世界一になるって決めた!〜お隣の似た宇宙に転生してました〜

ahootaa

文字の大きさ
50 / 76
第四章 ワクドキ学園パラダイス編 12歳

第46話 魔法陣総論

しおりを挟む
 俺は興味のある授業を片っ端から取っている。
 それらは、研究色の要素が強い授業に偏っている。
 その中でも、この授業「魔法陣総論」はかなりの体育会系文化系だ。
 俺も言ってて意味が分からないが、ノリは体育会系なのである。
 オラオラ進んでいく感じや、縦社会な雰囲気とかは体育会系であるが、やってる内容は文化系なのである。
 内容というのは、魔法陣の研究のことだ。
 研究の進め方は、出来上がった魔術は片っ端から試していくし、どんな失敗をしても進んでいく研究スタイルである。
 説明するより、1場面を見てもらう方が伝わるだろう。
 ある日のやりとりだが…

「おい、新入り!ライラックとか言ったか?これ打ってこい」

「へい。ヒャッハー先輩」

 俺は併設された試打場で魔術を発動させる。
 
 ぽすっと音を立てて煙が出る。

「先輩、ぽすっと音を立てて煙が出ました」

「あぁ、それは失敗だ。次はこれだ」

「へい。ヒャッハー先輩。でも、これってさっきのと同じじゃ?」

 ぶベェ
 
 ヒャッハー先輩に殴られて吹き飛ぶ。

「お前、俺の言う事が聞けねぇのか?さっさとやってこい」

「へい。ヒャッハー先輩」

 試打場で試打するも同じ反応であった。

「ヒャッハー先輩、同じでした」

「そうだな。どこを変えれば透明人間になれると思う?」

 こんなやりとりをもう何日も繰り返している。
 目的は透明人間になることらしいが、その研究に後輩まで巻き込んでしまう。
 俺は全く興味のないテーマなのだが、仕方なく付き合わせられる。
 もうやめたい。
 
 しかし、何日も行くと、本当に透明人間の術式ができてしまった。
 あのやり方でも研究が進むと言うことに勇気づけられた。
 でも、後輩を巻き込むのはよくないと思います。
 どうやら、教授のテコ入れもかなりあったらしい。
 やはり、風と火だけでなく、光と闇のマナを少量使うことで使えるらしい。
 少し使うだけで透明人間とは、恐ろしい結果となった。
 これなら陽の中級くらいの魔力があれば、1時間くらいは透明になれることになる。
 事の発端は、体の一部を透明にする魔術の一部を発見したらしく、それをいじっていくと全身透明になるのではないか?という研究だったらしい。
 教授はそれで論文を書くと言っていた。
 先輩は透明人間になれただけで満足らしく、文句は言ってなかったが、完全に助手の手柄を奪っている。
 いや、それも縦社会ならOKなのか?
 ちょっとついていけない世界だ。
 
 それにしても、俺もちゃっかりおこぼれに預かった。
 透明人間になれる。
 つまり…。
 むふふ。
 
 ちなみに、この授業はアネモネは取っていない。
 試験の段階で「この教授やばそう」と言っていた。
 だから、取らなかった。
 つまり…。
 むふふ。

 いや、アネモネ以外に興味はないけど、社会見学は必要ですよね?
 セオさんは授業を取っていたが、全て寝ていた。
 先輩もセオさんには何も言わなかった。
 そもそも、11年在籍しているセオさんの方が先輩のはずだしね。

 今回の研究を通して分かったが、論文に起こすと言っても、魔法陣の著作権は守られるらしい。
 だから、研究に携わったものしか知らない秘密の魔法陣となる。
 つまり、この世には出回っていない、秘密の魔術が山ほどあると言うことだ。
 いきなり、不思議パワーで攻撃されるなんてことも想定しなければならない。
 恐ろしすぎる。

 さて、透明人間の研究が終わると、急に静かになった。
 恐らく、研究の糸口が掴めないのだろう。
 次の研究としてはぜひ、俺も興味の持てるものにしてもらいたい。
 火種を落としてみよう。

