61 / 81
第2章 やっぱり俺の仲間が優秀なんですけど…
24話 無謀な作戦
しおりを挟むボタン ソレイド近くの平原にて
「まったく、悪魔はどうしてこうウジ虫みたいにわらわら湧いてくるんやろか。なぁ、そう思わん?」
「く、くそっ!どうしてお前のような奴がこんな脆弱な人間の街にいる!?」
うちの足元でウジ虫、もとい一匹の悪魔がそう吠えた。
アセイダルはもうソレイドから出ていくはずやから、他の悪魔がアセイダルの研究データを回収しに来るんやないかと思い街の外壁の上で待ってたら、案の定数十匹の魔物を連れた一匹の悪魔が現れた。
まったく、相変わらず悪魔は浅はかやなぁ。
「それで、何しにこの街に来たん?」
「だ、誰がお前なんかに話すか!」
ゴリッ
「ぎゃ、ぎゃー!!話します!話しますからっ!!」
うちがウジ虫の頭を踏みつけて頭蓋骨を砕こうとしたら、悪魔が頭を押さえながら話を始めた。
「そ、ソレイドには観光で来ました。」
「嘘やね。」
うちはそう言って悪魔の頭の横から生えている2本の角を根元から斬り飛ばす。
「わ、私の角がぁぁ!!!」
「やかましい。」
「ぎゃふっ!?」
「うちはあんたの記憶を既に読んであるんよ。そんなうちに嘘をつくなんて良い度胸やなぁ。」
「そ、それじゃぁ何で私に聞くんだ!このオバハン獣人!」
「あらあらあら、口の利き方がなってないなぁ。」
このウジ虫はグリムラッゾとかいう便所虫に命令されて、人間に存在がばれるというヘマをしたアセイダルを殺してその研究成果を回収するためにソレイドまで来たらしい。
どうやら、アセイダルは悪魔の叡智に切り捨てられたみたいやな。
「はぁ、フウマはんは無事やろか。」
「おい!足をどけろ!聞いているのか!あだ、あだだだだ。や、やめて!聖魔法はだめだって!!」
うちはソレイドに襲撃してきた魔物をさっさと片づけた後、フウマはんの無事を信じてダンジョンへ急いだ。
_______________________________________________
「なぁローズ。作戦プリーズ。」
「そうじゃな。あやつが魔力を切らすまで耐え続けるか、一瞬でかけらも残さず消し飛ばすか、魔石を砕くかのどれかじゃな。」
「はっはっはっ。冗談をおっしゃる。」
「クヒヒヒヒヒ。そうだ!足掻け足掻け!もっと俺を楽しませろ!」
アセイダルがイビルエルダートレントと融合してからの俺達は鞭のように襲い掛かってくる枝をひたすらに避けるくらいしかする事がなくなってしまっていた。
攻撃をしようにも生半可な攻撃では触手のように蠢く枝に防がれるし、仮にアセイダルにダメージを通したとしても瞬時に回復されてしまう。
完全な手詰まり状態に陥っていた。
「はぁはぁはぁ。これ、結構きついわね。」
「ああ。俺もこの調子じゃ直ぐに魔力がきれそうだ。」
「魔封結晶から力を引き出しきれれば戦局を変えられるんじゃが、このままでは先に妾達がやられるじゃろうな。」
俺達はそれぞれで枝を避けつつ、苦い顔でそう話した。
逃げたくても俺が舞やローズに近づけないように隙間を埋め尽くす様に枝で襲い掛かってくるし、そもそもダンジョンの中で視界に入らない距離へ転移できる程の魔力が既にない。
二人だけでも逃がしてやりたいがそれすらも叶わないようだ。
「さて、どうにかしないとな。」
俺はそう呟きつつこの状況を打破するべく頭を回す。
イビルエルダートレントをとり込んだアセイダル、もうイビダルでいいか、は確かに攻撃力や防御力が上がってはいるが、避けられないほどではないし舞やローズの攻撃が通らないほどではない。
一番厄介な再生能力さえなんとかできれば少しは活路が見えてくるのだが、舞とローズがさっきから触手みたいな枝を飛ばし続けているのにその再生能力が衰える様子は全くない。
体の中に直接石でもぶち込めれば再生を阻害できるのだろうが、俺の転移魔法はそんなチート能力じゃないしなぁ。
「はぁ、せめてあいつが自分の腹掻っ捌いてくれたら少しはましなんだがなぁ。」
「フウマくん!あいつの腹を裂けば良いのかしら!?」
「まぁ、そうすればワンチャンあるって感じだな。正直上手くいく確率は限りなくゼロに近いぞ。」
「聞いたわねローズちゃん。やるわよ!」
「まぁ、今はフウマの策にのるしかないかの。」
「え?マジでやるのか?」
俺は転移魔法でイビダルの攻撃を避けながら二人にそう尋ねた。
「このままじゃどっちにしろ全滅だし、今はどんなに無謀な策でもやるべきよ!」
「うむ。妾もお主の策に命をかけよう!」
ローズと舞の方から決意のこもった返事が聞こえてきた。
これは俺も腹をくくらなくちゃいけないな。
「わかった。それじゃあローズ、一旦それ借りるぞ!」
「お、おいフウマ?」
「よし、それじゃあ二人とも頼んだぞ!」
「任せてちょうだい!」
「お、おい舞!お主は呪術への耐性がないんじゃから先走るな!」
そんな感じで話を切り上げた舞とローズがイビダルに向かって一気に斬りこみ始めた。
ローズが魔法を放ってイビダルの魔力を散らしつつ舞の後ろから迫りくる枝を斬り飛ばし、一方の舞はただひたすらに目の前の枝を払いまくって一直線にイビダルの方へ走って行く。
「舐めるなぁ!!」
「させるか!」
流石のイビダルも舞とローズのその勢いに焦りを感じたのか枝での攻撃に加えて土魔法まで放って撃墜をしようとしてくるが、俺が巨石を転移させて壁をつくりそれを防ぐ。
