SEVEN TRIGGER

匿名BB

文字の大きさ
329 / 361
神々に魅入られし淑女《タイムレス ラヴ》

グッバイフォルテ《Dead is equal》14

しおりを挟む
「ご苦労だった。約束の報酬はそこに置いてある」

イギリスバッキンガム宮殿の客間、依頼主である男は書類仕事をしながらそう応えた。

「おう、金さえもらえればこっちは何でもいいけどよ。少しは得意先に愛想でも見せたらどうだ?」

尻が直角になりそうな豪奢な椅子で足を組んでいた俺は、机に置かれたアタッシュケースの中身を確認しながらぼやく。
仕事自体は国に入りこんだテロリストもどきが事を起こす前に始末する。何度も受けたことのある簡単な仕事だったが、毎度のことながらこの男はテレビで見せるような笑顔を俺の前では一切出したことが無かった。
『面倒くさい』と欠伸混じりに宮殿外で待つししょうの伝手で、こうして何度も現イギリス皇帝から高額な仕事を回してもらえるのはありがたいが、どうにも無愛想なことこの上ない。

「国民には悪い印象を与えないためにも笑顔を作るが、元来これが私の素だ。それともお前は男からの愛想が欲しいのか?」

「んなもん欲しくはねーよ。ただそんなつっけんどんな態度で仕事してるとすぐに老けるぞって思っただけだ」

キュキュッと机に置かれた書類の上を万年筆が優雅に走る中、ペロッと舐めた左手の指先でパラパラと金束を捲る品性の欠片も無い音が混じる。

「相変わらず君はししょうと違って品が無いな。歳を取るということは人生の化粧だぞ。それを当たり前と受け入れられない人間は一生精神が子供のまま終わりを迎える。まさに今の君のようにな」

魔眼の力によって肉体も精神も成長を止めた俺に対してその言葉は少々癪に障るが、流石にそれで激昂するほどこっちもガキではない。
寧ろこちらの痛い部分を突かれて溜息が漏れる。

「……否定はしないが、関心はしねぇな。確かに俺は自らの欲望のために身を捧げて藻掻いているガキに過ぎないが、それならお前は社会に奉仕している奴隷おとなに過ぎないんじゃないか?そうやって仕事に打ち込む姿は正に国民の鏡だが、もう何日寝ていなんだ?エリザベスがさっき怒ってたぞ」

オスカーの目元には青タンのようなクマが出来ていた。
ここに来る前にすれ違った彼の妻であるエリザベスの話しでは、もう数十時間は部屋に閉じこもって書類仕事をしているとのことらしい。

「それでも私はやらなければならないんだ」

数え終わった札束をケースにしまい席を立つ俺の背に、オスカーはそう呟いた。

「確かに君の言う通り王族に生まれた私は人社会の奴隷さ。それでも例えこの身が朽ち果てようとも、成し遂げなければならない使命と目標がある。今回君達に頼んだ仕事もその一つだ。余計な不安要素が国に残ってしまっては、これからの計画に支障を来してしまうからな」

「計画?一体なんの話だ?」

大した興味はなかったが反射的にそう問いかけた俺の左眼の端、書き終えた書類を束にして纏めるオスカーの眼光が鋭くなった気がした。
まるで何か決意や意思を指し示すように……

「別段大した話ではないよ。私に託された私だけが為せる使命の話しだ。なぁにそんなに小難しい話ではないさ。君が復讐したいと望む強い思いと同等の野望が私にもあるといういうことだ」

それ以上俺はそのことに触れたことはなかったが、のちに知ることになる。
その言葉は彼にとって何にも勝ることの無い強い意志であり、同時にそれがオスカーにとっての生きる使命であったことを。





「どうしてお父様がそこにいるのよ……ッ!」

少女の叫びが神殿へと反響する。
涙交じりの思いは再会の感動ではなく、裏切られた思いで綯い交ぜとなった悲痛な叫びだった。

「どうもこうも無い。お前が探していた私こそ、貴様達が追い求めていた『ヨルムンガンド』のコンダクターだったということだ」

オスカー公爵こうしゃくフィリップ王配おうはい。今年の四月初頭より行方を眩ませていたことから、ずっとセイナ達イギリス政府が追いかけていた組織のトップであり、そして、彼女の父親でもある人物。
俺自身も何度かししょうの伝手で仕事を請け負ったことから面識こそあったが、こうして直接会うのは実に数年ぶりだ。
そんなオスカーは、娘の激昂を前にしても一切の調子を崩さない。

