけど、やりすぎはよくないな、うん。
「そろそろフーカさんの羞恥心も限界っぽいので、ぼちぼち、終わりますか」
ほっとして胸をなでおろすフーカさん。
ほっとしたときの一瞬の無防備な顔がめっちゃよかったです。
ところで終わりと言っても、さよならってわけではない。
鑑賞会はおしまいで、いわゆる本番ってやつに入っていく、という意味だ。
俺はゆっくりとフーカさんに近づいていって、そっと抱きしめて、キスをして、それからベッドに押し倒した。
……以下略だ!
◆ ◆ ◆
翌朝。
ジャラジャラジャラジャラ……。
俺は昨日フーカさんが掃除してる途中だった部屋の床を、ぞうきんがけで往復していた。
昨日、フーカさんを誘ったとき、俺がやるって言ったしな。男に二言はないし、約束は必ず守る主義だ。
ジャラジャラジャラジャラ……。
……あー。
それにしても、ねこみみミニスカメイドフーカさんとの濃厚甘々イチャラブXXXタイムは最高だったなぁ……。
「何してんのよ、ここちゃんと拭けてないわよ」
金髪ツインテのメイドが箒の柄で、床をガンガン叩く。
「ロン! ピンピンロク!」
「あ! ちょっ……」
金髪ツインテの幼い顔が、イライラで歪む。
床に這いつくばっている俺をにらんで、小言を口にする。
「手が止まってるんだけど? 休んでいいなんて言ってないでしょ!」
「ちょっと待て腰がやべえんだ」
だって俺もう三十歳過ぎたし。そろそろ体のこと考えたら無理できねえ年齢だぞ。
ジャラジャラジャラジャラ……。
「こ、腰!? あんた昨日何やってたのよ! マジでキモいんですけど」
「何をしようが、俺はこの館のご主人様だぞ? 雇い主だぞ? 契約時にきちんと契約書にも説明が――」
「しゃべってないで働け!」
えー……。
普通、ちょっと態度あらためるよね?
まあ、家事やるの好きだから、いいんだけどさ……。
「チー!」
同じ部屋の中で、十代~二十代のメイドたちが四角いテーブルを囲んで、何やらワイワイしている。
「っていうか、君たちそこで何してるの!? ご主人様が雑巾がけしてるんですけど!?」
「麻雀ですよ。異世界から来た勇者様から、ご主人様が買ってきたんじゃないですか。もう忘れたんですか?」
「いやそうなんだけど、そうじゃなくて」
「ご主人様、すぐ振り込むからねー」「クソ雑魚ご主人様(笑」「センスと頭脳、どっちが足りないのかしら?」「それ以上しゃべると、パワハラで訴えるから」
くっそ。好き勝手言いやがって……!!
「っていうか、ああもう! おまえら! マットの上にお菓子の粉をこぼすなと、何度も言ってるだろうが」
俺は麻雀マットの上に散らばった食べ屑をサササッと拾い、シュサーッと雑巾で拭いてやった。
「さすがご主人。一瞬でマットが綺麗に!」
「どうだ見たか!」
「次、親だれ?」「南二局」「私でーす」「サイ振ってー」
感謝の言葉ひとつないのかよ……。
どうしてこの館は、ご主人様が働いてメイドが働いていないんだ……。
なんか間違ってるんだよな。
あ、ちなみにフーカさんは一番まじめに働いてくれてます。
俺はフーカさんの名前を叫びながら、館の廊下を歩き回った。
フーカさんというのは、俺の館に住んでるメイドさんの一人。22歳くらいでほんわかしてて、おしとやかで胸はかなりある。
「フーカならあっちで掃除してるよ」
部屋から金髪ツインテのメイドが出てきて教えてくれた。この娘はまだ10代。胸のふくらみは今後に期待するしかないが、美少女には違いないぞ。
ちなみに我が館にはこんな感じの可愛いメイドさんが10人以上住んでいるのだ。
「何それ」
金髪ツインテメイドは、俺が手に持ってるものを見て、非難がましい目をした。
「ねこみみだ。それと尻尾」ちなみに黒、な。断然黒だよな。
「フーカ、逃げてー! 変態が探してるからー」
廊下の奥に向かって大声で叫びやがった!
