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「ズルい」と言われても抵抗しなくなった姉の独白
しおりを挟む「お姉様だけ誕生日プレゼントを貰うなんてズルいですわ」
「お姉様のドレスの方が豪華でズルいですわ」
「お姉様だけお茶会に招待されるなんてズルいですわ」
「お姉様だけ家庭教師の先生が付くなんてズルいですわ」
小さい頃は愛らしい天使そのものだった妹のマリーアンは、いつからか「ズルい」と言う言葉を覚え私にいちゃもんをつける悪魔のようになりました。
元々末っ子のマリーアンは皆に愛されていましたし、またワガママが通らないと癇癪を起こすので、ついつい両親も甘やかしがちではありました。
それがある時から、私の物を奪ったり、私の邪魔をすることに拘るようになりました。
もしかすると理不尽な要求を私に飲ませることで虚栄心や自己顕示欲、嗜虐心を満たすようになったのかもしれません。
因みに私は妹が言う「ズルい」は的外れな意見だと思っています。
プレゼントはマリーアンも自身の誕生日に貰っていましたし、ドレスは同じくらいの予算で二人ともに仕立てられたものです。
お茶会は私と同じくらいの年齢の貴族女性が集まる会がたまたま開かれただけですし、家庭教師に至ってはマリーアンは勉強する気は更々なく、彼女の為に雇われた家庭教師を見て早々に逃げ出しました。
それでも彼女は私にいちゃもんをつけ、私のプレゼントやドレスを奪ったりお茶会を辞退させるまで癇癪を起こし続けました。
最初の内は抵抗したり、うんざりして受け入れたりしていたのですが、あることを切っ掛けに私は彼女のワガママがそれほど嫌ではなくなったのです。
私が抵抗しなくなった事で、マリーアンはますます要求をエスカレートさせるようになりました。
遂に私の婚約者の存在が「ズルい」と言うようになったのです。
私の婚約者はパインヒル公爵家の嫡男、クレアトル様。
整ったお顔に、日頃から激しいスポーツで鍛えた身体つきの美しさと、真っ直ぐで正義感が強く熱血な性格から『太陽の君』と呼ばれるお方です。
「お姉様はクレアトル様と婚約しているなんてズルいですわ。婚約者の座を辞退してください」
「それは流石に無理よマリーアン。この婚約は家同士が決めた政略結婚なのよ」
「じゃあ私がお姉様と婚約者を代わりますわ。それなら家同士の繋がりはそのままでしょう?」
今までほとんどのワガママが通っていた為に、視野が狭く自分の事しか考えない妹はそんな馬鹿な事を言い出しました。
私は代わってあげたくても代われないと説明しましたが聞く耳を持ちません。
その後どうやら両親にも婚約者を交代して欲しいと言い、いつも激甘の両親が「それは流石にやめた方がいい」と言ったので酷く癇癪を起こして暴れた後、部屋に閉じ籠ったそうです。
両親と私はそれでマリーアンが諦めたと思っていたのですが、私達の見通しが甘かったのです。
まさか今日、あんな恐ろしい事件が起きるなんて。
~・~・~・~・~
今日はクレアトル様がお忙しい合間を縫って私の屋敷に来てくださる予定でした。
私は前日から肌を磨き、良く睡眠を取り、今朝からドレスやヘアメイクの支度に全力投球して、自分のポテンシャルを最大限に引き出した姿に仕上げました。
今なら私の姿を見た者は皆美しいと誉めてくださるでしょう。きっとクレアトル様も喜んでくださるに違いありません。
しかしサロンで待っていた私の元に現れたクレアトル様はいつもの明るい顔ではなくとても真面目な顔をされていました。
その後にはドレスを汚し、髪をグシャグシャに乱して俯くマリーアン。
「レオノーラ様、おはようございます! 今日はお時間を頂きありがとうございます。いきなりですが質問をしてもよろしいでしょうか?」
「はい、クレアトル様、どうかいたしまして?」
いつも通りの、丁寧ですがどこか熱のこもった話し方をされるクレアトル様。
「貴女の妹君のマリーアン様が先程僕に話しかけてきました」
クレアトル様は掌を妹の方に向けながら話します。
「妹君が仰るには『お姉様にいじめられた』と」
「まあ!」
「そんなわけない! と僕は言いましたが、妹君は『お姉様が髪の毛を引っ張り飲み物をドレスにかけた』と主張されていました」
「はあ……」
