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第四章 ― 革命 ―
第141話 退魔の六騎士
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王国側の戦車7両による不意打ちを、慌てることなく処理したディック。
それもそのはずで、王国側の手札はフィオレンツァの『読心』によって全て見破られていた。
故に、敵の策で注意するのは、それがどのタイミングで実行されるかだけだった。
戦車7両の大破と、筆頭勇者の登場。その事実が騎士たちの士気を下げかける。
だが、そうはならなかった。
「狼狽えるでない! いくら筆頭勇者といえど、これだけの物量差は埋められぬ! まずは雑兵共を排除し、確実に敵戦力を減らせ!」
司令官から発せられた命令により騎士たちは我に返ると、ディックから千頭軍に再び注目する。
3つの団の内のAグループとCグループが左右に広がって帯状になり、こちらに向かってきている。
横陣だ。
最も遊兵が少なく兵を最大限に活用できる陣形で、Aグループが前、Cグループが後ろにつく。
前を走るAグループの陣形内には剣や槍を携えた囚人たちと町人たちが多数おり、全員息を荒くしている。
「おら行くぜ、騎士様!」「アリーナに出たくないってだけで何十年も牢屋に入れやがって! きっちり礼をしてやる!」「何がアリーナ制度だ! 娘を返せ!」
積年の恨みをここぞとばかりに吐き散らす者たち。彼らもまた、王国に何かを奪われていた。
その怨嗟の声を消さんとばかりに、大砲が火を吹く。
これをジェヌインの『物量反射』隊が防ごうとするのだが、
「「 ぐああぁ!!! 」」
陣形が横に広がった分『物理反射』も横に引き伸ばす形となってしまい、その魔法の盾は先程よりも薄くなっていた。
薄くなった守りを爆撃の嵐が貫き、千頭軍の者たちを吹き飛ばしていく。
「クソッ! だが、敵陣までの距離300m! 俺の射程距離内だ!」
横陣の前側を走っていた一人の『雷魔法』使いが、手のひらから敵陣に向かって電撃を放った。
「ギャア!!」
一人に直撃。
「アバァ!!」
さらに、近くにいた騎士にも感電する。
続いて『雷魔法』の他にも、ライフルによる射撃。弓矢の『必中』による正確な遠距離攻撃。『風魔法』の突風による行動の妨害。など、千頭率いるレジスタンス集団が続々と攻勢に出る。
そんな状況の最中でも、砲兵隊や戦車に搭乗している騎士たちは、これ以上近づけさせまいと砲弾を撃ち続ける。
加えて、歩兵隊も積まれた土嚢越しにライフルを構えて発砲を開始する。
レジスタンス集団と王国軍の間で激しく攻撃が飛び交う展開となった。
ここで浮き彫りになるのは、やはり物量差。勢いは王国側にあった。
この壁を乗り越えるのは容易ではない。
「ッ! おい! あれを見ろ!」
一人の騎士が驚愕した。
隣にいた騎士も目を見開く。
「嘘だろ?!」
二人が見たモノ。
それは、両方の陣営の攻撃が飛び交う危険地帯を走る、金属性の赤い鎧を着た大男だった。
大男は王国陣営から飛来する銃弾や砲弾の直撃を物ともせず、騎士の軍勢へと全力疾走してくる。
騎士二人は大男のあまりの頑丈さに夢でも見ているのかと思った。
そのとき、別のところでも声があがる。
「ちょっと待て! あれってまさか、オルガさんじゃないか!」「ああ、間違いねぇ! 魔法の力以外でこんな防御力を持ってるのはあの人しかいねぇ!」「どうしてオルガさんがフィオレンツァ側に……」
古くからオルガを知る騎士たちに動揺が走る。
「相手が誰であろうと関係なかろう!」
ざわつきに気づいた部隊長の一人が、騎士たちの目を覚まさせる。
「お前たちは何故ここに立っている?! 国を守るためではないのか! 家族や友人たちを守るためではないのか! ここを突破されれば街は戦場になる! そうなれば、大事なモノを失うかもしれない! それを許していいのか?!」
「「………………」」
黙ったままオルガの方を向き直る騎士たち。その瞳に固い決意が宿る。
オルガが陣地に目前まで迫ってきたところで、その騎士達は腰の鞘から剣を引き抜いて飛び出した。オルガを倒すために。
「…………」
オルガはその光景を見ても何も語らなかった。
ただ、走りながら一度目を閉じ顔を伏せた後、すぐに面を上げ直して目をカッと見開くのみだった。
一方で、別の騎士の隊。
騎兵隊らは、千頭軍を横から挟み撃ちにしようとしていた。
「くっ! 参った! これでは下手に手出しできない!」
ユニコーンを走らせながら、女騎士は苛立っていた。
