雪の残響 ~エラリア帝国の終焉~

Dragonfly

文字の大きさ
20 / 30
回帰4

沈黙の祝宴

しおりを挟む
暖炉の赤い炎が揺れる広間に、香と花が贅沢に飾られ、天井の高みでは黄金の燭台が鈍く輝いていた。
テーブルの上には、肉の焼ける匂い、熟した果実の甘い芳香、芳しいワインの香りが混ざり合い、まるで帝都そのものの豊かさを凝縮したようだった。

真っ白な光は消え……テーブルの周りに、皇帝とその妃、妃たちの親族、そして子供たちが並んでいるのが見える。

頭の芯が割れるように痛む中で、ヴェラの目は蒼の妃の席にいるのがまだルドミラであることを認めた。

――これは、蒼の地方での暴動の少しまえ。翠の妃イレーネが、懐妊したことを祝う宴……?――

紅の一族の長である、ハーモニアの兄アレクセイの姿が見える。

蒼の一族の有力者であるアンドレイは、ルドミラの養父。そして、翠からはイレーネの祖母である女族長のタチアナ、黄の一族からは長老のグレゴリーが来ており、彼はカタリナの祖父でもあると聞いた。

白の一族のミハイルの姿はなく、代わりに一族内の他家の有力者であるアントンが参加していた。こういう形式的な場には極力現れず表に出ることを控えているのが、いかにもミハイルらしい。

それはまるで、この帝国の縮図だった。

そして、中央には皇帝アルセニイがいる。普段はハーモニアが控えているその隣席に今日座っているのは、翠の妃イレーネだ。


豪奢な銀器や金の装飾、壁を覆う織物には黄金の鷹の文様、並べられた果物の山——そのすべてに、既視感がある。

豪勢なこの宴のすべてを支えているのは、黄の妃カタリナとその一族だ。
古くから鉱脈を握り、莫大な財力で帝国の根幹を形作ってきた家。
彼らが動けば、城の石すらも黄金の色を帯びると言われる。

翠の妃イレーネは、控えめな微笑みを浮かべながらも、どこか誇らしげに胸を張って座っていた。
つややかな黒髪は複雑に結い上げられ、瞳の色と同じ翠の繊細な髪飾りに彩られている。
浅黒い頬には幸福の赤みが差し、まるでその身に宿る命が光を放っているかのようだった。

幸福に包まれた笑みの奥には、他の妃たちに対する微妙な優越感が漂い、誇り高き家柄の自信が滲んでいることがヴェラにはわかる。自分の置かれた立場への痛みが、強く胸に押し寄せた。

皇帝アルセニイはヴェラをひときわ寵愛してはいるが、だからといって他の妃たちのもとを訪れぬわけではない。
紅、黄、蒼——それぞれに子をもうけている。
病死した先代の白の妃の子を含めれば、すでに後宮には九人の子が生まれ、皇帝の血脈は四方八方へと枝分かれしていた。
均衡は常に揺らぎ、その綱の上で妃たちは笑みを保ち続ける。

そして、翠の妃は、今回が初めての懐妊だった。
豊かな森林と穀倉地帯を領土に持つ翠の一族にとって、それは一族の誇りと権勢をさらに強める、何よりの吉報だった。

「めでたいな、翠の妃」

皇帝の低く柔らかい声が広間に響く。

イレーネは微笑み、わずかに胸を張って腹に手を当てた。

「ありがとうございます。皆様に見守られ、無事ここまで来られて……この命の重みを、あらためて感じております」

その顔は、まぶしいほどに晴れやかだった。
その幸福の輝きが、ヴェラの胸の奥を静かに刺す。
祝福の場にふさわしいとわかっていながら、胸の奥がざらつくような痛みに満たされていく。

イレーネは、ヴェラより少し年下。
そのせいか、あるいはもっと別の理由でか、彼女は素直に皇帝を慕い、紅の妃ハーモニアの猛々しい凛々しさに素直な羨望のまなざしを向けている。
その分、ヴェラに対しては、いつも氷のように冷ややかだった。
視線は刺すほど冷たいのに、どこか子供じみていて愛らしく思える時もある。それが、かえってヴェラの胸を苦くした。

