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回想3
愛は盾ならず
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真っ白な光が消え――ヴェラは、かすむ視界を晴らそうと、激しく痛む頭を振った。
目の前にあるのは……重厚な赤褐色の扉。
厚い木肌には古代文字が彫られ、金色の鋲が幾重にも打たれている。
どこか、血の香りにも似た鉄の臭いがした。
扉の前の廊下は、ひどく静かだった。
壁にかけられた深紅の旗が、わずかな風に揺れている。
その布の影が石床を染め、まるで血の川のようにゆらめいていた。
“前回”の人生で、ここを訪れたことはなかった。
赤の妃、ハーモニアの私室の扉。
だが――もし、彼女に直接訴えかけて、その策略を止めることができるなら……。
胸の奥で、鼓動がひときわ大きく響いた。
――この扉の向こうに踏み込めば、もう戻れない。
それは、誰に言われたわけでもないのに、はっきりとわかっていた。
指先が扉に触れる。
冷たい金属の感触が、皮膚を伝って心臓へと響く。
まるで扉そのものが脈を打っているかのようだった。
扉の向こうで、何かがかすかに鼓動していた。
それは、この宮廷の心臓か、それとも彼女自身の魂か。
ヴェラは震える手で、扉を叩いた。
その音が、深い沈黙の廊下をゆっくりと満たしていく。
「どうぞ」
応えの声は、透き通るように柔らかかった。
扉を押し開けた瞬間、熱を帯びた香がヴェラの頬を撫でた。
そこはまるで、赤と金で織られた夢の胎内だった。
天蓋から垂れる紅絹が幾重にも波打ち、灯火の揺れを受けて血潮のように脈動しているように見える。
その奥に、ハーモニアは静かに立っていた。
紅の衣の裾が床をかすめ、肩を覆う薄布が光をまとっている。
まるで、燃えさしの薔薇が人の形をとったかのようだった。
考え事でもしているのか、指先に白金と紅の扇を持ち、小さな音を立てて開いたり閉じたりしている。
天窓からの光が、彼女の艶のある褐色の髪を照らし、煙の粒がその輪郭を包む。
炎に抱かれた女神のように――そして、どこまでも冷たい。
目を上げた彼女は、来客を見てわずかに眉をひそめた。
「……白の妃? なぜ、わたくしの部屋に?」
「お許しを」
ヴェラは深く頭を垂れた。
雪を思わせる薄衣の裾が床に広がり、冬の光が彼女の肩に落ちる。
「どうしても、お話ししたいことがあるのです」
「ミハイル・ルースのことなら、もう遅いわよ」
ハーモニアの紅く染められた指先が、そばの小卓に乗せられた巻物をつつく。
金茶色の瞳が、獲物を見定める獣のようにヴェラを見つめた。
「私は明日、”これ”を皇帝陛下に提出する」
その声は柔らかく、それでいて刃のように冷たく、あざけるような響きがあった。
「あなたの養父が、どれほど陛下の政を乱したか――知らないとは言わせないわ、白の妃」
「それは……」
――あなたとその一族が、作り上げたことではないですか!!――
喉から出そうになる叫びを、胸の奥で押し殺す。
唇の裏に、鉄の味が滲んだ。
冤罪も、その証拠も――彼女とその一族の力の前には、はかなく消える。
この部屋の空気そのものが、支配と傲慢の象徴のようだった。
「それでも……私は、彼の死を望んでいません」
ヴェラの声が震えた。
「どうして?」
ハーモニアは意地悪く訪ね、そして笑った。
その笑いは、氷のように澄んでいて、触れれば確実に切れる鋭さを備えている。
「いいわよ、答えなくて。わかっているもの。愛しているからって、言うんでしょ。馬鹿らしい」
