魔術探偵

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1章 魔術探偵誕生

3話

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翌日、現場、真冬の弟部屋に調査することになった。
なにか弟の失踪の手がかりはないのか。
また、真冬の言っていた「光のなかに吸い込まれた」と言うのは何の事を示しているのか。
少しでも何かのヒントになるものがないか探したかった。

「今日も寒いな。」

俺は黒いコート着ており、手をポケットに突っ込み、富士谷家に向かっていた。

事務所から1時間くらい掛かるが久しぶりの依頼だったことでそこまで苦ではなかった。

「何なんだ。あのババア。こっちの話をまともに聞いてもくれね~」

そろそろ富士谷家につきそうな頃、いかにも怪しい格好のした男が小声で愚痴をこぼして、俺の横を通った。
手には胡散臭い宗教のパンフレットをもっていた。
住宅街と言うこともあり、こう言った勧誘は多いのだろうか。
あいにく俺は無宗教なためこう言った事には興味がない。
どうやらどこかの家もそうだったのだろう。
あの男が弟さんを誘拐した犯人だったらいかに今回の仕事が楽になっただろう。
嫌、考えても無駄か。

「ここか」

そんなことを考えてる内に真冬に教えてもらった富士谷家にようやくたどり着いた。

表札にはしっかり「富士谷」と書いてある。間違いないないはず。

そこは、住宅街に赤い屋根の大層立派な一軒家だった。
季節が冬と言うこともあるが、人通りが少ない方ではあるが誘拐ができるほど、少ないわけではなく、先ほどすれ違った勧誘の人が来るほど、人通りは多いみたいだ。
彼女いわく、家族は真冬と弟以外には、父と母と祖母の5人で暮らしているらしい。はたして、真冬は、俺のことを家族の伝えているのだろうか?
出来れば、真冬さんが出てきてくれるといろいろ楽でいいのだが・・・

「よし。いくぞ。」

小声で富士谷家の前で気合いをいれ、インターホンを押した。

ピーンポーン

「すみませーん。」

インターホンの音が富士谷家中に響いた。

「はーい。今開けますね。」

遠い方で真冬とは違い、高齢の女性の声が聞こえた。たぶん真冬の祖母の方だろう。

ガチャリ。富士谷家のドアがゆっくりと開いた。

「はいはい。すみません。どちら様でしょうか?」

出てきたのはやはり、高齢の女性だった。この人が真冬おばあちゃんであろう。

「え~と。探偵の源  隼人と申します。真冬さんの依頼でお伺いしたのですが・・・」

「真冬ちゃん?」

「そうです。そうです。彼女から聞いていませんか?」

「はて? 」

やはりこうなったか。
おばあちゃんには今日、俺が来ることを伝えていなかったのかな?
おばあちゃんは、どうやら腰を悪くしているみたいで、ドアノブを支えにした状態でこちらと会話をしている。

「所で、真冬さんいらっしゃいますか?」

真っ先に、俺が来ることを知っている真冬に、彼女の口から言ってくれるようにしたかった。

「え~と。真冬って誰のことだい?」

あれ? 家間違えた?

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