隣に座る黄の妃カタリナが、細い扇を唇にあて、ヴェラの耳元でささやく。

「白の妃よ、あなたもそろそろではなくて? あれだけ皇帝の寵愛を受けながら、まだお子がないのも、ねぇ」

その声はまるで香の煙のように淡く、それでいて毒を孕んでいる。
”前回”のヴェラはその柔らかい言葉に威圧され、沈黙するしかなかった。
だが、今の彼女はわずかに息を整え、微笑みを保ったまま言葉を返す。

「ええ……ですが、黄の妃のお子様も、お嬢様おひとりではなくて?」

少しだけ挑むように返すと、カタリナの金色の瞳が面白そうに細められた。
最も古くからの妃である彼女には、十歳になる娘がひとりいるだけ。
だがその瞳の奥には、すべてを支配する者の余裕がある。

「あら、言うわね。でもいいのよ、私はこれで充分」

扇を閉じ、視線をゆるやかに巡らせる。
煌めく装飾、流れる音楽、果実の山——その全てが、彼女の財の証。
この宴そのものが、彼女の影で編まれている。

「いたずらに帝国の均衡を崩すものではないわ。私も、私の一族も。望むのは、頂上ではないのだから」

そう言って、カタリナは意味深に皇帝へ視線を送った。

「頂上でなければ、何を望まれているのですか?」

思わず、ヴェラは問うた。カタリナは、あいまいに微笑む。

「滅びないこと……かしらね」
「えーー?」
「私の両親はね――土地が干ばつに見舞われた年に、飢えと渇きと病で亡くなったのよ、白の妃。私は、家族を愛していたけれど、その時に知ったの。愛だけがあっても、力がなければ守れない」

カタリナの瞳が、少しだけ遠くを見る。彼女のあいまいな態度や行動の裏の強さを垣間見たような気がして、ヴェラは軽いめまいを覚える。

アルセニイはイレーネを隣に座らせ、彼女を賞賛する言葉をかけ続けながらも、その視線でヴェラの肩から指先までを撫でている。
その熱に、ヴェラの胸は静かに震えた。

前回のヴェラは、この圧倒的な視線の前でただ俯き、心の中で怯えるしかなかった。だが今は違う。胸に渦巻く恐れと痛みを、わずかでも制御しようと試みる自分自身がいる。

「懐妊できれば……しばらくは、収まるわよ。うまくいけば、その間にあなたに飽きてくれるかもしれない」

耳の奥に届いたカタリナの囁きに、ヴェラは目を見開いた。
そんな考え、今までしたことがなかった。
皇帝に寵愛されることが“羨望”を生むことも“災い”になることも、よくわかっていなかったあの頃はもちろんのこと、今回も。

イレーネは、皇帝の視線を横目にとらえ、ほのかに肩をそびやかしている。
懐妊してから少し変わったその微笑みは、穏やかさの奥に優越の色を滲ませていた。

「これからは、私のことも、もっと尊重していただかなくてはなりませんわね、陛下」

わずかに棘のあるその言葉に、皇帝は気づかぬ様子で微笑を返し、杯を掲げた。
彼が新しい命を彼なりに喜んでいることを、ヴェラは感じる。そのことが、いっそう胸を締めつけた。

「陛下は、”神の代理人”。神の声が語らぬと言われている昨今ですが、神は陛下を通じて語っておられるではないですか」

イレーネの朗らかな声が、広間の空気を微妙なものにする。危ういほどに無邪気なその発言に、皇帝の顔が苦笑めいた歪みを形づくった。

「語っているのは、人である余だ、翠の妃よ」

その声は柔らかいが、温度は冷たい。イレーネは一瞬怯み、それでも強く続けた。

「けれどーー私は、そこに神の意志を見ます」

皇帝は何も答えなかった。ただ、曖昧な微笑みだけを浮かべてイレーネの肩を撫でている。
カタリナが、さらにヴェラに身を寄せる。

「逆に……」

その声は、一際低く落ちた。

「このままだと、翠の妃が出産するまで、あなた――忙しくなるわね」
「忙しく……なる?」
「そう。陛下があなたを訪れる回数が、きっと増えるわ」

その言葉の意味を理解した瞬間、ヴェラの背筋に冷たいものが走る。
――”前回”もそうだった。
皇帝の寵愛を、その訪れを受け過ぎて、他の妃たちの敵意を煽った。
彼は、いつだって均衡を壊す。まるでそれが、楽しい遊びであるかのように。