というのも、騎兵隊は騎兵隊で苦戦を強いられていたのだ。
千頭側のレジスタンス全員が前を向いて横に列を成す横陣という陣形は、側面や背面からの攻撃に弱いという弱点があり、騎士たちはそこを狙っていたのだが、BグループがAとCグループを囲むように点在し守っていたのである。
もちろん、王国側の攻撃も通じていないわけではない。
「小賢しい!」
「ぐはっ!」
女騎士が矢を放ち、一人を射抜く。
しかしそこへ、Cグループの人間がすぐさま駆けつけて矢を引き抜くと『回復魔法』をかける。
千頭が4000の戦力を3つに分けた理由はここにあった。
Aグループはひたすら攻撃を目的とし、Cグループは負傷者の保護と回復、武具の修理、相手の砲撃が激しい時は『土魔法』で塹壕を造ったりと味方の支援をメインに。そして、BグループはAとCグループを囲んで守ること。
千頭はグループ毎に役割をハッキリさせることで、敵からのアクションに対して迅速なリアクションを取れるようにしていたのだ。
「うがっ!」
また一人、騎士がライフルの弾を受けて落馬した。
「調子に乗ってんじゃねぇぞゴラァ!」
スノーモービルを運転する騎士が仲間の仇討ちに燃えて、剣を片手に突っ込む。
「メシュくん!」
「俺様に任せろ!」
スノーモービルの向かう先にいたメシュが『閃光』で騎士の目を眩ませる。
溜まらず騎士が目を瞑って無防備になったところへ、ジェニーが棍棒でヘルムの上から頭を叩いてスノーモービルから落とした。
「こ、この野郎……」
大地に転がった騎士は殴られた頭を抑えつつ立ち上がろうとする。
本来であれば、ここで反撃される前にトドメを刺すべきなのだが、ジェニーはそれをせず固まっていた。
「……んー、やらなきゃ……いけない……んー……」
人を殺すかもしれない。
その可能性が、ジェニーの手を止めていた。
表情もいつものジェニーらしくない。目が泳いでいる。
その様子を見て、しめたと思った騎士は、ジェニーに斬りかかろうとした。
「ジェニー!」
それは、あまりにも滑らかだった。
まるで常日頃、繰り返している動作であるかのように一切のブレもなく、メシュはアーマーとヘルムの間の隙間に剣を差し込み騎士の喉元を突き刺した。
「ゴボッ!」
その剣に捻る力を加えつつ引き抜くと、騎士の口から溺れるような音が漏れた。
ヘルムの口部分に開けられた隙間から血が霧状に吹き出し、メシュの顔にかかる。
「わ……」
メシュの血濡れた横顔に、ジェニーは何を言うべきか混乱した。
当然助けられた礼をいうべきなのはわかっている。
しかし、メシュとは思えない動き、迷いなく人を殺せる価値観、何より斃れた敵に送る冷めた視線が、彼女の口を塞いでいた。
「何を呆けているジェニー! 味方に置いていかれるぞ!」
メシュはジェニーの手を引っ張って走り出した。
「う、うんー」
今のメシュは、自分が知っているメシュだったのだろうか。
メシュの顔は元通りになっていたが、ジェニーの胸の内に芽生えた不安はそのままだった。
*
「たかだか4000の敵に何を手こずっておるのだ!」
正直、敵がここまで善戦するとは思ってもみなかった司令官は、溜まったストレスを少しでも解消するべく爪を噛んでいた。
「中央より西側6つの師団に告げる! 奴らを完全に包囲するように『瞬間移動』せよ!」
司令官の命令に従い、遊軍と化していた6つの師団が移動の準備を始めた。『瞬間移動』は使用者本人だけでなく、使用者と接触している物体にも任意で効果を発揮できることから騎士たちは大砲や土嚢、その他様々な物資に手を触れていく。
準備が整い、6つの師団が移動を始めた。
その時だった。
6つの師団の中央上空に、エマが『瞬間移動』で現れた。
「させるかってのさ!」
エマは一個の魔法石を敵軍に向けて投げた後、再び『瞬間移動』で消える。
魔法石から魔力が溢れ、瞬く間に全長約2kmの細長いドーム状の黄色い膜が展開し、6つの師団全てを完全に覆った。
「か、壁がいきなり?!」「うわあああ!!!」「移動をやめろ! 壁にぶつかるぞ!」
『瞬間移動』をした面々は、途中でエマが展開した『魔法反射』に衝突し、次々に大地へと落下していった。
落ちていくものの中には戦象や戦車と大きなものもあり、騎士がそれの下敷きになる。
被害は甚大だ。
「ぬぅ! この馬鹿げた大きさの『魔法反射』はルーズルーか!」
司令官の顔がいよいよ燃え上がりそうな勢いで熱くなっていた。
「西側師団は『瞬間移動』での移動は中止! 直接の移動で向かえ! それから交戦中の団は象を動かせ! 奴らの陣形を乱すのだ!」
戦象の首根っこに乗っていた象使いが、象の首をムチで叩いた。
ボオオオオッ!
