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第二章 躍動の5年間 初等部編
第12話 6歳にして免許皆伝 初等部1年生
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とにかく練習した。
オリビアの家から帰ってすぐに練習した。
アネモネも一緒にした。
アネモネの汗の匂いが届くたびに興奮した。
本当は隠の魔力も使いたかったが、天使アリエルの話をすると、転生前の話をしなければならないので、アネモネには黙っている。
1学期の間、授業中も全ての時間を魔力操作の練習に使った。
オリビアには何をしているのかバレていたから、目が合うたびに苦笑されるが、かまわない。
この練習が魔術の真髄だと直感が訴えてくる。
1学期が終わる頃には中級魔術並みのマナを魔術を経由せずに、直接的にオーラに変換できるようになっていた。
これができるようになって一気に魔力の真髄に近づいた気がした。
マナをオーラに変換するのに1秒もかからないし、それを安定させることまでできている。
魔術を、経由しないことで一気に核心に近づいた。
体内のゲートとは、体の中のどこにでもある。爪の先や、髪の先まで。
身体中のゲートを解放することで、瞬時にオーラを練ることに成功したのである。
オーラは静かに揺蕩っている。
効果音としては、
「っすん」
と、いう感じだ。
また、自力混合魔術でのオーラを試しているうちに、マナ合成ができるようになった。
光のオーラを纏うこともできるようになった。
マナの割合を操作したり、客観的に自分を見ながら訓練したりと、明らかに論理的思考のできる大人の方が有利に習熟を高めることができる。
その分、やはりアネモネは苦戦した。
しかし、アネモネのオーラは相変わらず不安定だが、失敗することは無くなった。
そして、一度誰もいないときに全力でやってもらったが、オーラの大きさが半端ない。
火で強化すると、片手で車を持ち上げられるし、風で強化すると全力で走るだけで周囲に被害が出るほどだ。
特級恐るべし。
恐らく、俺もできるのだろう、隠で…。
アリエル早く来てくれないかな?
いや、ゲートの扱いはかなり訓練したので、今となってはかなり魔力操作には自信がある。
条件さえ揃えば水や土オーラのトレーニングに関してはできるのではないだろうか?
あくまで、自己責任だが…。
魔力操作に詳しくなるためには魔力について知る必要がある。
魔力とは、そもそも中級の最大値は魔速500mpと言われている。
魔速とは、1分間にどれだけのマナをゲートに通す力があるのかということを表す数値だ。
つまり、魔速500mpということは、1分間に500マナポイントを体内のゲートに通すことができるということだ。
俺は中級なので、最大値で500mpだが、今現在一体いくつのマナを取り扱えるのかは知らない。
それは、同級生全員である、その問題を解決すべく、ちょうど、学校で測定会が開かれている。
「はーい、みなさーん、計測したい人は、順番にこの水晶の上に手を置いて下さいねー」
測定は任意で上級までなら測ってもらえる。
夏休み前のこの時期に計測して、夏休みは家庭で自己研鑽をしなさいという方針らしい。
もちろん測定は任意である。
嫌がる人はいるからね。
低すぎる人とか、高すぎる人とか、アネモネとかはね。
おれは陽の家系だと全員に言っているので、陽の測定しか受けない。
隠で受けるとややこしそうだからね。
通常、生まれてすぐに事務処理のために全員の階級は分けておきながら、魔力の落ち着く1年生の今頃に数値化するらしい。
ちなみに、魔力は大きく変化しないもので、生まれたときの階級から変更することはない。
まれに、500で生まれて1年生時に501になるとかいうややこしいヤツがいるらしいが、滅多に起こらないらしい。
逆に言うと、たまに起こるのだが、中級から上級へ変更の時の事務手続きは本当にめんどくさいらしい。
国立魔力研究所に行き、再度測定し、研究サンプルとするため、国立大学の学会の資料作りに協力しないといけないらしい。
さて、盛大にフラグを立てたところで、お気付きだろうが、俺の魔力は680mpだった。
親になんて言おう…。
申し訳ない…。
いや、おめでたいことなんだよ?
