366日の愛の花束

辛已奈美(かのうみなみ)

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1月

1月4日 デイジー

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陽菜という名の少女は、村でもかわいいと評判で、いつも白い花びらのデイジーを髪に飾っていた。その髪飾りは陽菜が自宅で育てているデイジーを自分で加工したものだ。その可憐な姿は、村一番のイケメンと名高い青年、柳太郎の目を引きつけた。柳太郎は、画家を目指して毎日努力をしており、絵を描くのが得意で、陽菜の美しさをキャンバスに閉じ込めたいとずっと願っていた。

ずっと美しさを描き切れないとためらっていたが、毎日絵の練習をして陽菜を美しく描けると感じた日、柳太郎は勇気を出して陽菜に声をかけた。「あなたの、その白い花のように美しい姿を、絵に描かせてくれないか?」陽菜は柳太郎の言葉に照れながら頷いた。どのような絵にするかは二人で話し合って決めて、村の水源である湖で遊ぶ陽菜を描くこととなった。絵を描く間、柳太郎は陽菜の緊張をほぐすために一緒に水遊びをしたり、お昼ご飯を食べたりした。そうやって陽菜のそばに寄り添いながら、陽菜の美しさをあらわすために彼女の柔らかな髪や、透き通るような肌を丁寧に観察した。

そのような二人だけのゆったりとした時間を通して、二人は次第に惹かれ合った。柳太郎の温かい視線や緊張をほぐすための行動、そして彼が描く絵筆の動き一つ一つに、陽菜は彼の優しさを感じていた。柳太郎もまた、陽菜の素直な笑顔や純粋な行動、時折見せる照れくささに心を奪われていった。

完成した絵は、湖の中で遊んでいる女神のような陽菜の絵であった。その絵は、愛しい陽菜をその目に焼き付けて描いただけあって、陽菜の美しさを完璧に捉えていた。しかし、柳太郎にとって、その絵よりも大切なものがあった。それは、陽菜自身の存在、そして絵を描くために彼女と過ごしたかけがえのない時間だった。

絵を見つめる陽菜の瞳に、柳太郎は自分の愛しいという想いを込めた。「陽菜、僕と、一緒に村のデイジー畑を歩かないか?」柳太郎の緊張しながら言った言葉に、陽菜はほほを染めて大きく頷き、白いデイジーの花びらが、風に舞うように微笑んだ。二人の恋は、これから、色とりどりの花を咲かせ始めるだろう。白いデイジーのように、純粋で、美しい希望に満ちた恋の始まりだった。










1月4日
誕生花:デイジー
花言葉:平和
    希望
科・属: キク科・ヒナギク属
和名・別名:雛菊
      ヒナギク
      デージー




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感想 1

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