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オサム
可哀想なのは誰なのか(3)
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修士一年になった時、僕の人生であり得ない想定外の出来事が起こった。
「あの、私オサムさんが好きなんですけど」
「……………は?」
「だから、私と付き合ってください」
新しく研究室に入った四年生の女の子に告白をされたのだ。
まず僕が思ったのは、これは冗談の類なのか罰ゲームのような嫌がらせの類なのか、どっちなのか、ということだった。
僕に告白(かはまだ分からないけど)をしてきた女子は普通に、というか普通よりもとても可愛い子だった。
平均よりも小柄で肩下まで伸びるサラサラの髪と、小動物を思わせる黒目がちな丸い目が印象的で、皆からナミちゃんと親しみを込めて呼ばれていた。
そんな子が僕に声をかけ、あまつさえ告白するなんてこと、普通に考えてあり得ない。何か他の思惑があるに違いない。お金はないけどお金目当てか、はたまた別の目的か。と内心疑うも突然の出来事に僕の頭はパニック状態で、まともな言葉は何一つ出てこなかった。
「……え、ういや、へ。……ええ?」
「お願いします!あ、でも。もしかして付き合ってる人がもういました?」
「……いや、いないけど」
未だ神成さん以外の女子とはまともに話すこともないような僕に、そんな女性がいる訳もない。そんなことは聞くまでもなく見て明らかなことなのに、わざとだろうか。
もちろん彼女の顔を真正面から見てその真意を探るなんてことできるはずもなく、僕は斜め下に視線を落とし、年季の入った研究室の床をひたすら見つめていた。
はっきり言って、怖かった。
告白の裏に何があるのか。彼女が何を考えて、というか企んでいるのかが。
だというのに、どこか興奮して喜ぶ自分もいた。僕を好きだなんて嘘か冗談に違いないのに、口先だけでも好意を伝えられ、そのことにドキドキと胸が高鳴った。
だってそんな直接的な言葉、初めて言われたから。
結局僕はまともな返事もできないまま逃げた。格好悪いことこの上ないけど、碌に異性と交流したことのない童貞男の容量は、完全にオーバーしてパンクした。
告白自体が一種の罰ゲームであるとするなら、もうその目的は果たし、彼女は二度と僕に話しかけてくることはないだろう。
そう思ったけれど次の日もまた次の日も、彼女は性懲りも無く僕に話しかけ、そして直球に好きだと伝えてきた。
これはもしかして、僕が返事をしないと終わらないというルールなのだろうか。
その可能性に気付き、何回目かに告白された時、きっぱり「ごめん」と断った。でも彼女はそれに対して、予想外の言葉を口にしたのだった。
「それって私のことが好きじゃないからですか?それとも他に好きな人がいるからですか?どうして私とは付き合えないんですか?私が納得しえる理由を教えて下さい。じゃないと諦めたくても諦められません」
断ればそれで終わると思ったのに、あろうことか彼女は理由を聞いてきた。しかもワンブレスで。
まさかそんなことを聞かれるとは考えてもいなかったから言葉に詰まった。彼女は可愛らしい外見の割に、意外と押しが強い。自分の気持ちを隠すことなくぶつけてくる性格だというのは、ここ数日で身に染みて分かっていたことだったが、まさかここまでとは。
そして幸か不幸か、どうやら今日は僕を逃してくれる気はないらしい。
「……そういう、訳じゃあ、ないけど」
「じゃあどういう訳なんですか?私はどうすればいいんですか??」
「どうすればって……ていうか、どうして僕なんかと付き合いたいの?」
「好きだからです!それこそ何回も、毎日毎日言ってるじゃないですか!信じてなかったんですか?私が嘘を言ってると思ってたんですか?」
責め立てられるように詰め寄られ、僕はブンブンと首を横に振った。彼女のことを嘘つきだなんて思ったことはない。
一緒の研究室にいればその人となりも見えてくる。彼女はいつも明るく元気で、いつも楽しそうに笑ってて、彼女はいつもたくさんの人に囲まれていて、皆彼女を慕っていた。そんな子が嘘つきな筈がない。
だからこそ信じられないのだ。そんな彼女が、こんな僕のことを好きだなんて。
自分だけではどうしても答えが出せなくて、ついに僕は思い切って神成さんに相談することにした。
「オサムは優しいから強く出れないのかもしれないけど、迷惑なら迷惑だってちゃんと言ったほうが良い。きっぱり、付きまとわないでほしいって。オサムが言い辛いなら、私が言おうか?」
いつも通り淡々と、でもいつもよりも棘のある神成さんの台詞に、些細な引っかかりを感じた。
迷惑?