「お願いローズちゃん!」
「うむ。サンダーランス!!」
舞がイビダルまであと10メートルといった所でローズに合図をし、ローズがイビダルの顔面に向かって雷魔法を放った。
ローズの魔力ロスのほとんどない雷魔法は魔法防御力の高いイビダルでも危ういと感じたのか、イビダルが長い腕をクロスさせて直撃に備える。
「ここ!」
俺はそれを見てピタリと動きを止めた舞をイビダルの懐へと転移させた。
俺が触らないでやる転移は動いてるものには使い辛いという事を舞は覚えていたのだろう。
枝を切り払いながら走って来た舞がいきなり自分のすぐ近くにいることに動揺している為か、イビダルは自分の顔の前で両腕をクロスさせたまま動かない。
「斬破!!!」
舞の渾身の一文字斬りがイビダルに炸裂する前に、俺自身もイビダルの元へと転移して舞の斬撃の位置を直感で予測しながら片手剣をイビダルに突き出す。
「ガァァァァ!!」
ローズの雷魔法をくらい舞の斬撃によって腹を裂かれ、その傷口に俺の剣を差し込まれたイビダルは叫び声をあげながら暴れ始めるが、俺は構わずにイビダルにへばりついて片手剣でその傷口を開き続けた。
「クソっ!大人しくしろ!」
「人間ごときが調子に乗るなぁ!!」
「なっ!?」
俺がもう少しで目的の分までイビダルの腹を裂けそうになったその時、イビダルの背中から生えている枝が左右から俺を貫こうともの凄い勢いで迫って来た。
折角舞とローズが作ってくれたチャンスを無駄にはできない。
ここは何があっても攻める場面だ。
そう思い俺は攻撃を食らうべく身構えたが、俺にイビダルの枝が当たる事はなかった。
「ぶ、無事かしら?」
「舞?」
俺の真後ろから聞こえた声に顔だけで振り返ってみると、一方の枝を斬り飛ばし自身の体を盾にしてもう一方の枝から俺を守る舞がそこに立っていた。
舞の腹は背中側から太い枝に貫かれて大きな穴が開いている。
俺が舞のその様子を見て頭が真っ白になっていると、舞がいつもの優しい微笑みを俺に向けて崩れる様に倒れた。
俺は舞に駆け寄って抱きしめたいのをぐっと堪えながら無言でイビダルの方へ向き直り、イビダルの腹の傷に両手をつっこんで押し広げた。
そしてローズから借りた魔封結晶と溶岩をアイテムボックスから取り出してイビダルの腹の奥に押し込む。
「グァァァァ!!!」
イビダルは体内から襲い掛かる溶岩の熱量と魔封結晶の大きすぎるエネルギーによってうめき声をあげ、俺を太い腕で殴り飛ばす。
イビダルの腹の切り傷はすでに自分の再生能力によって塞がれていて、彼自身でも溶岩と魔封結晶を取り出せないようで体を描きむしりながらのたうちまわっていた。
「ざまぁみやがれ。」
俺は苦しむイビダルの様子を見て、天井へ一直線に吹っ飛ばされながらもそう呟いて気を失った。
_______________________________________________
「このたわけ共が!」
妾はアセイダルの攻撃によって体中から血を流すフウマと腹に穴を開けられたマイを両腕に抱えながら第30階層を目指して走っておった。
今はまだアセイダルの姿は見えぬが、上の階層から妾達を追って来ておるのを感じる。
自我を失った状態でも大傷を負わせた妾達を殺そうと躍起になっているのかもしれぬ。
「確かにフウマの作戦でアセイダルの自我を消し去り再生能力を暴走させることには成功したが、お主達が倒れては意味が無いじゃろうが!」
フウマによって体の中に妾の魔封結晶と燃え盛る高温の石を埋め込まれたアセイダルは、全身を描きむしり始めたかと思ったら奇妙な叫び声を上げて身体中からイビルエルダートレントの枝を生やして暴走を始めた。
暴走を始めたアセイダルには理性や知性など一切感じられず、悪魔であった時の面影を完全に消し去った完全な化け物と化しておった。
「妾を残して先に死ぬなんぞ許さんからな!」
フウマとマイの傷はかなり深く一刻も早く治療をする必要があるが、妾の現在の回復魔法のLVでは二人の傷を治せんし魔法耐性の高いフウマの傷はおそらくボタンにしか治せまい。
一刻も早く二人を地上へと送り届けなくてはならぬ。
妾はフウマとマイの命を救う為に転移魔法陣のある第30階層を目指して可能な限り足を速めた。
_______________________________________________
アセイダルの攻撃を受けて気を失った俺は暗闇の中を落ち続けていた。
どこまでも深く深くその闇の中を沈んでいく。
ちくしょう。
イビルエルダートレントと融合したアセイダルを俺の作戦で一泡吹かせる事は出来たが、舞に致命傷を負わせてしまった。
俺にもっと力があればアセイダルを一人でも楽に殺せたかもしれないし、もっとマシな作戦を考えれば舞が傷つく事はなかったかもしれない。
何が足手まといにならないだ。
足手まといどころか、俺が舞を傷つけてちゃ世話ないだろ。
こんなんでよく戦闘に参加できたな。
そうして俺が無能で無力な自分に嫌気がさして暗闇の中で蹲っていると、何処からか女性の声が聞こえてきた。
「起きなさい人間。何に絶望しているのかは知りませんが、あなた達人間は私やお姉様に比べるととてつもなく矮小な存在です。お前ごときの悩みなど些事に過ぎないと知りなさい。」