「おい、なんてこと言うんだ。いちおう俺はこの館の主人なんだが」
「変態ご主人が探してるからー」
「いや言い直さなくていいよ!」
まったく、最近の若いメイドは……。あとでお仕置きが必要だな。
どんなお仕置きがいいかな、なんて考えていると。
「あのう、シャノン様……お呼びでしょうか」
なんとフーカさんがひょっこりと廊下に出て来てくれた。
「キター! フーカさんキター! マジ会いたかったです!」
俺は駆け寄って、フーカさんのちっちゃくて可愛い手をにぎった。
するとフーカさんは驚いたような顔をして、ほのかに頬を赤くした。
フーカさんは、落ち着いた雰囲気を持つ、素敵な女性だ。
胸の辺りまで伸びる艶やかな黒髪。ちょっと垂れ目で、澄んだ湖のような青い瞳。かすかに笑みの形をしている唇。
いつもみんなを優しく見守っている、メイドたちのお母さんみたいな存在だ。
フーカさんは今日もクラシカルなロングスカートのメイド服を、寸分の乱れもなく着こなしている。胸の辺りはパツパツでボタンが弾け飛びそうだ! 露出はめっちゃ少ないが、だからこそ露出の多い服を着たときのギャップがいい。
ちなみに今日はねこみみと尻尾に加えて、ミニスカのメイド服とニーハイソックスを着てもらう予定だ!
「フーカさん、めっちゃいいものが手に入ったんですよ! 見てください」
「これは……?」
「ねこみみです! 異世界転生してきたとかいう勇者から買ったんで、決して怪しいものではないですよ」
不思議そうにねこみみカチューシャを眺めるフーカさん。
「とりあえず、俺の寝室に行きましょう」
「はえっ!? これからですか?」
うん、これからすることを想像して顔を赤らめるフーカさんはすでにチョー可愛いぜ。
「これからです。善は急げです」
「お部屋の雑巾がけが……」
「問題ないっす! 雑巾がけくらい、あとで俺がやりますんで! ってことで、さあさあ」
フーカさんは申し訳なさそうに、もじもじして、
「わたしで……いいんでしょうか」
「あなたが、いいんです!」
「……シャノン様が、そうおっしゃるなら」
幸せそうに、小さく微笑んだ。
「よっしゃー!! じゃあ行きましょう」
「はい……」
恥じらうフーカさんの手を引いて、自室へ。
ガチャリと鍵をかける。
この瞬間って、緊張するよね。
寝室でフーカさんと二人っきり。
「まずはいつものメイド版フーカさん+ねこみみセットでお願いします」
「はい……」
あくまでも恥じらいながら付けてくれるところがいい。
人選を間違えるとムードが台無しになるからな。
クラシカルな正統派メイドさんが、可愛い猫ちゃんに変身した!
ああやっぱり。綺麗な黒髪のフーカさんだからこそ、黒の耳がよく似合う。
白いフリルの付いたヘッドセットとも相性バツグンだぜ。
というわけで、いろんな角度から眺めて堪能した!
「すんません、ちょっといいですか?」
もう我慢できません。
「ええと……」
返事に迷っている間に、真正面からそっとフーカさんを抱きしめる。この胸の弾力。顔が近い。いい香りだ……。
俺はフーカさんの唇にキスした。
「シャ、シャノン様……」
「嫌ですか?」
「……いいえ」
それでは遠慮なく……。
……以下略!
「フーカさん、次は、こっちのメイド服に着替えてもらえませんか」
「はい」
あえて折り畳んであるのでフーカさんはまだ気づいてないが、これは超ミニのメイド服なのだ!
フーカさんが服を受け取って、開いて、そのことに気づいた。
「あ、あの……これ……」
「それがいいんです。それじゃなきゃダメなんです。しかもフーカさんが着るから、いいんです」
「うぅ……」
顔を真っ赤にしている。けれど着たらもっと赤くなるんだろう。
「着替え終わるまであっち向いてますね。ニーソックスもお願いしやす」
ぱつ、ぱつ、ぱつ……ばさり。
…………。
「着替え……終わりました」
消え入りそうな声! よほど恥ずかしいんですね、分かります。
俺は満を持して振り向いた。
うっわ……。
えぐいぞ、これ……。
零れ落ちそうだし……。
見えそうだし……。というか見ていい……?
お胸も……そんな細い腕じゃ……隠すの無理っしょ……。
逆にそれ……やばいって……。
太もも……。
食い込み……。
ああ……。
やべえ……。
「シャ、シャノン様……?」
感謝……。
感謝するしかねえぜ……。
圧倒的感謝ッ!!
異世界から転生してきたとかいう勇者よ。俺にこんな素晴らしいアイテムを売ってくれてありがとう……。
圧倒的――感謝ッッッ!!!
