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130. 彼女の、練習
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◇ ◇ ◇
「ただいまー」
「おかえりー」
一言だけ交わして、自分の部屋に戻って、ベッドに倒れ込む。
総司くんの言っていた悩みごとが、頭の中をぐるぐると回っていた。
「他の人とのセックス…かぁ」
奥原くんは、私が他の人とセックスするようになることを恐れていた。
確かに、この世界の普通の人と付き合うならその恐れと向き合う必要があるだろうけど…私の場合は、多分そうはならないんじゃないか、と思う。
総司くんがいてくれれば十分、と言った言葉に嘘はない。
彼には初めて会ったときから、本当にいろいろと助けられている。
だから、もし彼が私に他の人とセックスしないことを望むなら、私はそれに応えたい。
だけど…まあ、そんな話も机上の空論でしかなくて。
「はぁー…」
ため息が漏れる。
好きな人とすらセックスできない私に、悩む権利などあるんだろうか?
「練習、しようかな」
私は口に出して、自分を動かすことにした。
総司くんは、私が他の人とセックスするようになるんじゃないかという恐れを持っていながら、私が普通にセックスできるようにいろいろと試してみてくれている。
まず、没入感を高めるために部屋の電気を消してカーテンを引く。
完全にとはいかないけれど、ほぼ真っ暗になった。
次に棚からディルドを手探りで探してきて、再びベッドの上へ。
そうしたら、ディルドを挿入する。
あとは掛け布団を丸めて、脚でホールドする。
…つまり、擬似セックスである。
「上手くいくかなぁ…」
口に出してしまった心配事を振り払うべく、私は目を閉じた。
妄想してみよう。
目の前に、総司くんがいる。
『キス…しても、いい?』
『もちろん、いいぞ』
私は、下で繋がったまま、上でも繋がり――
「――ッ!?」
私の膣内が、ディルドを締め付けた。
快感がじわじわとお腹の中を上ってきて、鳥肌が立つ。
『…舌、挿れるぞ…』
妄想の中の総司くんが、ディープキスを迫ってきて、私は口を半開きにしてそれに応える。
動いてもいないのに、快感がどんどん溜まってくる。
ダメだ、これは、すぐに――
「イッ…くっ――!!!」
声もろくに出せないまま、絶頂に達した。
熱い液体が…潮が吹き出しているのがわかる。
妄想の総司くんは、快感にかき消されてしまった。
「――っ、はぁっ、はぁ…っ…」
肩で息をしながら、余韻に浸る。
…まさか、妄想だけで、こうなってしまうとは…
とにかく、びしょ濡れになった布団を片付けなければいけない。
抜いたディルドが、私の手から床へと滑り落ちた。
そして、まずは濡れた股間をティッシュで…
「……」
再び目を閉じてしまうと、総司くんが浮かんでくる。
彼が私の膣内へと指を侵入させ、中の壁を擦って…包皮を剥かれた、勃起したクリトリスも直接触られ、擦られて――
「ッッ――!!」
腰が跳ねた。
また吹き出した潮が、指を濡らしていく。
何度も絶頂の波を迎えて、ようやく落ち着いた。
「…あんな、触られ方、したらぁ…っ」
私はつぶやきながら、なんとか身を起こした。
またこのままにしていたら、今度こそオナニーをやめられなくなって、風邪を引いてしまいそうだった。
◇ ◇ ◇
「ただいまー」
「おかえりー」
一言だけ交わして、自分の部屋に戻って、ベッドに倒れ込む。
総司くんの言っていた悩みごとが、頭の中をぐるぐると回っていた。
「他の人とのセックス…かぁ」
奥原くんは、私が他の人とセックスするようになることを恐れていた。
確かに、この世界の普通の人と付き合うならその恐れと向き合う必要があるだろうけど…私の場合は、多分そうはならないんじゃないか、と思う。
総司くんがいてくれれば十分、と言った言葉に嘘はない。
彼には初めて会ったときから、本当にいろいろと助けられている。
だから、もし彼が私に他の人とセックスしないことを望むなら、私はそれに応えたい。
だけど…まあ、そんな話も机上の空論でしかなくて。
「はぁー…」
ため息が漏れる。
好きな人とすらセックスできない私に、悩む権利などあるんだろうか?
「練習、しようかな」
私は口に出して、自分を動かすことにした。
総司くんは、私が他の人とセックスするようになるんじゃないかという恐れを持っていながら、私が普通にセックスできるようにいろいろと試してみてくれている。
まず、没入感を高めるために部屋の電気を消してカーテンを引く。
完全にとはいかないけれど、ほぼ真っ暗になった。
次に棚からディルドを手探りで探してきて、再びベッドの上へ。
そうしたら、ディルドを挿入する。
あとは掛け布団を丸めて、脚でホールドする。
…つまり、擬似セックスである。
「上手くいくかなぁ…」
口に出してしまった心配事を振り払うべく、私は目を閉じた。
妄想してみよう。
目の前に、総司くんがいる。
『キス…しても、いい?』
『もちろん、いいぞ』
私は、下で繋がったまま、上でも繋がり――
「――ッ!?」
私の膣内が、ディルドを締め付けた。
快感がじわじわとお腹の中を上ってきて、鳥肌が立つ。
『…舌、挿れるぞ…』
妄想の中の総司くんが、ディープキスを迫ってきて、私は口を半開きにしてそれに応える。
動いてもいないのに、快感がどんどん溜まってくる。
ダメだ、これは、すぐに――
「イッ…くっ――!!!」
声もろくに出せないまま、絶頂に達した。
熱い液体が…潮が吹き出しているのがわかる。
妄想の総司くんは、快感にかき消されてしまった。
「――っ、はぁっ、はぁ…っ…」
肩で息をしながら、余韻に浸る。
…まさか、妄想だけで、こうなってしまうとは…
とにかく、びしょ濡れになった布団を片付けなければいけない。
抜いたディルドが、私の手から床へと滑り落ちた。
そして、まずは濡れた股間をティッシュで…
「……」
再び目を閉じてしまうと、総司くんが浮かんでくる。
彼が私の膣内へと指を侵入させ、中の壁を擦って…包皮を剥かれた、勃起したクリトリスも直接触られ、擦られて――
「ッッ――!!」
腰が跳ねた。
また吹き出した潮が、指を濡らしていく。
何度も絶頂の波を迎えて、ようやく落ち着いた。
「…あんな、触られ方、したらぁ…っ」
私はつぶやきながら、なんとか身を起こした。
またこのままにしていたら、今度こそオナニーをやめられなくなって、風邪を引いてしまいそうだった。
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