思わず小さなため息がこぼれた。
カタリナはその音を聞き逃さず、口元に愉しげな笑みを浮かべる。

「あなたって、本当に真面目で初心なのね、白の妃。うらやましいような気もするけれど……私には、無理だわ」

その目が再び広間を見回す。
この場のすべてを真に支配しているのが、皇帝でも武力の権威でもなく――自分とその一族の力であると、確信している眼差しだった。

「陛下の来訪を、”上手な嘘”でかわすすべなんて、いくらでも考えられるじゃない」
「……上手な、嘘?」

ヴェラは呆然とつぶやいた。
唇の内側に血の味を感じるほど、強く噛んでいたことに気づく。

――嘘。
それは彼女が、最も避けてきたものだった。

だがそれは、金の妃カタリナにとっては、うまく生き抜くための手段のひとつにすぎないのだ。

妃達それぞれの微笑――それはこの宮廷における均衡を象徴している。その均衡の上で、ヴェラがどれほどの存在でありうるのか、どれほどの影響力を持ちうるのか。

愛は力になり得るのか、それとも、均衡を崩す刃にしかならないのか――前回のヴェラは、それを見誤り、運命に身を委ねてしまった。

――私が選ぶべきは、流される道ではなく、真に守るべきものを思う道――

世界が、再び真っ白な光に包まれていく。

  

 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

その光の中、ヴェラの意識は、静まり返った回廊の空を漂う。

宴のざわめきが遠のいた後――翠の妃イレーネが、翠の女族長タチアナと並んで、回廊を歩いているのが見える。
二人の足音が、冷たい大理石に小さく反響する。
空は曇り、月光は雲に閉ざされ、風だけが祝宴の残り香をかき消していた。

イレーネの掌は、その腹部へと添えられていた。
その奥にあるのは、まだ小さな命の鼓動。

「神は、沈黙をもって陛下を承認されている……」

と、その唇が、小さく動いた。

「本当に、そう思われますか?おばあ様」

不安をたたえた翠の瞳に見上げられ、同じ色の瞳を持つ老いた貴婦人は不思議そうに小首をかしげた。

「当然ではありませんか。何を言っているの?イレーネ」
「本当に、そうなのでしょうか?」

イレーネの声は、今にも消え入りそうに細い。

「もしこの子が、“神に選ばれぬ”存在だとしたら?もし、神の沈黙が“否”を意味しているのだとしたら?」

小さな声が、回廊の冷たい柱に吸い込まれる。
タチアナは、眉をひそめるだけで、答えない。答えるまでもないーーと、言いたげな顔だった。

「私ーー怖いのです、おばあ様」

イレーネのつぶやきをかき消すように、外の風が窓を叩き、遠くの鐘がひとつ鳴った。

少女の翠の瞳から、涙がこぼれる。
掌に落ちるそれは、母になろうとしている娘の涙だった。

「私には、何もわからないから」
「信じるしか、ないのです」

老貴婦人の言葉は、穏やかだが冷たかった。

「私たちにできることは、それしかないではありませんか」
「信じるしか、ない。信じるしか……」

イレーネの声は小さく、繰り返すことで自分自身に必死に、その言葉をしみ込ませようとしているようだった。

「信じる……」

イレーネは、立ち止まる。涙をたたえた翠の瞳が、宙をあおいだ。その色が、濃淡の間を様々に揺れ動く。

その目に”ヴェラ”の幻は映ってはいないが、瞳に宿った恐れと孤独が、それをのぞき込むヴェラには痛いほど伝わってくる。

そのイレーネに、祖母の冷厳とした声が落ちた。

「あなたが本当にその子を守りたいのなら、そうするしかないのです」 
「はい……」 

イレーネは、小さな両手で涙をぬぐう。 

その目が、新たな何かを宿して固く光った。 

「神の沈黙こそ、承認……」 

つぶやく声は、これまでになかった響きをはらんでいる。 

  

思わず声を上げかけたヴェラの脳裏に、”神の声”が、響いた。 

世界はまたしても白くーー雪よりも氷よりも白く――塗りつぶされていく。 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します

白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。 あなたは【真実の愛】を信じますか? そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。 だって・・・そうでしょ? ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!? それだけではない。 何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!! 私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。 それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。 しかも! ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!! マジかーーーっ!!! 前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!! 思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。 世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。

