奇妙な魔術師の放遊録 ~ゆかいな仲間たちは今日も我が道を進む?~

遊爆民。

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第三章 王都への旅路

第二十四話 ヴルフの離脱

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    ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



 冷たい雨が降りしきる中、スイール達を乗せた幌馬車は前衛砦を出発してベルヘンの村へと向かっていた。本来ならば放置された地下迷宮の探索を終えて次の街へと足を向けているはずであった。
 だが、戻らざるを得ない事情があればそれも仕方がないと諦めるしかなかった。

 そして、幌が掛かるだけの馬車での移動であるが、雨に濡れぬだけでこんなに快適な移動ができるとはエゼルバルドとヒルダは思わなかった。
 馬車で移動など滅多に出来ず、雨の中でも外套を羽織り”てくてく”と街道を歩き回ってびしょびしょになっていた。それから比べれば楽なものだと、地面からの突き上げに一喜一憂するアイリーンに視線を向ける余裕さえ見せていた。

「足は大丈夫ですか?無理していけませんからね」

 ヒルダがアイリーンを気遣い声を掛けると、うめき声を上げながらも”何とかね”と声が返って来た。
 その馬車に乗り、ベルヘンへ向かっている理由の一つが大怪我を負っている、この女性なのである。

 両足骨折の大怪我を負い無理など出来ぬはずであるが、痛みに悶え体をひねって堪える姿は”無理をしている”と見えて痛々しい限りだ。
 それでも運よくスイール達に出合い、治療を受け命まで救われたと考えれば、無下にも出来ぬであろう。

「本当に大丈夫よ。心配してくれてありがとう」

 アイリーンが脳裏に浮かんだ言葉で感謝を伝えてみたが、自分の語呂が乏しく、幌を叩く雨粒がさらに惨めさを感じさせた。
 また、怪我の功名なのか”ゆっくり旅を楽しむのも良いか?”と、痛みに耐えながらも感じていた。いつもであれば、馬を駆り颯爽と街道を走り抜けてあっという間に目的地まで抜けてしまう。風景を見るゆとりも、仲間と話す時間も今まで邪魔だとばかりに排除して来た事が悔やまれた。

 間もなく日が沈み始め辺り一面が夜色に染まり始めるが、雨模様であるためにその時間が普段よりも早いと感じざるを得ない。
 辺りが暗くなってしまえば、一度宿に泊まり、翌日に改めてベルヘンの隊長を訪問すれば良いだろうとスイール達は内心で考えていた。そうすれば、大怪我で動けぬアイリーンは面会せずに済無だろうと”ホッ”としていた。

 そして、スイール達を乗せた馬車は、昨日出発時に利用した城門へと滑り込もうとしていた。村を出て、また同じ場所へ次の日に戻ってくるなど予想もしていなかった。

「さぁ、ベルヘンに到着ですよ」

 御者を任されている兵士が後ろを向いて嬉しそうに話し掛けて来た。このベルヘンに兵士の自宅があるらしく、妻や子供に久しぶりに会えると声が弾んでいた。

「ご苦労様です。砦から戻って参りました」

 馬車を城門で一旦停めると門番の兵士と二言、三言何かを受け答えしていた。
 ぼそぼそと会話をしていて話の内容は分からぬのだが、チラチラと馬車内に視線を向けている事から、スイール達を離しているとまでは予想はできた。
 それでも、たいした事は言ってないだろうと高を括っていたのだが……。

「この街を救った英雄達……でございますか?」

 門番の兵士が馬車内を覗き込み、英雄かと疑問を口にしながらも敬礼をして来た。帝国兵を捕まえたが街を一つ救ったなど大げさな事をしたつもりは無いと首を”ぶんぶん”と横に振り、そんな事実は無いと否定するのだった。
 御者も、”そんな事無いですよ”と否定していた。



    ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



 夜の帳が落ちて辺りが真っ暗になると、降りしきる雨の影響で気温が普段よりも下がり”ぶるっ”と震え出した。何とか宿に潜り込めたは良いが、今日の出来事だけで五人はかなり疲れていた。
 今はベッドで横になるアイリーンをヒルダがせわしなく世話をしながら動き回っているだけで、スイールとヴルフ、それにエゼルバルドは無言のまま黙り込み暇を持て余しながらその姿を”ちらちら”と目の動きだけで追っていた。