何ということでしょう。妹は私がクレアトル様の婚約者を辞退しないなら、私の悪口をクレアトル様に吹き込もうと考えたのです。
私は、これからこの行為がもたらすであろう恐ろしい結果を予想してゾクリとしました。
「それだけではないんです! 妹君は、貴女が普段からマリーアン様をいじめ、『ズルい』と言ってドレスや贈り物を奪い取る人間だ。だから僕の婚約者には相応しくない、と言っているんです」
「そんな……クレアトル様」
「待ってください!」
クレアトル様はその右手をバッと私の方に広げて見せました。そして真っ直ぐな瞳を向けていつもの通りハッキリと仰います。
「僕は! 貴女を信用しています! 貴女がこんな事をするとは思えない。ただ! 正直に貴女の口から答えて欲しいのです。……これは真実でしょうか?」
私は彼の瞳を真っ直ぐに見返してハッキリ答えます。
「いいえ、真実ではありません。でも妹は……」
「クレアトル様! 姉は嘘をついていますぅ! 私を信じてくださぁい!」
私の言葉を遮ってマリーアンがくねくねと妙なしなを作りながらクレアトル様に訴えかけます。
「なに……?」
クレアトル様の瞳に、ゆらゆらと炎が燃えています。私はそれを見て血の気が引きました。
(ああ、もうダメだわ。一度『太陽の君』が燃え出したら……)
~・~・~・~・~
私の予想通り、恐ろしいことになってしまいました。長時間マリーアンはクレアトル様の質問攻めにあっています。
最初の内こそマリーアンは口先のごまかしや嘘や涙、癇癪で切り抜けようとしたのですが、その度に見抜かれ、話の穴をつかれ、正論によって逃げ道をふさがれています。
そして彼の更に恐ろしいところは、熱い持論の畳みかけなのです。
「何が! 何が君をそうさせるんだ!」
「だって……ひっく、だって」
「だってじゃない! もっと君の熱い血を燃やせ! 心の声を聞かせろ!」
「……だってお姉様はズルいんですものおぉぉ!」
「ズルいとは何か!?」
「えっ?」
「レオノーラが羨ましいのか?」
「……そう、です……」
「ではレオノーラは君のライバルということだな!」
「えっ」
「ライバルというのは素晴らしいものなんだ! 自分の可能性を広げ成長を助けてくれて、そして自分も相手を更に高める存在になれる!」
「……はい???」
まだ涙を浮かべたままの目を見開き、クレアトル様の熱いセリフにポカンとするマリーアン。
……だから両親も私も、婚約者の交代なんてやめなさいと言ったのに。
「レオノーラはいつも努力しているんだよ! 勉強にもお洒落にも常に手を抜かず全力を傾けている素晴らしい女性なんだ!! 君もレオノーラのライバルとして努力しよう!!」
クレアトル様、誉めてくださるのは嬉しいです。……が、私が全力を傾け努力しているのは貴方の前だけです。
だってちょっとでも手を抜くと「こんなものか!? 君はもっともっと輝けるはずだ! 君の本気はこんなものじゃない!!」という説教なんだか応援なんだかわからない熱いトークが延々続くんですもの。
「……どうせ私なんて頑張ったってお姉様みたいにうまくやれませんわ」
「ッ!! ダメよ! マリーアン!」
拗ねたマリーアンに、思わずレディにあるまじき大声を出してしまいました。何故なら彼の前では「どうせ私なんて」は言ってはいけないセリフのひとつだからです。
しかしもう手遅れでした。今の言葉で、完全にクレアトル様のスイッチが入ったのです。
「諦めるな! やる前から諦めてどうするんだ!! 頑張ってみろ!! ダメだ諦めたら終わりだぞ!! 100回やってダメでも101回目は成功するかもしれないじゃないか! でも何回目だろうと諦めたらそこで終ってしまうんだ!! 諦めるな君ならできる!!」
クレアトル様に真正面に立たれて怒涛の「諦めるな」ラッシュを受け、逃げることもできず呆然と立ちつくすマリーアン。
……嗚呼。迂闊に太陽に近づいてその羽を溶かされ墜落したイカロスの伝説のように、愚かにも彼に近づいてこのラッシュで精神を燃やされた人達が過去に何人もいました。
視野の狭い妹はなぜ彼が『太陽の君』と呼ばれているのか、その見た目の美しさにしか考えが及ばなかったのです。
「……よし、じゃあ次。走ろう」
「はえ?」
「運動できる服に着替えて。まずはランニングから始めよう」