すると、戦象が鳴き声をあげながら、高さ10mはある巨体を前へと動かし始める。
巨体の重量はおよそ20トン。
これだけの質量を『物理反射』で防ぐのは不可能だ。攻められれば間違いなく3つのグループは分断されてしまう。
「そう来ると思ってたぜ! ミカ!」
「まっかせて!」
ディックを抱えているミカが翼を羽ばたかせて、戦象へ突進する。
「来るぞ!」
「撃ち落とせ!」
戦象の背中に設けられたヤグラにいた弓兵と狙撃手が矢と弾を放つ。
しかし、ディックと『防御支援』で守られているミカの防御力を突破することは叶わず、ディックの攻撃を許す。
「くらいやがれ!」
ディックが『炎魔法』でヤグラを燃やした。
「「ああああぁ!!!」」
ヤグラにいた騎士たちは炎に身を巻かれる。戦象も背中に燃え広がる炎に耐え切れず横倒れになる。
1頭だけではない。
ディックは2頭目の戦象にも果敢に攻め、今度は『氷魔法』で氷付けにする。
3頭目、『風魔法』で20トンの重さを吹き飛ばし。
4頭目、『雷魔法』で黒コゲに。
戦象は王国にとって大きな戦力の一つだ。
それがたった一人の人物に次々倒されていく事態は、容赦なく騎士たちに恐怖を植え付けた。
5頭目、今度は『水魔法』で滝のような水流を浴びせた。
――はずだったのだが、水流は何かに弾かれて象を避けるように流れていく。
「へっ、出やがったな、退魔の六騎士!」
ヤグラの屋根の上に立つ女を見て、ディックは微笑を浮かべる。
女は頭部以外を西洋甲冑で包んでおり、両手には二振りの蛇腹剣を握っていた。蛇腹剣とは剣内部にゴムに似た素材が埋め込まれた武器のことで、刀身が節々で分かれて伸び、ムチのようにしなるのである。
「よぉ、勇者様、派手に暴れてるじゃねーの。俺とも遊んでくれよ」
金髪のミディアムヘアを風で揺らしつつ、女は白い歯を見せて挑発する。
「ああ、遊んでやるよ。刺激的な10秒コースでな! ミカ! 俺を思いっ切り真上に投げろ!」
「わかった! いっけええぇ!!」
ミカに投げ飛ばされたディックは蛇腹剣使いの女の真上をとると、すかさずディックはスナイパーライフルの引き金を引いた。
銃口から飛び出した弾丸が蛇腹剣使いの眉間を貫こうとするのだが、女はあっさりとこれを片方の蛇腹剣を伸ばして弾く。
「はっ! 余裕!」
「なら、こいつはどうよ!」
ディックは白いコートの下からフルオートマシンガンを取り出して連続射撃を行った。
その攻撃でも、女は両方の蛇腹剣を眼にも留まらぬ速さで振るい、全てを叩き落す。
「無駄なんだよ! 直線でしか飛んでこない弾なんざ、怖くも何ともねぇ!」
「そうかい。なら――直線でもいきなり角度を変えて飛んできたら?」
ディックは自分の位置と、女が弾いた弾丸の位置を『位置交換』で入れ替えた。
「ッ! しまっ――」
自分の横にディックが現れたことに気づいたときには、女は既にディックの弾丸を肩に受けていた。
「うがっ!」
「クソッ! 咄嗟に肩を上げて頭を守りやがったか! 意外とやりやがる!」
「まだだ! 驚くのはこっからだろうがよ!」
ディックに向かって蛇腹剣を振るう。
しかしそれは、蛇腹剣の長さから考えて到底届かない。
だが届く。
届いて、しかもディックの体に巻きついて拘束する。
本来なら伸ばしても3mほどしかないはずの蛇腹剣が、15mは伸びていた。
これが彼女のチート能力『伸縮自在』。物体を体積が許す範囲で引き伸ばせる。
「SMプレイで俺がM側になることは絶対にねぇよ」
今度はディックの位置と女の位置が入れ替わる。
「ッ!」
「俺に拘束の類は無意味だ」
ディックを捕えていたはずの蛇腹剣は、持ち主である女を捕えていた。
女はさぞかし悔しいだろう。悔しくて叫び声の一つでもきっとあがる。ディックはそう思った。
「言うねー。ならよ、無意味かどうか、もう一回試させてくれよ」
だが、女から発せられた声は冷静そのものだった。
「な!」
ディックは気づく。
自分の顔の横に魔法石が落ちてきたのを。
「ぐっ!」
『拘束魔法』の電撃が放出され、ディックは身動きが取れなくなる。
「わかってたぜぇ! 剣でグルグル巻きにしちまえば、お前は『位置交換』を使うってな!」