「今日だけで、とても疲れました」

 あれから馬車で座って移動していただけにも関わらず、”疲れた”と深く腰掛けながらスイールがぼそっと呟いた。
 一日歩いてもこれほど疲れを感じる事など今までに余り経験が無かった。
 頭がぼんやりとして精神的に疲れているのだろうと理解が出来れば体を動かし肉体的に疲労させて眠れば良いのだが、それすら思い浮かばなかった。

「敵を打ち倒す!……それだけならこんなに疲れる事は無いんだがな」

 雨に濡れただけで出番の無かった棒状武器ポールウェポンを”ごしごし”と磨きながら、その意見に同意をする。
 背中に怪我人を背負っていた為に肉体的な疲れは残っていたが、それ以外の疲れもヴルフも感じ取っていた。

「エゼルが言った事が現実になるか、心配ではありますね」

 ディスポラ帝国によるスフミ王国への侵攻作戦。虎視眈々と獲物を狙い、いつその牙を突き立てようかと、その時期になっているのだ、と。
 スイールもヴルフも不思議に思ったのは、エゼルバルドが何故その事を考えていたかである。二人とも剣技や魔法は教えたが、戦争に携わる物事を教えた事は一度も無かった。唯一は、ヴルフが参加した戦争の悲惨さを語った時くらいであろう。

「エゼルはなぜそこまで考えるのだ?学校で勉強した事にもないだろ?」

 曇り一つなく磨かれ、ランタンの赤い光を天井へ映し出すブロードソードを眺めているエゼルバルドへと二人が同時に顔を向け、今までの疑問を投げ掛けてみた。それを聞き、ブロードソードを鞘に納めると、バックパックをひっくり返し防水加工が施された革袋から一冊のボロボロになった本を取り出してスイールへ投げて渡してきた。

 スイールが手にした本は、表紙の文字はかすれ背表紙が外れ掛かり、読み込まれてページの端がボロボロになっていた。ペラペラとまくっただけで、至る所に付箋が張られ至る所に走り書きさえ見て取れた。
 いつから読み込めばここまでボロボロになるのかと不思議に思う程だった。

「それを何回も読み直して知ったんだよ。それ以外にも読み漁った本はあるけどね」

 スイールはページを戻り、文章に目を通してみれば戦争に関する歴史書だと知った。
 題名は何かと表紙に戻ってみても、擦《こす》れて題名が消えており、一、二枚ページを捲らなくては題名がわからない程だった。
 ”大陸記”と記されたこの本は、この大陸の国の起こり、滅亡などが戦史として記された出版部数の少ない貴重な物だった。

「その本はアニパレで買ったんだ。それからだね、いろいろと勉強したのは」
「アニパレって旅行へ行った時だから、五年か?それでここまでなるのか?」

 スイールもヴルフもまじまじと、呆れたように本を見る。ボロボロなだけでなく、手垢で真っ黒になっているページも見受けられる。

「うん、毎日開いてたからね。寝る前とかに三十分とか、一時間とか。ほとんど覚えちゃったから最近は見てないけどね」
「王城の研究者でもこんなになるまで読んでないぞ、きっと」
「でもそれだけじゃわからないから他の本も見て、写して、考えてたらこんなのができちゃった」

 さらに、防水の革袋から百枚単位ものクリップで留まった紙の束を出してきた。それには読むと目が痛くなるほどの小さな文字がびっしりと並んでいた。
 かろうじて最終のページだけを目で追え、ディスポラ帝国を記している途中だと分かっただけだった。

「はぁ、こりゃ普通じゃねぇな」
「……ですね」

 二人が同時に”はぁ~”と長い溜息を吐いた。
 エゼルバルドは”普通じゃないのは二人の方でしょ?”と表情をしながら、本と書類の束を大事に防水の袋に仕舞い込んだ。



 ”コンコンコンッ”

 赤いランタンの光がゆらゆらと揺れるだけのゆったりとした空間に騒がしいノックの音が響いた。
 あとはベッドに入れば今日も終わりだろうと思う時間だ。こんな夜更けに何があるのか?とヴルフとエゼルバルドは身近にある武器を手にドアに向けて身構えた。

「夜遅くに失礼します、まだ起きられてますか?ロビーにお客様がお見えですのでお越し願えますでしょうか」

 ドア越しに宿の従業員の声が聞こえて来た。
 ”夜更けに宿泊客を呼び出すとは何事か”と怒られる事がしばしばあるのか、その声はどこか震えて聞こえた。
 何の用があるのかと不思議に思いながらも、軍のお偉方が火急の要件を持って来たかもしれぬとヴルフとスイールは考え、会ってみるかと呟いた。