最強令嬢とは、1%のひらめきと99%の努力である

megane-san
ファンタジー
私クロエは、生まれてすぐに傷を負った母に抱かれてブラウン辺境伯城に転移しましたが、母はそのまま亡くなり、辺境伯夫妻の養子として育てていただきました。3歳になる頃には闇と光魔法を発現し、さらに暗黒魔法と膨大な魔力まで持っている事が分かりました。そしてなんと私、前世の記憶まで思い出し、前世の知識で辺境伯領はかなり大儲けしてしまいました。私の力は陰謀を企てる者達に狙われましたが、必〇仕事人バリの方々のおかげで悪者は一層され、無事に修行を共にした兄弟子と婚姻することが出来ました。……が、なんと私、魔王に任命されてしまい……。そんな波乱万丈に日々を送る私のお話です。

令嬢失格な私なので

あんど もあ
ファンタジー
貴族の令息令嬢が学ぶ王都学園。 そこのカースト最下位と思われている寮生の中でも、最も令嬢らしからぬディアナ。 しかしその正体は……。

【完結】子爵令嬢の秘密

りまり
恋愛
私は記憶があるまま転生しました。 転生先は子爵令嬢です。 魔力もそこそこありますので記憶をもとに頑張りたいです。

はじめまして、私の知らない婚約者様

有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。 見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。 けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。 ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。 けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。 この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。 悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに? ※他サイトにも掲載しています。

さようならの定型文~身勝手なあなたへ

宵森みなと
恋愛
「好きな女がいる。君とは“白い結婚”を——」 ――それは、夢にまで見た結婚式の初夜。 額に誓いのキスを受けた“その夜”、彼はそう言った。 涙すら出なかった。 なぜなら私は、その直前に“前世の記憶”を思い出したから。 ……よりによって、元・男の人生を。 夫には白い結婚宣言、恋も砕け、初夜で絶望と救済で、目覚めたのは皮肉にも、“現実”と“前世”の自分だった。 「さようなら」 だって、もう誰かに振り回されるなんて嫌。 慰謝料もらって悠々自適なシングルライフ。 別居、自立して、左団扇の人生送ってみせますわ。 だけど元・夫も、従兄も、世間も――私を放ってはくれないみたい? 「……何それ、私の人生、まだ波乱あるの?」 はい、あります。盛りだくさんで。 元・男、今・女。 “白い結婚からの離縁”から始まる、人生劇場ここに開幕。 -----『白い結婚の行方』シリーズ ----- 『白い結婚の行方』の物語が始まる、前のお話です。

腹黒薬師は復讐するために生きている

怜來
ファンタジー
シャルバリー王国に一人の少女がいた。 カナリヤ・ハルデリス カナリヤは小さい頃から頭が冴えていた。好奇心旺盛でよく森に行き変な植物などを混ぜたりするのが好きだった。 そんなある日シャルバリー王国に謎の病が発生した。誰一人その病を治すことができなかった中カナリヤがなんと病を治した。 国王に気に入れられたカナリヤであったが異世界からやってきた女の子マリヤは魔法が使えどんな病気でも一瞬で治してしまった。 それからカナリヤはある事により国外追放されることに… しかしカナリヤは計算済み。カナリヤがしようとしていることは何なのか… 壮絶な過去から始まったカナリヤの復讐劇 平和な国にも裏があることを皆知らない ☆誤字脱字多いです ☆内容はガバガバです ☆日本語がおかしくなっているところがあるかもしれません

そのご寵愛、理由が分かりません

秋月真鳥
恋愛
貧乏子爵家の長女、レイシーは刺繍で家計を支える庶民派令嬢。 幼いころから前世の夢を見ていて、その技術を活かして地道に慎ましく生きていくつもりだったのに—— 「君との婚約はなかったことに」 卒業パーティーで、婚約者が突然の裏切り! え? 政略結婚しなくていいの? ラッキー! 領地に帰ってスローライフしよう! そう思っていたのに、皇帝陛下が現れて—— 「婚約破棄されたのなら、わたしが求婚してもいいよね?」 ……は??? お金持ちどころか、国ごと背負ってる人が、なんでわたくしに!? 刺繍を褒められ、皇宮に連れて行かれ、気づけば妃教育まで始まり—— 気高く冷静な陛下が、なぜかわたくしにだけ甘い。 でもその瞳、どこか昔、夢で見た“あの少年”に似ていて……? 夢と現実が交差する、とんでもスピード婚約ラブストーリー! 理由は分からないけど——わたくし、寵愛されてます。 ※毎朝6時、夕方18時更新! ※他のサイトにも掲載しています。

処理中です...