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学園編~1年~
24話 覆す
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ふと時計を見る。
授業が始まる時間に針が刺している。
チャイムがキーンコーンカーンコーンとなる。
「はい、じゃあ授業始めるぞー。気をつけー。礼ー。お願いしまーす。」
騒がしい教室が一斉に静かになり、先生が例をする。
「「「「「お願いしまーす。」」」」」
「さてと、今日の授業は───」
憂鬱な時間がまた始まる。
★★★★★★
「というわけで魔法を発動するために一番大事なのは、詠唱だ。詠唱の発音や言い方が大事だ。」
先生が黒板っぽい板に文字を書いていく。
魔法を発動するために一番大事なのは詠唱らしい。
「魔法を詠唱すると『術式』というものが瞬時に組み立てられる。この術式によって魔法が発動する、という訳だ。これを『詠唱術式理論』と言う。覚えておけよ。多分テストに出すからな。」
テストってあるんだ。
周りの人はノートと思われる紙のたくさん重なったものに日本語ではないと思われる文字をカリカリと書いている。
まあ、『神解析』の効果で瞬時に翻訳されるからわかんないけどね。
さて、こうやって周りを余裕で見てるとサボってるみたいなので(サボってるけど)メモでもするか。
★★★★★★
はぁー、かったるいなー。
何故こんなにも分かり切ったことを説明され、ノートに書かないといけないのだ。
『神解析』の力があれば、この世界の理を知っているのに。
「今から初級中の初級、ファイアという魔法を発動する。【ファイア】」
ぼう。
先生は右手の人差し指を立て、人差し指からメラメラと炎が燃える。
あれなら俺でも、というか才能のある3歳児でもできるまさに初級中の初級魔法だな。
「次はもっと発音を悪くする。【フアイア】」
ぼぼぼ。
アン(先生)の人差し指からはさっきよりも随分と弱々しい炎が出現する。
「では、もっと次は先より早くする。そうすると、早く術式が組み立てられるんだ。【ファイア】」
ぼあ。
他の人はほとんど変わったように見えなかっただろうが俺は見た。
最初より0.1秒くらい早かったんだ。
なぜ見えるかって?
『神解析』の力で時が10分の1になっているのだ。
でもこれは任意でなっているのでさっきアンが魔法を発動する時には全部10分の1にしていた。
「では最後に力強く詠唱します。【ファイア!!】」
ぼう!
全ての何よりも力強くメラメラメラと燃える。
「「「「「うわぁ!」」」」」
みんなが驚きを隠せずに声を上げる。
「どうだ。これが魔法のルールだ。ルールを知ればもっと簡単に魔法を発動できるようになるぞ。覚えておけ。」
「「「「「はーい。」」」」」
「さてと、質問はあるか?」
静まったクラスで一人挙手する。
俺だ。いくつか気になることがあるので質問してみた。
最もアンに聞くより『神解析』に聞く方が正確だけど・・・
ちょっとカマかけてみようと思った。
「無詠唱魔術はどうして発動するんですか?」
さて、どうでる?
「無詠唱魔術は、神々の御加護を受けたものにしか使えない代物です。なので普通の人には使えません。わかりましたか?」
ふむふむ。神々の御加護かー。違うな。
「先生!それは違います。神々の加護なんかなくても無詠唱魔術は使えますよ。というか、そもそも、その、何だっけ・・・?ああ、あの『詠唱術式理論』っていうのも違いますよ。」
「じゃあ、なぜ質問したのですか?」
・・・なぜかと聞かれても。
「まあ、強いて言うなら間違いを正したかったというわけですね。」
「それで?あなたがあっていると言う理論は何なのですか?」
「ああ、それはですね。詠唱っていらないんですよ。」
「「「「「は?」」」」」
みんながぽかんとした顔で俺を見つめる。
「では僕が今から証明するので見ててください。みんな僕の人差し指に注目してください。最初は先と同じファイアを撃ちます。【ファイア】」
ぼう。
アンが発動したファイアと同じような炎が俺の人差し指に現れる。
「まあ、これは普通に発動しますね。では次、無詠唱魔術をします。」
【ファイア】
ぼう。
これも先、発動したのと同じ炎が現れる。
「と言うわけです。でもこれではまだわからないですよね。では次は詠唱の無意味を証明します。次はウォーターと言う魔法を使います。【ファイア】」
俺の人差し指から球体の小さな水玉が生まれる。
「ほら、今聞いてました?ファイアの詠唱でもウォーターが撃てるんですよ。つまり詠唱は意味ないんです。大事なのは魔法の完成したもののイメージと、魔力を込めるかなんです。魔力を込めるのは、ファイアの詠唱でもギガファイアやウルトラファイアが撃てるってことです。無詠唱くらいならみんなにもできると思いますよ?これで無詠唱魔術の証明を終わります。何か質問はありますか?」
