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広がりゆく勢力、そして

動き出す勢力

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村人達は確実に力を上げもう負けないくらいになっている。俺達は村の防御を高めるために村の門に銃器を設置。もちろん自動照準、自動発射機能付きだ。
「リクトさん、本当にありがとうございます。リクトさんがいなかったら今頃我々はどうなっていたか・・・」
「かしこまる必要はないですよ。あくまで俺達は手助けをしてるだけなんですから。」
手助けというにはあまりにも凄すぎるけどな。
俺は心の中で思ったが敢えて言わないでおいた。
「村長、王国の使者が来ました。」
「あぁ、通してくれ。そう言えば今日が最終日か。」
もちろん返事はノーだがな。
王国の使者5人くらいがズカズカとビリーさんの家に入ってきた。見るからに図図しそうな奴らだな。
「で?ビリーさん。賢明な判断はできますよね?」
いきなり使者が、口を開いた。降伏するのが大前提で話をしているな。書類を渡してきたので見てみると税金などのいろいろな事が書いてあった。
「あくまで貴方の村は王国のものとなるので税は納めてもらわなければいけません。」
完全に上から目線だな。降伏するなんてまだ言ってないのに。
「あの~すいません。」
ビリーさんが口を開いた。
「ん、何だ?税金は下げないぞ。分かっているだろうが」
「いえいえそんなことではありません。私達がいつ貴方達に降伏すると言いましたか?」
「へ?」
使者が間抜けな声を出すがすぐに上から目線の態度に戻り、
「いやいや、貴方達に選択権があるとでも?もし断ったらどうなると・・」
「どうなるんですかね?試してみますか。」
「き、貴様!さっきから生意気な口を・・」
「黙れ!」
ビリーさんの威圧で声を出した使者は黙り込んだ。正確に言えば失神したのだが。
「ビリーさん。貴方、本当にいいんですね?我々と敵対するということですよ。
「いいから早くこの村を出てください。我々は他所者にこの地を踏ませたくないのでね。」
「分かりました。どうなっても知りませんよ。」
使者は捨て台詞を吐いて家を出た。ところで何で俺に絡んでこないのかというと気配を遮断しているからだ。あいつらじゃ気づかないね。
「敵対するというのなら今ここでやられても文句は言えませんね!」
使者の1人が家に向かって火を放った。交渉が決裂するとすぐ手を出すか。馬鹿め。
「ウォーターウォール」
最もビリーさんの魔法ですぐに消し去られたが。使者は驚いた顔をしている。そりゃそうだ。自分の魔法が田舎の村にいる人に止められるのだからな。
「早く出ろと言っていますよね。今度はありませんよ。」
使者達は急いで村を出た。かなり速いな。逃げ足だけかもしれんが。
「これでもう後には引けません。こっからが勝負どころです。」
この村は王国を完全に敵に回した。近いうちに王国軍は攻めてくる。だが、この村は負けない。なぜなら俺達がついているからだ。

この日新たな歴史の1ページが刻まれたのだが、それは後の時代の話・・・。
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