吐き捨てるような口調だった。
「紅の妃……」
ヴェラは、力なく頭を垂れた。その上から、ハーモニアの棘のある声が容赦なく降る。
「陛下に寵愛されているからといって、許されることではないわ。それだけでも、万死に値する」
「私は……陛下に愛されているわけでは、ありません」
喘ぐように言うと、ハーモニアがまた笑った。
「そんなことは、知ってるわよ」
「え――?」
ヴェラは若干の驚きをもってハーモニアを見る。
紅の妃の美しい唇が醜く歪み、そこから零れた言葉は、冷たく尖っていた。
「あなたね、”神”に人が愛せるとでも、思っているの? ずいぶんと、甘いことを言うのね。陛下は、妃達を愛することはないわ。そんなものは、あの方の知らない感情だもの。私はそれをーー我が身で、知っている。痛いほどね」
その声は、ひどく苦々しい。
紅い瞳の奥に、一瞬だけ暗い曇りが差し込む。
誰にも見せたことのないその影は、彼女がかつて愛を乞い拒まれた夜の記憶の残滓のようだった。
その言葉の奥にある消えない痛みが、ほんの一瞬だけ、ヴェラの胸を締めつけた。
ハーモニアもまた、愛を知らぬ牢の中に囚われた人なのだ――。
「紅の妃ーーあなたは……陛下を、愛されているのですか……?」
ヴェラの問いは震えた。ハーモニアは苦い顔をするが、何かが彼女の心の内を語らせる。
「どうかしらね?そもそも、妃の立場なんて、それぞれの一族の人質のようなものじゃない。それでも、少なくとも私は後宮入りした時、あの方に心から仕えようと思っていたわ。でも、陛下に言われたのは『妃とは所詮、皇帝の血を繋ぐ器にすぎない。余が心からそなたに求めるのは、皇帝の剣としての役目だ』という言葉だった」
「そんな……」
「だから私はーー武をもって皇帝に仕えてきた紅の一族の一員として、黄金の鷹の剣になった。鎧をまとい、武器を手に取って、ね」
金茶色の瞳が、その縦長の瞳孔が、名状しがたい炎の色を宿す。
「でも、あなたはーー陛下にとって、ただの玩具だわ。美しくて物珍しいだけの、玩具」
「紅の妃……」
そんなことは、わかっていた。
だが、自分で認識しているということと、他人に突きつけられることの痛みは、まったく別のものだ。
そして、ハーモニアは”あなた”と言ってはいるが、彼女自身も皇帝の前に立つひとりの女としては、ヴェラと同じ立場なのだ。
ヴェラはよろめきそうになりながらも、なんとか言葉を紡いだ。
「で、あれば……それを見抜けるあなたには、わかって欲しいのです。愛の――私にとっての、価値を」
ハーモニアの扇が、かすかに止まった。
「愛の、価値?」
その声が、初めてかすかに揺れた。
ヴェラは息を吸い込み、静かに言った。
「私は、私の愛を失いたくありません。私の名を、ミハイルの罪に重ねてください。罰を望まれるなら、代わりに私が受けても構わない。けれど、彼の命だけは……どうか」
「自分を犠牲にするというのね。そういう女が一番、陛下を楽しませるのよ」
ハーモニアはまたしても笑う。
だがその笑みには、ほんのりと陰が差していた。
「そして、あなたはまだ愛なんてものを信じているのね。けどね――愛は、盾にはならないわ、白の妃」
ヴェラはゆっくりと顔を上げる。
その瞳は震えていたが、そこには確かな光があった。
「ですが……憎しみや妬みも、救いにはならないでしょう?」
――そして、それでも、愛は光になるから……――
ヴェラの思いの後半は、声にはならなかった。だがそれは、彼女の胸の奥から静かに強く湧き上がってきた言葉だった。
沈黙が落ちた。
炎が揺れ、紅絹の影が二人のあいだに揺らめく。
