僕の未来の夢の話

三苦之一幸(sankunoissi)

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未来の家庭菜園

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今日の僕は、とある休みの日に家庭菜園をと庭に出た。

いや、この時代に庭などない。

慌ててセンサーで開閉する自動ドアの玄関を戻り、下駄箱の裏に回る。

ここに二畳ほどの部屋がある。ここが僕の家庭菜園だ。

棚が並んでいる。

僕は、ここでいくつかのプラントを栽培している。

全て自動で液体が流れ込み、現代で言う水槽のような、水耕栽培のような形だ。

この水槽の中には、粋の良い海老も飼育している。

これが美味いのなんのって、しかもショップで買うより新鮮で安いのだ。

半年ほど前、友人のマンションに行った時に、二十畳の大きなプラントを見せてもらった。

友人は、「これね1週間育てたんだけど、見ていてね。面白いよ。」
そう言うと、水槽のボタンを押した。

その場でTURUNという(コーヒーマシーンみたいな)機械に入る。

手を汚さずに食べられる状態で出てくるのだ。

海老の頭の部分と皮は瞬時に乾燥して粉々の粉末になり出てくるので、それをふりかけや出汁にしたりするとまた美味しいのだそうだ。

この海老を食べさせてもらったのがきっかけで、家でも食べれるかもと家に帰るとすぐにネットで取り寄せてここに設置してもらい、この家庭菜園を始めたのだった。

僕のプラントは、まだ初心者向けで生野菜ミックスと、フラワーミックス、メロンと、エッグプラントと海老とキングサーモンの6種類だけだ。

今夜は、「キングサーモンをお刺身で食べたい」と妻が言った。

僕は、満足げに青いボタンを押した。

少し時間はかかったが満足な出来栄えだ。

僕は夕食で妻に自慢げに話しかけた。「店で買うとこれは30,000円以上はするよな。」

「凄いね。こんな新鮮で美味しいお魚が家で食べれるなんて夢みたい。」

「また、あいつに(友人)タネを沢山もらってきて育てようね。君もやってみたら?」

「そうね。良いわね。私のマンションで一部屋余ってるから、あそこに入れようかしら。」

未来の日本では、家事育児から手が離れ、僕より妻の稼ぎの方が上なのだった。

他の家庭でもそうであることが当たり前なのだ。

家庭菜園は僕ら男のささやかな楽しみなのだった。

それにしても、女性は良く働く。
頭が上がらない。

さあ、明日は念願のq海老を収穫だ。
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