と、長々とした説明を受け、今までの常識を覆す説明にクラスのほぼ全員は言葉を失い、チャイムが鳴った。
授業が始まる時間に針が刺している。
チャイムがキーンコーンカーンコーンとなる。
「はい、じゃあ授業始めるぞー。気をつけー。礼ー。お願いしまーす。」
騒がしい教室が一斉に静かになり、先生が例をする。
「「「「「お願いしまーす。」」」」」
「さてと、今日の授業は───」
憂鬱な時間がまた始まる。
★★★★★★
「というわけで魔法を発動するために一番大事なのは、詠唱だ。詠唱の発音や言い方が大事だ。」
先生が黒板っぽい板に文字を書いていく。
魔法を発動するために一番大事なのは詠唱らしい。
「魔法を詠唱すると『術式』というものが瞬時に組み立てられる。この術式によって魔法が発動する、という訳だ。これを『詠唱術式理論』と言う。覚えておけよ。多分テストに出すからな。」
テストってあるんだ。
周りの人はノートと思われる紙のたくさん重なったものに日本語ではないと思われる文字をカリカリと書いている。
まあ、『神解析』の効果で瞬時に翻訳されるからわかんないけどね。
さて、こうやって周りを余裕で見てるとサボってるみたいなので(サボってるけど)メモでもするか。
★★★★★★
はぁー、かったるいなー。
何故こんなにも分かり切ったことを説明され、ノートに書かないといけないのだ。
『神解析』の力があれば、この世界の理を知っているのに。
「今から初級中の初級、ファイアという魔法を発動する。【ファイア】」
ぼう。
先生は右手の人差し指を立て、人差し指からメラメラと炎が燃える。
あれなら俺でも、というか才能のある3歳児でもできるまさに初級中の初級魔法だな。
「次はもっと発音を悪くする。【フアイア】」
ぼぼぼ。
アン(先生)の人差し指からはさっきよりも随分と弱々しい炎が出現する。
「では、もっと次は先より早くする。そうすると、早く術式が組み立てられるんだ。【ファイア】」
ぼあ。
他の人はほとんど変わったように見えなかっただろうが俺は見た。
最初より0.1秒くらい早かったんだ。
なぜ見えるかって?
『神解析』の力で時が10分の1になっているのだ。
でもこれは任意でなっているのでさっきアンが魔法を発動する時には全部10分の1にしていた。
「では最後に力強く詠唱します。【ファイア!!】」
ぼう!
全ての何よりも力強くメラメラメラと燃える。
「「「「「うわぁ!」」」」」
みんなが驚きを隠せずに声を上げる。
「どうだ。これが魔法のルールだ。ルールを知ればもっと簡単に魔法を発動できるようになるぞ。覚えておけ。」
「「「「「はーい。」」」」」
「さてと、質問はあるか?」
静まったクラスで一人挙手する。
俺だ。いくつか気になることがあるので質問してみた。
最もアンに聞くより『神解析』に聞く方が正確だけど・・・
ちょっとカマかけてみようと思った。
「無詠唱魔術はどうして発動するんですか?」
さて、どうでる?
「無詠唱魔術は、神々の御加護を受けたものにしか使えない代物です。なので普通の人には使えません。わかりましたか?」
ふむふむ。神々の御加護かー。違うな。
「先生!それは違います。神々の加護なんかなくても無詠唱魔術は使えますよ。というか、そもそも、その、何だっけ・・・?ああ、あの『詠唱術式理論』っていうのも違いますよ。」
「じゃあ、なぜ質問したのですか?」
・・・なぜかと聞かれても。
「まあ、強いて言うなら間違いを正したかったというわけですね。」
「それで?あなたがあっていると言う理論は何なのですか?」
「ああ、それはですね。詠唱っていらないんですよ。」
「「「「「は?」」」」」
みんながぽかんとした顔で俺を見つめる。
「では僕が今から証明するので見ててください。みんな僕の人差し指に注目してください。最初は先と同じファイアを撃ちます。【ファイア】」
ぼう。
アンが発動したファイアと同じような炎が俺の人差し指に現れる。
「まあ、これは普通に発動しますね。では次、無詠唱魔術をします。」
【ファイア】
ぼう。
これも先、発動したのと同じ炎が現れる。
「と言うわけです。でもこれではまだわからないですよね。では次は詠唱の無意味を証明します。次はウォーターと言う魔法を使います。【ファイア】」
俺の人差し指から球体の小さな水玉が生まれる。
「ほら、今聞いてました?ファイアの詠唱でもウォーターが撃てるんですよ。つまり詠唱は意味ないんです。大事なのは魔法の完成したもののイメージと、魔力を込めるかなんです。魔力を込めるのは、ファイアの詠唱でもギガファイアやウルトラファイアが撃てるってことです。無詠唱くらいならみんなにもできると思いますよ?これで無詠唱魔術の証明を終わります。何か質問はありますか?」
と、長々とした説明を受け、今までの常識を覆す説明にクラスのほぼ全員は言葉を失い、チャイムが鳴った。
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