めんどくさいだけで。
しかも、501mpとかいうしょっぱい変化ではなく、盛大に上回ってるわけだから。
でもね、上がりすぎで、世界的に見ても珍しい状態らしいのよ。
色々調べられるんだろうなぁ。
と、いうことで、やってまいりました。
ここは、国立大学です。
先程まで国立病院に行って検査をしてきたところだ。
パパンの休みが今日だけらしくて、お願いして車で連れてきてもらった。
今は大学の教授を待っている。
コンコンコン
「どうぞ」
パパンが答えてくれた。
「失礼します。私は魔術学部長をしているツバル・シュバルツです。お忙しい中お越しくださりありがとうございます。」
「エルバー・アルデウスです。ライラックの父です」
「ライラック君、こんにちは。今日はいくつかの実験に付き合ってもらいますね。もちろん、怖いことや危ないことはしませんよ。安心して下さい」
「はい。よろしくお願いします」
「それでは、お父さん、お伝えしていた通り3時間ほどかかりますので、後ほどこの部屋へお越しください」
「わかりました」
初めはいくつかの質問があった。
「ライラック君、おうちではなんて呼ばれてるのですか?」
「ライです」
「ライ君と呼んでもいいですか?」
「はい」
「さて、今からいくつか質問しますので、正直に答えてください。なんと答えても誰もライ君を怒りませんよ。安心してくださいね」
「はい」
「ライ君は靴を履く時にどちらの足から履きますか?」
おいおい、これは関係あるのか?
一応、正直に答えておくか。
「決めてません。その時の状況に合わせて履きます」
これでいいか?これって、だれでも一緒じゃない?わからん…。
「わかりました。それでは次に、お風呂で体を洗う時にどこから洗いますか?」
ん?ん?何かわかったらしい。
この質問も関係なくない?
「右手から洗います」
答えててアホみたいだな。
「わかりました。次に、魔力暴走の経験はありますか?」
おっと、これは正直に答えられないな。
「いいえ」
シュバルツ教授がやたらと顔を覗き込んでくる。
ちょっと気持ち悪い。
「わかりました。最後に、魔闘法はご存知ですか?」
「はい」
「誰に教わりました?学校ではまだですよね?」
最後の質問の後にさらに質問された。
「同級生のお父さんです」
「その方の所属とお名前は?」
おいおい、全く終わらねーじゃん。
「プロレスラーの方で、ロドリゲスさんです。なんという団体なのかは知りません」
「そうですか。じゃあ、魔闘法の熟練度を見たいので、こちらへ来て下さい」
大学の体育館に通された。
「それでは、小火弾を出して下さい」
黙って小火弾を出した。
「わかりました。オーラは纏えますか?」
「はい。どの属性がいいですか?」
「ライ君は陽でしたね。光はできますか?」
「はい。できます」
「それでは、お願いします」
光のオーラを出した。
一応、全力で出した。
某戦闘民族の変身後みたいになっている。
「素晴らしい。この年でここまでとは」
なんか褒められた。
悪い気はしないな。
「ありがとう。少しパワーとスピードを測ってもいいかな?」
そう言うと、シュバルツ教授も光のオーラを纏った。
見てすぐにわかった。
(コイツ、できる)
異世界で言ってみたいセリフランキングに常にランクインしているセリフを言えた!
「はい。何をすれば?」
と、聞いている側から殴りかかる教授の姿が見えた。
脳や、眼球にもオーラの効果はあるため、文字通り全身が、強化されている動体視力では、教授の、動きを追うことができる。
日頃、アネモネと組み手をしているからこれくらいは対応できる。
突きを払い落とし、蹴りを受け流す。
光のオーラは防御が紙なので、受けることはできない。
やられっぱなしもイヤなので、ジャブと前蹴りをお見舞いする。
どちらもヒラヒラと躱された。
「なるほど、パワースピード申し分ない」
なんか試されてるんだろうな。
「それでは、一度受けてみようか」
そう言うと、教授のオーラの色が変わった。
黒紫色のオーラになった。
闇オーラだ。
「さぁ、一度だけ全力で打ち込んでください。腹にお願いしますね」
「わかりました」
何度も、右ストレートでぶっ飛ばすと考えてから行動に移した。
そして、全力の右ストレートを腹にブチ込んだ。
すると、ドンっと低い音が響き、教授の体がくの字にまがり、軽く浮いた。