「だからどうした! こんなもの5秒もありゃあ解けるぜ!」
「5秒?! 5秒か! 5秒だってよ! いけるよなあ!」
女の大声が戦場に木霊する。
「うん! バッチグーだよー!」
ディックの背後から突然声が聞こえた。
次の瞬間、鋭い一撃が入りディックはヤグラの屋根から地面へ真っ逆さまに落ちた。
「クソッ! いきなりなんだよ!」
起き上がってディックが攻撃を受けた箇所である左の二の腕部分を確認すると、羽ペンのようなものが刺さっていた。
「何だ……これ?」
ディックは疑問を抱きつつも、自分を攻撃した者の正体を知るべく上空を見上げた。
するとそこには、人の2倍の大きさはある青い鳥モンスターがいた。そのモンスターは“シノビドリ”と呼称され、奇妙なことに羽ばたいても全く音が聞こえないのが特徴だ。
シノビドリの背には、紺色のつば付き帽子を被った黒髪のポニーテール女が跨っていた。ライダースジャケットにマフラーと、場に似つかわしくないカジュアルな服装だった。
「あーあ、首を狙ったんだけどなー。流石は筆頭勇者様だね!」
鳥女は残念そうな声をあげる。
「ッ! あいつは退魔の六騎士の!」
ディックはその鳥女が何者かわかると、驚きの行動に出た。
腰に挿していた短剣を取り出して、羽ペンが刺さっている患部を筋肉ごと削ぎ落としたのだ。
「ぐ、うううぅ!!!」
当然、燃えるような痛みに見舞われ、切り落とした部分から赤い液体が一気にあふれ出す。
内側の肉が見えるほどの傷口に、ディックは急いで魔法石の『回復魔法』による治療を行う。
「危なかった……奇襲を得意として毒を使うヤツが六騎士にいるって知ってなきゃ、そのまま放置して毒が全身に回ってたところだ」
ディックは立ち上がってスナイパーライフルを構える。
本当であれば野球ボール並みの患部に対して『回復魔法』だけでなく止血も行いたいところだったのだが、どうやら周りがそれを認めない様子だった。
敵陣の真っ只中に落ちたディックは、1万を超える騎士の軍勢に囲まれていた。
『ディック! 大丈夫?!』
ディックの脳に『精神感応』が送られる。ミカだ。
『問題ねぇよ。俺より、お前の方がアブネェから、一度森に隠れてろ』
『う、うん! 死なないでよね、ディック!』
ミカは『飛行』で千頭が潜む森の中へ飛んでいった。
「へっ、俺が死ぬかよ」
「いいや、死ぬね」
騎士のたちの前に蛇腹剣使いの女が立つ。
その顔は、勝利を確信したものだった。
「確かにお前は強いがよ。限度ってもんがあんだろーが。これだけの騎士と俺たちを相手にはその軽口も永久に閉じるしかなくなる。んでもって」
蛇腹剣使いが顎でレジスタンス集団らが戦っている方を指す。
「残りのザコ連中も包囲されつつある」
女が言うように、先程エマによる奇襲で被害を受けていたはずの軍団がいつの間にか体勢を立て直して陣の中央、司令官がいる前を通り過ぎようとしていた。
「所詮、お前だけで成り立ってた軍団だ。お前さえいなけりゃ、あんな烏合の衆なんざ一瞬で塵になる」
「……俺さえいなければ……ねー……」
ディックは含みのある言い方をした後、中央を移動する騎士たちの頭上、遥か空を見上げる。
不可解な動作に蛇腹剣使いは怪訝な顔つきになりながら、ディックの視線を追った。
女が空を見上げた時。
エマが再び『瞬間移動』で現れた。
エマは両手に何かを抱えていた。
そして、その何かはエマの両手から解放され敵の頭上へ落ちてゆく。
黒い影。
「ありゃあ……何だ?」と、蛇腹剣使いが口にするが、それに答えられる騎士はいない。
空気が、黒い影に吸い込まれるように流れ始める。
「お前の怒りを知らしめてやれ、渡辺」
ディックの言葉と同時に、憤怒の一撃が天より騎士軍に降り注いだ。
それもそのはずで、王国側の手札はフィオレンツァの『読心』によって全て見破られていた。
故に、敵の策で注意するのは、それがどのタイミングで実行されるかだけだった。
戦車7両の大破と、筆頭勇者の登場。その事実が騎士たちの士気を下げかける。
だが、そうはならなかった。
「狼狽えるでない! いくら筆頭勇者といえど、これだけの物量差は埋められぬ! まずは雑兵共を排除し、確実に敵戦力を減らせ!」
