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1.白い結婚でしたよね? 〜人見知りな夫の過剰な愛〜
しおりを挟む「マリエラ、君とは白い結婚で、期間は二年だ。その後は俺の意思に従ってもらう。」
「承知致しました。それまで宜しくお願い申し上げます。」
結婚式を挙げ、初夜に、夫となるライル・アシェンド公爵は宣言した。
元々、ミルフレッツ伯爵家の二女の私に、上位貴族からの縁談の拒否権など、最初から無かった。
二年間、タダ飯が食べられる位の気持ちで嫁いだので、精神的にもノー・ダメージだ。
そして、たいした執務も任されず、たまにパーティで笑顔を振り撒く程度で、まさにタダ飯食いをしていたような日々を過ごした。
そして、いよいよ明日で二年になる。
数ヶ月とか数日前には話し合いがあるかと思いきや、ライルから何の音沙汰も無い。
当日放り出す気なのかと、私も特に催促はしなかった。
ただ一つ残念なのは、眉目秀麗なライルを私は好ましいと思っていた。
「マリエラ、話がある。今夜、寝室に来てくれ。」
離縁前日に、他の者に聞かれたくないから寝室で話すのかと私は漠然と思った。
ちくりと胸が痛む悲しくて寂しい気持ちは、そっと心にしまって。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「ライル様、マリエラです。」
寝室のドアの外から声を掛けると、ライルが顔を出した。
「入ってくれ。」
寝室に入ると、バスローブの前を肌けたライルがワイングラスを持っていた。
湯浴み後の熱気か、ライルの色香か、何やら部屋の雰囲気がムンムンする。
「マリエラも飲むか?」
「はい、いただきます。」
ソファに座り、二人でグラスを傾ける。
(最後の夜だからかしら…いつもより表情が柔らかいわね…)
「明日で二年だな…」
「はい。お世話になりました…」
「これからも宜しくな。」
「はい、お元気で………はっ!?今、何とおっしゃいました?」
「え…?これからも宜しく、と…」
私は予想外の言葉に、ワイングラスを落とすところだった。
「何故?二年ほぼ放置で、これから宜しくとは??」
「俺は人見知りなんだ。慣れるまで時間が掛かる。だから、二年と言ったんだ。」
「二年で…慣れましたの?」
「ああ。マリエラは大丈夫だ。」
「でも、白い結婚と…」
「その後は、俺の意思に従ってもらうと言ったろう?だから、今夜から抱く。」
「だ……く……?」
ライルは私を抱えてベッドに運ぶ。
人見知りの筈が、真っ赤な顔で息も荒い。
「マリエラ!マリエラ!!」
夜着が引き裂かれ、ライルは乳首に吸い付いてくる。
(何か、いろいろ順番とか間違えてないかな、この人…)
「ああ、マリエラ、綺麗だ!ずっとこうしたかった!待たせてすまない!!」
(待ってない…別に待ってない…どういうことなの、これは…?)
じゅぶじゅぶちゅぱちゅぱ乳首を吸われ、合間にライルのはぁとか、ううっとか変な呻き声が聞こえる。
「はあぁ、マリエラが美味いっ!堪らん!」
顔を上げたライルは、物凄く良い笑顔を浮かべ、びちゃびちゃの口元を手の甲で拭った。
「マリエラ、気持ちいいか?」
「よく分かりません…」
「あれ?乳よりこっちか!?」
膝裏をぐいっと左右に開き、いきなり陰唇を啜り上げる。
じゅっじゅっと卑猥な音が響き、ぬるぬると舌が入ってくる。
「ぅん、何…これ…?はぁん…」
私の反応に気を良くしたのか、陰核を唇で甘噛みする。
「ひゃっ、ライルさまっ!」
陰核に包まれた花芽を見つけて、ちゅーっと吸い出すライルは、楽しそうだ。
「ぷくっと出てきたぞ!本の通りだ!!」
(ほ、本て…やりたい放題の童貞かっ!)
ちゅーちゅー吸われて、花芽が敏感になり過ぎて、私は意識が朦朧としてきた。
「次は指だ!」
ずぼっと太くて長い指が狭い膣内に突き刺さる。
「い、いったーい!痛いですっ!!」
ビクッとライルの体が震えて、心配そうに私を見る。
「すまない…痛いのか?まだ濡れ方が足りなかったか………あっ!そうだ!!」
何か閃いた様子のライルは、花芽をしゃぶりながら指を入れる作戦に出た。
「あひゃっ、いた、でも、あれ?気持ち、いい!?やだ、分かんない!!」
されるがままの私は、自分が何を言ってるかも分からなくなってきた。
「そろそろ挿れるぞ。」
体感的にはぐさっと刺されたような痛みが体の中心に走る。
「んんんっ、い、た…」
「マリエラっ!気持ちいい、ああぁ、最高だ!君の中は気持ちいいよ!!」
雄と化したライルには、もう私の声は届きそうにない。
「ふっ、んんっ、クソっ、気持ちいい、マリエラ、愛してるっ!!」
(愛してる…この人が、私を…?)
痛みより言葉の衝撃の方が大きくて、気付けばお腹に温かいものを感じ、私は意識を手放した。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「マリエラ、好き!俺のマリエラ、愛してるよー!」
意識が戻った時、ライルは私を抱き締め、にやにやしながら、ぶつぶつ愛を囁いていた。
(何なの、この人…別人みたい…)
恐る恐る顔を見ると、ライルは、ぱぁっと明るい顔をした。
「マリエラ、びっくりしたぞ、急に意識を失うから。そんなに良かったのか?俺は良かった!最高に気持ち良かった!!」
「あなた…本当にライル様…?」
「そうだ、ライルだ。何で?」
「別人みたい…それに私のこと、愛してるって…」
「愛してるぞ。そうじゃなきゃ二年も暮らせないよ?マリエラもそうだろう?」
「……はい…」
「これからは毎日愛を確かめ合おうな!もうマリエラを離してやれない。やっと思う存分愛せて嬉しい!!」
聞いているうちに、この訳の分からない愛の告白を嬉しく思う自分がいて、私はこの人の妻でいようと思った。
「ライル様、これからはもっと分かりやすく愛してくださいね?愛の言葉や口付けもないまま、いきなり繋がるのは無しで。」
「す、すまない…余裕がなくて…うん、気を付ける!マリエラ、愛してるよ!!」
「私もずっと愛していました。これからもあなたが大好きです。」
ライルの唇がそっと下りてきて、私達は初めての口付けをした。
いろいろ順番がおかしいけど、二人で慣れていけばいい。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
その後、ライルと私は、仲睦まじい夫婦として、社交界でも有名になった。
男女二人ずつの子どもにも恵まれ、晩年まで幸せに暮らした。
始まりはおかしかったけれど、ライルの妻で良かったと思える人生だった。
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