「じゃあアタシがこれまでやっていたことは全てお父様が仕組んでいたと言うことなの?」

「そうだ」

「失踪したように見せかけていたのも嘘だったの……」

「そうだ」

淡々と真実を肯定する言葉が、少女の健気な思いに突き刺さっていく。
まるで聞き分けの悪い娘を大人の態度で黙らせるように。
しかし、そんな態度で黙っていられるほどセイナも子供じゃない。
不条理な大人へと叩きつけるように、目の前で起こっている惨状全てに向け、真実を突きつける。

「じゃあ……この光景も、これまで行ってきた全てのテロも……貴方が望んだものなのですか?これは国民が、そして……何よりお母様が望んだものなのですか!?」

石像に刻まれた彫刻のように、全く動じなかった表情がほんの微かに動いた気がした─────

「─────いいや、これは誰のためでもない。この私自身が望んだ光景だ」

峻厳しゅんげんに言い伏せたオスカーのその言葉は、セイナからすれば死刑勧告に匹敵するほど重い一言。

『こっから先、ソイツに付いていくなら覚悟を決めておけ。でないと嬢ちゃんじゃー耐えられないからな』

ベルゼが告げていた覚悟の意味。
それと合わさって返す言葉も、誤りを正すこともできないと知り、ただ呆然とする他ない少女の身体から気力が抜け落ちていく。
ゴールと信じたその場所に待っていたのがこんな結末だなんて、絶望に突っ伏したセイナの心中は計り知れないだろう。
それこそ、俺の前にししょうが立ち塞がった時と同じように……

「お前の目的はなんだ?」

抵抗する意欲の失われた少女を庇うように、俺は見下ろされる炯眼の前へと歩み出る。
その態度が気に食わなかったのか、オスカーの視線は未だかつて無いほど冷ややかな冷淡さを帯びていく。

「口を慎め、そもそもここはお前のような半端者が居ていい場所ではない」

主人の逆鱗に触れたことに、双肩に止まっていた二羽のカラスが威嚇するように声を上げる。

「この場所は本来、神によって認められた者のみに謁見えっけんが許された神殿。名を『ヴァルハラ』という。この世の死者の魂を集めて次の生を与える神聖な場所で日夜莫大な魔力を循環しており、貴様達が探していた『ヨトゥンヘイム』の動力源ともなっている場所だ。それを祝福者ブレッシングパーソンでもない貴様が降り立つこと自体が罪であり、許されざる所業に他ならないのだ」

なるほど。
タダならぬ魔力の圧のようなものが肌へとビリビリ伝わってきてはいたが、確かにその力を使ってこの戦艦を動かしているというのなら納得がいく。

「なら、そんなものの力を借りてまでこの戦艦を動かし、こうして世界の主要都市に喧嘩を吹っ掛ける理由は何だ?そんなことしたってお前に何のメリットもないだろ」

銃口は構えたままだというのに、まるでそれが視えていないかのように小さな嘆息を漏らすオスカー。
心底呆れたような態度に眇められた瞳は、俺のことをムシケラとしか見ていないようだった。

「メリットとか損益とかそういう話じゃないんだ。こうしなければ哀れな人間共をことが出来ないからな」

さっき自分の娘がやったのと同じように、オスカーは自らが生み出した惨状へ向けて片腕を水平に開く。

「お前達にはこの世界がどのように見えている」

セイナは呆然としていて答えること自体出来ない様子。
俺の方は、単純に答えることが出来なかった。
世界の見え方なんて考える程、自分が徳の高い人間だとは思っていないし、そんなスケールの話しをされてもピンとは来なかったからだ。

「そう、そこで未だ現実を受け入れようとしない娘はさておき、結局はお前のように答えることができない愚者ばかりだ」

「随分と俺のことを毛嫌いしているようだが、だったらお前にはどう見えているんだ?稀代のテロリストさんよ」

引き金に掛かる指に力が入りかける。
こうして呑気に話している時間は無い。
動機自体は気になるが、このまま悠長に話していたらあっと言う間に中国の領空に入ってしまうだろう。

「腐りかけている……と、私はこの世界のことを認識している」

そんなこちらの内面を読んでいるのか、オスカーは語らうスピードを変えずに続ける。

「今や世界人口は百億に到達しようとしている。しかしその中に一体どれだけまともな人間が存在している?生まれた瞬間の家柄で人生が決まる者、力を持って生まれてもそれを正しく扱えない者、この世にそういった生きていても仕方がない人間がたくさんいる。だから私はいつも弱者の味方をしてきた。生まれながら皇族である私に任された使命として、自らの時間を割いては時間が許す限り尽くしてきたつもりだ。しかしな……しばらくして気づいてしまったのだ」