その影はまるで、ひとつの魂が裂けていく瞬間のようだった。
長い静けさの後、ハーモニアの金茶色の瞳の奥で、小さな光が踊った。
「罰を望むなら、自分が代わりに受けてもいい――そう、言ったわね?」
「はい」
ハーモニアは小さな笑い声を立て、扇を閉じて卓上に置き、かわりに書簡を手に取った。
「いいわ……あの男の命を取れと訴えるのは、やめる。代わりに、家督を息子に継がせて蟄居させる程度の報告に、書き直す」
ヴェラは深く頭を垂れた。
「感謝いたします」
ハーモニアの声が、低く響いた。
「感謝するのは早いわよ」
金茶色の瞳が、残酷に光る。
それは、獲物を捕らえ、食らいつく獣の光だった。
「ミハイル・ルースの罪が軽くなれば、あなたも罰せられることはない。けれどそうなったら、陛下はあなたを手放さないわ。彼にとって、あなたはますます楽しい玩具になり、その日々は続く。囚われの身のままでね」
「紅の妃……」
ヴェラは、ついにその場に崩れ落ちた。
胸の奥に、悲鳴のような静寂が広がる。
「なぜ……なぜ、そこまで……」
「決まってるじゃない。たとえそこに愛はなくとも、あなたが寵愛を受ければ、それだけ陛下の時間があなたに奪われる――それが、我慢できなかったのよ」
ハーモニアの笑いは、艶やかだが暗い闇をのぞかせている。
その闇は、深く淀んで、美しくも悲しい。
「でも、もう、かまわないわ。その時間がそのまま、あなたの苦悩の時になるのなら」
――この人は、私の訴えに心を動かされたわけじゃない!ただ……計画を少し、変えただけ!彼女にとって、“より面白い”方に!!――
紅い帳が燃えるように揺れ、香の煙が竜巻のように立ち上がり、ハーモニアの笑い声が響く。
ヴェラの視界が、滲んでいく。
――ダメ……これでは、ダメ……!!――
――どうしたらいいの……!?――
世界が、真っ白な光で焼き尽くされた。
ーー見いだせ、そして選べーー
“神の声”が、頭の奥で、鈍く、痛みをともなって響いた。
目の前にあるのは……重厚な赤褐色の扉。
厚い木肌には古代文字が彫られ、金色の鋲が幾重にも打たれている。
どこか、血の香りにも似た鉄の臭いがした。
扉の前の廊下は、ひどく静かだった。
壁にかけられた深紅の旗が、わずかな風に揺れている。
その布の影が石床を染め、まるで血の川のようにゆらめいていた。
“前回”の人生で、ここを訪れたことはなかった。
赤の妃、ハーモニアの私室の扉。
だが――もし、彼女に直接訴えかけて、その策略を止めることができるなら……。
胸の奥で、鼓動がひときわ大きく響いた。
――この扉の向こうに踏み込めば、もう戻れない。
それは、誰に言われたわけでもないのに、はっきりとわかっていた。
指先が扉に触れる。
冷たい金属の感触が、皮膚を伝って心臓へと響く。
まるで扉そのものが脈を打っているかのようだった。
扉の向こうで、何かがかすかに鼓動していた。
それは、この宮廷の心臓か、それとも彼女自身の魂か。
ヴェラは震える手で、扉を叩いた。
その音が、深い沈黙の廊下をゆっくりと満たしていく。
「どうぞ」
応えの声は、透き通るように柔らかかった。
扉を押し開けた瞬間、熱を帯びた香がヴェラの頬を撫でた。
そこはまるで、赤と金で織られた夢の胎内だった。
天蓋から垂れる紅絹が幾重にも波打ち、灯火の揺れを受けて血潮のように脈動しているように見える。
その奥に、ハーモニアは静かに立っていた。
紅の衣の裾が床をかすめ、肩を覆う薄布が光をまとっている。
まるで、燃えさしの薔薇が人の形をとったかのようだった。
