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月下の鬼人(ワールドエネミー)上
maintenance(クロッシング・アンビション)2
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ようやくアキラから口を開いてくれた。
「あぁ、約束する」
俺は改めて座り直し、アキラの方に耳を傾ける。
「……実は俺、記憶が無いんだ……」
素振りしたままアキラはそう切り出した。
なんか……想像していたよりも遥かに大した話しだったことに、俺の息が少し詰まった気がした。
「……どれくらい記憶が無いんだ?」
「一年前、ベアードに出会う前からゴッソリな……」
「相当深刻だな、ちなみに一年前は何処にいたんだ?」
「……目覚めた時にはもうこっちにいた。自分がどこの誰で、何者だったのか。どうしてここにいるのか、何もかもが分からなかった。覚えていたのは最低限の常識と自分の名前くらいだった……そんな俺の前に現れたのが大統領だった……」
疲れたのか、素振りしていた大剣をアキラは地面に突き刺し、小休憩に入る。
「奴は身寄りのない俺を養う家賃として、様々な任務を押し付けてきた、それこそ、今この部隊でやっているようなものだ……普通の一般人がいきなりそんなこと言われても、出来るはずがない。だが、何故か俺の身体は、恐怖を感じるどころか、まるでそれが俺の日常であったかのように黙々と任務を遂行していった」
汗を拭うアキラ手は、僅かに震えていた。
「怖かった。恐怖を感じないことが怖かった。俺は過去にどんな生活をしていて、こんな普通ではない技術を身に着けたのか、考えれば考えるだけ怖かった。それでも、俺は自分の過去がどのようなものだったか、どうしても気になっちまった」
「……だから、唯一の手掛かりである大統領に直談判しに行ったということか……アイツは何か教えてくれたのか?」
「……いや『お前に知る権利はない』の一点張りで、代わりにあんな野郎を俺に差し向けてきやがった……ッ!」
シャドーのことを思い出し、歯ぎしりするアキラ。
「人殺しの技術を持った記憶喪失なんざ、どうせ禄でもない人間なんだろう……だからアイツは俺より優れた人間を加入させて、眼の上のたんこぶを取り除きたいんだろうな」
無口で常人離れした身のこなし、例えるなら戦闘人形の上位互換のような姿だった。
シャドーを大統領から仕向けられたことに「余計なことを考えるな」────と、遠回しに告げられていると、アキラは感じ取ったのか。
「アイツの肩を持ちたくはないが……ベアードはさっき、お前のことも部隊の大切な一人と言っていたぞ……」
「どうだか、本当にそう思うならこんなことしないだろ」
どこか、ふて腐れたような感じでアキラは肩を竦めた。
普通の人間なら、アキラは思春期、反抗期真っただ中の難しい年頃だ。
ベアードが本当にどう思っているのかは置いておいて、アキラにも色々と思うところがあるのだろう。
それに……俺のチョーカーと同じで、アキラは過去の記憶をアイツに握られていることになる。
さっき「結局、アンタもアイツの犬ってことかよ……」と言ったのはそういうことか。
「……でもどうして、それだけ怖がっていた自分の過去について知りたくなったんだ?なにか特別な理由でもあるのか?」
俺の問いに、アキラは押し黙ってしまう。
辛抱強く待っていると、背を向けたままのアキラは再び口を開いた。
「……一つだけ、俺の中に過去の記憶が残っているんだ……一人の少女が、泣きながら俺の名前を呼ぶ姿。それがどこで、どうして少女が泣いていたのかは分からない……でも、彼女のおかげで俺は自分の名前を、記憶を失った後でも忘れずにいられたんだ……」
「その少女のためにも、過去の記憶が欲しいんだな……」
アキラは小さく頷いた。
「大方、俺が少女を悲しませるようなことをしたんだろう……だからこそ、謝りたいんだ……俺自身の罪のために……」
『罪』その言葉が背中に重く圧し掛かる。
「だから、こうして鍛錬を積むのさ。もう、誰も悲しませないために……俺自身の居場所を守るために……」
アキラは再び大剣を振るい始めた。
俺はそれ以上、アキラを説得することができなかった。
心の中にできた靄をかき乱すように、虚しい風切り音が鳴り続けた。
