魔法なきこの世界で……。

怠惰な雪

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幼少期

作戦?

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 決闘申し込まれた俺は家に帰った。
 家に帰ると両親とクリスが心配して色々聞いてきた。事情を話すと両親はどちらも倒れてしまった。

 そんな両親をベッドに乗せた後、俺とクリスは自分の部屋で話していた。

 「一体どうするの?これって夜逃げした方がいいのかな?荷物まとめた方がいいのかな?」とクリスは慌てている。

 「何でお前が夜逃げすんだよ。普通俺だけだろ。この場合。」と冷静に言うと、

 「何でそんな落ち着いてるの?ねぇ今すぐ逃げよ?もう何処か遠くまで行けば絶対大丈夫だって!」と早口で返した。

 実際俺は全然慌てていなかったが、内心どうしようとはずっと考えていた。確かに夜逃げして、また新しい土地でやり直すのが一番いいかもしれない。でも、あの子供より子供の領主だ。駄々をこねて、俺の追跡くらいは全然しそうである。そもそも助けてもらった恩人を殺す人間なのだ。そこが知れてる。何処に逃げても意味はないだろう。第一……。

 「ねぇねぇ、どうすんのさ!私の準備はもう出来たよ。」といつの間に用意したカバンをパンパンに詰めてそう言ってきた。

 「そう言えば言っていなかったな。今日よりその決闘の日まで、俺外出できないんだよね。見張りもついているし。」
 これが俺が脱出に踏み出せない、最大の理由だった。もし俺がこの家から出たらその場で処刑される事になっている。ホントこれが暴漢から救ってやった者に対する仕打ちなのだろうか?

 「だからさ、これら、買ってきてくんない?」とメモを渡した。

 
 そのメモを受け取ったクリスの第一声は「これでどうやって逃げるの?」
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