魔術探偵

ショウ

文字の大きさ
18 / 30
1章 魔術探偵誕生

17話

しおりを挟む
「それじゃあ、晴輝はその異次元にいると言うことですか?」

『そうだね。』

先程まで、俺との会話をスピーカーにして、真冬と今回の事情を説明してもらった。
真冬の方はこの話に対して疑うことはせず、黙々と拓真の話を聞いていた。

『と言うことで救出の決行は明日だ。こっちも準備ってのがあるから。
えーっと探偵さんに変わってくれる?』

「わかりました。私に何か手伝いができることはありますか?」

『そうだね~、救出している間、弟君の部屋に誰も入らせないようにしてくれると助かるかな。色々と危ないかもしれないから。』

そうなの?それ初めて聞いたけど・・・

「わかりました。」

『それじゃあ、そろそろメガネ探すの再開させるよ。』

「ああ。すまなかった。それじゃ、また明日。」

俺が言い終わる前に切れた。
結局、俺も拓真も茜の事は一言も話すことはしなかった。

「あれが、魔術師何ですか?初めてお話しました。」

電話が切れたとたん、真冬は、輝かしい目で俺に問いかけた。実は少し興味があったらしい。
さすがは兄弟と言ったところか。
やはり似たような物を好きになるのかもしれない。

「でも、驚きました。はる、弟が魔術に手を出していたなんて・・・」

まあ、そうだろう。一般的にはあまり信じなかったり、ゲームや漫画みたいな非現実的な物だ。

「・・・カッコいいことしやがって・・・」

そっちなんだ。

やっぱ、兄弟なんだな。


「ところで、先程まで話していたあの方は、探偵さんの所の人ですか?」

「いや。昨日、聞き込みの延長線で知り合ったばかりなんだな。」

「そうなんですか、この事務所源さんだけしか見たことがなかったので。てっきり」

「ああそうか。そうだよ。今は俺一人かこの事務所にはいないんだ。」

「それじゃあ、お仕事大変なじゃないんですか?」

「正直大変だよ。でも辞める訳にはいけないんだ。」

「え?」

「俺を探偵に誘ってくれた人がいるんだけど、その人が今、入院中なんだ。その人が復帰するまで、ここは辞めることはできないんだ。」

「すみなせんそんなこと聞いちゃって。」

真冬は俺に申し訳なさそうに頭を下げた。

「いいよいいよ。別に気にしてないから。それにこれは、俺が勝手にやってることだから。彼女が『辞めろ』と言えばすぐにでも辞めるつもりだよ。」

本当はその言葉がほしいのかもしれない。

「 そ、それに・・・人探しは俺ができる唯一のことだから。」

しばらくの間俺たちは、会話しなかった。
彼女なりに気遣いをしているのだろう。俺もこの事をあまり話したくないというのもあるが、この空気で他の話題に移すことができなかった。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~

菱沼あゆ
キャラ文芸
 突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。  洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。  天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。  洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。  中華後宮ラブコメディ。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

あまりさんののっぴきならない事情

菱沼あゆ
キャラ文芸
 強引に見合い結婚させられそうになって家出し、憧れのカフェでバイトを始めた、あまり。  充実した日々を送っていた彼女の前に、驚くような美形の客、犬塚海里《いぬづか かいり》が現れた。 「何故、こんなところに居る? 南条あまり」 「……嫌な人と結婚させられそうになって、家を出たからです」 「それ、俺だろ」  そーですね……。  カフェ店員となったお嬢様、あまりと常連客となった元見合い相手、海里の日常。

ヤクザのお嬢は25人の婚約者に迫られてるけど若頭が好き!

タタミ
恋愛
関東最大の極道組織・大蛇組組長の一人娘である大蛇姫子は、18歳の誕生日に父から「今年中に必ず結婚しろ」と命じられる。 姫子の抵抗虚しく、次から次へと夫候補の婚約者(仮)が現れては姫子と見合いをしていくことに。 しかし、姫子には子どもの頃からお目付け役として世話をしてくれている組員・望月大和に淡い恋心を抱き続けていて──? 全25人の婚約者から真実の愛を見つけることはできるのか!?今、抗争より熱い戦いの幕が上がる……!!

処理中です...