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第33話
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宴の翌日ゼンは、新たな天翼族の里を旅立つためにビュティニアにの住居、もとい砂の城に訪れたのだが、そこには里の全ての天翼族がゼンを待っていたのである。
「これは・・・。」
「貴方にお礼を言いたいと集まられたのですわ」
ビュティニアがそう言うと、モーセが波を斬るがごとく、向かい合うゼンとビュティニアの場所から天翼族たちが道を開ける。
前日と打って変わり天翼族たちは正装のスーツやドレスを身にまとい、各々がゼンに感謝の言葉を投げかける。
ゼンは、その光景がむず痒く感じ直視出来ずに俯く。
「ゼンってばこういうところはハッキリしないわよね」
普段の不満があるのか、ゼンの横にいるセンサザールがジト目を向けてゼンに皮肉った言葉を浴びせる。
「普段はカッコいいのに照れているところは可愛いです」
顔を赤らめながら放った、リーネのその一言に場が凍る。
いや、実際はその言葉を聞いて明らかに敵対する圧をかけた者によって引き起こされたものであろう。
「リーネ、男に可愛いなんて言うものではないわ。その言葉は恥じた相手に追い討ちをかける侮蔑の言葉に等しいものなのよ」
「ボクは人をからかうのもどうかと思うです」
ゼンの見えない角度で火花を散らし睨み合う両者。
お互いの抱いている感情に敵意を表しているのか牽制をし、探り合う両者に圧倒され天翼族の人々はその様子を黙って見ることしか出来ずにいた。
「ここ数日で逞しくなり過ぎだよリーネ・・。」
「恋に目覚めた乙女はこんなにも迫力があるんだ・・。」
リーネの様子を見て唖然とするミランダとマイヤであったがその二人を他所にリーネはゼンの手をとる。
「ほらゼンさん!よかったら皆んなに一言お願いです」
ここぞとばかりにゼンに近づくリーネ。それに対して憤りを隠す様子もなく、圧迫したオーラを放つセンサザールに苦笑する天翼族たちであった。
ーーーーー
「それでは、ミランダ・マイヤ、それにビュティニア少しの間外の世界を見てくるです」
ゼンたちが出発のため、空間跳躍を生成している最中、リーネは最後の挨拶を交わす。
「いつでも帰ってきてよね・・!」
涙ぐみながらそう言ったのはミランダであった。
「リーネ、身体には気をつけるんだよ。それと、もう二度とあんな無茶をしないでね」
リーネの身を案じたのはリーネの姉のような存在のマイヤであった。
「結局貴方には叔母として何もしてあげれなかったですわ・・。」
過去を悔いてそう言ったビュティニアの眉が下がる。
リーネはそんなビュティニアに近づき笑みを向ける。
「永遠の別れじゃないんです。それにどうしても戻りたくなったらゼンさんにまたお願いするです」
小悪魔的な笑みを浮かべそう言ったリーネを見てビュティニアの顔が綻ぶ。
「悪い義娘になってしまったわ・・。」
その声色は呆れではなく、どこか嬉しそうな雰囲気を孕んでいた。
ビュティニアは一息つくと、リーネにとある物を手渡す。
「こ、これは・・。」
「長旅の餞別ですわ。私の兄様の形見ですわ、コレを貴方に差し上げますわ」
ビュティニアがそう言い手渡したのは、漆黒のターナーネックレスであった。中心が360度回転する時計が入っており、一目で匠の技であることが伺える。
「こ、これを貰うのは・・。」
戸惑うリーネをよそにビュティニアはリーネの首のエメラルドの宝石が付いたネックレスを外し、代わりにターナーネックレスをつける。
「代わりにこちらを頂戴しますわ」
ビュティニアはそう言うとリーネが身につけていたネックレスを自分の首元に下げるのであった。
「このターナーネックレスは、身につけた者の想いに反応して様々な効果がありますわ。貴方の旅のサポートをきっとしてくれますわ」
リーネはビュティニアの言葉を聞き、変に断っても仕方がないと感じ、ターナーネックレスを握りしめると、
「ビュティニアありがとうです。ビュティニアとお父様の想いもこのネックレスに入れて、この里をでるです・・。」
と、ビュティニアに向かって言うと、頭を深く下げたのであった。
「それに、ミランダとマイヤ二人も元気でいんですよ?もうあんな危険なことはしないで欲しいです」
リーネのその言葉に二人瞳を潤ませはにかむと、リーネに抱きつく。
「旅立つリーネがそれを言ってどうするのよ!アハハハ、恋ばかり追いかけるんじゃないわよ」
「帰ってきたら外の話いっぱいしてよね・・!」
「わかってるですってば・・もう・・。」
別れの時間が迫り、寂しくなったのだろう。
リーネの瞳から大粒の涙が流れる。
そんな光景を涙ぐましく眺めるビュティニアだったが、ある人物が目に入り血の気が引く。
「リーネ、貴方そういえばお義姉様に挨拶はしたのかしら・・。」
「・・・・あっ!?」
素っ頓狂な声を上げたリーネはビュティニアの視線の方向へゆっくりと振り向く。
そこには哀愁漂う佇まいでリーネを見る母親の姿があったのであった。
ゼンが救い出した魔王軍に囚われていたリーネの母親だったが、リーネと軽い会話をした後はずっとリーネを見守っていたのであった。
「母様・・。」
「いいのよリーネ。私も貴方に何もしてあげれていなかったもの・・。」
「ま、待ってくださいです母様!母様ーー!!」
一筋の涙を流し、その場を立ち去ろうとするリーネの母を大声で呼び止めるリーネ。
