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15.騎士との作戦会議
しおりを挟む噂話で盛り上がる中、騎士のラナが気になることを言い出した。
「ルディガー調査官様に懸想しているミルラ嬢が憤慨して、何やら画策しているかもしれません。」
「またベンゼル公爵家か。ロラン公爵家のアドラーも絡んでるのか?」
ルディガーが顔を顰める。
「まだ、そこまでは調べ切れておりません。引き継ぎ、調査致しますので、当面ベルナ様の護衛は、マリとナミを付かせます。」
うむ…と頷いたルディガーは考え事をしているようだ。
「ちょっと殿下と話してくるから、ベルナを頼む。」
そして、ルディガーは執務室を出て行った。
残された私と騎士3人組は、ミルラ嬢についての作戦会議をする。
「何を企んでるのかしら?」
「恐らく、また媚薬でも使ってルディガー調査官様をモノにする算段でしょう。」
ラナが自信あり気に言う。
「でも、ルディは飲食をともにしないんでしょう?」
「媚薬にはいろいろ種類がありますからね。香りとか。」
「あっ、香炉か!最近そういう物を購入してるか、調べられるかな?」
「至急調べて参ります!」
ラナが部屋を飛び出して行った。
しばらくして、ラナが戻って来た。
「ベルナ様、やはりミルラ嬢は怪しげな香炉を手配しました!今のところ極秘ですが、ベンゼル家とロラン家は元々媚薬や麻薬の違法取り引きを疑われているので、入手は容易いと思われます。」
「あらま…薬物のプロですか…しばらくはルディガーに接触するかを注視しましょう。」
要らぬ心配ならいいのだけど、愛する人の貞操を守る為、打てる手は打っておこう。
そうしているうちに、殿下と話し終えたルディガーが戻って来た。
「騎士も揃ってたか。ちょうどいい。」
ルディガーは殿下との話も混えて、今後について話し出した。
「まず、騎士達はベルナの安全を優先すること。これは絶対だ。次に、皇太子殿下主催のパーティが近々行われる。皇太子妃候補がなかなか決まらない為に、若い令嬢を集めたパーティを行う。俺は殿下の護衛として行くが、ベルナは不参加にした。そして、パーティ当日はミルラの動向を逐一報告すること。」
「ベルナ様は不参加…」
「狂犬は嫉妬深し…」
「ラブラブですな…」
騎士3人組は、もうルディガーを揶揄っているとしか思えない。
「お前ら、今日はここはもういいから、調査してこい!!」
ルディガーが真っ赤になって怒るので、騎士達は部屋を飛び出して行った。
「あははっ!ルディ、落ち着いて!!」
「ベルまで…揶揄うなよ…」
しょんぼりするので、ルディガーの頬に軽くキスをして、その場は慰めた。
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