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5.下ネタですか?
スヴェンセン公爵邸に到着し、庭園のガゼボに案内された。
可愛らしい飾り付けでフルーツいっぱいのお菓子と、ベルガモットの風味豊かな紅茶をいただきながら、話をすることにした。
「来てくれて、ありがとう。今日はゆっくり話せるから、何でも聞いてくれ。」
イザークは、先程までと違い、落ち着いた笑顔でこちらを見た。
柔らかそうな銀髪と紅の瞳に、一瞬見惚れてしまう。
「やっぱり一番伺いたいのは、運命についてなんですが、今の段階でお聞きしても?」
「メイナージュには話したいと思う。但し、本当に秘密にして欲しい。」
「他言無用をお約束します。」
イザークは、紅茶をひと口飲み、深く息を吸って話し出した。
「まず前提として、この公爵家には奇妙な呪いがある。呪いというか、妻として娶ったら、生涯その女性だけで、浮気は一切しないというものだ。」
「それって、妻という立場からすると、物凄く幸せなことですよね?」
「そう受け止めてもらえるといいのだが、その分、束縛や執着も受け入れてもらわねばならない。」
「その束縛とは、例えば他の男性と話してはいけないとかも?」
「社交については、常識の範囲内なら構わない。不貞行為はダメだ。」
「不貞行為は、私も許せませんわ。」
特に問題なさそうな話だし、このイケメンが妻だけに生涯愛を捧ぐなんて、優良物件でしかないような気がする。
「でも、運命の人は、どのように判断なさるのですか?」
ここでイザークがとんでもなく赤面する。
今の今までスラスラと話していたのに、急に口篭って下を向いてしまった。
「あの…言いにくいことなのでしょうか?」
「運命の人にしか勃たないんだ…」
「ん?たたない??」
「あの…その…アレがだ…」
「アレ?」
「だ、だ、男性器だ…」
「だだだんせ、いき…?」
「あーっ、もう!ちんこだ!!」
最後は叫ぶ勢いで告白するイザークに、やっと合点がいった私は呆然とする。
白薔薇公爵…ちんこ…二つの単語が頭をぐるぐるして、正気を保てない。
「すまない…我が家には誰の代で命名したかは知らないが『一棒一穴』という、口に出すのも憚られる呪いがあってな。運命の人、たった一人にしかアレが反応しないのだ。それがメイナージュ、君だ。」
ふと我に返っても、私の頭の中は、ちんこだらけだ。
「でも、どこかでお会いしましたっけ?」
「俺達が婚約破棄や解消となる決め手となった日、実はあの温室に行ったんだ。スヴェンセン公爵家の影と呼ばれる者から、決定的な瞬間が見られそうだと聞いて。」
「そこで私を見たと?」
「そうだ。それまで運命の人と出会える可能性なんてなかったし、白い結婚で何れ離縁するつもりだった。それで、求婚書が来ていた適当な人と婚約したのがジェニアだ。ジェニアの素行が悪いのは婚約してから噂で聞いて、不貞も疑ってたんだ。だから、その日温室に行ったんだが、メイナージュから目が離せなくなって…」
「まさか…そこでアレが反応したと?」
「そうなんだ。人生で初めてアレが反応して、その場に出て行けなかったんだ。さっきも馬車に乗る時に手が触れたら、アレが反応してしまい…実は今も…」
「ちょっと待ってください!その先は結構です!!私、ちゃんと考えます。だらだらしても申し訳ないので、明日一日ください。明後日お返事してもいいですか?」
「承知した。よく考えてみて欲しい。」
ガチ過ぎる告白と、真っ赤な顔のイザークに、私は今すぐ答えは出せなかった。
可愛らしい飾り付けでフルーツいっぱいのお菓子と、ベルガモットの風味豊かな紅茶をいただきながら、話をすることにした。
「来てくれて、ありがとう。今日はゆっくり話せるから、何でも聞いてくれ。」
イザークは、先程までと違い、落ち着いた笑顔でこちらを見た。
柔らかそうな銀髪と紅の瞳に、一瞬見惚れてしまう。
「やっぱり一番伺いたいのは、運命についてなんですが、今の段階でお聞きしても?」
「メイナージュには話したいと思う。但し、本当に秘密にして欲しい。」
「他言無用をお約束します。」
イザークは、紅茶をひと口飲み、深く息を吸って話し出した。
「まず前提として、この公爵家には奇妙な呪いがある。呪いというか、妻として娶ったら、生涯その女性だけで、浮気は一切しないというものだ。」
「それって、妻という立場からすると、物凄く幸せなことですよね?」
「そう受け止めてもらえるといいのだが、その分、束縛や執着も受け入れてもらわねばならない。」
「その束縛とは、例えば他の男性と話してはいけないとかも?」
「社交については、常識の範囲内なら構わない。不貞行為はダメだ。」
「不貞行為は、私も許せませんわ。」
特に問題なさそうな話だし、このイケメンが妻だけに生涯愛を捧ぐなんて、優良物件でしかないような気がする。
「でも、運命の人は、どのように判断なさるのですか?」
ここでイザークがとんでもなく赤面する。
今の今までスラスラと話していたのに、急に口篭って下を向いてしまった。
「あの…言いにくいことなのでしょうか?」
「運命の人にしか勃たないんだ…」
「ん?たたない??」
「あの…その…アレがだ…」
「アレ?」
「だ、だ、男性器だ…」
「だだだんせ、いき…?」
「あーっ、もう!ちんこだ!!」
最後は叫ぶ勢いで告白するイザークに、やっと合点がいった私は呆然とする。
白薔薇公爵…ちんこ…二つの単語が頭をぐるぐるして、正気を保てない。
「すまない…我が家には誰の代で命名したかは知らないが『一棒一穴』という、口に出すのも憚られる呪いがあってな。運命の人、たった一人にしかアレが反応しないのだ。それがメイナージュ、君だ。」
ふと我に返っても、私の頭の中は、ちんこだらけだ。
「でも、どこかでお会いしましたっけ?」
「俺達が婚約破棄や解消となる決め手となった日、実はあの温室に行ったんだ。スヴェンセン公爵家の影と呼ばれる者から、決定的な瞬間が見られそうだと聞いて。」
「そこで私を見たと?」
「そうだ。それまで運命の人と出会える可能性なんてなかったし、白い結婚で何れ離縁するつもりだった。それで、求婚書が来ていた適当な人と婚約したのがジェニアだ。ジェニアの素行が悪いのは婚約してから噂で聞いて、不貞も疑ってたんだ。だから、その日温室に行ったんだが、メイナージュから目が離せなくなって…」
「まさか…そこでアレが反応したと?」
「そうなんだ。人生で初めてアレが反応して、その場に出て行けなかったんだ。さっきも馬車に乗る時に手が触れたら、アレが反応してしまい…実は今も…」
「ちょっと待ってください!その先は結構です!!私、ちゃんと考えます。だらだらしても申し訳ないので、明日一日ください。明後日お返事してもいいですか?」
「承知した。よく考えてみて欲しい。」
ガチ過ぎる告白と、真っ赤な顔のイザークに、私は今すぐ答えは出せなかった。
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