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12.【波乱の部活見学】
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健康診断もテストも一通り終わってしまった。
健康診断では、来年はもうちょい背が伸びるかなと小柄な柊が出席番号順なこともあり俺にずっとべったりだった。
元々人懐こい性格なんだろう。
…が、柊が俺といることが気に入らない蓮池の機嫌が見るからに最悪だった。
ついでに言えば蓮池は態度も体もデカい上に入学式で騒いだこともあり、クラスのヤツは誰1人あいつに近寄ろうとしなかった。
入学式から数日経って側から見れば俺ら3人はまるで友達のように見えているかもしれない。
実際は毎日俺と蓮池の間で勝手にペラペラと話す柊がいるだけの地獄の図式なのだが。
まあテスト期間は少しマシでさすがの柊も参考書を見ていれば俺への会話を遠慮したし、勉強を言い訳に秒で自宅に帰る事ができた。
その間に髪を揃えに行ったり慣れない街での買い物や自炊と割と忙しく、ようやく今日から放課後に部活見学ができるようになったのだがどこにするのかまだ目星がつけられていない。
改めて1番楽そうなところを冊子で探してみたものの、漫画同好会と地下アイドル応援同好会の2択。
さっさと決めてしまいたかったのにこの2択では究極すぎる。
しかも活動日数が少ない割に文化祭では本の販売や謎の応援芸を披露しているのを知って、完全に候補からは消え去った。
そして何より、早く決めてしまいたい理由はもう1つある。
何度それとなく濁しても、柊が一緒に見学に行こうと連日しぶとくめげずに俺を誘ってくるからだ。
柊1人ならまだしも柊のいる所には当たり前のように必ずワンセットの蓮池がいる。
断ろうとすれば柊の後ろで蓮池が目尻を険しく吊り上げ、誘いに乗る素ぶりを少しでも見せれば攻撃的な目をして睨む。
どうしろというのか。
誰に何を思われようとももう揉め事を起こしたくないという気持ちが勝ち、1人で落ち着いて見たいからと蓮池がいないタイミングを見てきっぱりと断った。
雅臣「…それにしても…」
各部をサラッと覗こうと冊子を見ながら廊下を歩けば、どの部も新入部員獲得に必死なのかビラ配りをしたり声をかけたりと活気付いている。
その熱量に断れずビラを受け取っていたら、気がつくと物凄い量になっていた。
熱心な勧誘を受けるうちに、新入部員の数がいかに今後貰える部室と予算に影響するかが見えてきた。
まず、少人数のサークルや研究会に部室は貰えず予算はないに等しいらしい。
しかもその日活動する教室を毎回生徒会に自分達で申請しなければならない。
一方で、部活として認められれば様々な優遇を受けることができる。
運動部なら空調や設備が整った部室棟を、吹奏楽部なら音楽室をと希望の場所と予算を生徒会へ提出し、前年度の功績などを考慮して決めてくれるそうだ。
既存の部はサークル降格を恐れ必死に勧誘し、同時に昇格の下剋上を狙うサークルも勧誘に精を出すというわけなのだ。
そして今現在、俺はどこの部にも魅力を感じる事はなく困っている。
あの謎ルールさえなければ迷わず帰宅部なのに。
明日も部活見学は可能だし、そろそろ帰るかとふらふら廊下の突き当たりまで来ると大きな扉が目に入る。
音楽室と貼られたプレートを見上げた瞬間、ガラッと大きな音を立てて勢いよく扉が開いた。
雅臣「うわ!!」
突然矢のように、眩い銀色が目に飛び込んできたと同時に思い切りぶつかる。
その反動で俺はバランスを崩し、手元から離れた大量のビラはバサバサと音を立てて落ち散らばった。
その原因に視線を走らせると、自分の目を疑った。
_____どっかの芸能人なのか!?
センター分けの肩につきそうな緩いウェーブのかかった銀色の髪と華やかな容貌。
背丈は俺とほとんど変わらないのに顔立ちとスタイルもどこか日本人離れしていて全てが洗練されている。
顔と頭なんか小さすぎて完全に等身がバグっているし、何者なんだ。
「…っ…いってぇな!!こんなとこでボサっと立ってんなよ退け!!」
その人は鋭い語気を放ち、淡い虹彩を持つ幅広の二重の少し垂れた目でキツく睨みながら、俺を突き飛ばした。
突然すぎる出来事とその人1人の情報量の多さに呆然としていると、間髪入れずにまたも音楽室から1人飛び出して来る。
「ご、ごめんね!大丈夫?…あっ!待って!待ってよ蘭世!」
現れた優しげな風貌の男は突き飛ばされた俺を気にかけるも、そのまま銀の髪の持ち主を追うように走っていく。