「ふぅ……」
「……?」
「戻ってこれなくなるところでした。でももう大丈夫です」
「?」
「マジヤバいっす。語彙力死にました」
「ごいりょく……?」
野暮だが解説しよう。
ミニスカねこみみメイド神が降臨したんだ。
スカートの丈が圧倒的に足りてない。ちょっとジャンプさせたら見えるぞ。あとで、ちゃんとジャンプしてもらうから待っててくれ。
健康的な太ももがあらわになって、二―ソックスの端の食い込み部分が、いいんだなこれが。
太すぎず、細すぎない御御足おみあしなんだ。それでいて、すらりとしてるんだ。
もうちょい視線をあげれば。
白い前掛けがあって。
腰のくびれがあって。
その上は。
こぼれんばかりのものが……。
存在を主張している……。
黒いメイド服なんだけど、胸周りは白い布になっていて、しかも大きく胸元があいている。
だから谷間がくっきり見える。
ちゃんと恥じらいがあるのが、フーカさんのいいところだ。
隠そうとしても全然隠せていないぞ。
むしろ隠そうとするほどハレンチに見えるぞ。
「あー。フーカさん、その場で軽くジャンプしてみてください」
躊躇いながらも、ぴょん。
うん、スカート押さえながらじゃ、見えないけど、お胸のほうは堪能させていただきました。
「もう一回」
……ぴょん。
……ああ、えぐい。
「シャノン様……とても、恥ずかしいのですが……」
なんか泣きそうになってて、申し訳ないけど、それはそれでいいんだわ……。
俺は、何度肌を重ねても、恥じらいのある女子が好きなんでな。
「今度は両手を横に伸ばしてジャンプで」
「そ、それは……」
「お願いします! 一生のお願いですから」
……ぴょん。ちっさ!
「もっと大きくお願いします」
……ぴょん。
惜しい。
「すみません、もっとで」
……ぴょーん。
……よし! 見えた!
「やばい何度でも見たい」
だけど、もうやってくれなかった。
嫌われたわけじゃないと思うけど、やりすぎはよくないな、うん。
「そろそろフーカさんの羞恥心も限界っぽいので、ぼちぼち、終わりますか」
ほっとして胸をなでおろすフーカさん。
ほっとしたときの一瞬の無防備な顔がめっちゃよかったです。
ところで終わりと言っても、さよならってわけではない。
鑑賞会はおしまいで、いわゆる本番ってやつに入っていく、という意味だ。
俺はゆっくりとフーカさんに近づいていって、そっと抱きしめて、キスをして、それからベッドに押し倒した。
……以下略だ!
◆ ◆ ◆
翌朝。
ジャラジャラジャラジャラ……。
俺は昨日フーカさんが掃除してる途中だった部屋の床を、ぞうきんがけで往復していた。
昨日、フーカさんを誘ったとき、俺がやるって言ったしな。男に二言はないし、約束は必ず守る主義だ。
ジャラジャラジャラジャラ……。
……あー。
それにしても、ねこみみミニスカメイドフーカさんとの濃厚甘々イチャラブXXXタイムは最高だったなぁ……。
「何してんのよ、ここちゃんと拭けてないわよ」
金髪ツインテのメイドが箒の柄で、床をガンガン叩く。
「ロン! ピンピンロク!」
「あ! ちょっ……」
金髪ツインテの幼い顔が、イライラで歪む。
床に這いつくばっている俺をにらんで、小言を口にする。
「手が止まってるんだけど? 休んでいいなんて言ってないでしょ!」
「ちょっと待て腰がやべえんだ」
だって俺もう三十歳過ぎたし。そろそろ体のこと考えたら無理できねえ年齢だぞ。
ジャラジャラジャラジャラ……。
「こ、腰!? あんた昨日何やってたのよ! マジでキモいんですけど」
「何をしようが、俺はこの館のご主人様だぞ? 雇い主だぞ? 契約時にきちんと契約書にも説明が――」
「しゃべってないで働け!」
えー……。
普通、ちょっと態度あらためるよね?
まあ、家事やるの好きだから、いいんだけどさ……。
「チー!」
同じ部屋の中で、十代~二十代のメイドたちが四角いテーブルを囲んで、何やらワイワイしている。
「っていうか、君たちそこで何してるの!? ご主人様が雑巾がけしてるんですけど!?」
「麻雀ですよ。異世界から来た勇者様から、ご主人様が買ってきたんじゃないですか。もう忘れたんですか?」
「いやそうなんだけど、そうじゃなくて」
「ご主人様、すぐ振り込むからねー」「クソ雑魚ご主人様(笑」「センスと頭脳、どっちが足りないのかしら?」「それ以上しゃべると、パワハラで訴えるから」
くっそ。好き勝手言いやがって……!!
「っていうか、ああもう! おまえら! マットの上にお菓子の粉をこぼすなと、何度も言ってるだろうが」
俺は麻雀マットの上に散らばった食べ屑をサササッと拾い、シュサーッと雑巾で拭いてやった。
「さすがご主人。一瞬でマットが綺麗に!」
「どうだ見たか!」
「次、親だれ?」「南二局」「私でーす」「サイ振ってー」
感謝の言葉ひとつないのかよ……。
どうしてこの館は、ご主人様が働いてメイドが働いていないんだ……。
なんか間違ってるんだよな。
あ、ちなみにフーカさんは一番まじめに働いてくれてます。
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