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第1怪:戦艦亀
目的地到着
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目的地を目指し再びバスは動き出す。
先ほどまでと少し違うのはバスの席順。
隣どうして座っていた刹亜と宗吾は今は離れ離れになり、宗吾の隣には御園生が、刹亜の隣にはもう一人のカラーブラックの隊員――北條が座っていた。
宗吾の思いが届いたのか、御園生の目には光が戻っており、少し陰はあるものの入隊試験の時と同じ雰囲気に戻っていた。今は比較的落ち着いた様子で、時折笑顔を浮かべながら宗吾と話をしている。
また、もう一人のカラーブラックこと北條もしっかりと意識を取り戻していた。黒い布が取り払われ露わになった顔は、二十代前半くらいのやんちゃそうな男だった。髪は金色に染められており、ぱっと見は特務隊の隊員でなくカツアゲするヤンキーにしか見えない。
先の戦闘により精神が昂っているのか、今は一方的に刹亜に語り掛け独り大笑いしていた。
刹亜からしてみると地獄のような時間。幸いにも怪獣の襲撃はほとんどないか、あっても一倉が銃を使ってあっさり退けられる程度のものであり、概ね平和に戦艦亀のもとに到着となった。
バスを降りる前に、天木から調査の簡単な説明が行われる。
戦艦亀の死体は頭だけが陸に乗り上げ、それ以外の体は海に向かって浮いた状態になっている。今回は海上を移動するための乗り物は持っていないため、口の中から戦艦亀の内部に入り、体内がどうなっているかを調査。一部肉体を採取、または写真に収めて帰るとのこと。
説明が終わりバスから出た刹亜は、目の前の大怪獣を前に「でけえ」と声を漏らした。
「これが、戦艦亀か」
見た目は本当にただの巨大な亀。かなり黒っぽい色をしており、一番近いのはクサガメだろうか。地上からでは頭ばかりで甲羅の上の方はよく見えないが、一部巨大な大砲のようなものが突き出ているのは見える。写真で何度も見てはいたが、生で見ると迫力が違い過ぎる。全長は約二キロ。高さだけでも五百メートル近くあるのだとか。
「やっぱり凄いね。単純な大きさだったら大怪獣の中でもトップクラスだったっけ」
宗吾も規格外の大きさに圧倒されている。
怪獣になれている第四の隊員たちも流石に驚いた表情を浮かべていたが、すぐに気を取り直し周囲の警戒を始める。
第五の研究員は戦艦亀を見ても動じた様子はない。だが確実にやる気レベルが上がっており、てきぱきと道具を準備し早速観察を始めていた。
「ふむ。外側はこの程度でいいか。じゃあ皆、口の中から内部に行くよ」
「口から……」
天木は数歳若返ったかのように、意気揚々と戦艦亀の口を目指す。が、他の隊員はむしろ気が進まず、嫌々口の中に入っていった。
戦艦亀の体内はかなり特殊な構造になっていると資料に記載されている。内部はピンク色の幅広い道がいくつも分岐し、まるで迷路のようだと。道の所々には甲羅と同じ素材の扉がつけられている。
扉の先にはやや広い部屋のような場所があり、真向いにはまた別の扉が。この部屋の一つ一つが内臓の役割を果たしているのだろうが、具体的にどの部屋がどんな機能を持っているかは不明なまま。そもそもあまりの大きさから、討伐後も中を全て確認する余裕はなく、資料も十分には揃っていない。
また、体内ということもあり、内部は刺激臭に満ちている。一時間その臭いを嗅ぎ続けたなら失神待ったなしという強烈な悪臭。討伐時の調査報告書によれば臭いはきついだけで特に体に害はないとのことだった。
まあ当然今回は臭いを除去できるガスマスクが支給されており、少なくとも一日は余裕で内部を調べられるようになっている。
さて、実際に口から体内に入った刹亜らは、第四の隊員で前後を挟みつつ、ゆっくり内部を進み始めた。
中は資料に載っていた写真と変化なく、腐敗した様子もなければ傷がつけられた様子も見られない。綺麗なピンク色の肉壁が保持されていた。
内部を歩き始めてから約三分が経った頃。先頭を歩いていた一倉が片手をあげた。
「何かいる。二宮、三村も前に来い。御園生は引き続き後ろを見張れ」