その慌ただしさに驚いて目を白黒させていると、音楽室の開いた扉から声高に諍いの声がした。
健康診断では、来年はもうちょい背が伸びるかなと小柄な柊が出席番号順なこともあり俺にずっとべったりだった。
元々人懐こい性格なんだろう。
…が、柊が俺といることが気に入らない蓮池の機嫌が見るからに最悪だった。
ついでに言えば蓮池は態度も体もデカい上に入学式で騒いだこともあり、クラスのヤツは誰1人あいつに近寄ろうとしなかった。
入学式から数日経って側から見れば俺ら3人はまるで友達のように見えているかもしれない。
実際は毎日俺と蓮池の間で勝手にペラペラと話す柊がいるだけの地獄の図式なのだが。
まあテスト期間は少しマシでさすがの柊も参考書を見ていれば俺への会話を遠慮したし、勉強を言い訳に秒で自宅に帰る事ができた。
その間に髪を揃えに行ったり慣れない街での買い物や自炊と割と忙しく、ようやく今日から放課後に部活見学ができるようになったのだがどこにするのかまだ目星がつけられていない。
改めて1番楽そうなところを冊子で探してみたものの、漫画同好会と地下アイドル応援同好会の2択。
さっさと決めてしまいたかったのにこの2択では究極すぎる。
しかも活動日数が少ない割に文化祭では本の販売や謎の応援芸を披露しているのを知って、完全に候補からは消え去った。
そして何より、早く決めてしまいたい理由はもう1つある。
何度それとなく濁しても、柊が一緒に見学に行こうと連日しぶとくめげずに俺を誘ってくるからだ。
柊1人ならまだしも柊のいる所には当たり前のように必ずワンセットの蓮池がいる。
断ろうとすれば柊の後ろで蓮池が目尻を険しく吊り上げ、誘いに乗る素ぶりを少しでも見せれば攻撃的な目をして睨む。
どうしろというのか。
誰に何を思われようとももう揉め事を起こしたくないという気持ちが勝ち、1人で落ち着いて見たいからと蓮池がいないタイミングを見てきっぱりと断った。
雅臣「…それにしても…」
各部をサラッと覗こうと冊子を見ながら廊下を歩けば、どの部も新入部員獲得に必死なのかビラ配りをしたり声をかけたりと活気付いている。
その熱量に断れずビラを受け取っていたら、気がつくと物凄い量になっていた。
熱心な勧誘を受けるうちに、新入部員の数がいかに今後貰える部室と予算に影響するかが見えてきた。
まず、少人数のサークルや研究会に部室は貰えず予算はないに等しいらしい。
しかもその日活動する教室を毎回生徒会に自分達で申請しなければならない。
一方で、部活として認められれば様々な優遇を受けることができる。
運動部なら空調や設備が整った部室棟を、吹奏楽部なら音楽室をと希望の場所と予算を生徒会へ提出し、前年度の功績などを考慮して決めてくれるそうだ。
既存の部はサークル降格を恐れ必死に勧誘し、同時に昇格の下剋上を狙うサークルも勧誘に精を出すというわけなのだ。
そして今現在、俺はどこの部にも魅力を感じる事はなく困っている。
あの謎ルールさえなければ迷わず帰宅部なのに。
明日も部活見学は可能だし、そろそろ帰るかとふらふら廊下の突き当たりまで来ると大きな扉が目に入る。
音楽室と貼られたプレートを見上げた瞬間、ガラッと大きな音を立てて勢いよく扉が開いた。
雅臣「うわ!!」
突然矢のように、眩い銀色が目に飛び込んできたと同時に思い切りぶつかる。
その反動で俺はバランスを崩し、手元から離れた大量のビラはバサバサと音を立てて落ち散らばった。
その原因に視線を走らせると、自分の目を疑った。
_____どっかの芸能人なのか!?
センター分けの肩につきそうな緩いウェーブのかかった銀色の髪と華やかな容貌。
背丈は俺とほとんど変わらないのに顔立ちとスタイルもどこか日本人離れしていて全てが洗練されている。
顔と頭なんか小さすぎて完全に等身がバグっているし、何者なんだ。
「…っ…いってぇな!!こんなとこでボサっと立ってんなよ退け!!」
その人は鋭い語気を放ち、淡い虹彩を持つ幅広の二重の少し垂れた目でキツく睨みながら、俺を突き飛ばした。
突然すぎる出来事とその人1人の情報量の多さに呆然としていると、間髪入れずにまたも音楽室から1人飛び出して来る。
「ご、ごめんね!大丈夫?…あっ!待って!待ってよ蘭世!」
現れた優しげな風貌の男は突き飛ばされた俺を気にかけるも、そのまま銀の髪の持ち主を追うように走っていく。
その慌ただしさに驚いて目を白黒させていると、音楽室の開いた扉から声高に諍いの声がした。
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