異世界行ったら幼馴染に捕まりました…

三葉 栞

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異世界召還されたら幼馴染に捕まりました

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「明日の朝まで帰ってこないで!」
私は手首を強く…跡が残るくらいの力で掴まれ、家の中を引きずられ、裏口から道路に放り投げられた。

扉からカチャと鍵を閉めた音がする。これが何回目とはもう覚えていない。少なくとも両手には収まらないと思う。
いつものこと。そう思いながらどこで過ごすか考える。まだ完全に日は沈んで居ないから少しは動ける。
 道路では車に引かれてしまうかもしれない。
 近くの公園も駄目だ。警察官に見つかり、母が呼ばれ、怒り狂った母に1日中窓のない地下室に閉じ込められた。

 あそこしかないか。1年前にぼろアパートが壊されてまだ空き地の土地。昼は子供が遊んで居るが、夜は街灯が無いため、暗い。

さっき叩かれた脇腹が少し痛い。少し肌寒い季節、セーター1枚でも寒い。
此処にいてまた母に叩かれたくないので、移動しようと敷地から道路にでる。住宅街の裏道はいつも誰も居なくて暗い。それを分かっていて外に出したんだろう。ただ、今日は少し違った。

「誰?」
から声が聞こえる。目が慣れて声の方を見ると、私と同じくらいの、(小学4年生だ)眼鏡の男の子が立っていた。

「えっと…」

男の子はいきなり近づいてきて手首掴まれた。さっき母に掴まれた…

「痛っ!」

「あ、ごめん。」
パッと手を離してくれた
私はとても驚いた。今では当たり前だが「痛い」といえば離してくれるのか。今までそんなことなかったから。何を言っても。抵抗しても。もっと痛くなるだけだった。

私が呆然としている間に彼に引っ張られ、いつの間にか知らない家の前にいた。
玄関から綺麗な女の人が出てきて、

「お帰りなさい。優。あらその子どうしたの?」

こっからまるで覚えていない。次に覚えているのはいつの間にか着替えて、ベットに横になっていた。

「うふふ。女の子は居ないから嬉しいわ~」
と綺麗な女性、彼の母…後に私はお母さんと呼ぶことになる。

朝起きたら、知らない天井だった。まあ、家を追い出される私にはよくある事なのだが。動こうとするが、体が動かない。下を見ると後ろから伸びた手に抱きしめられている。昨日いきなり腕を掴まれた男の子だった。

頑張って逃げ出そうとするが全く動かない。5分くらい格闘していると、んっ~という声が聞こえてくる。
起きたかと覗いてみると、ぼんやりした感じでこちらを強く抱きしめてきた。さっきより動けない。

ん?とようやく起きたらしい。やっと腕を解いてくれた。

「おはよ。」
「おはよう…ございます?」

今の時間がわからない。
「何で疑問系…そっか…昨日聞き忘れてたんだけど。名前は?」

「東条 蒼です…」


これが初めて会った時だ。後に幼稚園から一緒だったことを知る。
「…。」
夢か?懐かしかったような気がする。

動こうとすると…今も胸の位置に手がある。

私は頑張って体を半回転させて彼を起こそうとする。

「優さん?朝ですよ?また遅刻しますよ?」

「うん…」
もう一度寝てしまった。仕方ないので引きずる。
お母さんはもう起きているだろう。

「眠い…」
「急いで~!」

後10分くらいでホームルームが始まる。ギリギリで校門に間に合い…当番の先生に「またか。急げよ~」と言われた。
急いで教室のドアを開けて…中に駆け込むと…そこは教室じゃなかった。

クラスメイト達が呆然と何かの模様の上にたっていて、偉そうなお爺さんが何か喋って、代表格の男子が何かを聞いて…気づいたらホテルの部屋みたいな所にいた。

私は驚くと記憶を飛ばすのだろうか。
とりあえず部屋の中を見回ってみる。リゾートホテルの一番良い部屋位の大きさがある。

凄いと思ってベットの上に座っていたら、木のドアからノックの音が聞こえる。
ドアを開けると優が立っていた。外に立たせたままという訳には行かないので、中に入ってもらう。

椅子は無いのでベットで隣に座ってもらう。

覚えてないだろ。と言われ、説明をされる。
省略すると、『勇者として、強い敵と戦う為に私達を召還した』と

この国に人権はないのかと見当はずれのことを考えていた。

優がそのまま横に倒れて…私が膝枕しているみたいになった。
何となく頭を撫でる。ふわふわつやつや。羨ましい。

「寂しい?」
優しいお母さん、かっこいいお父さんが優にはいる。寂しいのだろうか。

「慰めてくれる?」

何となく、可哀想だと思った。私に優しい母はいない。顔を見れば叩いてきて、1週間に一回外に出す母だけ。父は仕事人で顔を見たのは1ヶ月前だ。会話も少ない。

頭を撫でる。そしたらいきなり地面が光り出して…目を開けば、白と赤で整えられたら部屋にいた。優はいつの間にか前にたっている。周りを見回すと、そこにはお母さんお父さんがいた。

「え?」

「お帰り。優、蒼。」

会えない筈のお母さんお父さんがいる。どうして

「説明がまだだった。蒼。俺、父さん母さんは日本…地球の生物じゃないんだ。」

「ふぇ?」

すっごい気の抜けた返事をした。
「吸血鬼って知ってるか?」

また要約すると、
優は地球に勉強の為に来ていたらしい。そこで私…蒼つまり番に会ったらしい。一生に一人、決まった相手がいる。ということらしい。

「えっと…てことは。血、飲んでた?」

「ああ。たまに…すまない。」

まぁそれは良いんだが。だから貧血気味だったのか。

「まぁ…もう選択肢は無いんだが。逃がす気はない。」

異世界召還されたら幼馴染に捕まりました…
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