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13)マツコEX
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で、
コーシがあまりにも奇人過ぎて、学生時代の友人は
それとな~く距離を置いて去って行ったらしい。
まあ、面と向かって説教したらヤバいキレ方をしそうなヤツ
には見えるよな。……見えるだけで、コーシは
話せば分かるヤツみたいだったが。
だから真面目に話してくれたのはオレだけらしく、
コーシは「サンキューな!」と大喜びしていた。
それからコーシは立ち上がると「じゃあ、俺帰るわ」と
言い出した。
「帰るのか?」
「おー。これ以上迷惑かけらんねーべ」
「その通りなだけに否定出来ねーよ」
そうするとコーシは笑い出した。そして我に返って
口を押さえると、オレの頭をわしわし撫でてきた。
「マジサンキューな! お前、イケメンなだけのヤツかと
思ったけど、気に入ったぜ!」
「うわ! 犬みたいな撫で方するなよ!」
「いいだろー? 俺、お前みたいなヤツが好きなんだよ」
「こ、怖い事言うなよ!」
コーシの手を振り払うと、その隙をついて
何故か頬にチューされた。
え? い、今、何が?
と、硬直していると、コーシは『じゃあねーん! また
アタシと遊んでね☆ ばいばいびーん』と、
投げキッスをし、玄関でブーツを履いて出て行った。
扉は静かに閉まったが……。
ゴゴゴゴゴ……と、ジョジョに出てくるみたいな音が
聞こえてきた気がした……。振り返ると……
鳥居が、 めっちゃ、キレてた。
台所という武器屋で最強武器の『包丁』をゲットしようと
戸棚を開け始める鳥居を羽交い絞めで止めた。
「わー! 落ち着け鳥居!」
「落ち着けない。泣きたい」
「一番泣きたいのはオカマにチューされたオレなんだよ!」
「樺……」
「哀れむな! そんな可哀相なものを見る目でオレを見るな!」
こうしてオレはトイレに行く事も忘れ、ひたすら鳥居を
説得し続けていると、気づいたら朝になっていた……。
何やってんだろ、オレ……。
折角の土曜日の夜を見事にムダに過ごした悔しさから、
オレはヤケっぱちになって、鳥居に『ヤケ食いするぞ!』と、
近所の『ふくらすずめ商店街』に行く事にした。
徹夜した状態でメシを作るのも辛かったしな……。
鳥居は徹夜でもケロッとしていた。
オマエのHPどんだけあるんだよ。
しかもフツーに「何を食うんだ」とか訊いてくる。
「ティラミスとか食いたいよな」
「ティラミスか」
「ティラミスな」
道中で何故かティラミスティラミスと連呼していたティラミス。
だが、その商店街でオレ達は悪夢の再会を果たしたのだ。
「あらヤダー、もう遊びに来てくれたのーん?」
商店街の一角……の、雑貨屋から
顔を出したピンク頭の姿にオレも鳥居も停止した。
コーシは花柄のエプロンをつけて
ハタキを持っている。ていうか、
な ん で オ マ エ がいるの!!??
と大声でツッコミを入れると、コーシは「やだ、アタシ
雑貨屋で働いてるのよぉ~」と、店先の福助を
バンバン叩きながら言い出した。売り物を叩くな!!
その店も、今時の若者がターゲットではなく、
昔の商店街の一角にあって、オバチャンとか婆さんとかが
店番のオバチャンと会話しつつ買物してる服屋みたいな
懐かしいカンジだった。
店内は福助や達磨や狸の信楽焼きやら、とにかく雑多な
品揃えだ。コーシの趣味なのか、花柄のカバンとかもある。
看板には『マツコEX』と書いてあった。
どっかで聞いた事があるような名前だ……。
その雑貨屋はコーシの両親が金を貯めて開業したものらしい。
店の奥からは『ヒロシさん、あまり店先で
騒いではいけまへんえ? ご近所迷惑でっしゃろ?』と、
コーシ母の声が聞こえてきた。京都方面のお方か……?
