【完結】 夫の『二番目』から『唯一』になった妻 〜優しい夫が嫉妬に狂うと絶倫なんて聞いてません〜

紬あおい

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【アレクシス編】 妻の『一番』で『最愛』になった夫 〜やけっぱちで結婚したのに妻がこんなに可愛いなんて聞いてません〜

3.変な女に欲情する俺 ① *

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披露宴は、気が進まないながらも最後まで居た。
その後、湯浴みをしている時に初夜だということに気付いた。
ソフィアの時は手を握るだけでも満たされたのに、そんな俺が初夜か?あの女と?
急に頭が混乱してきて、落ち着かない。

(まぁ、あの女も期待はしていないだろ…)

その考えは、大きな間違いだった。

寝室のベッドに横になっていると、薄っぺらい夜着で、その女はやって来た。

「アレクシス様、お待たせして申し訳ありません。フィリーネです。よろしくお願い致します。」

にこにこ笑う女に、俺は心底驚いた。
寧ろ、この女、頭がおかしいのではないかと疑った。

「君…初夜………えっ!?やるのっ?」

相変わらず、笑顔を崩さない女。

「はい。夫婦になったのですから!」

「取り敢えず、何か飲もう…」

「アレクシス様はシャンパンとかでいいですか?私はお水にします。」

ソファに座り、二人でちびちび飲む。
よく見れば、サラサラな金髪とクリっと丸い瑠璃色の瞳は美しい。

「フィリーネ、俺で良かったのか?」

「はい。アレクシス様と楽しい生活に出来るように、私、頑張りますね。最初から好きになってとは言いません。いつか、好きになってもらえたらいいし。取り敢えず、嫌わないでいただけたらいいなと思います。」

よく喋る女だが、不思議と心地良い。

「今だって嫌いではないよ。披露宴の接客も、よくやってくれた。ありがとう。」

「公爵家の人間になったので、当たり前ですよ。いろいろ教えてくださいね。」

「よろしくな。」

初めてまともに話した女は、思っていたよりも芯の強さを感じた。

「そろそろベッドに行きませんか?」

大胆に誘ってくる女に、俺はまた驚く。

「君、積極的だな…」

「君じゃなくて、フィリーネですよ。さ、行きましょう!」

腕を掴まれ、ベッドに連れて行かれた茫然自失の俺。
でも、女にここまでさせたら男が廃る。
どうせ結婚してしまったのだから、義務は果たそうと心に決めた。
もちろん欲もあった。

「フィリーネ、口付けるよ…」

細い肩に手を乗せて、フィリーネに口付けると、やわらかくて甘い香りがした。

一旦、唇を離してフィリーネを見ると、ピンク色に染まった頬が艶々輝き、潤んだ瞳には吸い込まれそうだ。

ここで、俺の理性は焼き切れた。
この女、奪い尽くしてやる、と。

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