司令官から発せられた命令により騎士たちは我に返ると、ディックから千頭軍に再び注目する。
3つの団の内のAグループとCグループが左右に広がって帯状になり、こちらに向かってきている。
横陣だ。
最も遊兵が少なく兵を最大限に活用できる陣形で、Aグループが前、Cグループが後ろにつく。
前を走るAグループの陣形内には剣や槍を携えた囚人たちと町人たちが多数おり、全員息を荒くしている。
「おら行くぜ、騎士様!」「アリーナに出たくないってだけで何十年も牢屋に入れやがって! きっちり礼をしてやる!」「何がアリーナ制度だ! 娘を返せ!」
積年の恨みをここぞとばかりに吐き散らす者たち。彼らもまた、王国に何かを奪われていた。
その怨嗟の声を消さんとばかりに、大砲が火を吹く。
これをジェヌインの『物量反射』隊が防ごうとするのだが、
「「 ぐああぁ!!! 」」
陣形が横に広がった分『物理反射』も横に引き伸ばす形となってしまい、その魔法の盾は先程よりも薄くなっていた。
薄くなった守りを爆撃の嵐が貫き、千頭軍の者たちを吹き飛ばしていく。
「クソッ! だが、敵陣までの距離300m! 俺の射程距離内だ!」
横陣の前側を走っていた一人の『雷魔法』使いが、手のひらから敵陣に向かって電撃を放った。
「ギャア!!」
一人に直撃。
「アバァ!!」
さらに、近くにいた騎士にも感電する。
続いて『雷魔法』の他にも、ライフルによる射撃。弓矢の『必中』による正確な遠距離攻撃。『風魔法』の突風による行動の妨害。など、千頭率いるレジスタンス集団が続々と攻勢に出る。
そんな状況の最中でも、砲兵隊や戦車に搭乗している騎士たちは、これ以上近づけさせまいと砲弾を撃ち続ける。
加えて、歩兵隊も積まれた土嚢越しにライフルを構えて発砲を開始する。
レジスタンス集団と王国軍の間で激しく攻撃が飛び交う展開となった。
ここで浮き彫りになるのは、やはり物量差。勢いは王国側にあった。
この壁を乗り越えるのは容易ではない。
「ッ! おい! あれを見ろ!」
一人の騎士が驚愕した。
隣にいた騎士も目を見開く。
「嘘だろ?!」
二人が見たモノ。
それは、両方の陣営の攻撃が飛び交う危険地帯を走る、金属性の赤い鎧を着た大男だった。
大男は王国陣営から飛来する銃弾や砲弾の直撃を物ともせず、騎士の軍勢へと全力疾走してくる。
騎士二人は大男のあまりの頑丈さに夢でも見ているのかと思った。
そのとき、別のところでも声があがる。
「ちょっと待て! あれってまさか、オルガさんじゃないか!」「ああ、間違いねぇ! 魔法の力以外でこんな防御力を持ってるのはあの人しかいねぇ!」「どうしてオルガさんがフィオレンツァ側に……」
古くからオルガを知る騎士たちに動揺が走る。
「相手が誰であろうと関係なかろう!」
ざわつきに気づいた部隊長の一人が、騎士たちの目を覚まさせる。
「お前たちは何故ここに立っている?! 国を守るためではないのか! 家族や友人たちを守るためではないのか! ここを突破されれば街は戦場になる! そうなれば、大事なモノを失うかもしれない! それを許していいのか?!」
「「………………」」
黙ったままオルガの方を向き直る騎士たち。その瞳に固い決意が宿る。
オルガが陣地に目前まで迫ってきたところで、その騎士達は腰の鞘から剣を引き抜いて飛び出した。オルガを倒すために。
「…………」
オルガはその光景を見ても何も語らなかった。
ただ、走りながら一度目を閉じ顔を伏せた後、すぐに面を上げ直して目をカッと見開くのみだった。
一方で、別の騎士の隊。
騎兵隊らは、千頭軍を横から挟み撃ちにしようとしていた。
「くっ! 参った! これでは下手に手出しできない!」
ユニコーンを走らせながら、女騎士は苛立っていた。
というのも、騎兵隊は騎兵隊で苦戦を強いられていたのだ。
千頭側のレジスタンス全員が前を向いて横に列を成す横陣という陣形は、側面や背面からの攻撃に弱いという弱点があり、騎士たちはそこを狙っていたのだが、BグループがAとCグループを囲むように点在し守っていたのである。
もちろん、王国側の攻撃も通じていないわけではない。
「小賢しい!」
「ぐはっ!」
女騎士が矢を放ち、一人を射抜く。
