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epilogue【廻り出した運命線】
第41話
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ファンタズマ所属、六階位から『カルペ・ディエム魔結晶襲撃事件』後述『当該事件』と明記、についての報告レポート。
死者、民間人質三十六名。
カルペディエム工作員二十三名中十七名死亡、他重症。治療後に聴取実施。
注釈、死亡者の内、当該事件首謀者『双賀グレイ』も含まれる。
その他、六階位より今後の学院潜伏について要望有り。
抹消命令の下されていた『ミーア・獅子峰・ラグナージ』は『天使の施し』密売に置ける直接的関与は皆無であったが『カルペ・ディエム』及び『ストレガドッグ』から接触、注視されているため、囮として利用することが最適解であると判断。
よって、今回の事件解決の功績を踏まえ、その意見を了承。
ただし期限は一年とし、それまでに『カルペ・ディエム』を壊滅させられなかった場合は、指令通り対象を抹殺する。
◇ ◇ ◇
「えっ、なんだって?」
休み明けの学院、すっかり傷の癒えた俺は、昼下がりの陽光差す屋上のベンチに腰掛けたままそう問い返す。
隣に腰掛けているのは当然、クラスメイトであり新しいパートナーとなったミーアだった。
「何かマズいのことでもあるのか?魔眼と契約したことが?」
「大ありよ!この馬鹿、まさか本当に何も知らずに契約したの?」
一体何のことか、首を傾げる俺にミーアは「呆れた」とその真っ白で染み一つ無い額に手を置いて溜息を漏らした。
「魔眼の契約に限らず、主従契約というのは力を分ける『主』と受け取る『従者』が存在する。今回の場合は当然私が『主』で貴方が『従者』よ。結んだ場合に幾つかの制約が発生するの」
「まぁ、そうだろうね。こんな力、制限なしに使えたら誰だって使おうと思うし、で?具体的にはどんなものなんだ?」
「命、よ」
「へ?いのち?」
深刻そうに溜息を漏らすミーア。
未だ状況を理解できていない俺はその言葉を反芻する他なかった。
「そうよ、命。契約者の『親』が死ねば勿論『子』も死ぬ」
「えーと、つまり……ミーアが死ねば、俺も死ぬってことか……?」
「そうね。言うなれば、運命共同体ってところかしら」
ようやく事態を理解して頭を抱える。
暗殺対象となるこの少女を殺すまでが、俺に残された余命期間。
『一年』
短すぎるその猶予の間に、俺は『カルペ・ディエム』を壊滅を、そしてミーアの本当の正体を見定めなければならない。
彼女を宿敵たる本物の『ストレガドッグ』とするためにも。
「ま、何とかなるか……」
どうせ終わっていた命。繋ぎ止めてくれたミーアのおかげで今の俺は居る。
そんな、気まぐれ猫の頼みならば、駄犬だろうがなんだろうがやってやろうじゃないか。
一人、立ち上がって空を見上げる。
三年間届かなかったその場所が、ミーアとの運命線との交差により、少しだけ近い場所に感じた。
これは、魔学によって大切なモノを喪った少年少女の物語。
そして彼らはまだ知らなかった。
この先に待ち受ける、残酷なまでの運命とその末路を。
死者、民間人質三十六名。
カルペディエム工作員二十三名中十七名死亡、他重症。治療後に聴取実施。
注釈、死亡者の内、当該事件首謀者『双賀グレイ』も含まれる。
その他、六階位より今後の学院潜伏について要望有り。
抹消命令の下されていた『ミーア・獅子峰・ラグナージ』は『天使の施し』密売に置ける直接的関与は皆無であったが『カルペ・ディエム』及び『ストレガドッグ』から接触、注視されているため、囮として利用することが最適解であると判断。
よって、今回の事件解決の功績を踏まえ、その意見を了承。
ただし期限は一年とし、それまでに『カルペ・ディエム』を壊滅させられなかった場合は、指令通り対象を抹殺する。
◇ ◇ ◇
「えっ、なんだって?」
休み明けの学院、すっかり傷の癒えた俺は、昼下がりの陽光差す屋上のベンチに腰掛けたままそう問い返す。
隣に腰掛けているのは当然、クラスメイトであり新しいパートナーとなったミーアだった。
「何かマズいのことでもあるのか?魔眼と契約したことが?」
「大ありよ!この馬鹿、まさか本当に何も知らずに契約したの?」
一体何のことか、首を傾げる俺にミーアは「呆れた」とその真っ白で染み一つ無い額に手を置いて溜息を漏らした。
「魔眼の契約に限らず、主従契約というのは力を分ける『主』と受け取る『従者』が存在する。今回の場合は当然私が『主』で貴方が『従者』よ。結んだ場合に幾つかの制約が発生するの」
「まぁ、そうだろうね。こんな力、制限なしに使えたら誰だって使おうと思うし、で?具体的にはどんなものなんだ?」
「命、よ」
「へ?いのち?」
深刻そうに溜息を漏らすミーア。
未だ状況を理解できていない俺はその言葉を反芻する他なかった。
「そうよ、命。契約者の『親』が死ねば勿論『子』も死ぬ」
「えーと、つまり……ミーアが死ねば、俺も死ぬってことか……?」
「そうね。言うなれば、運命共同体ってところかしら」
ようやく事態を理解して頭を抱える。
暗殺対象となるこの少女を殺すまでが、俺に残された余命期間。
『一年』
短すぎるその猶予の間に、俺は『カルペ・ディエム』を壊滅を、そしてミーアの本当の正体を見定めなければならない。
彼女を宿敵たる本物の『ストレガドッグ』とするためにも。
「ま、何とかなるか……」
どうせ終わっていた命。繋ぎ止めてくれたミーアのおかげで今の俺は居る。
そんな、気まぐれ猫の頼みならば、駄犬だろうがなんだろうがやってやろうじゃないか。
一人、立ち上がって空を見上げる。
三年間届かなかったその場所が、ミーアとの運命線との交差により、少しだけ近い場所に感じた。
これは、魔学によって大切なモノを喪った少年少女の物語。
そして彼らはまだ知らなかった。
この先に待ち受ける、残酷なまでの運命とその末路を。
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