「あのー、次の研究なんですけど、時を止めるのはどうでしょうか?実は、光と闇を混ぜた無色のオーラで時を止められるって文献で読んだ気がするんですけど、それを魔術で再現できたらすごい発見だと思うんですよね」

「ライ、お前!!……天才かっ!!」

 よっしゃ、俺の興味ある内容に決まった。
 まずは人海戦術で時に関する魔術書を読み漁る。
 関係ありそうな文献をピックアップし、関係ありそうな図形をピックアップする。
 常に授業に出席していて、戦力として数えられるのは30人ほど。
 この人数で集めに集めた図形を片っ端から全通り試す。
 やり方が脳筋すぎる!
 もちろん試すのは俺の魔力頼み!
 あまり、特級であることは言いたくないので、こそっと試しているが、みんなはそんなこと気にしていない。
 目を血走らせながら、魔術書を読み、栄養ドリンクを飲みながら魔法陣を描いている。
 そんな生活を何日も続け、少しずつ前進していく。
 図形を絞り、魔法陣の候補を削っていき、完成に迫っていく。
 体力にものを言わせて無理やり押し通っていく研究だ。
 そもそも、仮説は存在しない。
 「時を止めたい」この願望のみに従っている。

 よし、この集団は使える。
 以前開発した召喚魔法陣も情報提供したら勝手に暴走始めそうだ。

 そうこうしているうちに、時魔術第1弾はできた。
 「時を止めて、術者のみが周囲を観測できるが、動けば解除される」と言う微妙なものだった。
 いや、しかし、研究はこうして1歩進んだ。
 先輩たちは第2段も作る気マンマンだ。
 最終的には1秒でも2秒でも時を止めて、術者が活動できるようになりたいものだ。



下の画像がヒャ・ッハー先輩のイメージ画像です。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~

空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。 もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。 【お知らせ】6/22 完結しました!

攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】

水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】 【一次選考通過作品】 ---  とある剣と魔法の世界で、  ある男女の間に赤ん坊が生まれた。  名をアスフィ・シーネット。  才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。  だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。  攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。 彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。  --------- もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります! #ヒラ俺 この度ついに完結しました。 1年以上書き続けた作品です。 途中迷走してました……。 今までありがとうございました! --- 追記:2025/09/20 再編、あるいは続編を書くか迷ってます。 もし気になる方は、 コメント頂けるとするかもしれないです。

解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る

早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」 解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。 そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。 彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。 (1話2500字程度、1章まで完結保証です)

猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る

マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・ 何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。 異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。  ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。  断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。  勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。  ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。  勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。  プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。  しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。  それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。  そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。  これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。

地味スキル「ためて・放つ」が最強すぎた!~出来損ないはいらん!と追い出したくせに英雄に駆け上がってから戻れと言われても手遅れです~

かくろう
ファンタジー
【ためて・放つ】という地味スキルを一生に一度の儀式で授かってしまった主人公セージ。  そのせいで家から追放され、挙げ句に異母弟から殺されかけてしまう。  しかしあらゆるものを【ためる】でパワフルにできるこのスキルは、最高ランクの冒険者すらかすんでしまうほどのぶっ壊れ能力だった!  命からがら魔物の強襲から脱したセージは、この力を駆使して成り上がっていく事を決意する。  そして命の危機に瀕していた少女リンカニアと出会い、絆を深めていくうちに自分のスキルを共有できる事に気が付いた。 ――これは、世界で類を見ない最強に成り上がっていく主人公と、彼の元へ集まってくる仲間達との物語である。

【完結】発明家アレンの異世界工房 ~元・商品開発部員の知識で村おこし始めました~

シマセイ
ファンタジー
過労死した元商品開発部員の田中浩介は、女神の計らいで異世界の少年アレンに転生。 前世の知識と物作りの才能を活かし、村の道具を次々と改良。 その発明は村の生活を豊かにし、アレンは周囲の信頼と期待を集め始める。

処理中です...