「今出る。しばし待ってくれ」

 ドア向こうの従業員に返事を返し、ヴルフとスイールは剣を一本ぶら下げるだけの装備を身に着ける。そして、エゼルバルドとヒルダに留守を任せると告げ、従業員とともにロビーへと向かった。

 二人がロビーへと足を入れると、入り口に足元に大きな水溜まりを作り寒さでぶるぶると震える一人の兵士がたたずんでいた。外套を羽織ってはいるが、この大雨で全身が”びしょびしょ”でこんな時まで任務に駆り出されご愁傷様、と思えるほどだ。

 併設された酒場には大勢の酒呑み客が見えるが、酔っているのか兵士には見向きもせずに大騒ぎをしながら酒盛りを続けていた。

「ヴルフ様御一行で宜しいでしょうか?ベルヘンの守備隊隊長、アンガスより事付けを承って参りました」

 兵士は軽く敬礼をしてヴルフ達に守備隊隊長からのお使いだと二人に届く程度の声量で告げた。敬礼をした肘より水が滴り落ち、足元の水溜まりがさらに大きくなる。

「そうだが。守備隊隊長がどうされた?」
「そなた等と早々に話をしてみたいと思ったのだよ」

 兵士にそうだと伝えると、その後ろから綺麗な紺色の外套を羽織った男が”ヌッ”と姿を現した。敬礼する兵士が滴る程の雨を全身に浴びているにもかかわらず、乾いていると言える程の外套は今まで馬車にでも乗っていたのだろう。
 そして、外套から見える軍服からは階級章がちらりと覗き見え、彼の上司だとは想像に難くない。

「あ、隊長!駄目ですよ、私が話しているのですから」

 口から漏れる言葉が震えて聞こえるのは役目を受けているにもかかわらず、その上司から横取りされたからであろうか?”悪いね”と肩をすくめて謝るあたりが可笑しく感じられた。

「報告に、将軍が”二つ名”を送るほどの者が街の中に来ているとあってな、居ても立ってもいられずに迷惑を承知で来てしまったのだが、大丈夫か?」

 迷惑と思うのならば、夜更けの訪問を遠慮するくらいの配慮が必要ではないかとスイールは思うのだが、子供のように満面の笑みを浮かべる姿を見てしまえば怒る気にもなれず、仕方ないと許さざるを得なくなる。
 それはヴルフも同じように感じたらしく、諦めたような表情でスイールに任せると視線を送った。

「仕方ありませんね、まだ時間は大丈夫です。ここでは話もできないでしょうから、私どもの部屋へ行きましょうか?」
「そ、そうしてくれると助かる。おっと、お前は酒場で時間でも潰してくれ。程々にな」

 アンガスは付き添いの兵士へ銀貨を数枚渡すと、一言二言、注意を言いスイール達と共に部屋へと向かった。



「彼女は怪我人ですのでこのままでご容赦ください。適当に座って頂けますか?」

 部屋に戻るなり、アンガスに椅子をすすめる。そして、身に着けていた装備を外しながら、部屋に残っていたエゼルバルド達にベルヘンを守る隊長を連れて来たと紹介した。

「改めて、このベルヘンの守備隊隊長のアンガスだ。よろしく頼むな」

 それなりの地位に就いているはずだが、一市民の様なざっくばらんな口調で話し始めた。これは楽で良いとヴルフは思ったが、守備隊隊長がたった一人でこのような部屋に入るのは気を許しすぎで、何か裏があるのではないかと疑って見てしまう。

 だが、鞄から出した書類が”チラリ”と視界に入るとその疑惑を解かざるを得なくなった。壁が薄いとはいえ、兵士達にも話せぬ内容なのだろう。

「それじゃ、早速話に入ろう。これが、今日貰った報告書だ」

 ”重要”そして”機密”の二つの赤い印鑑が押された表紙が目に入ってきた。だが、前衛砦でゼップルが記していた文書がそれほど重要なのかと疑いの目をアンガスへと向けた。

「結論から言うと、ヴルフ殿が関連したこれらの事項を国王に報告する事となった。これは決定事項であり、何人たりとも異論は認められない」

 国王に報告すると告げられたが、軍にも属せぬスイール達には関係無いと話を聞き流そうとした。だが、アンガスは声を小さくして話の続きを語り始めた。

「まぁ、話を最後まで聞いてくれ。いいか、帝国兵がこんな所にいたのだ、情報を秘匿するのもわかるだろう。お前達には口外無用を命じ、守れねば法にのっとらずに処分される事もある。それほど重要なのだ」