しかしそこへ、Cグループの人間がすぐさま駆けつけて矢を引き抜くと『回復魔法』をかける。
千頭が4000の戦力を3つに分けた理由はここにあった。
Aグループはひたすら攻撃を目的とし、Cグループは負傷者の保護と回復、武具の修理、相手の砲撃が激しい時は『土魔法』で塹壕を造ったりと味方の支援をメインに。そして、BグループはAとCグループを囲んで守ること。
千頭はグループ毎に役割をハッキリさせることで、敵からのアクションに対して迅速なリアクションを取れるようにしていたのだ。
「うがっ!」
また一人、騎士がライフルの弾を受けて落馬した。
「調子に乗ってんじゃねぇぞゴラァ!」
スノーモービルを運転する騎士が仲間の仇討ちに燃えて、剣を片手に突っ込む。
「メシュくん!」
「俺様に任せろ!」
スノーモービルの向かう先にいたメシュが『閃光』で騎士の目を眩ませる。
溜まらず騎士が目を瞑って無防備になったところへ、ジェニーが棍棒でヘルムの上から頭を叩いてスノーモービルから落とした。
「こ、この野郎……」
大地に転がった騎士は殴られた頭を抑えつつ立ち上がろうとする。
本来であれば、ここで反撃される前にトドメを刺すべきなのだが、ジェニーはそれをせず固まっていた。
「……んー、やらなきゃ……いけない……んー……」
人を殺すかもしれない。
その可能性が、ジェニーの手を止めていた。
表情もいつものジェニーらしくない。目が泳いでいる。
その様子を見て、しめたと思った騎士は、ジェニーに斬りかかろうとした。
「ジェニー!」
それは、あまりにも滑らかだった。
まるで常日頃、繰り返している動作であるかのように一切のブレもなく、メシュはアーマーとヘルムの間の隙間に剣を差し込み騎士の喉元を突き刺した。
「ゴボッ!」
その剣に捻る力を加えつつ引き抜くと、騎士の口から溺れるような音が漏れた。
ヘルムの口部分に開けられた隙間から血が霧状に吹き出し、メシュの顔にかかる。
「わ……」
メシュの血濡れた横顔に、ジェニーは何を言うべきか混乱した。
当然助けられた礼をいうべきなのはわかっている。
しかし、メシュとは思えない動き、迷いなく人を殺せる価値観、何より斃れた敵に送る冷めた視線が、彼女の口を塞いでいた。
「何を呆けているジェニー! 味方に置いていかれるぞ!」
メシュはジェニーの手を引っ張って走り出した。
「う、うんー」
今のメシュは、自分が知っているメシュだったのだろうか。
メシュの顔は元通りになっていたが、ジェニーの胸の内に芽生えた不安はそのままだった。
*
「たかだか4000の敵に何を手こずっておるのだ!」
正直、敵がここまで善戦するとは思ってもみなかった司令官は、溜まったストレスを少しでも解消するべく爪を噛んでいた。
「中央より西側6つの師団に告げる! 奴らを完全に包囲するように『瞬間移動』せよ!」
司令官の命令に従い、遊軍と化していた6つの師団が移動の準備を始めた。『瞬間移動』は使用者本人だけでなく、使用者と接触している物体にも任意で効果を発揮できることから騎士たちは大砲や土嚢、その他様々な物資に手を触れていく。
準備が整い、6つの師団が移動を始めた。
その時だった。
6つの師団の中央上空に、エマが『瞬間移動』で現れた。
「させるかってのさ!」
エマは一個の魔法石を敵軍に向けて投げた後、再び『瞬間移動』で消える。
魔法石から魔力が溢れ、瞬く間に全長約2kmの細長いドーム状の黄色い膜が展開し、6つの師団全てを完全に覆った。
「か、壁がいきなり?!」「うわあああ!!!」「移動をやめろ! 壁にぶつかるぞ!」
『瞬間移動』をした面々は、途中でエマが展開した『魔法反射』に衝突し、次々に大地へと落下していった。
落ちていくものの中には戦象や戦車と大きなものもあり、騎士がそれの下敷きになる。
被害は甚大だ。
「ぬぅ! この馬鹿げた大きさの『魔法反射』はルーズルーか!」
司令官の顔がいよいよ燃え上がりそうな勢いで熱くなっていた。
「西側師団は『瞬間移動』での移動は中止! 直接の移動で向かえ! それから交戦中の団は象を動かせ! 奴らの陣形を乱すのだ!」
戦象の首根っこに乗っていた象使いが、象の首をムチで叩いた。
ボオオオオッ!