その後、教授の口からは血が吐き出され、動きが停止した。
「だ、大丈夫ですか?すいません。やりすぎました」
「あぁ、大丈夫だが、ちょっと治癒魔術を使うので待ってくれるかい?」
「ええ、もちろん」
ケガさせちゃったか…。
煽られたからそのまま攻撃しちゃったけど、やり過ぎたな。
「メインは陽だから隠は弱いんだよ。ごめんね。怖がらせちゃったね。すぐ治るから大丈夫だよ」
教授は杖を出し、魔術を発動させた。
この教授、悪い人ではないな。
しばらくして
「いやー、驚いたよ。ライ君、才能あるね。この検査は上級の子に魔闘法を教えて魔力暴走を止めることを目的としていたんだけど、途中からはキミの実力を測るために時間を使っちゃったね。キミにその気があるなら、私が直接指導してもいいよ?あぁ、私は実は、魔闘士連盟の役員もしているんだ。過去に大会でも準決勝まで進んだことがあるんだよ?」
おお、怪しいオッサンかと思ってたら、意外に大物だった。
「あ、あと、陽については免許皆伝を渡せるレベルだな。静かなオーラに澱みのない攻撃、どれも素晴らしかった」
なんかすごいこと言われたな。
ありがたく受け取っておこう。
「次に鍛えるとしたら隠だな。使ってないだろ?」
「使えるんですか?」
使えないフリをしておく。
「あぁ、使えるよ。誕生時に測らないのはどうせ下級なのがわかっているからなんだ。多くの人が働くマナ抽出所では、大きな魔力しか使わないからね。だから、どの子も必ず下級は使えるんだよ。私のはさっき見せたろ?防御が足りないから、光の全力には対応できないけどね。大会では役に立つんだよ?どんな小さな魔力でも今の君なら扱えるだろうし、どんな大きな魔力にも翻弄されることはないだろう」
さて、どうするか、俺は隠が特級だから、ここにいるとバレるな。
とりあえず、名刺交換くらいしておいて、いつでも相談できる立場がほしいかな。
「せっかくのお誘いですが、幼馴染と研鑽しているので、そちらが頭打ちになった時に相談させてください」
これで、いつでも相談できるだろう。
「わかったよ。距離も遠いしね。また、気が向いたら遊びにきてね。キミならいつでも歓迎だよ」
「はぁ。ありがとうございます?」
こうして、めんどくさい事務手続きはおわった。
下の画像はツバル・シュバルツ教授のイメージイラストです。
オリビアの家から帰ってすぐに練習した。
アネモネも一緒にした。
アネモネの汗の匂いが届くたびに興奮した。
本当は隠の魔力も使いたかったが、天使アリエルの話をすると、転生前の話をしなければならないので、アネモネには黙っている。
1学期の間、授業中も全ての時間を魔力操作の練習に使った。
オリビアには何をしているのかバレていたから、目が合うたびに苦笑されるが、かまわない。
この練習が魔術の真髄だと直感が訴えてくる。
1学期が終わる頃には中級魔術並みのマナを魔術を経由せずに、直接的にオーラに変換できるようになっていた。
これができるようになって一気に魔力の真髄に近づいた気がした。
マナをオーラに変換するのに1秒もかからないし、それを安定させることまでできている。
魔術を、経由しないことで一気に核心に近づいた。
体内のゲートとは、体の中のどこにでもある。爪の先や、髪の先まで。
身体中のゲートを解放することで、瞬時にオーラを練ることに成功したのである。
オーラは静かに揺蕩っている。
効果音としては、
「っすん」
と、いう感じだ。
また、自力混合魔術でのオーラを試しているうちに、マナ合成ができるようになった。
光のオーラを纏うこともできるようになった。
マナの割合を操作したり、客観的に自分を見ながら訓練したりと、明らかに論理的思考のできる大人の方が有利に習熟を高めることができる。
その分、やはりアネモネは苦戦した。
しかし、アネモネのオーラは相変わらず不安定だが、失敗することは無くなった。
そして、一度誰もいないときに全力でやってもらったが、オーラの大きさが半端ない。
火で強化すると、片手で車を持ち上げられるし、風で強化すると全力で走るだけで周囲に被害が出るほどだ。
特級恐るべし。
恐らく、俺もできるのだろう、隠で…。
アリエル早く来てくれないかな?
いや、ゲートの扱いはかなり訓練したので、今となってはかなり魔力操作には自信がある。
条件さえ揃えば水や土オーラのトレーニングに関してはできるのではないだろうか?