僕はナミちゃんのことを、迷惑だと感じたことがあっただろうか。
確かに困ってはいたけど、それは彼女の意図が分からなかったからで。彼女の言葉になんて答えていいのか分からなくて困惑はしていたけど、迷惑ではなかった。
ーーむしろ嬉しかった。
こんな僕に毎日懲りずに話しかけてくれて、好意を口にしてくれて。そして、嬉しそうに笑ってくれて。
付きまとわないでほしいなんて、思ってない。むしろ、それを言って本当にそうなってしまったら……
そう思ったら、背筋がすうっと冷えた。
「オサム?」
「……あ、うん。ごめん。でもさ、僕みたいな奴を好きになる人なんて、本当にいると思う?」
言いながら、そんな人いる訳がないだろと内心自嘲した。昔からずっと僕は恋愛対象外。それは事実であり、かつ、呪いの言葉だった。
「いるよ」
思いがけない神成さんのきっぱりとした物言いに、ハッと顔を上げた。
「オサムみたいに素敵な人を好きにならないはずないよ」
視線を合わせた神成さんの顔は、とてもお世辞や冗談を言ってるようには見えない。笑みを消し口をきつく引き結び、何かを訴えかけるように真っすぐと僕を見据えていた。
強くて熱いその視線が眉間の奥に痛い位突き刺さり、そのまま身体の奥底へ行き、全身に熱が廻り。
トクトクと鼓動が高鳴るのを感じた。
「……ありがとう。神成さんがそう言ってくれて、嬉しいよ」
身体の内側から湧き上がる興奮を隠すように、ポツリと呟いた。
そう、他の誰でもない。
神成さんがそう言ってくれたことが嬉しかった。
神成さんにそう言われると、本当にそうなんじゃないかと思えてくる。我ながら単純すぎて呆れてしまうけど、それ位僕にとって神成さんの言葉は信用できるし説得力があった。素敵な人っていうのはさすがに言いすぎだと思うけど、でも僕という人間でも誰かから好意を寄せられてもいいんじゃないかって気になった。少しだけだけど、自分に対する自信のようなものが芽生えた。
全部、全部。神成さんのお陰だ。
次の日、僕はナミちゃんに思ってることを全て伝えた。心の内を明かす勇気が、ようやく湧いた。
どうしてナミちゃんが僕のことを好きなのか分からないということ、それが本気かどうか分からなくて困惑していたこと。でも、もし本当にナミちゃんが僕のことを好きだとしたら、それはとても嬉しいということ。
はっきりとはわからないけど、多分僕もナミちゃんのことが好きだということ。
しどろもどろで自分でも何を言ってるのかよく分からないような僕の話を、ナミちゃんは一つずつ丁寧に相槌をうって最後まで聞いてくれた。そして最後に、「うん、私もオサムさんのこと大好きです」と涙交じりの満面の笑みを浮かべたのだった。
そんなナミちゃんの顔を見て、心がじんわりと、でも確実に温かくなるのを感じ、僕はやっぱり彼女のことが好きなんだと、そこで確信した。
神成さんのお陰で、僕は自分に自信が持て、自分の気持ちを自覚して、ナミちゃんと付き合うことができたんだ。
「あの、私オサムさんが好きなんですけど」
「……………は?」
「だから、私と付き合ってください」
新しく研究室に入った四年生の女の子に告白をされたのだ。
まず僕が思ったのは、これは冗談の類なのか罰ゲームのような嫌がらせの類なのか、どっちなのか、ということだった。
僕に告白(かはまだ分からないけど)をしてきた女子は普通に、というか普通よりもとても可愛い子だった。
平均よりも小柄で肩下まで伸びるサラサラの髪と、小動物を思わせる黒目がちな丸い目が印象的で、皆からナミちゃんと親しみを込めて呼ばれていた。
そんな子が僕に声をかけ、あまつさえ告白するなんてこと、普通に考えてあり得ない。何か他の思惑があるに違いない。お金はないけどお金目当てか、はたまた別の目的か。と内心疑うも突然の出来事に僕の頭はパニック状態で、まともな言葉は何一つ出てこなかった。
「……え、ういや、へ。……ええ?」
「お願いします!あ、でも。もしかして付き合ってる人がもういました?」
「……いや、いないけど」
未だ神成さん以外の女子とはまともに話すこともないような僕に、そんな女性がいる訳もない。そんなことは聞くまでもなく見て明らかなことなのに、わざとだろうか。
もちろん彼女の顔を真正面から見てその真意を探るなんてことできるはずもなく、僕は斜め下に視線を落とし、年季の入った研究室の床をひたすら見つめていた。
はっきり言って、怖かった。
告白の裏に何があるのか。彼女が何を考えて、というか企んでいるのかが。
だというのに、どこか興奮して喜ぶ自分もいた。僕を好きだなんて嘘か冗談に違いないのに、口先だけでも好意を伝えられ、そのことにドキドキと胸が高鳴った。
だってそんな直接的な言葉、初めて言われたから。
結局僕はまともな返事もできないまま逃げた。格好悪いことこの上ないけど、碌に異性と交流したことのない童貞男の容量は、完全にオーバーしてパンクした。
告白自体が一種の罰ゲームであるとするなら、もうその目的は果たし、彼女は二度と僕に話しかけてくることはないだろう。
そう思ったけれど次の日もまた次の日も、彼女は性懲りも無く僕に話しかけ、そして直球に好きだと伝えてきた。