結局。ロナと時と同じように感じで、シャドーも部隊に加入してしまった。
最初こそ、喋れない。素顔、性別が分からない。などの問題点は見受けられたが、いざ一緒に生活してみると、それは杞憂に終わった。
意外なことに、普段の生活には特に変化がなかったのだ。
ロナの加入時は、気を遣ってくれる彼女のおかげで、生活の様々な部分が改善されたのに対し、シャドーの場合はその真逆、存在感がほとんどない。
向こうから話しかけてくることは一切ないし、仮に聞きたいことがあっても、ジェスチャーか、最悪筆記で答えてくれる。
他にも、素顔を見るため食卓を囲んでも、毎回どうやっているのか……仮面を外すことなく一瞬で食事を済ませて消えるし、オフの日は何処にいるのかすら分からない。
トイレも風呂も行っているところを見たことがない。
ただし、仕事や訓練の時には必ずいる。任されたことを完璧にこなし、また姿を消す。
まるでそれはシャドーのようだった。
本物の影と同じように、そこに有ることは理解しているが、意識をしない存在。
人が自分の影に文句を言わないように、隊員達もシャドーに文句を言うことはなかった。
新加入がスムーズに進んだことは非常に喜ばしいが、良いことばかりではない。
違う部分で普段の生活に大きな変化があった。
それは……アキラが演習時に姿を見せなくなったのだ。
最近では────
「今日もこなかったにゃあ……」
と、アキラを心配したベルがそう呟くことが日課になっており。
「あんなバカは放っておきなさい……」
と、リズが言うまでワンセットになっている。
ロナが心配して探しに行こうとすることもあったが、同性であるレクスなりの気遣いで「男にも色々考えたい時期があるんだ、そっとしておいてやれ……」と、呼び止めていることもあった。
演習自体は自由参加であり、アキラも任務時は渋々ながら仕事をするので問題自体はない……のだが、それが余計に質が悪かった。
なんとなく上手くいってしまっているのだ。
部隊自体はバラバラなのに、個の力が強力なため、任務は成功してしまう。
そのせいで俺は、今の部隊状況が悪いことを認識していても、それを改善することができずにいた。
このままで本当に良いのか……
そんなモヤモヤする毎日が二週間過ぎた頃────
「あぁ、約束する」
俺は改めて座り直し、アキラの方に耳を傾ける。
「……実は俺、記憶が無いんだ……」
素振りしたままアキラはそう切り出した。
なんか……想像していたよりも遥かに大した話しだったことに、俺の息が少し詰まった気がした。
「……どれくらい記憶が無いんだ?」
「一年前、ベアードに出会う前からゴッソリな……」
「相当深刻だな、ちなみに一年前は何処にいたんだ?」
「……目覚めた時にはもうこっちにいた。自分がどこの誰で、何者だったのか。どうしてここにいるのか、何もかもが分からなかった。覚えていたのは最低限の常識と自分の名前くらいだった……そんな俺の前に現れたのが大統領だった……」
疲れたのか、素振りしていた大剣をアキラは地面に突き刺し、小休憩に入る。
「奴は身寄りのない俺を養う家賃として、様々な任務を押し付けてきた、それこそ、今この部隊でやっているようなものだ……普通の一般人がいきなりそんなこと言われても、出来るはずがない。だが、何故か俺の身体は、恐怖を感じるどころか、まるでそれが俺の日常であったかのように黙々と任務を遂行していった」
汗を拭うアキラ手は、僅かに震えていた。
「怖かった。恐怖を感じないことが怖かった。俺は過去にどんな生活をしていて、こんな普通ではない技術を身に着けたのか、考えれば考えるだけ怖かった。それでも、俺は自分の過去がどのようなものだったか、どうしても気になっちまった」
「……だから、唯一の手掛かりである大統領に直談判しに行ったということか……アイツは何か教えてくれたのか?」
「……いや『お前に知る権利はない』の一点張りで、代わりにあんな野郎を俺に差し向けてきやがった……ッ!」
シャドーのことを思い出し、歯ぎしりするアキラ。
「人殺しの技術を持った記憶喪失なんざ、どうせ禄でもない人間なんだろう……だからアイツは俺より優れた人間を加入させて、眼の上のたんこぶを取り除きたいんだろうな」
無口で常人離れした身のこなし、例えるなら戦闘人形の上位互換のような姿だった。
