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揺れる二つの銀尾《ダブルパーソナリティー》
揺れる二つの銀尾《ダブルパーソナリティー》31
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たった一つの警報で街は一変してしまった────
会社に向かおうとしていたサラリーマン、音楽を聴きながら登校しようとしていた学生。遠方から来た観光客などその全ての人々が怯え、恐怖から悲鳴や怒号を上げ、我先にと避難するものや人助けをするもの、ただ静観しているものもいれば、突然の非日常に少し興奮しているものさえいた。
アタシは昨日フォルテとこの街に来たばかりで、そもそもアメリカ自体これで二回目ということで正直ここがどんな街なのかは知らない。だが、そんなアタシでもハッキリとわかるくらい街はパニックに陥っていた。
そのパニックによってできた人混みの中をアタシは自分の小さな体を上手く使って間をすり抜けていきながら、フォルテとは真逆の西の方角、昨日渡ったポトマック川の方面に向かっていた。
行先や目的地は分からない、というのも今は何かに呼ばれているかのようなその感覚だけを頼りにアタシは知らない街を進んでいる。
神器がアタシを呼んでいる────
アタシが今装備しているグングニルや以前戦った時にベルゼが持っていたメギンギョルズ、あと装備していた鉤爪、確かケルベルスクローとか言ってたかしら……?恐らくあれも神器だったのだろう、それらと同じような感覚。
多分アタシのような神の加護を持つ人間にしか分からないその感覚、強力な磁石に吸い寄せられているかのような感覚を頼りに歩くこと数分。ここは確か……さっきスミソニアン博物館に向かうときに通った道路だ。
その証拠にさっき見た旧CIA本部こと国際スパイ博物館が後方に見える。
イギリスでは考えられない複雑なワシントンD.C.の道路、多数の道路が重なり合い、複雑に入り乱れている中で、アタシの立つこの道路はその一番上の位置にあり、その下部には7、8本くらいの長いフリーウェイが敷かれ、すぐ近くに見えるポトマック川の向こう側にまで伸びていた。
人気のすっかり無くなった広い道路の中央に誰かが立っている。
頭には黒い尖がり帽子、魔女帽子とでも言うのかしら……?を被り、ブルーハワイのかき氷のような薄い水色のセミロングの髪をストレートで伸ばし、紫を基調としたフリルスカート付きのドレスを着たアタシよりも小柄な少女が、背丈と同じくらい丈のある白い杖を地面に突き立てながら右手で持ち、左手にはあのロナに見せてもらった動画で見た白いケースを持っていた。
どうやらあの白いケースの中身がアタシを呼んでいるようだった。
「予言よりも早く来たな……」
小学生か?それとも中学生か?アタシも十分幼い見た目だが(認めたくないけど……)それよりもさらに幼い声でそう呟いてから少女はこちらに振り返った。
体形は凹凸の少ない滑らかな曲線を描いており、氷のように白い肌に、まだあどけなさが残る少女の顔。ぱっちり二重の瞳は髪と一緒で薄い水色をしていた。
「予言?どういう意味よ?それにアンタ何者?とても一般人には見えないのだけど?」
アタシはゆっくりと近づきながらその魔女娘に声をかける。
当たり前だけど、右手はいつでもコルト・カスタムを抜ける位置で待機させてある。
「そのままの意味だ、雷神トールに選ばれし小娘よ。私は先に起こる未来を予測できる能力を持っている。お前たちがあの空港で騒ぎを起こすことはあらかじめ知っていたし、お前がこのケースの中身に釣られてここに来ることも知っていた。そうでなければここに人除けの結解をわざわざ張ったりしない。あと名乗るときは自分からとエリザベス3世から教わらなかったのか?」
なるほどね……ワシントンダレス空港でFBIの対応の早かった理由がなんとなく分かったわ。
どういった理屈かは分からないけど、その予測の力とやらでアタシたちが空港を訪れることを前もって知っていたこの魔女娘がFBIに密告でも通報でもしたんだろう────
小学生のような幼い声で左手に持ったケースを見せながらそう言ってきた魔女娘の声は、可愛らしいといったものは微塵もなく、重みと威厳のようなものが詰まっているとアタシは感じた。
見た目が幼いからと侮ってはいけない……この雰囲気やオーラは普通の一般人では絶対に出せない、明らかに戦い慣れした強者のみにしか出せないオーラだ。
だからと言ってアタシはそれに気圧されたりしない。この程度の威圧感、飽きるほど潜り抜けているアタシは、その魔女娘の見た目とのギャップに表情を変えることなく鼻で軽く笑った。
「そこまで知ってて名乗れっていうのも馬鹿みたい……下らないこと言ってないでさっさとそのケースを渡しなさい。それとも痛い目を見てからケースを貰うついでに名前を聞き出されるのがご所望ならそうしてあげても良いけど?」
アタシがそう言っていつでも戦闘できるように意識を集中させると、それを見た魔女娘は肩を竦めた。
「ふん、噂で聞いた通り血気盛んな娘だ」
誰からの情報よそれ……?それにアタシのどこが血気盛んなのかしら……?