閉まりの悪さにビュティニアとミランダ・マイヤはその光景に苦笑するのであった。
「これは・・・。」
「貴方にお礼を言いたいと集まられたのですわ」
ビュティニアがそう言うと、モーセが波を斬るがごとく、向かい合うゼンとビュティニアの場所から天翼族たちが道を開ける。
前日と打って変わり天翼族たちは正装のスーツやドレスを身にまとい、各々がゼンに感謝の言葉を投げかける。
ゼンは、その光景がむず痒く感じ直視出来ずに俯く。
「ゼンってばこういうところはハッキリしないわよね」
普段の不満があるのか、ゼンの横にいるセンサザールがジト目を向けてゼンに皮肉った言葉を浴びせる。
「普段はカッコいいのに照れているところは可愛いです」
顔を赤らめながら放った、リーネのその一言に場が凍る。
いや、実際はその言葉を聞いて明らかに敵対する圧をかけた者によって引き起こされたものであろう。
「リーネ、男に可愛いなんて言うものではないわ。その言葉は恥じた相手に追い討ちをかける侮蔑の言葉に等しいものなのよ」
「ボクは人をからかうのもどうかと思うです」
ゼンの見えない角度で火花を散らし睨み合う両者。
お互いの抱いている感情に敵意を表しているのか牽制をし、探り合う両者に圧倒され天翼族の人々はその様子を黙って見ることしか出来ずにいた。
「ここ数日で逞しくなり過ぎだよリーネ・・。」
「恋に目覚めた乙女はこんなにも迫力があるんだ・・。」
リーネの様子を見て唖然とするミランダとマイヤであったがその二人を他所にリーネはゼンの手をとる。
「ほらゼンさん!よかったら皆んなに一言お願いです」
ここぞとばかりにゼンに近づくリーネ。それに対して憤りを隠す様子もなく、圧迫したオーラを放つセンサザールに苦笑する天翼族たちであった。
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「それでは、ミランダ・マイヤ、それにビュティニア少しの間外の世界を見てくるです」
ゼンたちが出発のため、空間跳躍を生成している最中、リーネは最後の挨拶を交わす。
「いつでも帰ってきてよね・・!」
涙ぐみながらそう言ったのはミランダであった。
「リーネ、身体には気をつけるんだよ。それと、もう二度とあんな無茶をしないでね」
リーネの身を案じたのはリーネの姉のような存在のマイヤであった。
「結局貴方には叔母として何もしてあげれなかったですわ・・。」
過去を悔いてそう言ったビュティニアの眉が下がる。
リーネはそんなビュティニアに近づき笑みを向ける。
「永遠の別れじゃないんです。それにどうしても戻りたくなったらゼンさんにまたお願いするです」
小悪魔的な笑みを浮かべそう言ったリーネを見てビュティニアの顔が綻ぶ。
「悪い義娘になってしまったわ・・。」
その声色は呆れではなく、どこか嬉しそうな雰囲気を孕んでいた。
ビュティニアは一息つくと、リーネにとある物を手渡す。
「こ、これは・・。」
「長旅の餞別ですわ。私の兄様の形見ですわ、コレを貴方に差し上げますわ」
ビュティニアがそう言い手渡したのは、漆黒のターナーネックレスであった。中心が360度回転する時計が入っており、一目で匠の技であることが伺える。
「こ、これを貰うのは・・。」
戸惑うリーネをよそにビュティニアはリーネの首のエメラルドの宝石が付いたネックレスを外し、代わりにターナーネックレスをつける。
「代わりにこちらを頂戴しますわ」
ビュティニアはそう言うとリーネが身につけていたネックレスを自分の首元に下げるのであった。
「このターナーネックレスは、身につけた者の想いに反応して様々な効果がありますわ。貴方の旅のサポートをきっとしてくれますわ」
リーネはビュティニアの言葉を聞き、変に断っても仕方がないと感じ、ターナーネックレスを握りしめると、
「ビュティニアありがとうです。ビュティニアとお父様の想いもこのネックレスに入れて、この里をでるです・・。」
と、ビュティニアに向かって言うと、頭を深く下げたのであった。
「それに、ミランダとマイヤ二人も元気でいんですよ?もうあんな危険なことはしないで欲しいです」
リーネのその言葉に二人瞳を潤ませはにかむと、リーネに抱きつく。
「旅立つリーネがそれを言ってどうするのよ!アハハハ、恋ばかり追いかけるんじゃないわよ」
「帰ってきたら外の話いっぱいしてよね・・!」
「わかってるですってば・・もう・・。」
別れの時間が迫り、寂しくなったのだろう。
リーネの瞳から大粒の涙が流れる。
そんな光景を涙ぐましく眺めるビュティニアだったが、ある人物が目に入り血の気が引く。
「リーネ、貴方そういえばお義姉様に挨拶はしたのかしら・・。」
「・・・・あっ!?」
素っ頓狂な声を上げたリーネはビュティニアの視線の方向へゆっくりと振り向く。
そこには哀愁漂う佇まいでリーネを見る母親の姿があったのであった。
ゼンが救い出した魔王軍に囚われていたリーネの母親だったが、リーネと軽い会話をした後はずっとリーネを見守っていたのであった。
「母様・・。」
「いいのよリーネ。私も貴方に何もしてあげれていなかったもの・・。」
「ま、待ってくださいです母様!母様ーー!!」
一筋の涙を流し、その場を立ち去ろうとするリーネの母を大声で呼び止めるリーネ。
閉まりの悪さにビュティニアとミランダ・マイヤはその光景に苦笑するのであった。
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