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13.もう隠せない、離せない *
ルディガーは、2人きりで話したいからと執務室の内鍵を閉めた。
私はカモミールティーを煎れて、ソファにルディガーと座った。
向かい合わせに座ったのに、わざわざルディガーは私の隣に座り直した。
「お話って何でしょう?」
「俺のこと、避けてる?」
ルディガーは、私の方を向いて真剣な目で聞いてくる。
心なしか寂しそうにも見える。
「いいえ、避けてなんかいません。寧ろ今までの距離感が近過ぎたのかなと、反省していました。ルディの気持ちを考えずに、グイグイ行ってましたから…はしたないですよね…ごめんなさい。」
「謝らなくていい。俺がはっきりしないからだ…」
「決めかねているのでしょうし、まだ時間はありますからゆっくり考えてください。待ちますから。」
ルディガーがつらそうな顔をしているので、あまり結論は急ぐべきではないと思った。
騎士が話してくれた媚薬の件も、きっと足の傷だけでなく、心にも傷を残している筈だから、私がしたことは不快だったかもしれない。
「ベルは優しいな…」
「そんなことないです。自分勝手で強欲で強引で。最近ちょっと自分に嫌気がさしてます。」
「その感情は俺の所為なんだろ?」
ルディガーは、何でそんなことを聞いてくるのだろう。
静かに彼の出す答えを待ちたいのに、わざわざ深掘りしないで欲しい。
「今それ聞く必要ありますか?ルディの気持ちが分からなくなります。思わせ振りな態度を取るのなら、やめてください。私はあなたが結論を出すのを待っているだけですから。」
悲しいのか怒りなのから分からなくなってきて、俯いたら涙が出てきてティーカップを持つ手が濡れた。
「泣かせるつもりじゃ、、」
ルディガーの手が、涙で濡れる私の手を包んだ。
「いいんです。大丈夫ですから。」
ルディガーの手を払うようにティーカップを置いた。
そのタイミングでルディガーは私を抱き締めてきた。
「すまない…」
「謝らないで…惨めになるから…」
ルディガーを振り払おうと、もがく私を更に強く抱き締める。
「もう無理だ…」
「何がですか?散々優しくしておいて、少しは好きになってくれたかなって思わせといて…人の心を弄んだんですか…?楽しかったですか!?私が無理ならさっさと振ればいいじゃない…どうせ親同士が決めた婚約なんですから…」
ルディガーは私を押し倒し、真っ直ぐ目を見て言った。
「好きだ!」
「え……」
あまりの驚きに私は呆然とルディガーを見つめた。
この人は何を言っているの?
「好きなんだ!」
「……待って…意味が分からない…ルディには一目惚れした想い人が居るんでしょう…?」
ルディガーは私に覆い被さって、苦しそうに耳元で囁く。
「あれはベルを好きになりそうだったから咄嗟に出てしまった嘘だ… 皇宮で危ない仕事をしているから結婚なんてする気は無かった…してはいけないと思っていた。でも、ベルに出会ってしまった…今まで誰かを好きになったことも無かった。ベルとの幼い頃の記憶も覚えてないから、敢えて一目惚れしたというのなら君にだ。」
「何で、今そんなことを…?」
「ベルが俺を避けるから…苦しくて狂いそうだった…耐えられない…」
「避けてないです…私は忙しいルディが毎日わざわざ送ってくださるから、負担を減らそうと思っていたのに…」
「でも、寂しかったんだ…ベルが離れていってしまうようで不安だった…図々しいけど、君が俺を追い掛けてくれることに、凄く安心してたんだ。嬉しかったんだ。俺の中に君がいっぱいで、本当はどうしようもない位に好きなんだ…」
私を抱き締める腕を緩めて、キスをしてきた。
俺からは手を出せない…と言っていたのに。
「ベル、愛してる。我慢出来ない…」
触れるだけのキスは、舌先が唇をこじ開け口内を蹂躙するキスに変わる。
熱く絡まる舌に頭がクラクラする。
「愛してる、ベル、君だけだ。」
あまりの展開に気持ちが追い付かず、ルディガーを押し除けることも出来なかった。
こんな苦しそうなキスをしたかったわけじゃない。もっと幸せなキスをしたかった。
ルディガーがドレスの胸元に触れた時、急に我に返って、その手を制止した。
「本当に私を愛してるんですか…?」
「本当だ。愛してる。」
また唇が重なる。
啄むように奪うように。
この人でも不安になるのね。