考え事でもしているのか、指先に白金と紅の扇を持ち、小さな音を立てて開いたり閉じたりしている。
天窓からの光が、彼女の艶のある褐色の髪を照らし、煙の粒がその輪郭を包む。
炎に抱かれた女神のように――そして、どこまでも冷たい。
目を上げた彼女は、来客を見てわずかに眉をひそめた。
「……白の妃? なぜ、わたくしの部屋に?」
「お許しを」
ヴェラは深く頭を垂れた。
雪を思わせる薄衣の裾が床に広がり、冬の光が彼女の肩に落ちる。
「どうしても、お話ししたいことがあるのです」
「ミハイル・ルースのことなら、もう遅いわよ」
ハーモニアの紅く染められた指先が、そばの小卓に乗せられた巻物をつつく。
金茶色の瞳が、獲物を見定める獣のようにヴェラを見つめた。
「私は明日、”これ”を皇帝陛下に提出する」
その声は柔らかく、それでいて刃のように冷たく、あざけるような響きがあった。
「あなたの養父が、どれほど陛下の政を乱したか――知らないとは言わせないわ、白の妃」
「それは……」
――あなたとその一族が、作り上げたことではないですか!!――
喉から出そうになる叫びを、胸の奥で押し殺す。
唇の裏に、鉄の味が滲んだ。
冤罪も、その証拠も――彼女とその一族の力の前には、はかなく消える。
この部屋の空気そのものが、支配と傲慢の象徴のようだった。
「それでも……私は、彼の死を望んでいません」
ヴェラの声が震えた。
「どうして?」
ハーモニアは意地悪く訪ね、そして笑った。
その笑いは、氷のように澄んでいて、触れれば確実に切れる鋭さを備えている。
「いいわよ、答えなくて。わかっているもの。愛しているからって、言うんでしょ。馬鹿らしい」
吐き捨てるような口調だった。
「紅の妃……」
ヴェラは、力なく頭を垂れた。その上から、ハーモニアの棘のある声が容赦なく降る。
「陛下に寵愛されているからといって、許されることではないわ。それだけでも、万死に値する」
「私は……陛下に愛されているわけでは、ありません」
喘ぐように言うと、ハーモニアがまた笑った。
「そんなことは、知ってるわよ」
「え――?」
ヴェラは若干の驚きをもってハーモニアを見る。
紅の妃の美しい唇が醜く歪み、そこから零れた言葉は、冷たく尖っていた。
「あなたね、”神”に人が愛せるとでも、思っているの? ずいぶんと、甘いことを言うのね。陛下は、妃達を愛することはないわ。そんなものは、あの方の知らない感情だもの。私はそれをーー我が身で、知っている。痛いほどね」
その声は、ひどく苦々しい。
紅い瞳の奥に、一瞬だけ暗い曇りが差し込む。
誰にも見せたことのないその影は、彼女がかつて愛を乞い拒まれた夜の記憶の残滓のようだった。
その言葉の奥にある消えない痛みが、ほんの一瞬だけ、ヴェラの胸を締めつけた。
ハーモニアもまた、愛を知らぬ牢の中に囚われた人なのだ――。
「紅の妃ーーあなたは……陛下を、愛されているのですか……?」
ヴェラの問いは震えた。ハーモニアは苦い顔をするが、何かが彼女の心の内を語らせる。
「どうかしらね?そもそも、妃の立場なんて、それぞれの一族の人質のようなものじゃない。それでも、少なくとも私は後宮入りした時、あの方に心から仕えようと思っていたわ。でも、陛下に言われたのは『妃とは所詮、皇帝の血を繋ぐ器にすぎない。余が心からそなたに求めるのは、皇帝の剣としての役目だ』という言葉だった」
「そんな……」
「だから私はーー武をもって皇帝に仕えてきた紅の一族の一員として、黄金の鷹の剣になった。鎧をまとい、武器を手に取って、ね」
金茶色の瞳が、その縦長の瞳孔が、名状しがたい炎の色を宿す。