後方を警戒していた第四の隊員に指示を出す。
名前を呼ばれた隊員が前に来ると同時に、前方から三体の怪獣が姿を現した。
「棘狸か」
全身の毛が全て硬質な棘になっている以外、見た目は狸そのものの小型怪獣。見た目がただの狸であることから甘く見てしまいがちだが、かなり殺傷能力の高い危険な怪獣。全身の棘は銃弾のように射出することが可能で、その速度は秒速五百メートルと言われる。鋭い棘は薄い鉄板程度であれば容易に貫く威力があり、存在が確認された当初、棘狸一体に村一つ滅ぼされた記録もある。
今は装備も整っており、棘狸に殺されたという報告は数年上がっていない。が、非戦闘員のいる今の部隊には十分脅威的な存在と言えた、
一倉ら三人が先頭に立ち銃を構える。棘狸もこちらを警戒しているのか、一定距離を取ったまま近づいてこない。
双方の睨み合いがしばらく続く――と感じた直後、一陣の風が戦況を一変させた。
「あは、あははははははははは!」
いつの間にか足と腕を怪獣牙狼に変身させた北條が、十メートル以上ある距離を一秒とかからず駆け抜け接近。反応できずにいる棘狸に対し、容赦なく鋭い爪を振り下ろした。
たった一振り。しかしその威力と範囲は凄まじく、少し離れたところにいる他の棘狸まとめてただの肉塊に帰した。
それだけでは暴れ足りない北條は、さらに鋭い牙を使い徹底的に破壊を繰り返す。あっという間に、棘狸だったものはピンクの肉団子へと変わり果てた。
興奮治まらず高笑いを続ける北條。
少しして状況を飲み込んだ一倉が、銃の照準を北條に向けつつゆっくり前進を始めた。
「おい北條。笑うのを止めてその場で手を挙げろ。上げないなら理性を放棄したものとして射殺する」
北條はけたけた笑うのは止めないも、両手を上げ振り返った。
「別に理性は失ってないっすよ一倉タイチョー。むしろめっちゃ頭さえてるってか、ムテキ状態って感じっすねー」
「なら取り敢えず変身を解け。それから許可なく変身した理由を説明しろ」
「えー、俺がやるのが一番てっとりばやいかなって思ったからっすけど? じっさいいっしゅんで片ついたじゃないっすか。てか、手おろしてもいいっすか」
伸びていた爪や牙、巨大化していた足が元の人型に戻っていく。
やや言葉は拙いが、変身も問題なくコントロール出来てはいる。一倉は「手は下しても構わない。が、しばらくはこのまま距離を取って先頭を進め」と命令した。
明らかに警戒は解かれていない反応。けれど北條は笑みを深め、「一番ヤリあざーす」と陽気な声を返した。
テンションがハイになっており、今は大丈夫だが何かきっかけがあれば暴走しうる状態。
刹亜や宗吾の目から見ても今の北條はまともには見えず、誰ひとりとして一倉の判断に異を唱える者はいなかった。
少しフォーメーションが変わっての行軍が再開。ただこの行軍は、数分と経たず歩みを止めた。
「扉があるぜー。開けちまっていいか?」
中に入ってから最初の扉。戦艦亀の甲羅と同じ素材であり、討伐時から進化した特務隊の装備であっても、これを破壊できる技術は存在しない。一応弱点として、ダイヤモンドと同様に劈開と呼ばれる結合力の弱い部分があり、そこを見定められれば切断することは可能である。ただ劈開を見つけるのは非常に困難であり、基本的には破壊不可能とされている。そう言った事情もあり、戦艦亀の甲羅の大部分は回収できず今も残されたままになっている。
戦艦亀内の扉は全て観音扉となっており、一般の隊員一人でも何とか開くことができる重さ。
もちろん一般人の域を遥かに超える北條であれば、片手でも余裕で開けられるわけで――
「うお」
扉を僅かに押し開けた直後、北條の体がその場から吹き飛んだ。
部隊に緊張が走り、一倉ら第四の隊員がすぐさま銃を構える。
扉の先から出てきたのは怪獣『二足狐』だった。
名前の通り、二足歩行する人サイズの大きな狐。ぱっと見は精巧な着ぐるみにすら見えるが、正真正銘の怪獣。軽快なステップと秒速三十メートルというチーター並みの速度で走り、そこから繰り出される拳は人間の骨をあっさり砕く力を持つ。
近づかれては対処が困難なため、存在確認と同時に一倉は銃の引き金を引く。しかし弾が標的に着弾するより早く、危機は去っていた。
「あーびっくりした。ま、びっくりしただけだけど」