あくまで、自己責任だが…。
魔力操作に詳しくなるためには魔力について知る必要がある。
魔力とは、そもそも中級の最大値は魔速500mpと言われている。
魔速とは、1分間にどれだけのマナをゲートに通す力があるのかということを表す数値だ。
つまり、魔速500mpということは、1分間に500マナポイントを体内のゲートに通すことができるということだ。
俺は中級なので、最大値で500mpだが、今現在一体いくつのマナを取り扱えるのかは知らない。
それは、同級生全員である、その問題を解決すべく、ちょうど、学校で測定会が開かれている。
「はーい、みなさーん、計測したい人は、順番にこの水晶の上に手を置いて下さいねー」
測定は任意で上級までなら測ってもらえる。
夏休み前のこの時期に計測して、夏休みは家庭で自己研鑽をしなさいという方針らしい。
もちろん測定は任意である。
嫌がる人はいるからね。
低すぎる人とか、高すぎる人とか、アネモネとかはね。
おれは陽の家系だと全員に言っているので、陽の測定しか受けない。
隠で受けるとややこしそうだからね。
通常、生まれてすぐに事務処理のために全員の階級は分けておきながら、魔力の落ち着く1年生の今頃に数値化するらしい。
ちなみに、魔力は大きく変化しないもので、生まれたときの階級から変更することはない。
まれに、500で生まれて1年生時に501になるとかいうややこしいヤツがいるらしいが、滅多に起こらないらしい。
逆に言うと、たまに起こるのだが、中級から上級へ変更の時の事務手続きは本当にめんどくさいらしい。
国立魔力研究所に行き、再度測定し、研究サンプルとするため、国立大学の学会の資料作りに協力しないといけないらしい。
さて、盛大にフラグを立てたところで、お気付きだろうが、俺の魔力は680mpだった。
親になんて言おう…。
申し訳ない…。
いや、おめでたいことなんだよ?
めんどくさいだけで。
しかも、501mpとかいうしょっぱい変化ではなく、盛大に上回ってるわけだから。
でもね、上がりすぎで、世界的に見ても珍しい状態らしいのよ。
色々調べられるんだろうなぁ。
と、いうことで、やってまいりました。
ここは、国立大学です。
先程まで国立病院に行って検査をしてきたところだ。
パパンの休みが今日だけらしくて、お願いして車で連れてきてもらった。
今は大学の教授を待っている。
コンコンコン
「どうぞ」
パパンが答えてくれた。
「失礼します。私は魔術学部長をしているツバル・シュバルツです。お忙しい中お越しくださりありがとうございます。」
「エルバー・アルデウスです。ライラックの父です」
「ライラック君、こんにちは。今日はいくつかの実験に付き合ってもらいますね。もちろん、怖いことや危ないことはしませんよ。安心して下さい」
「はい。よろしくお願いします」
「それでは、お父さん、お伝えしていた通り3時間ほどかかりますので、後ほどこの部屋へお越しください」
「わかりました」
初めはいくつかの質問があった。
「ライラック君、おうちではなんて呼ばれてるのですか?」
「ライです」
「ライ君と呼んでもいいですか?」
「はい」
「さて、今からいくつか質問しますので、正直に答えてください。なんと答えても誰もライ君を怒りませんよ。安心してくださいね」
「はい」
「ライ君は靴を履く時にどちらの足から履きますか?」
おいおい、これは関係あるのか?
一応、正直に答えておくか。
「決めてません。その時の状況に合わせて履きます」
これでいいか?これって、だれでも一緒じゃない?わからん…。
「わかりました。それでは次に、お風呂で体を洗う時にどこから洗いますか?」
ん?ん?何かわかったらしい。
この質問も関係なくない?
