deep trap ―awakening―

あおい

文字の大きさ
57 / 97
Story1 -slavely- 転機

しおりを挟む

 淫靡な熱気のこもる部屋、立ち昇る生ぐさい臭い。
暴力的なまでに、一人の男を支配する異様な空気。
 
 家畜のごとく繋がれ支配された男は「ヨダカ」。
 
 
 はあ♡はあっ♡はあっ♡んうっ♡♡♡
 
 
 ヨダカは、数人の精液が纏わりつく腔内に、べえと舌を出して新たなペニスを迎える。
 
 ぬめぬめと光る唇を、浮き上がる血管に添わせながら、先端から根元、陰毛までやさしく舐める。
  
 その背後で、ヨダカの肛門にずっぷりと埋まった凶器が最奥を突き上げている。
 
 
 あ、あっ♡んっ、はあ♡♡♡あっ、いいっ♡
 
 
 コンドーム越しにびゅるびゅると中出しされて、その熱さに感じ入っている間に、次の男が押し入ってくる。
 
 思わず奉仕していた手とクチが止まり、視界が歪む。

 とめどなく続く奉仕と、セックス。
 
 快感の連鎖に、身体の奥が激しく燃える。
 ああ、もっともっと、………もっと!!!
 
 喉を塞がれて意識が朦朧とするなかで、遠慮なく突き上げてくるペニス。
 
 頭を股間に押さえつけられていても、思わず身体が反り返る。
 
 上下から捩じ込まれたヨダカの身体が、たわむ。
 
 それぞれから放出された熱が、内臓をじゅうっと焦がして……
 
 
 あ、あっ♡♡くぁ、はっ、あ、あうっ……♡♡♡
 
 
 喉から肉塊が引き抜かれ、後ろの支えも失うと、そのまま、ヨダカは音を立てて床に崩れた。
 
 
「あー、もう駄目だろ、これ」
 
「1対10で、3時間ぶっ通しだもんな」

「ホント可哀想なんだけど…、たまんないのよね」
 
 ヨダカを囲む周りの声が遠くに聞こえるが、膝が震え、もう声も出ない、瞼を開けることさえ出来ない。
 
 横倒しになった床がひんやり冷たく気持ちよくて、思わず頬擦りすると、口元が僅かに弛んだ。

 首輪にたわわに結ばれた色とりどりの使用済みコンドームが、肌にべちゃりと張り付くのだけが不快だった。
 
 
 ……………………その時。部屋を覆う暗幕の向こう、いつもの足音が響いてきた。
 
「皆様、そろそろ休憩に致しませんか」
 
 イトウのにこやかな声。
 ふんわり香るほろ苦い珈琲と、甘い匂い。
 
「お疲れでしょう、こちらへどうぞ」
 
 話し声が、次第に遠のいていく。
 
 周りから潮が引くように気配が去り、冷たい舞台に取り残されたヨダカは、胸の奥から空気を絞り出すように、荒い息を吐いた。
 
 冷たい床、体液の鼻につくような腐臭。
 
 LIVEの最後にいつも感じる、闇底に置き去りにされたような孤独と、ヨダカ自身から溢れ出す下水の臭い。 

 ああ、……堕ちる、堕ちていく……………………
 
 イトウの、別人のように、にこやかな振る舞いの声を聞きながら、ヨダカはすうっと意識を手放した。
 
 
 
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい

マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。 最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡) 世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。

後宮の男妃

紅林
BL
碧凌帝国には年老いた名君がいた。 もう間もなくその命尽きると噂される宮殿で皇帝の寵愛を一身に受けていると噂される男妃のお話。

あの部屋でまだ待ってる

名雪
BL
アパートの一室。 どんなに遅くなっても、帰りを待つ習慣だけが残っている。 始まりは、ほんの気まぐれ。 終わる理由もないまま、十年が過ぎた。 与え続けることも、受け取るだけでいることも、いつしか当たり前になっていく。 ――あの部屋で、まだ待ってる。

灰かぶりの少年

うどん
BL
大きなお屋敷に仕える一人の少年。 とても美しい美貌の持ち主だが忌み嫌われ毎日被虐的な扱いをされるのであった・・・。

邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ

BL
鍛えられた肉体、高潔な魂―― それは選ばれし“供物”の条件。 山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。 見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。 誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。 心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

完成した犬は新たな地獄が待つ飼育部屋へと連れ戻される

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

鳥籠の夢

hina
BL
広大な帝国の属国になった小国の第七王子は帝国の若き皇帝に輿入れすることになる。

処理中です...