「もう…早く言ってくれたら良かったのに…私にはあなたしか居ないのに…他の人なんて目に入らないのに…」
ルディガーは私を見つめてほっとしたような顔をした。
それは悪いことをして母親に許された子どものような幼い表情だった。
「ベル、もっと君に触りたい…」
私を抱き上げてベッドに運ぶ。
これでは殿下の思う壺ではないかと思ったが、今はルディガーを拒否出来ないし、そんな彼を心から愛おしいと思った。
「最後までしないから、ベルに触ってもいいか?」
「私もルディに触りたい…」
お互いの服を脱がして、素肌が顕になるとルディガーは胸に触れてきた。
「あぁ、なんて柔らかいんだ…」
愛おしそうに触れる胸は、いろんな形に変化する。
「想像していたよりも、ずっと大きくて柔らかいし、あたたかい…」
顔を埋めたり頬擦りしたり、しばらく感触を堪能して、胸の蕾を舌で舐め上げる。
「ん…んん…」
堪らず声が出てしまう。
「声我慢しないで。可愛い…もっと聞きたい…」
ルディガーが胸の蕾をちゅぱちゅぱとしゃぶり出す。
左右交互に刺激を与えられ、腰が動いてしまう。
「ぁああ…だめ…んんっ!」
「下も触ってあげる。ほら濡れてるよ…指、入りそうだね…」
男性にしては細いルディガーの指が膣内にゆっくり入ってくる。
そっと抜き差しされると、びちゃびちゃになる位に蜜が溢れ出る。
「凄い溢れてる。指、増やすね。」
2本、3本と抜き差しする指が増えて、膣内を掻き回す。
「ベルの善いところ、見つけた。」
腰が跳ね上がる位に感じる場所を暴かれて、私は為す術が無い。
胸の蕾を吸われ、右手で膣内を激しく蹂躙され、左手で陰核を摘まれた瞬間、私は声も出せず、初めての絶頂を迎えた。
「達したんだね。イくの初めて?」
私が頷くと、ルディガーは満足げに微笑んで優しく抱き締めた。
「ルディ、慣れてる…」
私が疑いの目を向けると、違う違うと慌てる。
「初めてだって。ベルだって俺をイかせたことあるだろう?ベルの反応をよく見ていれば、どうして欲しいか分かるんだよ。ベルもそうじゃなかった?」
「うーん…そうかも…ルディがこうして欲しいと思ってるんじゃないかなって思ったし。感じてるルディが可愛かったから…」
「今日もしてくれる?」
もうルディガーの肉棒は、ぱんぱんになっている。
「うん。」
口に含むとルディガーが仰け反る。
「んっ!そんな、い、いきなり…」
「だって、もうこんなにして…凄く苦しそうだもの…」
じゅぶじゅぶとわざと大きな音を立てて、肉棒をしゃぶり尽くす。
右手は陰茎を扱き、左手は陰嚢を撫で回すことは忘れない。
「はぁ…ベル…はぁ、はぁ、…刺激が…強過ぎて…変になりそうだ…あぁぁぁ…気持ちいぃ…」
口を窄めて追い込みにかかる。
「あああぁ、イく!イくうぅぅ!!」
ドクドクと喉奥に熱いものを感じて、夢中で飲み干す。
最後の1滴まで逃さない。
「ベル、凄い良かった…」
幸せそうに、ふにゃりと笑うルディガーを今度は私が強く抱き締める。
「ルディは私のものだから…想いが通じ合うって、こんなにも幸せなのね…」
「俺の所為で、変に拗らせてしまって、本当にすまない。ずっとベルだけだから。大切にするから、俺だけを見て?幸せにするから。」
抱き締め合って幸せを実感する。
「でも…」
「でも?」
ルディガーが不安げに見つめる。
「また、こんなにして…今したばかりなのに…?」
ルディガーの大きく聳り立つものが押し付けられている。
「あ…ごめん…これは、仕方ないことで…ベルが好き過ぎて、つい…俺、たぶん1回出すと、しばらく治らない体質なのかも…」
そんな体質、閨事の講義でもお姉様の話でも聞いたことがないけど、私に反応してくれるなら嬉しい。
手を伸ばしてそっと扱き、口に含む。
「あぁ、ベル…またしてくれるのか?ならば…」
ルディガーは私の体の向きを変えて、陰唇に舌を入れてくる。
「ルディ、そ、それは?」
「こうしたら一緒にイける…」
お互い夢中で貪り合って、同時に達する喜びまで知ってしまった。
ルディガーに変えられていく体。
熱く昂る体と気持ち。
これで体を繋げたらどうなるんだろう。
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結局、朝まで一緒に過ごしてしまい、言い訳に奔走する事態となった。
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