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EP1_6章
6章_9 未開地、七ツ森
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「さて、旅立つ先は、遥かトルトゥーザ。
急がねばなりませぬ。」
ロクサリオはふいに立ち上がると、
壁に貼られた大きな地図を示した。
「先ず、このブラナスを川沿いに西へ向かえば、
この台地を輪のように取り囲む山脈の切れ目にぶつかる。
川沿いの上流へ進めば、
山脈の合間の低い道を超えて西へ進めるようになっております。
しかし、その向こうは、
このエンタール公国の影響及ばぬ未開地、
七ツ森がひろがっておるのです。」
軍議で七ツ森の名が挙がった時、
家臣たちが一斉に険しい表情になった事を二人は思い出していた。
「その名の通り、
七ツ森には毛色の異なる七つの原生林が広がっております。
それぞれの森の境界は川で区切られているようですので、
森の植生が道標になりましょう。
しかし、広大なる未開地。一体何が住まっているやら。
七つの森のどこかに、エルフ族の集落があるとは伝え聞いておりますが、
詳しい場所まではわかりません。
そもそも、本当にあるのかどうか。
明らかになっていないことばかりなのです。」
ロクサリオは、壁に貼られた地図上に留めてあった羊皮紙を手に取り、
メリッサに手渡した。
「それが、七ツ森の地図です。
歴代の家臣が手の尽くす限りの方法で調べてきたものの結晶ではありますが、
未開地故に完全な地図ではない。
しかし此度の道程についてはその地図に示されている【太古の森】、
【妖花の森】さえ抜ければ、最短で抜けることが出来るはず。
七ツ森さえ抜けてしまえば、
まっすぐ南下するとアークレイ公国。
アークレイについてしまえば、
街道を東に進めばその先にトルトゥーザ領が広がります。」
あくまでも希望的意見だが、と付け加えて、
ロクサリオは二人の対面のソファに腰を降ろした。
急がねばなりませぬ。」
ロクサリオはふいに立ち上がると、
壁に貼られた大きな地図を示した。
「先ず、このブラナスを川沿いに西へ向かえば、
この台地を輪のように取り囲む山脈の切れ目にぶつかる。
川沿いの上流へ進めば、
山脈の合間の低い道を超えて西へ進めるようになっております。
しかし、その向こうは、
このエンタール公国の影響及ばぬ未開地、
七ツ森がひろがっておるのです。」
軍議で七ツ森の名が挙がった時、
家臣たちが一斉に険しい表情になった事を二人は思い出していた。
「その名の通り、
七ツ森には毛色の異なる七つの原生林が広がっております。
それぞれの森の境界は川で区切られているようですので、
森の植生が道標になりましょう。
しかし、広大なる未開地。一体何が住まっているやら。
七つの森のどこかに、エルフ族の集落があるとは伝え聞いておりますが、
詳しい場所まではわかりません。
そもそも、本当にあるのかどうか。
明らかになっていないことばかりなのです。」
ロクサリオは、壁に貼られた地図上に留めてあった羊皮紙を手に取り、
メリッサに手渡した。
「それが、七ツ森の地図です。
歴代の家臣が手の尽くす限りの方法で調べてきたものの結晶ではありますが、
未開地故に完全な地図ではない。
しかし此度の道程についてはその地図に示されている【太古の森】、
【妖花の森】さえ抜ければ、最短で抜けることが出来るはず。
七ツ森さえ抜けてしまえば、
まっすぐ南下するとアークレイ公国。
アークレイについてしまえば、
街道を東に進めばその先にトルトゥーザ領が広がります。」
あくまでも希望的意見だが、と付け加えて、
ロクサリオは二人の対面のソファに腰を降ろした。
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