その散々な言われ様に少しだけ腹の立った俺が顔を上げると、さっきまで暗闇の中を落ちていたはずなのにいつの間にか何もない真っ白な世界で金髪のローズによく似た女性に真っ赤な槍を向けられていた。
「え?なにこれ、どういう状況?」
「私の許可なく口を開かないでください。反吐が出ます。」
俺は金髪の女性に殺気のこもった紅い眼で睨まれて、無言で首を縦に降った。
それを確認した彼女はいつのまにかそこにあった真っ赤な椅子に腰掛けると頬杖をついて脚を組み、俺に声をかけてくる。
「さて、それでは私の質問に答えてください。貴方は誰ですか?」
えぇ、それ俺のセリフなんですけど。
0
あなたにおすすめの小説
距離を置きたい女子たちを助けてしまった結果、正体バレして迫られる
歩く魚
恋愛
かつて、命を懸けて誰かを助けた日があった。
だがその記憶は、頭を打った衝撃とともに、綺麗さっぱり失われていた。
それは気にしてない。俺は深入りする気はない。
人間は好きだ。けれど、近づきすぎると嫌いになる。
だがそんな俺に、思いもよらぬ刺客が現れる。
――あの日、俺が助けたのは、できれば関わりたくなかった――距離を置きたい女子たちだったらしい。
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。
しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。
ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。
激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~
松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。
異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。
「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。
だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。
牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。
やがて彼は知らされる。
その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。
金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、
戦闘より掃除が多い異世界ライフ。
──これは、汚れと戦いながら世界を救う、
笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。
人の才能が見えるようになりました。~いい才能は幸運な俺が育てる~
犬型大
ファンタジー
突如として変わった世界。
塔やゲートが現れて強いものが偉くてお金も稼げる世の中になった。
弱いことは才能がないことであるとみなされて、弱いことは役立たずであるとののしられる。
けれども違ったのだ。
この世の中、強い奴ほど才能がなかった。
これからの時代は本当に才能があるやつが強くなる。
見抜いて、育てる。
育てて、恩を売って、いい暮らしをする。
誰もが知らない才能を見抜け。
そしてこの世界を生き残れ。
なろう、カクヨムその他サイトでも掲載。
更新不定期
【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】
~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~
ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。
学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。
何か実力を隠す特別な理由があるのか。
いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。
そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。
貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。
オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。
世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな!
※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
月神世一
ファンタジー
「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
ブラック企業で過労死した日本人、カイト。
彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる