【完結】 表情筋が死んでるあなたが私を溺愛する

紬あおい

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9.もっと知りたいという欲 ③ *


「ディート様は、私の胸がかなり好きですよね?」

あまりにもすりすりしている様子に、不思議に思って聞いてみた。

「こんなに綺麗で、大きいと思わなくて…普段はそう見えないぞ?」

「あぁ…パーティとかに行く時は、布を巻いて押さえ付けて、小さく見えるようにしてるんです。すれ違いざまに触ったり、体を押し付けてくる人がいたから。何回も嫌な目に遭って、自衛策です。」

「何だと!俺が粛正してやる!!」

急に顔を上げて殺気立つ。

(いやいやいや、殺すなー!)

「今は大丈夫ですよ。女性は二十歳にもなれば、男性の関心は、もっと若い女性に向きますから。」

ディートは、また胸に顔を埋める。

「フィリア…俺は六年前から君だけだ…それ以前も何もない。君は…好きな人はいたのか?」

「初恋みたいな?いたかしら…うーん…後ろ姿が素敵で、思いきって声を掛けたら、無反応な石像だったって人が、初恋未遂な感じ?って、それってディート様だったわ。ぷはっ、あははっ!!」

ディートが顔を赤らめて、私を見る。

「そうそう。あははっ!あれ以来、一点集中はやめて、広く浅くな人間関係の人になったんですよ、私。結構、傷付いたのですよ?」

「拗らせたのは…俺か…」

「パーティに行けば、一言二言話す男性の友人は多いかもしれないけど、それは家同士のお付き合いというだけで、プライベートな関係は全くと言っていい程、何もないし。私の初めては全部あなたでしたね。あははっ!」

私は今更ながら気付いて、一人でツボってしまう。
笑いが止まらなくて、お腹痛い。
ディートは、そんな私を強く抱き締めて一緒に笑い出す。

一頻り笑って、ディートが私の顔を覗き込む。

「フィリアの明るさに救われる。もっと知りたいし、もっと触れたい。君と溶け合って溺れてしまいたい。」

「私もです。」

どちらからともなく口付けて、お互いの体を確かめるように触れる。

「また、こんなにして…」

「フィリアも濡れてる…」

ディートは私を上に乗せて、挿れてと目で訴えかける。

「こう?」

私は手で肉棒を支え、ゆっくり腰を落とす。

「んっ、そう、気持ちいい。フィリアも善い所を探しながら動いてみて?」

私は腰をくねらせてみる。
気持ち良さそうに、繋がった所を見ているディートの熱い視線に私も昂る。

「あ…ここ、気持ちいぃ…」

夢中で腰を動かし、快感を拾い集める。

「あぁ…ディート様…好き…」

私の中の肉棒がビクンと跳ねて膨らむ。

「フィリア、それは反則だ…そんなこと言われたら、可愛過ぎて、もう、我慢出来ない!」

腰を強く掴まれ、下から打ち付けられ、私は翻弄される。
ディートの雄の欲望を受け止めながら、私もただの雌になる。

「あぁ、もうイきそうです…あん…いぃ、イ、く…」

「ああぁ、出るっ!出るぞっっ!!」

私はディートの胸に倒れ込む。

「あぁ…フィリアの中がビクビクしてて気持ちいい…吸い付いてる…包まれてるみたいだ…」

ディートは余韻に浸りながら、私の背中をよしよし撫でながら呟く。

「例えフィリアが離れたいと言ったとしても、俺はもう、君を離せないからな。覚悟して?」

ディートは私を抱き締めながら、ゆっくりと腰を動かし出した。

「えっ!?また?」

「ああ、何度でも!夜はまだまだだしな。」

繰り返す快楽の海に身を投げて、何度も何度も絶頂を迎えた私は、遠退く意識の中で、もう既にこの人に溺れてしまったと思った。
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