ていうか、お前、水商売でもないのに名刺とか
源氏名とか紛らわしいんだよ! とツッコミを入れると、
ヒロシは『だって本名で仕事してると、ヘンな人妻に
言い寄られたりすンのよお! あ、名刺は
仕事用ね☆気に入ったヒトにしかあげてないの☆』と言い出した。
コーシは以前、ドラッグストアでバイトしてた時、
レシートにフルネームが記載されていた所為で、名前から
フェイスブックを見つけられ、私生活に
食い込まれたとかなんとかかんとか。(どうでもいいので適当)
「も~、マジで怖かったわよぉ! 夜道でいきなり
手作りカレーを鍋ごと持って追いかけられたんですもの!」
何それこわい。新手のアタック方法だな。
コーシはカレーがトラウマなのか、頭を抱えてもがいていた、
「毎日カレー鍋で迫られるのも怖かったけど、たまにそれが
シチュー鍋になってるのが何かムカついたのよぉぉお!」
攻め方にバリエーションを組み込んできたんだな。
どうやらコーシも鳥居系の『モテ過ぎて困る男』のようだ……。
何故オレの周りには、こんなヤツばかりが溢れるんだ……。
オレは男にしかモテてないっていうのに……。
「だからオマエ、ホモになったのかよ」
「違うわよ! アタシは両刀よ! バイよ! バイ!」
「え」
硬直するオレ。それに構わずコーシはエキサイトしていた。
「片手剣なんて破壊力が知れてるじゃない!」
「恋愛は何かを破壊する為のモノじゃねえ!!!」
「アタシは射抜きたいの! 好きなヒトのハァトとか心の臓を!!!!!」
迷惑な大量破壊兵器だな!!!!
そんなマツコEXの跡取り息子のコーシは
「ウチで揃わないモノは無いわよお~♪」と得意気だった。
オレは男にチューされた恨みを忘れていなかった。
「じゃあティラミスくれよ」
「はい☆」
コーシが店先の冷蔵庫(コンビニに置いてある肉マンとか
入れてあるアレの冷蔵バージョンみたいなの)から
ティラミスを取り出してきた。
ていうか、ティラミスあるのかよ!!!!
雑貨屋じゃなかったのかよ!!!!!
「じゃ、じゃあガリガリ君のナポリタン味くれよ!」
「はいよ」
今度は冷蔵庫からガリガリ君を出してきた。
オレはヤケクソになった。
「プレイステーションあるか!?」
「あるわよぉ~」
「ドングリとチューリップくれ!」
「は~い」
「射影機は入荷してるか!?」
「超ヨユー」
何だこの店!? 四次元ポケットか!? と驚愕しつつも
店先のベンチでティラミスを食べているオレ。悔しいが美味い。
隣りでガリガリ君を食っている鳥居を肘でつついた。
オマエも何か無理難題を言えよ! と訴えたのだ。
鳥居は頷くと、アイスを持ったまま立ち上がった。
そして告げた。
「お前がいない世界をくれ」
その後、コーシは「ひどぉおおい! アタシのいない世界
なんて、薔薇が咲かない惑星と同じじゃなぁああい!」と
ハンカチを噛みながら悔しがっていた。
オマエ……よくぞそこまで自分を美化出来るな。
そうしていると、鳥居が
「カレーをくれ」
と華麗にコンボをキメた。
コーシが店内の床に倒れこむ。デカいから地響きがした。
「いやぁあああああああ! カレーは! カレーは
いやぁああああああああああ!! アタシの魂が
スパーキンするうううぅぅうう!!」
う、うるせー!!! コーシが悶絶するのはイイけど、
絶叫がうるせぇよ!!!