シャドーを大統領から仕向けられたことに「余計なことを考えるな」────と、遠回しに告げられていると、アキラは感じ取ったのか。
「アイツの肩を持ちたくはないが……ベアードはさっき、お前のことも部隊の大切な一人と言っていたぞ……」
「どうだか、本当にそう思うならこんなことしないだろ」
どこか、ふて腐れたような感じでアキラは肩を竦めた。
普通の人間なら、アキラは思春期、反抗期真っただ中の難しい年頃だ。
ベアードが本当にどう思っているのかは置いておいて、アキラにも色々と思うところがあるのだろう。
それに……俺のチョーカーと同じで、アキラは過去の記憶をアイツに握られていることになる。
さっき「結局、アンタもアイツの犬ってことかよ……」と言ったのはそういうことか。
「……でもどうして、それだけ怖がっていた自分の過去について知りたくなったんだ?なにか特別な理由でもあるのか?」
俺の問いに、アキラは押し黙ってしまう。
辛抱強く待っていると、背を向けたままのアキラは再び口を開いた。
「……一つだけ、俺の中に過去の記憶が残っているんだ……一人の少女が、泣きながら俺の名前を呼ぶ姿。それがどこで、どうして少女が泣いていたのかは分からない……でも、彼女のおかげで俺は自分の名前を、記憶を失った後でも忘れずにいられたんだ……」
「その少女のためにも、過去の記憶が欲しいんだな……」
アキラは小さく頷いた。
「大方、俺が少女を悲しませるようなことをしたんだろう……だからこそ、謝りたいんだ……俺自身の罪のために……」
『罪』その言葉が背中に重く圧し掛かる。
「だから、こうして鍛錬を積むのさ。もう、誰も悲しませないために……俺自身の居場所を守るために……」
アキラは再び大剣を振るい始めた。
俺はそれ以上、アキラを説得することができなかった。
心の中にできた靄をかき乱すように、虚しい風切り音が鳴り続けた。
結局。ロナと時と同じように感じで、シャドーも部隊に加入してしまった。
最初こそ、喋れない。素顔、性別が分からない。などの問題点は見受けられたが、いざ一緒に生活してみると、それは杞憂に終わった。
意外なことに、普段の生活には特に変化がなかったのだ。
ロナの加入時は、気を遣ってくれる彼女のおかげで、生活の様々な部分が改善されたのに対し、シャドーの場合はその真逆、存在感がほとんどない。
向こうから話しかけてくることは一切ないし、仮に聞きたいことがあっても、ジェスチャーか、最悪筆記で答えてくれる。
他にも、素顔を見るため食卓を囲んでも、毎回どうやっているのか……仮面を外すことなく一瞬で食事を済ませて消えるし、オフの日は何処にいるのかすら分からない。
トイレも風呂も行っているところを見たことがない。
ただし、仕事や訓練の時には必ずいる。任されたことを完璧にこなし、また姿を消す。
まるでそれはシャドーのようだった。
本物の影と同じように、そこに有ることは理解しているが、意識をしない存在。
人が自分の影に文句を言わないように、隊員達もシャドーに文句を言うことはなかった。
新加入がスムーズに進んだことは非常に喜ばしいが、良いことばかりではない。
違う部分で普段の生活に大きな変化があった。
それは……アキラが演習時に姿を見せなくなったのだ。
最近では────
「今日もこなかったにゃあ……」
と、アキラを心配したベルがそう呟くことが日課になっており。
「あんなバカは放っておきなさい……」
と、リズが言うまでワンセットになっている。
ロナが心配して探しに行こうとすることもあったが、同性であるレクスなりの気遣いで「男にも色々考えたい時期があるんだ、そっとしておいてやれ……」と、呼び止めていることもあった。
演習自体は自由参加であり、アキラも任務時は渋々ながら仕事をするので問題自体はない……のだが、それが余計に質が悪かった。
なんとなく上手くいってしまっているのだ。
部隊自体はバラバラなのに、個の力が強力なため、任務は成功してしまう。
そのせいで俺は、今の部隊状況が悪いことを認識していても、それを改善することができずにいた。
このままで本当に良いのか……
そんなモヤモヤする毎日が二週間過ぎた頃────
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