そう思ったアタシが少し眉を顰めると、魔女娘がさらに続ける。
「勘違いするな今回私がここに来た理由は戦闘ではなく、お前の勧誘だ」
「────なんですって……?」
勧誘────?
一瞬聞き間違えたのかと勘違いするくらいの提案にアタシは自分の耳を疑った。
「我らヨルムンガンドと共に来い、雷神トールの神の加護を持つ少女セイナよ、私はアルシャ・マーリン、お前と同じ「祝福者」の一人であり、かの有名な大賢者、マーリン様より神の加護を受けしもの」
祝福者というのは恐らく神の加護を受ける者の総称なのだろうか?その言葉は初耳だったが、それよりもアルシャの言うマーリン、アタシはこの人物についてはよく知っている。
なんせこの魔術師が登場する「ブリタニカ列王史」の舞台であるグレートブリテン島とは、アタシの故郷であるイギリスのことを指しているのだから。
マーリン・アンブローズ、かつてユーサー・ペンドラゴンと、その子、アーサー・ペンドラゴンを予言の力で導いたとされる人物で、アタシもまだ小さかった時に父によく話を聞かせてもらったことがある。
恐らくイギリス、いや、世界で一番有名な魔術師の名前だ。
魔女娘のアルシャ自身も自分の名前にマーリンとつけるということは彼女はその先祖か、または何か関わりのある人物なのだろうか?
もし本当に目の前の魔女娘がマーリンの力を授かっているのなら、さっき言っていた予測、すなわち予言の力とやらも本当なのだろう────
「ふん、アンタ達ヨルムンガンドはケンブリッジ大学を襲撃し、アタシの妹を傷つけた。そして今のこの街で起こっているミサイル攻撃やスミソニアン博物館の爆発もやっぱアンタたちの仕業なんでしょ?そんな連中にアタシがついていくと本気で思っているの?」
テロリストに対抗するための特殊部隊に属する人間が、悪の組織に寝返るなんて映画みたいな話し現実であるわけないじゃない、とアタシが思っていると、アルシャはやれやれと頭を振った。
「まあ、これだけならそういうだろうな……だがもし、お前が探している皇帝陛下、父親の居場所を我々が知っているとしたらどうする?」
その言葉を聞いたアタシは、体が一瞬だけピクリッと反応してしまった。
「どうだ?まだこれでも我々と来ることを拒むか?セイナ・A・アシュライズ。お前があの男を裏切ってこちらに来れば、父親とこのケースの中身の両方を手に入れることができるんだぞ?別に悪い話ではないはずだが?」
「……」
アタシはその言葉を聞いて少しだけ顔を伏せた。
ここ一か月過ごしたあの男、フォルテ・S・エルフィーについて思い出した。
初めて出会いって戦闘した日、共闘してテロリストを倒した日、家では人の裸を覗いてきたりと最低な日もあったが、その中でも特に印象的だったのは、あの新宿でのヤクザ狩りの時にしたケンカと、そのあとアタシがベルゼに捕まった時に助けに来てくれたこと。たった一か月。その中でもフォルテはアタシのために行動してくれた。配慮や足りない部分は確かにあったけど、それでも彼は一生懸命だったし、今回のアメリカを訪れたのもアタシのためだ。そこまでしてもらってて、そのウソかホントか分からない餌をチラつかされた程度で食いつくほどアタシは────
「バッカじゃないの?アンタ」
顔を上げてそう言い放つと、意外そうな顔でアルシェ・マーリンはこっちを見てきた。
「確かにアンタの言っている条件は魅力的かもしれない。でもね、アタシはそんなことで仲間は裏切らない。さっきアンタの言ってた噂とやらで聞かなかったのかしら?アタシは例えどんな時でも仲間だけは絶対に裏切らない女だって。なにより家族を傷つけた奴をそう簡単にアタシが許すわけないないでしょう?」
そう言い放つとアルシャはアタシから少し視線を外してから聞こえるか聞こえない声でなにかボソボソと呟いていた。
「予言ではこっちの味方になるはずなのにおかしいな……」
「何か言った?」
アタシかアルシェのおかしな態度に訝しげな表情でそう聞いた。
「いや、そういうことなら仕方ない、予定とは少し異なるが、力ずくでも我らのもとに来てもらうぞ……!」
そう言ってからアルシャは左手に持った白い杖をくるくると回転させてアタシの方に構えた。
アタシは素早く右足のレッグホルスターからコルト・カスタムを抜いてクイックドローしながら銃弾を放った。
会社に向かおうとしていたサラリーマン、音楽を聴きながら登校しようとしていた学生。遠方から来た観光客などその全ての人々が怯え、恐怖から悲鳴や怒号を上げ、我先にと避難するものや人助けをするもの、ただ静観しているものもいれば、突然の非日常に少し興奮しているものさえいた。
