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115. できなくても、かわりに
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唇が、唇と触れた。
冬のちょっと乾燥したそれを潤すように、舌を絡め合い、涎を交換する。
「ん…んむっ…」
我先に、と相手を啄み合う。
美香の胸の先端が、俺の手の中で固くなっていくのを感じる。
そっと摘んで指先で転がしてやると、美香は俺の手から逃れるようにもぞもぞと体を動かした。
だが、逃がすつもりはない。
親指と人差し指で、少し強く乳首を摘む。
まだ深く繋がったままの美香の口から、くぐもった喘ぎ声が漏れた。
さすがに呼吸が苦しくなって、俺たちは口を離す。
互いの少し早まった呼吸だけが耳に届いた。
「こっちも、触っていいか」
俺は、美香の胸に置いていた手の片方を、下腹部へとずらしながら訊いた。
美香が無言で頷くのが、暗闇の中でも見えた。
手を動かして、太ももの間にある割れ目を見つけた。
中指をそっと挿れると、ぬるりとした感触がした。
さっきまでの愛撫で、濡れてくれていたらしい。
膣内をかき分けるようにして指を動かしていると、徐に俺のズボンとパンツが下ろされた。
完全に勃起したソレが、柔らかな手のひらに包まれる。
そして、その手が、ゆっくりと上下し始めた。
「私だけ…んっ…してもらうのは、…申し訳ない、から…っ」
「…ありがとう」
お礼を言うのはなんか違う気もしたが、黙っておくのも悪いので、とりあえずそう言った。
「ううん…こっちこそ、ありがと…っ…」
それが何に対しての『ありがとう』なのかを一瞬考えたが、じわりじわりと下腹部に溜まる快感が思考を邪魔してくる。
「…ね、イキそう?そろそろ、射精しそう?」
「そうだな…」
「ちょっと、お願いがあるんだけど…一番暗くして、一回電気つけてくれる?」
「一番暗く?わかった」
俺は一旦手を割れ目から抜き、リモコンで明るさを調節してからスイッチを入れた。
いくら暗めとはいえ、目が慣れるのには少し時間がかかった。
「それで、何をしたいんだ?」
「セックスは、まだ無理だけど…これなら、できると思って。私の上に、覆いかぶさるような感じで…そう」
美香に指示された姿勢は、いわゆる床ドンみたいな感じだった。
「これでいいか?」
「うん。じゃ…また、触るね」
美香が腕を下に伸ばしたかと思うと、再び俺の肉棒が握られ、上下に動かされる。
四つん這いに近い姿勢から股を覗いてみると、美香は片手で俺のソレをしごき、もう片手で自分の割れ目を押し広げていた。
器用なことに、余った指でクリトリスを弄っている。
「セックスができなくても…これなら、膣内に出してもらうことは、できるから…ちょっとなら」
「なるほど、な…っ」
「もうすぐ、イキそう?」
「…ああ」
「いつでも、イっていいからね」
にこりと微笑んだ美香に見とれたのも束の間、いよいよ快感が限界に達する。
我慢する必要もないのは知っている。俺は、美香の手に導かれるままに射精した。
「んんっ…!」
同時に、美香も目をきゅっと閉じて小さく震えた。
ほとんど同時に、俺たちは絶頂に至ったらしい。
連続的な快感が引くと同時に、心地よい疲労感が体の隅まで行き渡る。
二人してしばらく肩を上下させた。
「総司くん、見てくれる?私が…ちゃんと中出ししてもらえたかどうか」
「ああ」
俺は美香の膣内を覗いた。
一番奥に射精したわけではないものの、白濁は外にこぼれることもなくピンクの襞をトッピングしている。
「大丈夫、ちゃんとできてる」
「よかった…」
美香は押さえていた手を離す。
割れ目は一本のすじに戻り、白濁は溢れ出ることはない。
全て飲み込まれたようだった。
「…温かいね、精液って。私でも、こうやって感じることができるんだ」
「それなら、良かった」
この世界においては、妊娠は女性による恣意的な膣や子宮の操作によって起こる。
それこそ、手を握ったり開いたり、瞼を閉じたり開いたりするかのように。
だから、中出しというのは特に珍しいことでもまずいことでもない。美香くらいの年の子なら誰だって経験していることだ。
だけど――美香はそうではなかった。セックスができないというその体質ゆえに、膣内で感じる精液の温かみという誰でも知っていることを感じることが、今の今までできなかった。
「セックスは、もっと温かくて、気持ちいいんだろうなあ…総司くん、私絶対にセックスできるようになるからね」
「いくらでも手伝うよ」
顔を見合わせると、自然と互いの表情が綻ぶ。
美香はすっかり満足したような様子で、笑顔から寝顔へと移行した。