熱が冷めるような。
自らの行為を嘲笑う、乾いた響きでオスカーは告げた。

「結局私は弱者を助けているつもりで、屑な人間まで図らずも掬い上げてしまっていたのだ。最初こそ奴らは善人である振りをしておきながら、自分可愛さに平気で他人を裏切るような乞食同然の連中だ。私はこれまでそういった生きるに値しない人間をごまんと飽き足らず見てきた。そして気づいたのだ。全てを救うのでは無く間引けばいいと。平等なんて言葉で片付けようとするから偏るんだと。農家が秀品しゅうひんを優先するように、企業が使えない人間のクビを切るように、地球に寄生する害虫は全て斬り捨てれば良いのだと、私は気づいたのだ。だからまずは天災代わりにこのヨトゥンヘイムを使って混沌を引き起こす。全ての国家へ平等に罰を与え、他者に祈る者には祝福を、歯向かう者へは制裁を与える。もれなく平等にな」

「神の箱舟に逆らう者はみな粛清しようというのか?そんな傲慢が、お前が本当にやりたかった使命だというのか!?」

「違うなフォルテ・S・エルフィー。やりたくなくてもやらなければならないのが使命だ。例え娘にテロリスト同然の扱いを受けようと、誰一人味方が居なかったとしても、これこそが、いやこんなことが、私に課せられた使命なのだ」

自らの意志など皆無の血が通っていない言葉が暗闇へと消えていく。
彩芽のような憎悪の塊のような復讐心も、クリストファーのような卑しい野望も、この男からは感じなかった。

「それが『ヨルムンガンド』の─────お父様の本当の意志だというならば、どうしてアタシなど狙ったりしたのですが?」

ようやく喋れるだけ動揺を抑えたセイナが、喉を引き攣らせてそう訊ねる。
突き立てた双頭槍グングニルに寄り添う形で立ち上がって身体は、いまだ弱弱しく震えている。

「狙ったのではない、これはお前に与えた試練だ。お前が本当に我々に相応しいか確かめるためのな」

慈悲を表すように双肩のカラスを愛でるオスカー。
余程懐いているのか、ガァアガァア五月蠅く鳴いていた二羽は機嫌を良くして頬擦りまでしている。

「ここに辿り着くためには優れた能力と資質、そのどちらもを兼ね備え、ありとあらゆる犠牲を払ってでも止まることのない不退転の意志を貫かなければ、ここに辿り着くことはできないはずだったよ……そう、貴様さえ居なければな!」

殺意の込められたブルーサファイアが、俺に蔑みの視線をぶつけてくる。

「すべては我が娘のために下した試練だったというのに、貴様が介入したことで全てがご破算だよ。フォルテ・S・エルフィー、一体これは何の冗談だ?私が娘に求めたのは冷酷な戦士であって、情や他人に流されるよう出来損ないでは無い」

静かな怒りに込められた殺意は獅子の歯噛みのようで、俺はともかく娘であるセイナに向けられるべき表情ではない。
そのことに無性に腹が立った。

「お前はセイナのことをなんだと思っているんだ!?」

俺の中でマグマのように何かが弾ける。
オスカーとは対称の直情的思いに身を任せて言葉を張り上げた。

「他人の教育方針には首突っ込むつもりはなかったが、お前こそさっきからなんなんだ?セイナは手前てめぇの娘であって道具じゃない!!コイツは確かに優れた力も素質も持っているが、それと同時にどこにでもいるただの少女だ。下らないことで笑い、可愛いものを愛で、辛い時には泣いてしまうような。そんな……どこにでもいる普通の少女なんだよ、セイナは!!」

「フォルテ……」

護る様に前に出たパートナーである俺の背に、今にも泣きだしてしまいそうな視線を向けたセイナ。
そんな顔するんじゃねえよ。
数日前の祭りの日の彼女が見せた満面の笑み。
あれが本当のお前の姿だろ?

「普通を知りも知りもしない人社会から弾かれた男が、当たり前のように『普通』を語るな。それにお前は何も知らないからそんなこと言えるのだ……」

「何も知らない?」

訝る俺へと、達観するような姿勢のままそう告げたオスカー。
これまでの話しだけでも十分驚愕したってのに、まだ何かあるってのか?
それが顔に出ていたのか、オスカーは再び呆れるような嘆息を漏らした。

「いいだろう、冥途の駄賃代わりに教えてやる。私の娘達……セイナに隠していた真実をな」
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する

カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、 23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。 急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。 完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。 そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。 最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。 すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。 どうやら本当にレベルアップしている模様。 「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」 最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。 他サイトにも掲載しています。

レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。

玉ねぎサーモン
ファンタジー
絶望スキル× 害悪スキル=限界突破のユニークスキル…!? 成長できない主人公と存在するだけで周りを傷つける美少女が出会ったら、激レアユニークスキルに! 故郷を魔王に滅ぼされたむっつりスケベな主人公。 この世界ではおよそ1000人に1人がスキルを覚醒する。 持てるスキルは人によって決まっており、1つから最大5つまで。 主人公のロックは世界最高5つのスキルを持てるため将来を期待されたが、覚醒したのはハズレスキルばかり。レベルアップ時のステータス上昇値が半減する「成長抑制」を覚えたかと思えば、その次には経験値が一切入らなくなる「無駄骨」…。 期待を裏切ったため育ての親に殺されかける。 その後最高レア度のユニークスキル「スキルスナッチ」スキルを覚醒。 仲間と出会いさらに強力なユニークスキルを手に入れて世界最強へ…!? 美少女たちと冒険する主人公は、仇をとり、故郷を取り戻すことができるのか。 この作品はカクヨム・小説家になろう・Youtubeにも掲載しています。

【完結】小さな元大賢者の幸せ騎士団大作戦〜ひとりは寂しいからみんなで幸せ目指します〜

るあか
ファンタジー
 僕はフィル・ガーネット5歳。田舎のガーネット領の領主の息子だ。  でも、ただの5歳児ではない。前世は別の世界で“大賢者”という称号を持つ大魔道士。そのまた前世は日本という島国で“独身貴族”の称号を持つ者だった。  どちらも決して不自由な生活ではなかったのだが、特に大賢者はその力が強すぎたために側に寄る者は誰もおらず、寂しく孤独死をした。  そんな僕はメイドのレベッカと近所の森を散歩中に“根無し草の鬼族のおじさん”を拾う。彼との出会いをきっかけに、ガーネット領にはなかった“騎士団”の結成を目指す事に。  家族や領民のみんなで幸せになる事を夢見て、元大賢者の5歳の僕の幸せ騎士団大作戦が幕を開ける。

【完結】うさぎ転生 〜女子高生の私、交通事故で死んだと思ったら、気づけば現代ダンジョンの最弱モンスターに!?最強目指して生き延びる〜

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
 女子高生の篠崎カレンは、交通事故に遭って命を落とした……はずが、目覚めるとそこはモンスターあふれる現代ダンジョン。しかも身体はウサギになっていた!  HPはわずか5、攻撃力もゼロに等しい「最弱モンスター」扱いの白うさぎ。それでもスライムやコボルトにおびえながら、なんとか生き延びる日々。唯一の救いは、ダンジョン特有の“スキル”を磨けば強くなれるということ。  跳躍蹴りでスライムを倒し、小動物の悲鳴でコボルトを怯ませ、少しずつ経験値を積んでいくうちに、カレンは手応えを感じ始める。 「このままじゃ終わらない。私、もっと強くなっていつか……」  最弱からの“首刈りウサギ”進化を目指して、ウサギの身体で奮闘するカレン。彼女はこの危険だらけのダンジョンで、生き延びるだけでなく“人間へ戻る術(すべ)”を探し当てられるのか? それとも新たなモンスターとしての道を歩むのか?最弱うさぎの成り上がりサバイバルが、いま幕を開ける!

女子切腹同好会

しんいち
ホラー
どこにでもいるような平凡な女の子である新瀬有香は、学校説明会で出会った超絶美人生徒会長に憧れて私立の女子高に入学した。そこで彼女を待っていたのは、オゾマシイ運命。彼女も決して正常とは言えない思考に染まってゆき、流されていってしまう…。 はたして、彼女の行き着く先は・・・。 この話は、切腹場面等、流血を含む残酷シーンがあります。御注意ください。 また・・・。登場人物は、だれもかれも皆、イカレテいます。イカレタ者どものイカレタ話です。決して、マネしてはいけません。 マネしてはいけないのですが……。案外、あなたの近くにも、似たような話があるのかも。 世の中には、知らなくて良いコト…知ってはいけないコト…が、存在するのですよ。

『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?

釈 余白(しやく)
児童書・童話
 毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。  その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。  最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。 連載時、HOT 1位ありがとうございました! その他、多数投稿しています。 こちらもよろしくお願いします! https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394

レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)

荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」 俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」 ハーデス 「では……」 俺 「だが断る!」 ハーデス 「むっ、今何と?」 俺 「断ると言ったんだ」 ハーデス 「なぜだ?」 俺 「……俺のレベルだ」 ハーデス 「……は?」 俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」 ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」 俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」 ハーデス 「……正気……なのか?」 俺 「もちろん」 異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。 たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!

みそっかす銀狐(シルバーフォックス)、家族を探す旅に出る

伽羅
ファンタジー
三つ子で生まれた銀狐の獣人シリル。一人だけ体が小さく人型に変化しても赤ん坊のままだった。 それでも親子で仲良く暮らしていた獣人の里が人間に襲撃される。 兄達を助ける為に囮になったシリルは逃げる途中で崖から川に転落して流されてしまう。 何とか一命を取り留めたシリルは家族を探す旅に出るのだった…。

処理中です...