パラレルにゃ~ルド

巴菜

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仔猫の猫獣人 ソラ

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ソラは両腕を伸ばし、伸びをしていきなり大きな樹の周りを走り出した。気の済むまで走ったかと思うと今度はこの大きな樹で爪研ぎを始めた。すると…

どこに隠れていたのか広場にたくさんの仔猫の猫獣人が集まってきた。その中の一匹の仔猫獣人がリナに向かって

『どうして、おとなのひとが ここにいるの?
ねぇ、どうして?』

と、まん丸い目をして質問してきたがリナの心境は
(どうして?って聞かれても私にも判らない。
そもそも、私は自分が働いていたハズの会社に行きたいだけなのに…)ちょっと困惑気味でいると、いつの間にかさっきリナに質問してきた仔猫獣人だけではなく、他の仔猫獣人達も何匹か集まって来ていた。

『あのね、実はお姉ちゃん迷子になっちゃったみたいなの
(もしかしたら、誰かビルの事を知ってるかも)』

するとソラが『このおねいたん、なんかね こまっているみたいだよ。だから、きょうは たんていさんごっこ だよ』

ソラの言葉を合図に仔猫獣人は全員ソラのほうを向いて
目を閉じた。そして誰かが『わかった!みんな、いくよ~』と言うと一瞬で目の前から消えた。

『えっ!?消え……た!?』

リナがびっくりしているとソラが近寄ってきて

『おねいたん、だいじょうぶだよ。ちょっとまっててね』

と言ってソラもどこかへ行ってしまった。
1人残されたリナはどうすれば良いのかわからす、ソラ達が戻ってくるのを待つ事にした。

(それにしても、ソラ君から一緒に遊ぼうって言ったのに他の仔猫獣人たちと遊びに行くだなんて、やっぱり猫獣人でも猫だから気まぐれなのかなぁ…)とリナがそんな事を考えていると突然、樹のそばにあるベンチの下が白く眩しい光を放っていた。すると光のほうから仔猫の『ニャ~ニャ~』と鳴く声が聞こえてきて、やがて鳴き声が大きく聞こえてくるのと同時に

『ついた、ついた』
『ほんとにあった~!』
『おなかすいた~』

と口々に話しながら仔猫が出てきた。三つ子の白足袋を履いた黒白の仔猫達。尻尾を見ると3匹揃って鍵しっぽをしていた。三つ子達は目の前に居るリナを見て同時に尻もちをついた。

『うわっ!びっくりした~。』
『だれ、だれ?』
『………。』

光るベンチの下から出てきた三つ子の仔猫達はリナが元の世界にいた【普通の3匹の仔猫達】だった。

(もしかして!)

リナは、まだ光りを放っているベンチの下に潜りこもうと屈んだが、リナの身長は163cmの猫獣人。一応は〘猫〙だから身体は柔らかいけど流石に仔猫サイズのこのベンチ下に、リナがどんなに屈んでも入る事は出来なかった。それに、リナが近づこうとすると電磁波が発せられてるのか、毛が逆立ち【バチッ!】とはね返ってくる。

『痛っ!……ダメかぁ~』とため息をついた。

(ここから元の世界に戻れるって思ったけど…
そういえば、さっき一匹の仔猫獣人の仔が言ってたっけ。
『どうして、おとなのひとが いるの』って、そういえばにこの広場には仔猫達の遊び場かなぁ。じゃあ大人の猫獣人はいったいどこへ?自宅前で2匹の猫獣人しか見てないし…)

すると見覚えのある大人の猫獣人が、この広場の前の道路を歩いていた。リナが声を掛けようと近寄ろうと歩きだすと、いつの間に戻ってきたのかリナの足元にはソラが

『あっちに いったら だめ!!』

とリナの足にしがみつき、三つ子の仔猫達もソラの真似をしてリナの足にしがみつき、しかも足をよじ登ってくる仔猫もいた。三つ子の仔猫達とソラに足止めされ気がつけば、さっき見た猫獣人は居なくなっていた。
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