つい数秒前に吹き飛ばされたはずの北條が、長い爪で二足狐を串刺しにしながら欠伸をする。
一同はひたすらに、北條怪物の活躍に目を見張ることしかできなかった。
先ほどまでと少し違うのはバスの席順。
隣どうして座っていた刹亜と宗吾は今は離れ離れになり、宗吾の隣には御園生が、刹亜の隣にはもう一人のカラーブラックの隊員――北條が座っていた。
宗吾の思いが届いたのか、御園生の目には光が戻っており、少し陰はあるものの入隊試験の時と同じ雰囲気に戻っていた。今は比較的落ち着いた様子で、時折笑顔を浮かべながら宗吾と話をしている。
また、もう一人のカラーブラックこと北條もしっかりと意識を取り戻していた。黒い布が取り払われ露わになった顔は、二十代前半くらいのやんちゃそうな男だった。髪は金色に染められており、ぱっと見は特務隊の隊員でなくカツアゲするヤンキーにしか見えない。
先の戦闘により精神が昂っているのか、今は一方的に刹亜に語り掛け独り大笑いしていた。
刹亜からしてみると地獄のような時間。幸いにも怪獣の襲撃はほとんどないか、あっても一倉が銃を使ってあっさり退けられる程度のものであり、概ね平和に戦艦亀のもとに到着となった。
バスを降りる前に、天木から調査の簡単な説明が行われる。
戦艦亀の死体は頭だけが陸に乗り上げ、それ以外の体は海に向かって浮いた状態になっている。今回は海上を移動するための乗り物は持っていないため、口の中から戦艦亀の内部に入り、体内がどうなっているかを調査。一部肉体を採取、または写真に収めて帰るとのこと。
説明が終わりバスから出た刹亜は、目の前の大怪獣を前に「でけえ」と声を漏らした。
「これが、戦艦亀か」
見た目は本当にただの巨大な亀。かなり黒っぽい色をしており、一番近いのはクサガメだろうか。地上からでは頭ばかりで甲羅の上の方はよく見えないが、一部巨大な大砲のようなものが突き出ているのは見える。写真で何度も見てはいたが、生で見ると迫力が違い過ぎる。全長は約二キロ。高さだけでも五百メートル近くあるのだとか。
「やっぱり凄いね。単純な大きさだったら大怪獣の中でもトップクラスだったっけ」
宗吾も規格外の大きさに圧倒されている。
怪獣になれている第四の隊員たちも流石に驚いた表情を浮かべていたが、すぐに気を取り直し周囲の警戒を始める。
第五の研究員は戦艦亀を見ても動じた様子はない。だが確実にやる気レベルが上がっており、てきぱきと道具を準備し早速観察を始めていた。
「ふむ。外側はこの程度でいいか。じゃあ皆、口の中から内部に行くよ」
「口から……」
天木は数歳若返ったかのように、意気揚々と戦艦亀の口を目指す。が、他の隊員はむしろ気が進まず、嫌々口の中に入っていった。
戦艦亀の体内はかなり特殊な構造になっていると資料に記載されている。内部はピンク色の幅広い道がいくつも分岐し、まるで迷路のようだと。道の所々には甲羅と同じ素材の扉がつけられている。
扉の先にはやや広い部屋のような場所があり、真向いにはまた別の扉が。この部屋の一つ一つが内臓の役割を果たしているのだろうが、具体的にどの部屋がどんな機能を持っているかは不明なまま。そもそもあまりの大きさから、討伐後も中を全て確認する余裕はなく、資料も十分には揃っていない。
また、体内ということもあり、内部は刺激臭に満ちている。一時間その臭いを嗅ぎ続けたなら失神待ったなしという強烈な悪臭。討伐時の調査報告書によれば臭いはきついだけで特に体に害はないとのことだった。
まあ当然今回は臭いを除去できるガスマスクが支給されており、少なくとも一日は余裕で内部を調べられるようになっている。
さて、実際に口から体内に入った刹亜らは、第四の隊員で前後を挟みつつ、ゆっくり内部を進み始めた。
中は資料に載っていた写真と変化なく、腐敗した様子もなければ傷がつけられた様子も見られない。綺麗なピンク色の肉壁が保持されていた。
内部を歩き始めてから約三分が経った頃。先頭を歩いていた一倉が片手をあげた。
「何かいる。二宮、三村も前に来い。御園生は引き続き後ろを見張れ」
後方を警戒していた第四の隊員に指示を出す。
名前を呼ばれた隊員が前に来ると同時に、前方から三体の怪獣が姿を現した。
「棘狸か」