すると、戦象が鳴き声をあげながら、高さ10mはある巨体を前へと動かし始める。
巨体の重量はおよそ20トン。
これだけの質量を『物理反射』で防ぐのは不可能だ。攻められれば間違いなく3つのグループは分断されてしまう。
「そう来ると思ってたぜ! ミカ!」
「まっかせて!」
ディックを抱えているミカが翼を羽ばたかせて、戦象へ突進する。
「来るぞ!」
「撃ち落とせ!」
戦象の背中に設けられたヤグラにいた弓兵と狙撃手が矢と弾を放つ。
しかし、ディックと『防御支援』で守られているミカの防御力を突破することは叶わず、ディックの攻撃を許す。
「くらいやがれ!」
ディックが『炎魔法』でヤグラを燃やした。
「「ああああぁ!!!」」
ヤグラにいた騎士たちは炎に身を巻かれる。戦象も背中に燃え広がる炎に耐え切れず横倒れになる。
1頭だけではない。
ディックは2頭目の戦象にも果敢に攻め、今度は『氷魔法』で氷付けにする。
3頭目、『風魔法』で20トンの重さを吹き飛ばし。
4頭目、『雷魔法』で黒コゲに。
戦象は王国にとって大きな戦力の一つだ。
それがたった一人の人物に次々倒されていく事態は、容赦なく騎士たちに恐怖を植え付けた。
5頭目、今度は『水魔法』で滝のような水流を浴びせた。
――はずだったのだが、水流は何かに弾かれて象を避けるように流れていく。
「へっ、出やがったな、退魔の六騎士!」
ヤグラの屋根の上に立つ女を見て、ディックは微笑を浮かべる。
女は頭部以外を西洋甲冑で包んでおり、両手には二振りの蛇腹剣を握っていた。蛇腹剣とは剣内部にゴムに似た素材が埋め込まれた武器のことで、刀身が節々で分かれて伸び、ムチのようにしなるのである。
「よぉ、勇者様、派手に暴れてるじゃねーの。俺とも遊んでくれよ」
金髪のミディアムヘアを風で揺らしつつ、女は白い歯を見せて挑発する。
「ああ、遊んでやるよ。刺激的な10秒コースでな! ミカ! 俺を思いっ切り真上に投げろ!」
「わかった! いっけええぇ!!」
ミカに投げ飛ばされたディックは蛇腹剣使いの女の真上をとると、すかさずディックはスナイパーライフルの引き金を引いた。
銃口から飛び出した弾丸が蛇腹剣使いの眉間を貫こうとするのだが、女はあっさりとこれを片方の蛇腹剣を伸ばして弾く。
「はっ! 余裕!」
「なら、こいつはどうよ!」
ディックは白いコートの下からフルオートマシンガンを取り出して連続射撃を行った。
その攻撃でも、女は両方の蛇腹剣を眼にも留まらぬ速さで振るい、全てを叩き落す。
「無駄なんだよ! 直線でしか飛んでこない弾なんざ、怖くも何ともねぇ!」
「そうかい。なら――直線でもいきなり角度を変えて飛んできたら?」
ディックは自分の位置と、女が弾いた弾丸の位置を『位置交換』で入れ替えた。
「ッ! しまっ――」
自分の横にディックが現れたことに気づいたときには、女は既にディックの弾丸を肩に受けていた。
「うがっ!」
「クソッ! 咄嗟に肩を上げて頭を守りやがったか! 意外とやりやがる!」
「まだだ! 驚くのはこっからだろうがよ!」
ディックに向かって蛇腹剣を振るう。
しかしそれは、蛇腹剣の長さから考えて到底届かない。
だが届く。
届いて、しかもディックの体に巻きついて拘束する。
本来なら伸ばしても3mほどしかないはずの蛇腹剣が、15mは伸びていた。
これが彼女のチート能力『伸縮自在』。物体を体積が許す範囲で引き伸ばせる。
「SMプレイで俺がM側になることは絶対にねぇよ」
今度はディックの位置と女の位置が入れ替わる。
「ッ!」
「俺に拘束の類は無意味だ」
ディックを捕えていたはずの蛇腹剣は、持ち主である女を捕えていた。
女はさぞかし悔しいだろう。悔しくて叫び声の一つでもきっとあがる。ディックはそう思った。
「言うねー。ならよ、無意味かどうか、もう一回試させてくれよ」
だが、女から発せられた声は冷静そのものだった。
「な!」
ディックは気づく。
自分の顔の横に魔法石が落ちてきたのを。
「ぐっ!」