「え? え ?え?……く、クレアトル様ーーーーーーー!?」
「マリーアン!、クレアトル様!」
クレアトル様はマリーアンを引きずって行ってしまわれました。
~・~・~・~・~
小一時間後。
「ただいま戻りましたお姉様!」
運動しやすい服を身に着け全身汗だくでありながら、別人のように晴れやかな顔をして戻ってきたマリーアンはこう言いました。
「お姉様、今まで申し訳ありませんでした! 私が間違っていましたわ! 目一杯走ったら、今までのくだらない考えが汗と共に流れ落ちましたの!!」
後ろからニコニコしてクレアトル様もやってきました。彼も少々の汗をかいています。おそらく庭を何周も走ってきたのでしょう。
「レオノーラ様。妹君は運動の才能があります。今度僕がテニスを教えてあげようと思っています」
私は半ば諦めつつもささやかな抵抗を試みました。
「でも、クレアトル様はとてもお忙しいでしょう? そんな事はさせられませんわ」
「いや、レオノーラ様の妹君となれば僕の妹も同然ですから。是非とも時間を作ります」
美しくも迫力のある彼の笑顔に圧倒され、二の句が継げぬ私。というか本当にクレアトル様は自身の勉強に公爵家の領地経営のお手伝いに社交にスポーツにと大変お忙しい方なのですが、多分こうして明言した以上は本当に時間を作ってくるのでしょう。そういう誠実な方です。
「クレアトルお義兄様! 私、わかりました。お姉様はお姉様で素晴らしいですが、私はスポーツというお姉様とは違う道で輝いてみせます!」
「そうだ! 君の人生は君のものだ! そこで君が主役で輝けるんだ!」
「はい! 私、頑張ります!!」
二人はすっかり意気投合して盛り上がっていますが、そこに恋愛の情は全く感じられません。さしずめコーチと生徒といったところでしょうか。……せめて恋愛の情を持って、本当に婚約者交代でもしてくれたら私は救われたのに。
私は二人に気付かれぬよう、小さな小さな溜息をつきました。
クレアトル様は本当に素晴らしい方です。その実力はたゆまぬ努力によって成し遂げられたものが多く、またそれによって得たものを鼻にかける事もありません。
更に努力している他人にも手を差し伸べますし、なんだったら努力していない他人にまで(お節介にも)飛んで行って叱咤激励し、やる気を引き上げます。
放蕩息子や堕落令嬢と言われた貴族子女が、彼によって更生したケースもあると聞きます。
その口から紡がれる言葉は熱く燃え、間違いのない正論です。
彼の行動は皆を照らす模範となり、非の打ち所がなく―――――――なさすぎるのです。まるで本当の太陽か、神のようではありませんか。
私はクレアトル様と婚約した時、最初は嬉しかったのです。とても美しく、正義感にあふれ、人間の醜い部分をうち捨て、実力や家柄も文句なしの素晴らしい方。彼からは常に正しい魂と明るい話題と熱い言葉しか与えられません。
しかし、その正しさと明るさと熱さは、普通の人間である私が浴び続けると身を焼かれる事もある……と徐々に気づいてしまったのです。
そんな時に人間の醜い部分である、マリーアンのワガママを見て私はホッとするようになりました。
彼女の「ズルい」で始まる理不尽な要求は本来忌むべきものですが、クレアトル様のまばゆい正しさを浴びた後ならば実に人間らしい可愛いものに思えてならなかったのです。
私は知らず知らずのうちにそうやって心のバランスを取っていたのでしょう。それ以来、私は妹のワガママが嫌ではなくなり、抵抗しなくなっていたのです。
嗚呼、しかし、今日この時からそのマリーアンはクレアトル様と言う太陽に照らされ、その愛すべき醜さを脱いでしまいました。きっと今後彼女はスポーツに打ち込み、私を妬んで「ズルい」と言う事も決して無いに違いありません。
……これから私はどうやって心のバランスを取ればいいのでしょう。とても恐ろしい事になりました。
======あとがき=======
※お姉様は自分では「普通の人間」と思っていますが、クレアトル様に「素晴らしい女性」と言われるほど、意外と有能なのです。
なので時々ちいさなため息をつきながらも、何だかんだめっちゃ幸せになります。
お読み頂きありがとうございました!
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