全身の毛が全て硬質な棘になっている以外、見た目は狸そのものの小型怪獣。見た目がただの狸であることから甘く見てしまいがちだが、かなり殺傷能力の高い危険な怪獣。全身の棘は銃弾のように射出することが可能で、その速度は秒速五百メートルと言われる。鋭い棘は薄い鉄板程度であれば容易に貫く威力があり、存在が確認された当初、棘狸一体に村一つ滅ぼされた記録もある。
今は装備も整っており、棘狸に殺されたという報告は数年上がっていない。が、非戦闘員のいる今の部隊には十分脅威的な存在と言えた、
一倉ら三人が先頭に立ち銃を構える。棘狸もこちらを警戒しているのか、一定距離を取ったまま近づいてこない。
双方の睨み合いがしばらく続く――と感じた直後、一陣の風が戦況を一変させた。
「あは、あははははははははは!」
いつの間にか足と腕を怪獣牙狼に変身させた北條が、十メートル以上ある距離を一秒とかからず駆け抜け接近。反応できずにいる棘狸に対し、容赦なく鋭い爪を振り下ろした。
たった一振り。しかしその威力と範囲は凄まじく、少し離れたところにいる他の棘狸まとめてただの肉塊に帰した。
それだけでは暴れ足りない北條は、さらに鋭い牙を使い徹底的に破壊を繰り返す。あっという間に、棘狸だったものはピンクの肉団子へと変わり果てた。
興奮治まらず高笑いを続ける北條。
少しして状況を飲み込んだ一倉が、銃の照準を北條に向けつつゆっくり前進を始めた。
「おい北條。笑うのを止めてその場で手を挙げろ。上げないなら理性を放棄したものとして射殺する」
北條はけたけた笑うのは止めないも、両手を上げ振り返った。
「別に理性は失ってないっすよ一倉タイチョー。むしろめっちゃ頭さえてるってか、ムテキ状態って感じっすねー」
「なら取り敢えず変身を解け。それから許可なく変身した理由を説明しろ」
「えー、俺がやるのが一番てっとりばやいかなって思ったからっすけど? じっさいいっしゅんで片ついたじゃないっすか。てか、手おろしてもいいっすか」
伸びていた爪や牙、巨大化していた足が元の人型に戻っていく。
やや言葉は拙いが、変身も問題なくコントロール出来てはいる。一倉は「手は下しても構わない。が、しばらくはこのまま距離を取って先頭を進め」と命令した。
明らかに警戒は解かれていない反応。けれど北條は笑みを深め、「一番ヤリあざーす」と陽気な声を返した。
テンションがハイになっており、今は大丈夫だが何かきっかけがあれば暴走しうる状態。
刹亜や宗吾の目から見ても今の北條はまともには見えず、誰ひとりとして一倉の判断に異を唱える者はいなかった。
少しフォーメーションが変わっての行軍が再開。ただこの行軍は、数分と経たず歩みを止めた。
「扉があるぜー。開けちまっていいか?」
中に入ってから最初の扉。戦艦亀の甲羅と同じ素材であり、討伐時から進化した特務隊の装備であっても、これを破壊できる技術は存在しない。一応弱点として、ダイヤモンドと同様に劈開と呼ばれる結合力の弱い部分があり、そこを見定められれば切断することは可能である。ただ劈開を見つけるのは非常に困難であり、基本的には破壊不可能とされている。そう言った事情もあり、戦艦亀の甲羅の大部分は回収できず今も残されたままになっている。
戦艦亀内の扉は全て観音扉となっており、一般の隊員一人でも何とか開くことができる重さ。
もちろん一般人の域を遥かに超える北條であれば、片手でも余裕で開けられるわけで――
「うお」
扉を僅かに押し開けた直後、北條の体がその場から吹き飛んだ。
部隊に緊張が走り、一倉ら第四の隊員がすぐさま銃を構える。
扉の先から出てきたのは怪獣『二足狐』だった。
名前の通り、二足歩行する人サイズの大きな狐。ぱっと見は精巧な着ぐるみにすら見えるが、正真正銘の怪獣。軽快なステップと秒速三十メートルというチーター並みの速度で走り、そこから繰り出される拳は人間の骨をあっさり砕く力を持つ。
近づかれては対処が困難なため、存在確認と同時に一倉は銃の引き金を引く。しかし弾が標的に着弾するより早く、危機は去っていた。
「あーびっくりした。ま、びっくりしただけだけど」
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