更に追い討ちで『シチューもくれ』と言い出しそうな鳥居の口を
手で塞いでおいた。
それから、オレは近所で揃わないものは
マツコEXで買うようになった。
ゲームとか、ここらへんでは売ってないからな。
ただ、EXは閉店が商店街に合わせて7時だから、
ちょっと早いんだよなあ……。
なんだかんだで店の常連になってしまったのだった。
あ、鳥居はめっちゃキレてました、はい。
コーシがあまりにも奇人過ぎて、学生時代の友人は
それとな~く距離を置いて去って行ったらしい。
まあ、面と向かって説教したらヤバいキレ方をしそうなヤツ
には見えるよな。……見えるだけで、コーシは
話せば分かるヤツみたいだったが。
だから真面目に話してくれたのはオレだけらしく、
コーシは「サンキューな!」と大喜びしていた。
それからコーシは立ち上がると「じゃあ、俺帰るわ」と
言い出した。
「帰るのか?」
「おー。これ以上迷惑かけらんねーべ」
「その通りなだけに否定出来ねーよ」
そうするとコーシは笑い出した。そして我に返って
口を押さえると、オレの頭をわしわし撫でてきた。
「マジサンキューな! お前、イケメンなだけのヤツかと
思ったけど、気に入ったぜ!」
「うわ! 犬みたいな撫で方するなよ!」
「いいだろー? 俺、お前みたいなヤツが好きなんだよ」
「こ、怖い事言うなよ!」
コーシの手を振り払うと、その隙をついて
何故か頬にチューされた。
え? い、今、何が?
と、硬直していると、コーシは『じゃあねーん! また
アタシと遊んでね☆ ばいばいびーん』と、
投げキッスをし、玄関でブーツを履いて出て行った。
扉は静かに閉まったが……。
ゴゴゴゴゴ……と、ジョジョに出てくるみたいな音が
聞こえてきた気がした……。振り返ると……
鳥居が、 めっちゃ、キレてた。
台所という武器屋で最強武器の『包丁』をゲットしようと
戸棚を開け始める鳥居を羽交い絞めで止めた。
「わー! 落ち着け鳥居!」
「落ち着けない。泣きたい」
「一番泣きたいのはオカマにチューされたオレなんだよ!」
「樺……」
「哀れむな! そんな可哀相なものを見る目でオレを見るな!」
こうしてオレはトイレに行く事も忘れ、ひたすら鳥居を
説得し続けていると、気づいたら朝になっていた……。
何やってんだろ、オレ……。
折角の土曜日の夜を見事にムダに過ごした悔しさから、
オレはヤケっぱちになって、鳥居に『ヤケ食いするぞ!』と、
近所の『ふくらすずめ商店街』に行く事にした。
徹夜した状態でメシを作るのも辛かったしな……。
鳥居は徹夜でもケロッとしていた。
オマエのHPどんだけあるんだよ。
しかもフツーに「何を食うんだ」とか訊いてくる。
「ティラミスとか食いたいよな」
「ティラミスか」
「ティラミスな」
道中で何故かティラミスティラミスと連呼していたティラミス。
だが、その商店街でオレ達は悪夢の再会を果たしたのだ。
「あらヤダー、もう遊びに来てくれたのーん?」
商店街の一角……の、雑貨屋から
顔を出したピンク頭の姿にオレも鳥居も停止した。
コーシは花柄のエプロンをつけて
ハタキを持っている。ていうか、
な ん で オ マ エ がいるの!!??
と大声でツッコミを入れると、コーシは「やだ、アタシ
雑貨屋で働いてるのよぉ~」と、店先の福助を
バンバン叩きながら言い出した。売り物を叩くな!!
その店も、今時の若者がターゲットではなく、
昔の商店街の一角にあって、オバチャンとか婆さんとかが
店番のオバチャンと会話しつつ買物してる服屋みたいな
懐かしいカンジだった。
店内は福助や達磨や狸の信楽焼きやら、とにかく雑多な
品揃えだ。コーシの趣味なのか、花柄のカバンとかもある。
看板には『マツコEX』と書いてあった。
どっかで聞いた事があるような名前だ……。
その雑貨屋はコーシの両親が金を貯めて開業したものらしい。
店の奥からは『ヒロシさん、あまり店先で
騒いではいけまへんえ? ご近所迷惑でっしゃろ?』と、
コーシ母の声が聞こえてきた。京都方面のお方か……?