これはもしかして、僕が返事をしないと終わらないというルールなのだろうか。
その可能性に気付き、何回目かに告白された時、きっぱり「ごめん」と断った。でも彼女はそれに対して、予想外の言葉を口にしたのだった。
「それって私のことが好きじゃないからですか?それとも他に好きな人がいるからですか?どうして私とは付き合えないんですか?私が納得しえる理由を教えて下さい。じゃないと諦めたくても諦められません」
断ればそれで終わると思ったのに、あろうことか彼女は理由を聞いてきた。しかもワンブレスで。
まさかそんなことを聞かれるとは考えてもいなかったから言葉に詰まった。彼女は可愛らしい外見の割に、意外と押しが強い。自分の気持ちを隠すことなくぶつけてくる性格だというのは、ここ数日で身に染みて分かっていたことだったが、まさかここまでとは。
そして幸か不幸か、どうやら今日は僕を逃してくれる気はないらしい。
「……そういう、訳じゃあ、ないけど」
「じゃあどういう訳なんですか?私はどうすればいいんですか??」
「どうすればって……ていうか、どうして僕なんかと付き合いたいの?」
「好きだからです!それこそ何回も、毎日毎日言ってるじゃないですか!信じてなかったんですか?私が嘘を言ってると思ってたんですか?」
責め立てられるように詰め寄られ、僕はブンブンと首を横に振った。彼女のことを嘘つきだなんて思ったことはない。
一緒の研究室にいればその人となりも見えてくる。彼女はいつも明るく元気で、いつも楽しそうに笑ってて、彼女はいつもたくさんの人に囲まれていて、皆彼女を慕っていた。そんな子が嘘つきな筈がない。
だからこそ信じられないのだ。そんな彼女が、こんな僕のことを好きだなんて。
自分だけではどうしても答えが出せなくて、ついに僕は思い切って神成さんに相談することにした。
「オサムは優しいから強く出れないのかもしれないけど、迷惑なら迷惑だってちゃんと言ったほうが良い。きっぱり、付きまとわないでほしいって。オサムが言い辛いなら、私が言おうか?」
いつも通り淡々と、でもいつもよりも棘のある神成さんの台詞に、些細な引っかかりを感じた。
迷惑?
僕はナミちゃんのことを、迷惑だと感じたことがあっただろうか。
確かに困ってはいたけど、それは彼女の意図が分からなかったからで。彼女の言葉になんて答えていいのか分からなくて困惑はしていたけど、迷惑ではなかった。
ーーむしろ嬉しかった。
こんな僕に毎日懲りずに話しかけてくれて、好意を口にしてくれて。そして、嬉しそうに笑ってくれて。
付きまとわないでほしいなんて、思ってない。むしろ、それを言って本当にそうなってしまったら……
そう思ったら、背筋がすうっと冷えた。
「オサム?」
「……あ、うん。ごめん。でもさ、僕みたいな奴を好きになる人なんて、本当にいると思う?」
言いながら、そんな人いる訳がないだろと内心自嘲した。昔からずっと僕は恋愛対象外。それは事実であり、かつ、呪いの言葉だった。
「いるよ」
思いがけない神成さんのきっぱりとした物言いに、ハッと顔を上げた。
「オサムみたいに素敵な人を好きにならないはずないよ」
視線を合わせた神成さんの顔は、とてもお世辞や冗談を言ってるようには見えない。笑みを消し口をきつく引き結び、何かを訴えかけるように真っすぐと僕を見据えていた。
強くて熱いその視線が眉間の奥に痛い位突き刺さり、そのまま身体の奥底へ行き、全身に熱が廻り。
トクトクと鼓動が高鳴るのを感じた。
「……ありがとう。神成さんがそう言ってくれて、嬉しいよ」
身体の内側から湧き上がる興奮を隠すように、ポツリと呟いた。
そう、他の誰でもない。
神成さんがそう言ってくれたことが嬉しかった。
神成さんにそう言われると、本当にそうなんじゃないかと思えてくる。我ながら単純すぎて呆れてしまうけど、それ位僕にとって神成さんの言葉は信用できるし説得力があった。素敵な人っていうのはさすがに言いすぎだと思うけど、でも僕という人間でも誰かから好意を寄せられてもいいんじゃないかって気になった。少しだけだけど、自分に対する自信のようなものが芽生えた。
全部、全部。神成さんのお陰だ。
次の日、僕はナミちゃんに思ってることを全て伝えた。心の内を明かす勇気が、ようやく湧いた。
どうしてナミちゃんが僕のことを好きなのか分からないということ、それが本気かどうか分からなくて困惑していたこと。でも、もし本当にナミちゃんが僕のことを好きだとしたら、それはとても嬉しいということ。
はっきりとはわからないけど、多分僕もナミちゃんのことが好きだということ。
しどろもどろで自分でも何を言ってるのかよく分からないような僕の話を、ナミちゃんは一つずつ丁寧に相槌をうって最後まで聞いてくれた。そして最後に、「うん、私もオサムさんのこと大好きです」と涙交じりの満面の笑みを浮かべたのだった。
そんなナミちゃんの顔を見て、心がじんわりと、でも確実に温かくなるのを感じ、僕はやっぱり彼女のことが好きなんだと、そこで確信した。
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