アタシは昨日フォルテとこの街に来たばかりで、そもそもアメリカ自体これで二回目ということで正直ここがどんな街なのかは知らない。だが、そんなアタシでもハッキリとわかるくらい街はパニックに陥っていた。
そのパニックによってできた人混みの中をアタシは自分の小さな体を上手く使って間をすり抜けていきながら、フォルテとは真逆の西の方角、昨日渡ったポトマック川の方面に向かっていた。
行先や目的地は分からない、というのも今は何かに呼ばれているかのようなその感覚だけを頼りにアタシは知らない街を進んでいる。
神器がアタシを呼んでいる────
アタシが今装備しているグングニルや以前戦った時にベルゼが持っていたメギンギョルズ、あと装備していた鉤爪、確かケルベルスクローとか言ってたかしら……?恐らくあれも神器だったのだろう、それらと同じような感覚。
多分アタシのような神の加護を持つ人間にしか分からないその感覚、強力な磁石に吸い寄せられているかのような感覚を頼りに歩くこと数分。ここは確か……さっきスミソニアン博物館に向かうときに通った道路だ。
その証拠にさっき見た旧CIA本部こと国際スパイ博物館が後方に見える。
イギリスでは考えられない複雑なワシントンD.C.の道路、多数の道路が重なり合い、複雑に入り乱れている中で、アタシの立つこの道路はその一番上の位置にあり、その下部には7、8本くらいの長いフリーウェイが敷かれ、すぐ近くに見えるポトマック川の向こう側にまで伸びていた。
人気のすっかり無くなった広い道路の中央に誰かが立っている。
頭には黒い尖がり帽子、魔女帽子とでも言うのかしら……?を被り、ブルーハワイのかき氷のような薄い水色のセミロングの髪をストレートで伸ばし、紫を基調としたフリルスカート付きのドレスを着たアタシよりも小柄な少女が、背丈と同じくらい丈のある白い杖を地面に突き立てながら右手で持ち、左手にはあのロナに見せてもらった動画で見た白いケースを持っていた。
どうやらあの白いケースの中身がアタシを呼んでいるようだった。
「予言よりも早く来たな……」
小学生か?それとも中学生か?アタシも十分幼い見た目だが(認めたくないけど……)それよりもさらに幼い声でそう呟いてから少女はこちらに振り返った。
体形は凹凸の少ない滑らかな曲線を描いており、氷のように白い肌に、まだあどけなさが残る少女の顔。ぱっちり二重の瞳は髪と一緒で薄い水色をしていた。
「予言?どういう意味よ?それにアンタ何者?とても一般人には見えないのだけど?」
アタシはゆっくりと近づきながらその魔女娘に声をかける。
当たり前だけど、右手はいつでもコルト・カスタムを抜ける位置で待機させてある。
「そのままの意味だ、雷神トールに選ばれし小娘よ。私は先に起こる未来を予測できる能力を持っている。お前たちがあの空港で騒ぎを起こすことはあらかじめ知っていたし、お前がこのケースの中身に釣られてここに来ることも知っていた。そうでなければここに人除けの結解をわざわざ張ったりしない。あと名乗るときは自分からとエリザベス3世から教わらなかったのか?」
なるほどね……ワシントンダレス空港でFBIの対応の早かった理由がなんとなく分かったわ。
どういった理屈かは分からないけど、その予測の力とやらでアタシたちが空港を訪れることを前もって知っていたこの魔女娘がFBIに密告でも通報でもしたんだろう────
小学生のような幼い声で左手に持ったケースを見せながらそう言ってきた魔女娘の声は、可愛らしいといったものは微塵もなく、重みと威厳のようなものが詰まっているとアタシは感じた。
見た目が幼いからと侮ってはいけない……この雰囲気やオーラは普通の一般人では絶対に出せない、明らかに戦い慣れした強者のみにしか出せないオーラだ。
だからと言ってアタシはそれに気圧されたりしない。この程度の威圧感、飽きるほど潜り抜けているアタシは、その魔女娘の見た目とのギャップに表情を変えることなく鼻で軽く笑った。
「そこまで知ってて名乗れっていうのも馬鹿みたい……下らないこと言ってないでさっさとそのケースを渡しなさい。それとも痛い目を見てからケースを貰うついでに名前を聞き出されるのがご所望ならそうしてあげても良いけど?」
アタシがそう言っていつでも戦闘できるように意識を集中させると、それを見た魔女娘は肩を竦めた。
「ふん、噂で聞いた通り血気盛んな娘だ」
誰からの情報よそれ……?それにアタシのどこが血気盛んなのかしら……?