『拘束魔法』の電撃が放出され、ディックは身動きが取れなくなる。
「わかってたぜぇ! 剣でグルグル巻きにしちまえば、お前は『位置交換』を使うってな!」
「だからどうした! こんなもの5秒もありゃあ解けるぜ!」
「5秒?! 5秒か! 5秒だってよ! いけるよなあ!」
女の大声が戦場に木霊する。
「うん! バッチグーだよー!」
ディックの背後から突然声が聞こえた。
次の瞬間、鋭い一撃が入りディックはヤグラの屋根から地面へ真っ逆さまに落ちた。
「クソッ! いきなりなんだよ!」
起き上がってディックが攻撃を受けた箇所である左の二の腕部分を確認すると、羽ペンのようなものが刺さっていた。
「何だ……これ?」
ディックは疑問を抱きつつも、自分を攻撃した者の正体を知るべく上空を見上げた。
するとそこには、人の2倍の大きさはある青い鳥モンスターがいた。そのモンスターは“シノビドリ”と呼称され、奇妙なことに羽ばたいても全く音が聞こえないのが特徴だ。
シノビドリの背には、紺色のつば付き帽子を被った黒髪のポニーテール女が跨っていた。ライダースジャケットにマフラーと、場に似つかわしくないカジュアルな服装だった。
「あーあ、首を狙ったんだけどなー。流石は筆頭勇者様だね!」
鳥女は残念そうな声をあげる。
「ッ! あいつは退魔の六騎士の!」
ディックはその鳥女が何者かわかると、驚きの行動に出た。
腰に挿していた短剣を取り出して、羽ペンが刺さっている患部を筋肉ごと削ぎ落としたのだ。
「ぐ、うううぅ!!!」
当然、燃えるような痛みに見舞われ、切り落とした部分から赤い液体が一気にあふれ出す。
内側の肉が見えるほどの傷口に、ディックは急いで魔法石の『回復魔法』による治療を行う。
「危なかった……奇襲を得意として毒を使うヤツが六騎士にいるって知ってなきゃ、そのまま放置して毒が全身に回ってたところだ」
ディックは立ち上がってスナイパーライフルを構える。
本当であれば野球ボール並みの患部に対して『回復魔法』だけでなく止血も行いたいところだったのだが、どうやら周りがそれを認めない様子だった。
敵陣の真っ只中に落ちたディックは、1万を超える騎士の軍勢に囲まれていた。
『ディック! 大丈夫?!』
ディックの脳に『精神感応』が送られる。ミカだ。
『問題ねぇよ。俺より、お前の方がアブネェから、一度森に隠れてろ』
『う、うん! 死なないでよね、ディック!』
ミカは『飛行』で千頭が潜む森の中へ飛んでいった。
「へっ、俺が死ぬかよ」
「いいや、死ぬね」
騎士のたちの前に蛇腹剣使いの女が立つ。
その顔は、勝利を確信したものだった。
「確かにお前は強いがよ。限度ってもんがあんだろーが。これだけの騎士と俺たちを相手にはその軽口も永久に閉じるしかなくなる。んでもって」
蛇腹剣使いが顎でレジスタンス集団らが戦っている方を指す。
「残りのザコ連中も包囲されつつある」
女が言うように、先程エマによる奇襲で被害を受けていたはずの軍団がいつの間にか体勢を立て直して陣の中央、司令官がいる前を通り過ぎようとしていた。
「所詮、お前だけで成り立ってた軍団だ。お前さえいなけりゃ、あんな烏合の衆なんざ一瞬で塵になる」
「……俺さえいなければ……ねー……」
ディックは含みのある言い方をした後、中央を移動する騎士たちの頭上、遥か空を見上げる。
不可解な動作に蛇腹剣使いは怪訝な顔つきになりながら、ディックの視線を追った。
女が空を見上げた時。
エマが再び『瞬間移動』で現れた。
エマは両手に何かを抱えていた。
そして、その何かはエマの両手から解放され敵の頭上へ落ちてゆく。
黒い影。
「ありゃあ……何だ?」と、蛇腹剣使いが口にするが、それに答えられる騎士はいない。
空気が、黒い影に吸い込まれるように流れ始める。
「お前の怒りを知らしめてやれ、渡辺」
ディックの言葉と同時に、憤怒の一撃が天より騎士軍に降り注いだ。
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