「右手から洗います」
答えててアホみたいだな。
「わかりました。次に、魔力暴走の経験はありますか?」
おっと、これは正直に答えられないな。
「いいえ」
シュバルツ教授がやたらと顔を覗き込んでくる。
ちょっと気持ち悪い。
「わかりました。最後に、魔闘法はご存知ですか?」
「はい」
「誰に教わりました?学校ではまだですよね?」
最後の質問の後にさらに質問された。
「同級生のお父さんです」
「その方の所属とお名前は?」
おいおい、全く終わらねーじゃん。
「プロレスラーの方で、ロドリゲスさんです。なんという団体なのかは知りません」
「そうですか。じゃあ、魔闘法の熟練度を見たいので、こちらへ来て下さい」
大学の体育館に通された。
「それでは、小火弾を出して下さい」
黙って小火弾を出した。
「わかりました。オーラは纏えますか?」
「はい。どの属性がいいですか?」
「ライ君は陽でしたね。光はできますか?」
「はい。できます」
「それでは、お願いします」
光のオーラを出した。
一応、全力で出した。
某戦闘民族の変身後みたいになっている。
「素晴らしい。この年でここまでとは」
なんか褒められた。
悪い気はしないな。
「ありがとう。少しパワーとスピードを測ってもいいかな?」
そう言うと、シュバルツ教授も光のオーラを纏った。
見てすぐにわかった。
(コイツ、できる)
異世界で言ってみたいセリフランキングに常にランクインしているセリフを言えた!
「はい。何をすれば?」
と、聞いている側から殴りかかる教授の姿が見えた。
脳や、眼球にもオーラの効果はあるため、文字通り全身が、強化されている動体視力では、教授の、動きを追うことができる。
日頃、アネモネと組み手をしているからこれくらいは対応できる。
突きを払い落とし、蹴りを受け流す。
光のオーラは防御が紙なので、受けることはできない。
やられっぱなしもイヤなので、ジャブと前蹴りをお見舞いする。
どちらもヒラヒラと躱された。
「なるほど、パワースピード申し分ない」
なんか試されてるんだろうな。
「それでは、一度受けてみようか」
そう言うと、教授のオーラの色が変わった。
黒紫色のオーラになった。
闇オーラだ。
「さぁ、一度だけ全力で打ち込んでください。腹にお願いしますね」
「わかりました」
何度も、右ストレートでぶっ飛ばすと考えてから行動に移した。
そして、全力の右ストレートを腹にブチ込んだ。
すると、ドンっと低い音が響き、教授の体がくの字にまがり、軽く浮いた。
その後、教授の口からは血が吐き出され、動きが停止した。
「だ、大丈夫ですか?すいません。やりすぎました」
「あぁ、大丈夫だが、ちょっと治癒魔術を使うので待ってくれるかい?」
「ええ、もちろん」
ケガさせちゃったか…。
煽られたからそのまま攻撃しちゃったけど、やり過ぎたな。
「メインは陽だから隠は弱いんだよ。ごめんね。怖がらせちゃったね。すぐ治るから大丈夫だよ」
教授は杖を出し、魔術を発動させた。
この教授、悪い人ではないな。
しばらくして
「いやー、驚いたよ。ライ君、才能あるね。この検査は上級の子に魔闘法を教えて魔力暴走を止めることを目的としていたんだけど、途中からはキミの実力を測るために時間を使っちゃったね。キミにその気があるなら、私が直接指導してもいいよ?あぁ、私は実は、魔闘士連盟の役員もしているんだ。過去に大会でも準決勝まで進んだことがあるんだよ?」
おお、怪しいオッサンかと思ってたら、意外に大物だった。
「あ、あと、陽については免許皆伝を渡せるレベルだな。静かなオーラに澱みのない攻撃、どれも素晴らしかった」
なんかすごいこと言われたな。
ありがたく受け取っておこう。
「次に鍛えるとしたら隠だな。使ってないだろ?」
「使えるんですか?」
使えないフリをしておく。
「あぁ、使えるよ。誕生時に測らないのはどうせ下級なのがわかっているからなんだ。多くの人が働くマナ抽出所では、大きな魔力しか使わないからね。だから、どの子も必ず下級は使えるんだよ。私のはさっき見せたろ?防御が足りないから、光の全力には対応できないけどね。大会では役に立つんだよ?どんな小さな魔力でも今の君なら扱えるだろうし、どんな大きな魔力にも翻弄されることはないだろう」
さて、どうするか、俺は隠が特級だから、ここにいるとバレるな。
とりあえず、名刺交換くらいしておいて、いつでも相談できる立場がほしいかな。
「せっかくのお誘いですが、幼馴染と研鑽しているので、そちらが頭打ちになった時に相談させてください」
これで、いつでも相談できるだろう。
「わかったよ。距離も遠いしね。また、気が向いたら遊びにきてね。キミならいつでも歓迎だよ」
「はぁ。ありがとうございます?」
こうして、めんどくさい事務手続きはおわった。
下の画像はツバル・シュバルツ教授のイメージイラストです。
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