そう思ったアタシが少し眉を顰めると、魔女娘がさらに続ける。
「勘違いするな今回私がここに来た理由は戦闘ではなく、お前の勧誘だ」
「────なんですって……?」
勧誘────?
一瞬聞き間違えたのかと勘違いするくらいの提案にアタシは自分の耳を疑った。
「我らヨルムンガンドと共に来い、雷神トールの神の加護を持つ少女セイナよ、私はアルシャ・マーリン、お前と同じ「祝福者」の一人であり、かの有名な大賢者、マーリン様より神の加護を受けしもの」
祝福者というのは恐らく神の加護を受ける者の総称なのだろうか?その言葉は初耳だったが、それよりもアルシャの言うマーリン、アタシはこの人物についてはよく知っている。
なんせこの魔術師が登場する「ブリタニカ列王史」の舞台であるグレートブリテン島とは、アタシの故郷であるイギリスのことを指しているのだから。
マーリン・アンブローズ、かつてユーサー・ペンドラゴンと、その子、アーサー・ペンドラゴンを予言の力で導いたとされる人物で、アタシもまだ小さかった時に父によく話を聞かせてもらったことがある。
恐らくイギリス、いや、世界で一番有名な魔術師の名前だ。
魔女娘のアルシャ自身も自分の名前にマーリンとつけるということは彼女はその先祖か、または何か関わりのある人物なのだろうか?
もし本当に目の前の魔女娘がマーリンの力を授かっているのなら、さっき言っていた予測、すなわち予言の力とやらも本当なのだろう────
「ふん、アンタ達ヨルムンガンドはケンブリッジ大学を襲撃し、アタシの妹を傷つけた。そして今のこの街で起こっているミサイル攻撃やスミソニアン博物館の爆発もやっぱアンタたちの仕業なんでしょ?そんな連中にアタシがついていくと本気で思っているの?」
テロリストに対抗するための特殊部隊に属する人間が、悪の組織に寝返るなんて映画みたいな話し現実であるわけないじゃない、とアタシが思っていると、アルシャはやれやれと頭を振った。
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「……」
アタシはその言葉を聞いて少しだけ顔を伏せた。
ここ一か月過ごしたあの男、フォルテ・S・エルフィーについて思い出した。
初めて出会いって戦闘した日、共闘してテロリストを倒した日、家では人の裸を覗いてきたりと最低な日もあったが、その中でも特に印象的だったのは、あの新宿でのヤクザ狩りの時にしたケンカと、そのあとアタシがベルゼに捕まった時に助けに来てくれたこと。たった一か月。その中でもフォルテはアタシのために行動してくれた。配慮や足りない部分は確かにあったけど、それでも彼は一生懸命だったし、今回のアメリカを訪れたのもアタシのためだ。そこまでしてもらってて、そのウソかホントか分からない餌をチラつかされた程度で食いつくほどアタシは────
「バッカじゃないの?アンタ」
顔を上げてそう言い放つと、意外そうな顔でアルシェ・マーリンはこっちを見てきた。
「確かにアンタの言っている条件は魅力的かもしれない。でもね、アタシはそんなことで仲間は裏切らない。さっきアンタの言ってた噂とやらで聞かなかったのかしら?アタシは例えどんな時でも仲間だけは絶対に裏切らない女だって。なにより家族を傷つけた奴をそう簡単にアタシが許すわけないないでしょう?」
そう言い放つとアルシャはアタシから少し視線を外してから聞こえるか聞こえない声でなにかボソボソと呟いていた。
「予言ではこっちの味方になるはずなのにおかしいな……」
「何か言った?」
アタシかアルシェのおかしな態度に訝しげな表情でそう聞いた。
「いや、そういうことなら仕方ない、予定とは少し異なるが、力ずくでも我らのもとに来てもらうぞ……!」
そう言ってからアルシャは左手に持った白い杖をくるくると回転させてアタシの方に構えた。
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