ていうか、お前、水商売でもないのに名刺とか
源氏名とか紛らわしいんだよ! とツッコミを入れると、
ヒロシは『だって本名で仕事してると、ヘンな人妻に
言い寄られたりすンのよお! あ、名刺は
仕事用ね☆気に入ったヒトにしかあげてないの☆』と言い出した。
コーシは以前、ドラッグストアでバイトしてた時、
レシートにフルネームが記載されていた所為で、名前から
フェイスブックを見つけられ、私生活に
食い込まれたとかなんとかかんとか。(どうでもいいので適当)
「も~、マジで怖かったわよぉ! 夜道でいきなり
手作りカレーを鍋ごと持って追いかけられたんですもの!」
何それこわい。新手のアタック方法だな。
コーシはカレーがトラウマなのか、頭を抱えてもがいていた、
「毎日カレー鍋で迫られるのも怖かったけど、たまにそれが
シチュー鍋になってるのが何かムカついたのよぉぉお!」
攻め方にバリエーションを組み込んできたんだな。
どうやらコーシも鳥居系の『モテ過ぎて困る男』のようだ……。
何故オレの周りには、こんなヤツばかりが溢れるんだ……。
オレは男にしかモテてないっていうのに……。
「だからオマエ、ホモになったのかよ」
「違うわよ! アタシは両刀よ! バイよ! バイ!」
「え」
硬直するオレ。それに構わずコーシはエキサイトしていた。
「片手剣なんて破壊力が知れてるじゃない!」
「恋愛は何かを破壊する為のモノじゃねえ!!!」
「アタシは射抜きたいの! 好きなヒトのハァトとか心の臓を!!!!!」
迷惑な大量破壊兵器だな!!!!
そんなマツコEXの跡取り息子のコーシは
「ウチで揃わないモノは無いわよお~♪」と得意気だった。
オレは男にチューされた恨みを忘れていなかった。
「じゃあティラミスくれよ」
「はい☆」
コーシが店先の冷蔵庫(コンビニに置いてある肉マンとか
入れてあるアレの冷蔵バージョンみたいなの)から
ティラミスを取り出してきた。
ていうか、ティラミスあるのかよ!!!!
雑貨屋じゃなかったのかよ!!!!!
「じゃ、じゃあガリガリ君のナポリタン味くれよ!」
「はいよ」
今度は冷蔵庫からガリガリ君を出してきた。
オレはヤケクソになった。
「プレイステーションあるか!?」
「あるわよぉ~」
「ドングリとチューリップくれ!」
「は~い」
「射影機は入荷してるか!?」
「超ヨユー」
何だこの店!? 四次元ポケットか!? と驚愕しつつも
店先のベンチでティラミスを食べているオレ。悔しいが美味い。
隣りでガリガリ君を食っている鳥居を肘でつついた。
オマエも何か無理難題を言えよ! と訴えたのだ。
鳥居は頷くと、アイスを持ったまま立ち上がった。
そして告げた。
「お前がいない世界をくれ」
その後、コーシは「ひどぉおおい! アタシのいない世界
なんて、薔薇が咲かない惑星と同じじゃなぁああい!」と
ハンカチを噛みながら悔しがっていた。
オマエ……よくぞそこまで自分を美化出来るな。
そうしていると、鳥居が
「カレーをくれ」
と華麗にコンボをキメた。
コーシが店内の床に倒れこむ。デカいから地響きがした。
「いやぁあああああああ! カレーは! カレーは
いやぁああああああああああ!! アタシの魂が
スパーキンするうううぅぅうう!!」
う、うるせー!!! コーシが悶絶するのはイイけど、
絶叫がうるせぇよ!!!
更に追い討ちで『シチューもくれ』と言い出しそうな鳥居の口を
手で塞いでおいた。
それから、オレは近所で揃わないものは
マツコEXで買うようになった。
ゲームとか、ここらへんでは売ってないからな。
ただ、EXは閉店が商店街に合わせて7時だから、
ちょっと早いんだよなあ……。
なんだかんだで店の常連になってしまったのだった。
あ、鳥居はめっちゃキレてました、はい。
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