俺は再び電気を消し、風邪をひかないよう飛び散った体液を拭き取ってから、美香の隣に寝転がった。
冬のちょっと乾燥したそれを潤すように、舌を絡め合い、涎を交換する。
「ん…んむっ…」
我先に、と相手を啄み合う。
美香の胸の先端が、俺の手の中で固くなっていくのを感じる。
そっと摘んで指先で転がしてやると、美香は俺の手から逃れるようにもぞもぞと体を動かした。
だが、逃がすつもりはない。
親指と人差し指で、少し強く乳首を摘む。
まだ深く繋がったままの美香の口から、くぐもった喘ぎ声が漏れた。
さすがに呼吸が苦しくなって、俺たちは口を離す。
互いの少し早まった呼吸だけが耳に届いた。
「こっちも、触っていいか」
俺は、美香の胸に置いていた手の片方を、下腹部へとずらしながら訊いた。
美香が無言で頷くのが、暗闇の中でも見えた。
手を動かして、太ももの間にある割れ目を見つけた。
中指をそっと挿れると、ぬるりとした感触がした。
さっきまでの愛撫で、濡れてくれていたらしい。
膣内をかき分けるようにして指を動かしていると、徐に俺のズボンとパンツが下ろされた。
完全に勃起したソレが、柔らかな手のひらに包まれる。
そして、その手が、ゆっくりと上下し始めた。
「私だけ…んっ…してもらうのは、…申し訳ない、から…っ」
「…ありがとう」
お礼を言うのはなんか違う気もしたが、黙っておくのも悪いので、とりあえずそう言った。
「ううん…こっちこそ、ありがと…っ…」
それが何に対しての『ありがとう』なのかを一瞬考えたが、じわりじわりと下腹部に溜まる快感が思考を邪魔してくる。
「…ね、イキそう?そろそろ、射精しそう?」
「そうだな…」
「ちょっと、お願いがあるんだけど…一番暗くして、一回電気つけてくれる?」
「一番暗く?わかった」
俺は一旦手を割れ目から抜き、リモコンで明るさを調節してからスイッチを入れた。
いくら暗めとはいえ、目が慣れるのには少し時間がかかった。
「それで、何をしたいんだ?」
「セックスは、まだ無理だけど…これなら、できると思って。私の上に、覆いかぶさるような感じで…そう」
美香に指示された姿勢は、いわゆる床ドンみたいな感じだった。
「これでいいか?」
「うん。じゃ…また、触るね」
美香が腕を下に伸ばしたかと思うと、再び俺の肉棒が握られ、上下に動かされる。
四つん這いに近い姿勢から股を覗いてみると、美香は片手で俺のソレをしごき、もう片手で自分の割れ目を押し広げていた。
器用なことに、余った指でクリトリスを弄っている。
「セックスができなくても…これなら、膣内に出してもらうことは、できるから…ちょっとなら」
「なるほど、な…っ」
「もうすぐ、イキそう?」
「…ああ」
「いつでも、イっていいからね」
にこりと微笑んだ美香に見とれたのも束の間、いよいよ快感が限界に達する。
我慢する必要もないのは知っている。俺は、美香の手に導かれるままに射精した。
「んんっ…!」
同時に、美香も目をきゅっと閉じて小さく震えた。
ほとんど同時に、俺たちは絶頂に至ったらしい。
連続的な快感が引くと同時に、心地よい疲労感が体の隅まで行き渡る。
二人してしばらく肩を上下させた。
「総司くん、見てくれる?私が…ちゃんと中出ししてもらえたかどうか」
「ああ」
俺は美香の膣内を覗いた。
一番奥に射精したわけではないものの、白濁は外にこぼれることもなくピンクの襞をトッピングしている。
「大丈夫、ちゃんとできてる」
「よかった…」
美香は押さえていた手を離す。
割れ目は一本のすじに戻り、白濁は溢れ出ることはない。
全て飲み込まれたようだった。
「…温かいね、精液って。私でも、こうやって感じることができるんだ」
「それなら、良かった」
この世界においては、妊娠は女性による恣意的な膣や子宮の操作によって起こる。
それこそ、手を握ったり開いたり、瞼を閉じたり開いたりするかのように。
だから、中出しというのは特に珍しいことでもまずいことでもない。美香くらいの年の子なら誰だって経験していることだ。
だけど――美香はそうではなかった。セックスができないというその体質ゆえに、膣内で感じる精液の温かみという誰でも知っていることを感じることが、今の今までできなかった。
「セックスは、もっと温かくて、気持ちいいんだろうなあ…総司くん、私絶対にセックスできるようになるからね」
「いくらでも手伝うよ」
顔を見合わせると、自然と互いの表情が綻ぶ。
美香はすっかり満足したような様子で、笑顔から寝顔へと移行した。
俺は再び電気を消し、風邪をひかないよう飛び散った体液を拭き取ってから、美香の隣に寝転がった。
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