「でも、あなたはーー陛下にとって、ただの玩具だわ。美しくて物珍しいだけの、玩具」
「紅の妃……」
そんなことは、わかっていた。
だが、自分で認識しているということと、他人に突きつけられることの痛みは、まったく別のものだ。
そして、ハーモニアは”あなた”と言ってはいるが、彼女自身も皇帝の前に立つひとりの女としては、ヴェラと同じ立場なのだ。
ヴェラはよろめきそうになりながらも、なんとか言葉を紡いだ。
「で、あれば……それを見抜けるあなたには、わかって欲しいのです。愛の――私にとっての、価値を」
ハーモニアの扇が、かすかに止まった。
「愛の、価値?」
その声が、初めてかすかに揺れた。
ヴェラは息を吸い込み、静かに言った。
「私は、私の愛を失いたくありません。私の名を、ミハイルの罪に重ねてください。罰を望まれるなら、代わりに私が受けても構わない。けれど、彼の命だけは……どうか」
「自分を犠牲にするというのね。そういう女が一番、陛下を楽しませるのよ」
ハーモニアはまたしても笑う。
だがその笑みには、ほんのりと陰が差していた。
「そして、あなたはまだ愛なんてものを信じているのね。けどね――愛は、盾にはならないわ、白の妃」
ヴェラはゆっくりと顔を上げる。
その瞳は震えていたが、そこには確かな光があった。
「ですが……憎しみや妬みも、救いにはならないでしょう?」
――そして、それでも、愛は光になるから……――
ヴェラの思いの後半は、声にはならなかった。だがそれは、彼女の胸の奥から静かに強く湧き上がってきた言葉だった。
沈黙が落ちた。
炎が揺れ、紅絹の影が二人のあいだに揺らめく。
その影はまるで、ひとつの魂が裂けていく瞬間のようだった。
長い静けさの後、ハーモニアの金茶色の瞳の奥で、小さな光が踊った。
「罰を望むなら、自分が代わりに受けてもいい――そう、言ったわね?」
「はい」
ハーモニアは小さな笑い声を立て、扇を閉じて卓上に置き、かわりに書簡を手に取った。
「いいわ……あの男の命を取れと訴えるのは、やめる。代わりに、家督を息子に継がせて蟄居させる程度の報告に、書き直す」
ヴェラは深く頭を垂れた。
「感謝いたします」
ハーモニアの声が、低く響いた。
「感謝するのは早いわよ」
金茶色の瞳が、残酷に光る。
それは、獲物を捕らえ、食らいつく獣の光だった。
「ミハイル・ルースの罪が軽くなれば、あなたも罰せられることはない。けれどそうなったら、陛下はあなたを手放さないわ。彼にとって、あなたはますます楽しい玩具になり、その日々は続く。囚われの身のままでね」
「紅の妃……」
ヴェラは、ついにその場に崩れ落ちた。
胸の奥に、悲鳴のような静寂が広がる。
「なぜ……なぜ、そこまで……」
「決まってるじゃない。たとえそこに愛はなくとも、あなたが寵愛を受ければ、それだけ陛下の時間があなたに奪われる――それが、我慢できなかったのよ」
ハーモニアの笑いは、艶やかだが暗い闇をのぞかせている。
その闇は、深く淀んで、美しくも悲しい。
「でも、もう、かまわないわ。その時間がそのまま、あなたの苦悩の時になるのなら」
――この人は、私の訴えに心を動かされたわけじゃない!ただ……計画を少し、変えただけ!彼女にとって、“より面白い”方に!!――
紅い帳が燃えるように揺れ、香の煙が竜巻のように立ち上がり、ハーモニアの笑い声が響く。
ヴェラの視界が、滲んでいく。
――ダメ……これでは、ダメ……!!――
――どうしたらいいの……!?――
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