 守備隊隊長の口から”法に”と告げられれば苦笑するしかなかった。実質的な命令、しかも守らねば厳罰が待っていると、この場で暗に示しているのだ。ここまで聞けば拒否権など無いに等しいだろう。

「それで、この書類にあった通りにあの帝国兵達は戦争を起こすための布石と考えて良いだろう。そこで、相談なのだが……、ヴルフ殿をお借りしたいのだ?」

 口外無用の情報を国王に告げるだけで済むはずだが、そこに何故ヴルフの名が出てくるのか理解に苦しむのだった。

「不思議に思うのは当然だろう。帝国から離れたこの地に帝国兵が現れた。それを蜥蜴人リザードマンが討ち取り、それらと我らの橋渡しをした。最後に書類に記された帝国出陣の予測だ。どう見てもその当事者を連れて行くべきと思わないか?」

 なるほど、と思うのだが、それこそその報告書だけで事足り、一市民になった元騎士など必要無い。報告書を斜め読みしただけでも全ての説明が網羅されているはずだった。そう思い、スイールは静かに反論を口にした。

「それこそ、一市民になった者ほど国王への報告に付随させる必要は無いはずですし、機密に触れさせるべきではないのでは?」
「何を言ってるのか。報告はすぐに国王へ届けられるはずは無かろう。軍事の長である将軍の耳に入るに決まっている。その将軍が今、誰かご存じであろう」

 アンガスからその役職を聞き、ヴルフは渋い表情で”がっくり”と肩を落とした。

「カルロの奴か……。どこまで行ってもあ奴から逃れられんとは……」

 数年前、海の街アニパレで”のこのこ”とヴルフの前に姿を現した、あの姿を思い出した。世話になったとは言え、積極的に会おうとせず王都から遠ざかっていた事が裏目に出てしまったと気付いた時にはすでに手遅れだった。

「仕方ないが、先に王都に向かうとするか……。すまんのぉ」
「では、ヴルフ殿をお借りします」

 申し訳なさそうにスイール達に向かい、ヴルフは頭を下げた。
 だが、その姿に激怒してアイリーンが声を荒げた。

「ちょっと待てぇ!ウチの怪我が治ってないにも関わらず出かけんのか?え」
「仕方なかろう。断ったら首が飛ぶかもしれんのだぞ。何を聞いてたんだ?」

 首が飛ぶとヴルフの口から言われればアイリーンも黙らざるを得なかった。

「王都で待っとれや。絶対、お礼参りに行くからな」
「ああ、わかった。王都で待ってるから治ったら来いよ」

 アイリーンを元気付けるように言葉を残すと荷物を纏め、アンガスと共に部屋を出て行った。



「さて……。これからどうしますか?我々も直ぐに王都へ向かいますか?」

 ヴルフとアンガスの二人がいなくなり、静寂が訪れた部屋でスイールがどうしたいかを口にした。とは言え、アイリーンは怪我人であり、実質自分の子供と同義であるエゼルバルドとヒルダしか答えを聞くことは無かったのだが。

「アイリーンの怪我を見るから、一か月は動けないかなぁ?」
「オレはあの蜥蜴人リザードマンと手合わせしたい!」

 ヒルダはベッドで横になっているアイリーンの治療をそのまま引き受けるつもりでいる様だし、エゼルバルドも新たに見つけた訓練相手に腕を磨きたいと告げて来た。
 怪我に治療にヒルダが関わらざるを得ない状況で、さらにアイリーンがヴルフにお礼参りがしたいと言っていたと思えば仕方ないと溜息を吐く。

「仕方ありませんね。アイリーンさんが治るまで、ベルヘンを拠点にしましょう。エゼルは軍に訓練を申し込んでみてください、ヴルフの名前を出せば通してくれるでしょう。多少、足踏みですが、私も頑張って稼いで見せます」

 仕方ないとばかりに今後の予定を淡々と組んで行くのであった。

「感謝しきれないわね。それと、ウチに”さん”はいらない、呼び捨てにしてくれて構わないわ。治ったら付いて行くからそのつもりでね」

 アイリーンがウィンクしながら、”これからもよろしくね”とスイールとエゼルバルドに向けて手を上げた。
 それを見たヒルダが”色目使うんじゃない!”と、アイリーンを鬼の形相で睨んでいたらしく、彼女はその夜、悪夢にうなされるのであった。
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